Yahoo! DMPのキーマンに聞く!DMPの本質とおさえておくべき活用法とは?

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DMPは難しいし、よくわからない。ネット広告やWebマーケティングに関わる方でも、DMPを敬遠している方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、Yahoo! DMPのサービスマネジャーの江川絢也氏とビジネスプランニングマネジャーの中辻昭宏氏にインタビューを行い、DMPとは何か、その本質とネット広告の有効な活用方法について伺ってきました。

Yahoo! DMPとは、700社が導入するヤフー株式会社のDMP(=データマネジメントプラットフォーム)

Yahoo! DMPは、Yahoo! JAPANのマルチビッグデータと企業が持つデータを掛け合わせ、顧客の志向に合った広告配信を行うなど、最適なアウトプットを実現するためのプラットフォームです。

2016年3月末の時点で、700社程度にYahoo! DMPを導入いただいており、現在は、その企業の方々に実際にYahoo! DMPを活用いただき効果を実感していただく段階である、ということです。

Yahoo! DMPの特長は、なんといってもYahoo! JAPANの持っているマルチビッグデータを、マーケティングに活用できること。ここではYahoo! DMPをネット広告に利用するとは具体的にどのようなことなのかを聞いていきたいと思います。

1-ydmpYahoo! DMPのサービスマネジャーである江川絢也氏(左)とビジネスプランニングマネジャーの中辻昭宏氏(右)

江川氏
広告を掲載する際、「誰に見せるか」「どう見せるか」は重要な要素です。もちろん、今までのネット広告でも、性別や年齢、興味関心などでターゲティングすることはできました。

Yahoo! DMPを使ってYahoo! JAPANの持つデータと広告主様がお持ちのデータを掛け合わせることにより、より高度に「誰に見せるか」をターゲティングできるようになります。

つまり、広告主様は、Yahoo! JAPANのビッグデータに含まれる検索キーワード、商品の購入履歴データ、ページ閲覧履歴など、豊富な消費者の行動特性データによって、ターゲットをより鮮明にできるのです。

Yahoo! DMP活用の鍵の1つ、「オーディエンスの拡張」とは?

本メディア「LISKUL」でも「DMPを導入しリターゲティング広告の精度と効果を上げた事例6選」にて「DMPを利用したリターゲティングの細分化」についてとりあげてきました。

中辻氏は「リターゲティングの細分化」と同様、もしくはそれ以上に「オーディエンスの拡張」も大切であると話します。

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中辻氏
「オーディエンスの拡張」を使えば、商品を購入した顧客層をYahoo! JAPANが持つ検索履歴や閲覧履歴などのさまざまなデータから分析し、購入意欲が高そうなユーザー層を抽出してアプローチができるため新規顧客の獲得も狙えます。

複数商品を取り扱う通販サイトで、単純に購入完了ページにタグを入れて拡張をした場合、まったく違う種類の商品を購入していたとしても、商品に区別なく「1つの購入」としてとらえられてしまいます。

Yahoo! DMPの活用により、商品を区別してより精度の高い拡張セグメントを作成することはもちろん、Yahoo! JAPANが持つさまざまなデータと掛け合わせることによって、その中でも30代女性に絞って広告を配信することも可能になります。

つまり、DMPを使うことで、タグで取得できる情報だけでなく、性別や年代から趣味・嗜好などのいわゆるペルソナのようなものまで落としこんだ高精度なマーケティング活動が可能となるのです。

Yahoo! DMPを活用する際には相性がある?! 相性の良い企業の特徴とは?

江川氏によると、Yahoo! DMPに合いやすい場合と、そうではない場合があるそうです。

江川氏
Yahoo! DMPを適切に活用するためには、ある程度の予算が必要です。DMPを使ってセグメントを作成しても、そのセグメントに対して、一定量のターゲティング配信を行うことが出来なければ結果がでないからです。

目安としては、リターゲティング広告以外の新規の顧客獲得のために、月額100万円ほどの広告予算をお持ちであることが望ましいと考えています。

その上で、Yahoo! DMPと相性が良い企業には以下のようなものがあります。

・扱っている商品やブランドの種類が多く、異なる属性の顧客を抱える企業
・顧客が会員登録をしており、月額費用の支払いや、定期的に再購入があるようなビジネスの企業
・サイトやアプリ上での申込後に、オフラインでのやり取りがあったり、審査などが発生するようなビジネスの企業

取り扱っている商品の種類が少なく、購入する回数も一度きりといった企業様は思ったような効果が出にくい可能性があります。もちろん、購入する顧客と似た属性をお持ちの方に対して、ターゲティングを広げるといった使い方はできますが、DMPを使わずともタグから取得できる情報で十分という場合もあります。

