コーズマーケティングとは、商品・サービスの購入が寄付などを通じて社会貢献に結びつくことを消費者に訴求することで、商品の購入を促進するマーケティング手法のことです。
「マーケティング施策に社会貢献の要素を取り入れたい」
「若者やZ世代に向けて社会貢献性のあるマーケティングがしたい」
そんな担当者の方に向けて、本記事ではコーズマーケティングの概要やメリットなどを解説していきます。
またNPO団体に3年間所属していた筆者が、企業提携の実績のあるNPO団体を厳選3つ紹介しています。
本記事を最後までお読みいただくことで、コーズマーケティングの概要や具体的な方法を正確に理解し、自社のマーケティングに活用できるようになります。
目次
コーズマーケティングとは社会貢献性を訴求するマーケティング手法
改めてコーズマーケティング(またはコーズ・リレーテッド・マーケティング、CRM:Cause Related Marketing)とは、商品・サービスの購入が社会貢献につながるということを訴求し、販売促進を促すマーケティング手法のことです。
多くの場合、特定の商品・サービスの売上における寄付割合を事前に設定しておき、生じた売上に応じてNPO団体などに寄付するという仕組みになっています。
またコーズ(Cause)とは「信念・大儀」などを意味しており、何らかの特定の社会課題を指しています。
特定の社会課題に対して支援や貢献を行うことで、消費者との関係を構築しようとするものです。
社会貢献と経済活動を両立できるCSR活動の一環にあたるマーケティング手法
近年企業によるCSR(Corporate Social Responsibility)活動が盛んに行われている背景には、2010年に組織の社会的責任に関する国際規格として「ISO26000」が発行されたり2015年に国連でSDGsが採択されたりしていることなど、
企業に社会的責任を求める動きが高まっていることが影響しています。
CSR活動というと、ボランティア活動や社員が環境保護活動に参加するなど、メイン事業とは異なるコストがかかる印象が強いかと思います。
しかしコーズマーケティングなら、自社の商品・サービスの販売促進によって企業の利益を確保しつつ社会貢献活動を行うことができるので、企業の経済活動と社会への貢献事業とを両立することができるCSR活動として注目を集めています。
慈善活動ではなく利益向上が目的
CSR活動のような社会貢献活動は、慈善活動として企業収益の全体からいくらかを寄付するという形をとることが多いです。
一方でコーズマーケティングは、商品・サービスの売上を伸ばす手段の中に寄付が組み込まれているので、利益獲得を中心目的としているところに特徴があります。
そのため、「CSR活動などの社会貢献活動を検討しているけれど費用がかさんで利益が減少するのではないか」と懸念されている企業にとって、特に適した施策となっています。
さらに、コーズマーケティングは事前に売上のどれだけを寄付するか決めて施策を実施するので、売上が増えれば増えるほど寄付先であるNPO団体などの収益も増すので、売上を伸ばすほど社会課題の解決に一層貢献することができます。
収益を確保したうえで2億8,000万円の支援金を寄付~ボルヴィックの「1ℓ for 10ℓ」~
コーズマーケティングの概要について解説したうえで、国内のコーズマーケティングの事例としてボルヴィックの「1L for 10L」を紹介いたします。
これは2007年から2016年にかけて、キリンビバレッジ株式会社がユニセフと協働で行った施策です。ボルヴィックを1L購入するごとに、ユニセフを通じてアフリカに住む人々に10Lの清潔で安全な水が供給されるというキャンペーンです。
コーズマーケティングではこのように、商品購入を通じて寄付ができることを消費者に訴求することで、他社商品との差別化を図り消費者の購入を後押しすることができます。その売上の一部を社会貢献活動に寄付しているので、企業にとっても社会にとってもメリットのあるビジネスモデルだと言えます。
参考:Volvic-ユニセフ「1ℓ for 10ℓ」プログラム 最終年がスタート
コーズマーケティングの市場状況
近年「社会に良いことがしたい」と考える消費者が増えており、コーズマーケティングはこの需要に応えることができます。
その根拠や特に関心のある世代について解説していきます。
「エシカル消費」への関心の高まり
「社会課題に取り組む企業を応援したい、環境や社会に配慮した消費行動がしたい」という考えにもとづく消費行動を「エシカル消費」と言います。年々このエシカル消費への関心が高まってきています。
電通が行った「エシカル消費意識調査2022」では、エシカル消費について具体的な内容を知った人の43.9%が日常生活に取り入れたいと考えているという結果が分かっています。
この調査は2020年にも行われており、2020年と比較すると「エシカル消費」という名称の認知率が伸びており、消費者のエシカル消費への関心が年々高まっているということが分かります。
消費者のエシカル消費への関心が高まっている背景には、SDGsの浸透やステイホーム中に自らの健康・生活と社会とのつながりについて考え直す機会があったことなどが考えられます。
コーズマーケティングのメイン層になり得るZ世代
このエシカル消費への関心が特に高いのが、Z世代だと言われています。
Z世代とは1990年代中盤から2000年代序盤に生まれた世代を指すことが多く、生まれた時からインターネットがあることが当たり前の環境で育ったデジタルネイティブ世代でもあります。
Z世代はインターネットを通じて社会的な不平等や環境問題などの世界の問題に関する情報に触れる機会が多いため、社会課題についてより強く関心を抱いている傾向があります。
