<景表法>これだけは知っておきたい! 広告関係者は必見! NG事例集

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広告のお仕事は商品・サービスを“より魅力的に”消費者へ伝える。という役割があります。
消費者の目に留まるよう、デザインやコピーに拘り、他社との差別化を図り、より美しくインパクトがある表現をしようと広告業界は日夜工夫をしています。

ただ、その表現が行き過ぎてしまうと「景表法」という法律に触れてしまう危険があることをご存じでしょうか?

景表法とは簡単にいうと「誤解を与えるような表示をしている商品・サービスから一般消費者を守るための法律」です。
商品・サービスをより良くみせようとした結果、消費者に誤解を与え、本来思っていた商品・サービスと大幅に内容が異なる・・・。というような不幸が起きないために作られた法律だと思っていて下さい。

「知りませんでした」と言っても罪に問われる可能性もあるので、きちんと理解をしておく必要があります。
今回はこの景表法について、知っておくべきことを、簡単に事例を混ぜながら紹介いたします。

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▼目次
景表法とは?
景表法(1)優良誤認表示+NG事例
景表法(2)有利誤認表示+NG事例
景表法(3)その他誤認されるおそれのある表示+NG事例
過大な景品類の提供の禁止+NG事例
コレだけは確認しよう!景表法に引っかからないためのチェックリスト10

景表法とは?

景表法とは正式名称を「景品表示法」といい、目的として先にも記載したとおり、
「誤解を与えるような表示をしている商品・サービスから一般消費者を守るための法律」です。
詳細は下記のように原文では定められています。
不当景品類及び不当表示防止法

第四条  事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。

一  商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であっ、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

二  商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他
の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

三  前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの

原文だと、中々読み解くのは難しいですね・・・。要約すると大きく2つに分かれます。

【1】不当な”表示”の禁止

うそや大げさな表現から消費者を守るためのもので、詳細は「優良誤認表示の禁止」「有利誤認表示の禁止」「その他誤解されるおそれのある表示」の3つに分けられています。

【2】”過大な”景品の提供の禁止

過剰な景品に惑わされ、本来の対価に見合わない商品・サービスを購入してしまうことのないように消費者を守るためのものです。そのため、「景品類の最高額・総額」等を規定し過大な景品類の提供を禁止しています。

しかし、はたしてどういうものが「”不当な”表示」「”過大な”景品」になるのかは、これだけではイメージができないと思います。
ですので、次の章からは実際の例を交えて一つずつ説明をしていきます。

不当な表示の禁止(1)
優良誤認表示+NG事例

“優良誤認表示”では「品質・企画・その他の内容について、誤解を招く、または虚偽の表記」を禁止しています。

▼品質・企画・その他の内容については、下記のことを指します
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▼NGケース
(1)果汁が100%じゃないものを、100%果汁として販売する
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(2)調査や根拠はないが、「満足度」「合格率」「リピート率」等の数字を入れ込む
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上記以外にも、下記のような場合はNGです。
・産地をごまかす
・ブランド牛を偽る
・原材料の割合をごまかす
・合格実績等を偽る
・手づくり、とあるが機械生産

これらはすべて”優良誤認表示”に引っかかります。
とにかく、事実と異なることや事実無根の表記はすべてアウトです。

また、完全に偽ってなくても、根拠がないにも関わらず明記してしまっている場合(例えば・・・天然か人工かわからない真珠を仕入れ、どちらか分からないが「天然真珠」として売ってしまう)等の場合もアウトです。

とにかく、事実と異なる事や事実無根の表記はすべてNGですので、しっかり確認してから表記するようにしましょう。

不当な表示の禁止(2)
有利誤認表示+NG事例

“有利誤認表示”では「価格や取引条件に関して誤解を招く、または虚偽の表記」を禁止しています。

▼取引条件の内容については、下記のことを指します
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▼NGケース
(1)今だけこの値段!とあるが、実は常にその値段
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(2)東京で一番安い! とあるが、調査しておらず事実無根である
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上記以外にも、下記のような場合はNGです。
・日本で唯一、当社だけのサービス! 等謳っていたが、他社でも同サービス・商品が提供されている
・セット売りでお得! と謳っているが、実はバラ売りと同じ価格だった
・メーカー小売価格を勝手に設定する
・自社に優位なランキングサイトを勝手につくり、他社に有利な情報を一切抜いて表現する

これらはすべて”有利誤認表示”に引っかかります。
こちらも、情報を操作し他社を貶めたり、本当はお得ではないものをさも特売品のように扱う等した場合はすべてアウトです。