DMPで大切なことを突き詰めるとマーケティングの本質となる

江川氏は、「Yahoo! DMPそれ自体はツールであり、大切なのは本質的なマーケティングである」と続けます。

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江川氏
DMPの本質とは、「どのようにセグメントをきるのか」「どこにターゲットを決めるのか」「どのようにコミュニケーションをとっていくのか」といった昔ながらのマーケティングの考え方と「きちんとPDCAを回していくこと」だと考えています。

ある企業様は、最初はシンプルなターゲティングを何種類か作成し、ターゲットごとにクリエイティブを作成し最適化を行っています。その上で、効果の良かったセグメントを、さらにいくつかのセグメントに分割するなどの施策を実施しています。

もう少し具体的にお伝えすると、効果の良かったセグメントをさらに男女で分け、クリエイティブもそれに合わせて、背景の画像の男女を切り替えることによってさらに効果が上がったなど、PDCAを絶え間なく回しています。

Yahoo! DMPのデータを使えば、ユーザーを「無限」といえるほどに細かくターゲティングすることができます。

しかし、ターゲティングの細分化には注意が必要です。どれだけ細かいターゲティングを行ったとしても、ターゲットにあったコミュニケーションの設計、バナーなどのクリエイティブを見せることができなければ意味がありません。ターゲットに合わせたバナーを作ると言っても、ターゲットごとに1億通りのバナーを作ることは現実には難しいことです。

ターゲットをどこにするのか、ターゲットをどのように分けるのか、どのようにコミュニケーションするのかを大雑把過ぎず、細かすぎないものに決めることが、DMPを有効に活用するためには必要なのです。

「DMP」と聞くと、“アドテク”というイメージが先行しがちですが、DMPを使うことは、STP、RFM、3Cなどのマーケティングの本質や原理原則を突き詰めていくものだと考えています。

まとめ:今後求められていくのは、エンドクライアントのことまで理解した、マーケティング思考ができるパートナー

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江川氏は「DMPにはパートナーシップが重要」と話します。今後、認定代理店やマーケティングのパートナーに求められていることは一体何なのでしょうか?

中辻氏
これからDMPを扱う代理店やパートナーは今まで以上に「広告主」を知ることが大切です。たとえば、広告主の商品はもちろん、顧客やマーケティング戦略などもしっかりと理解していることが求められていくと思います。

たとえば、紙の広告ではデザインなどのクリエイティブには本当にこだわっています。それに対して、Webマーケティングでは、1つのバナーを複数の広告に流用して掲載することが多かったかと思います。しかし今後は、セグメントに合わせてクリエイティブも作成し、Webマーケティングの戦略として考えていかないといけません。

これまでのWebマーケティングは、「広告をどこに配信するか」という面の話や「広告枠をいくらで買い付けるか」などの価格の話などいわゆる『左脳的な思考』が中心でした。

しかしこのような『左脳的な思考』は自動化されていき、もっと本質的なマーケティング、つまり「誰に何を伝えるか」という『右脳的な思考』が重要になっていくと思います。

これからのWebマーケティングでは、コミュニケーションまでしっかりと一緒に考えて、PDCAを回していくことが必要になっていきます。

今後、求められていくのはアドテクへの理解だけではなく、そんな本質的なマーケティングが分かる人だと思います。

DMPは、まさにアドテクそのもの…というイメージを持っていました。しかし、江川氏と中辻氏のお話を伺う中で、「DMPを活用していく上で大切なことは、本質的なマーケティングである」というお話が非常に印象的でした。

どうしても、数字や細かい手法にとらわれがちなWebマーケティングですが、Yahoo! DMPを使うことでもっと大きな視点でのマーケティングが実現できるようになるのが楽しみだと感じました。

Yahoo! DMPを活用したソウルドアウトのWeb広告運用代行サービス(広告)

当サイトLISKULを運営するソウルドアウト株式会社では、Yahoo! DMPを活用したWeb広告の運用代行を行っております。

本インタビューにあるような、Yahoo! DMPを活用したWeb広告では、細やかなユーザーとのコミュニケーション設計やPDCAを回すことが重要です。弊社では、Yahoo! DMPの効果を最大限に活かすために、それらのノウハウを蓄積しています。

Yahoo! DMPを活用したWeb広告運用代行サービスのお問い合わせはこちら

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鬼頭佳代

鬼頭佳代

愛知県出身。当サイト「LISKUL」の運用と広報を担当中。 役に立つWebマーケティングの情報を、「たくさん」「分かりやすく」お届けできるように頑張ります。
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