不当な表示の禁止(3)
その他誤認されるおそれのある表示+NG事例

“その他”では、上記の「優良誤認表示」「有利誤認表示」には当てはまらないが、その他まぎらわしい、誤解を与えるような表示をしている場合に禁止をしています。

▼NGケース
(1)不動産のおとり広告
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(2)金融等の利率等を明瞭に記載せず、意図的に対象企業が有利に見られる
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ココまで読んで頂くと、最初から邪な思惑があり、消費者を騙そうとして表記をしなければ引っかからない感じがすると思いますが、意外となんの悪意もなくてもうっかりで、景表法に引っかかってしまう場合もあります。

 

例)意図せず、景表法に引っかかってしまうケース
(1)本社である商品の打ち出しを決めてチラシをうったが、現場の店舗に伝わっておらず在庫がなかった
「おとり広告」になってしまう可能性があります。

(2)サイトで表示しているスペックがいつの間にか変更になっていたが、社内連絡が行き届いておらず表記の変更がされていなかった
「優良誤認法」になってしまう可能性があります。

このように、本社と現場の伝達・確認ミスやスペック等の更新ミスというちょっとした認識の相違で消費者に誤解を与える結果になりかねない、ということは心に留めておきましょう。

過大な景品類の提供の禁止+NG事例

景品(懸賞応募・賞金・福引・おまけ・抽選、等)に対しては、それぞれの特性に対しそれぞれ金額の金額が定められています。

各パターンの上限金額については、下記に纏めます。

(1)一般懸賞

商品・サービスの利用者に対し、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供することを「懸賞」といい、共同懸賞以外のものは「一般懸賞」と呼ばれる。

例)抽選券、じゃんけん等、パズル,クイズ等の回答の正誤、競技,遊戯等の優劣により提供
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(2)共同懸賞

一定の地域(市町村や、町内会)の小売業者またはサービス業者が共同で実施する場合

例)商店街年末抽選会、町内でんき祭り
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(3)総付景品

「懸賞」によらずに提供される景品類のこと。
具体的には,商品・サービスの利用者や来店者に対してもれなく提供する金品等がこれに当たります。商品・サービスの購入の申し込み順又は来店の先着順により提供される金品等も総付景品に該当する。

例)もれなく貰える春のパ〇祭り。来店された方30名にもれなく当たる!
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(4)業種別景品告示

現在特定の右記4種の業種については『(1)新聞業、(2)雑誌業、(3)不動産業、(4)医療用医薬品業、医療機器業及び衛生検査所業』の各業種について告示が制定され、これらの告示により各業界において提供される景品類に制限が設けられています。
※詳しくはコチラ

また、一方で下記の場合は現状(※2014年7月時点)では、上限を定める事なく景品類の提供も可能です。

 

[オープン型キャンペーン]
→商品・サービスの購入や来店を条件とせず、企画を広く告知した上で応募できる懸賞
キャンペーン等を企画する際には、上限の金額についてもきちんと把握しておきましょう。

コレだけは確認しよう!
景表法に引っかからないためのチェックリスト10

さて、ここまでとにかく消費者に誤解を与えないように、正確な情報を確認するようにしよう!
ということを書いてきましたが、事前に確認しておくべき項目を記載します。

各企画のキャンペーンや広告表記等にもよるので”絶対大丈夫”とはなかなか言えないですが、まずはこれだけは最低限おさえるようにしておきましょう。

チェックリスト

[1]成分・原産地・品質・実績等の、表記は明確な根拠があり、事実を保証する証拠はあるか?

[2]「今だけ」「●日まで」等の表記をする際は、それが本当に一時的な値段であるか?

[3]キャンペーン等を打つ際に、実際の店舗と連携がとれており、キャンペーンで必要な在庫の確保などはきちんとできているか?

[4]商品の詳細やスペックが定期的に更新される場合は、更新のタイミングでチラシやホームページ等対応をしなければいけない部署や人への連絡経路は作ってあるか?

[5]商品・サービスの写真やイメージは、過大な印象を与えず、対象が明確に分かるようになっているか?

[6]料金内容や利率などの説明において内訳が記載されており消費者が支払うべき金額は明確に分かるようになっているか?

[7]懸賞等の賞金に関しては、景品法で定められた上限を超えていないか?

[8]定価表記は明確な根拠(メーカー価格等)があり、事実を保証する証拠はあるか?

[9]商品・サービスの効果効能(Before/After等)を謳う際には明確な根拠があり、事実を保証する証拠はあるか?

[10]日本唯一や世界初等の「NO1表記」をする際にはきちんとした調査が行われており、事実を保証する証拠はあるか?

キャンペーンを打つ際や新商品・サービスを打ち出す際には、「うっかり」法に触れないように上記に関しては、最低限チェックしてからスタートすることをおすすめします。

参考文献・サイト

消費者庁 不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック
消費者庁 よくわかる景品表示法と公正競争規約

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寺島菜緒

リスティング広告のコンサルタントを7年間経験。中小企業~大手クライアントまで様々な業種を担当。効果の最大化ができる施策をご提案できるよう、日々研究です。
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