そのため、商品・サービスの購入が社会貢献に結びつくことを訴求するコーズマーケティングは、エシカル消費への意識が高いZ世代と相性が良いのです。
若者世代に向けたマーケティング施策には社会貢献性が有用
近年、「社会のために良いことがしたい」と考える消費者が増えていることが分かります。
Z世代を含めた若者世代にはより強くこの傾向があるので、新たにマーケティング施策を考えているのであれば、社会貢献性を取り入れるべきです。
コーズマーケティングの成功事例3選
本章では、厳選したコーズマーケティングの成功事例を3つご紹介します。
後発でも日本最大級の寄付事業に、9年で寄付総額6億円の「チャリボン」
「チャリボン」は古本を回収・買取し、その買取金額分をNPO団体や大学、自治体などに寄付をするというビジネスモデルを採っています。
運営しているのは長野県に本社を構える株式会社バリューブックスです。古本の買取・販売をコアビジネスとしており、チャリボンはコアビジネスから派生した事業と言えます。
驚くべきはその収益性の高さであり、設立16年、従業員数約300名という企業規模ながらも21億8,000万円もの売上を上げています。
ミッションに沿った事業運営が共感を生む
バリューブックスの収益性の高さは、企業ミッションに沿った事業展開がされているからでしょう。
「日本および、世界中の人々が、本を読み、学び、楽しむ環境を整える。」
このミッションに基づき、コアビジネスだけでなく、本についてのさまざまな事業を展開しています。チャリボンの他にも、古本の売り上げ金額の一部を出版社に還元する「エコシステム」や、あらゆる場所に本を届ける移動型書店「ブックバス」などがあります。事業展開から見えてくる企業の思いに多くの消費者が共感し、高い事業性につなげることができているのでしょう。
それゆえに、本による寄付の形としては後発のサービスでありながらも日本最大級の寄付事業として成長を遂げているのです。
会員数30万人越えの食品ECサイト「Kuradashi」
「Kuradashi」は、食品ロスの可能性のある商品をメーカーから買い取り通常価格よりも安く会員に販売し、その売り上げの一部を社会貢献団体に寄付するというビジネスモデルを採っています。
運営しているのは「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」をミッションに掲げる株式会社クラダシです。SDGsの機運の高まりとともに機運が高まっている「フードロス問題」に着目したこの事業は消費者の関心を集め、2022年6月期決算は売上高が約20億7000万円にも上りました。
三方良しな事業モデルが成功の鍵
この「Kuradashi」は、三方よしで継続性が高いビジネスモデルになっています。利用者は通常より商品を安く購入でき、商品を提供する協賛企業は廃棄コストを低減しイメージアップできるメリットがあります。訳アリ商品は継続的に一定数生じるので、寄付先の団体にとっては安定した支援を得られるというメリットがあります。
注目が集まっている社会問題を市場として捉え継続性の高いビジネスモデルを確立したことが、「Kuradashi」の成功のポイントと言えます。
参考:
Kuradashi|楽しいお買い物で、みんなトクするソーシャルグッドマーケット
「フードロス大国」を変えるか クラダシの事業モデル
給食寄付数30万食を突破したグルメ予約サイト「ヒトサラ」
「ヒトサラ」は、プロの料理人が作る料理を、プロの編集者の技術で紹介する飲食店予約サイトです。地域やシーン別に好みのお店を探し、ネット上で予約することができます。
ヒトサラを経由して飲食店の予約をすると、1予約につき20円を途上国の子供たちを支援しているNPO団体に寄付するというビジネスモデルを採っています。
運営しているのは株式会社USEN Mediaです。世界の食の均衡を目指し、2013年4月よりこの取り組みを始めました。
自社が持つ強みを会貢献に生かす取り組み
「ヒトサラ」は「人と皿」にフォーカスしたメディアであり、「食」について意識して向き合うことで食卓から社会を変えていくことができると考えています。「ヒトサラ」が持つ「食×メディア」という強みを生かした寄付のモデルを採ることで、寄付への共感も収益も上げることができています。
参考:
ヒトサラ – 料理人の顔が見えるグルメメディア
ヒトサラ × TABLE FOR TWO
コーズマーケティングの成功のカギはビジネスモデルにある
ここまででコーズマーケティングの3つの成功事例を紹介してきました。
成功事例に共通する点は、成功事例に共通する点は「コアビジネスの中に寄付の仕組みを取り入れている」ということです。企業のコアビジネスのお金の動きの中に寄付の仕組みを取り入れることで、以下のようなメリットがあります。
そのためコーズマーケティングを成功させるためには、コアビジネスの中に寄付の仕組みを取り入れられているかが重要になります。
成功事例から見るコーズマーケティングの3つのメリット
いくつかの成功事例を紹介したうえで、コーズマーケティングを取り入れることのメリットを3つ紹介します。
企業イメージの向上につながる
寄付につながる訴求をすることで「社会貢献に取り組んでいる企業」というイメージを消費者に与えることができます。
実際、SDGs推進に関する企業研修及びコンサルティングを行う会社が行った調査によると、SDGsに取り組んでいる企業に対し半数以上の方が好印象を持っているという結果が出ています。企業が社会課題に関心を持って解決に取り組む姿勢を示すことで、消費者はその企業を支持しやすくなります。
参考:【SDGsに関する調査】7割の方がSDGsに取り組む企業は好印象と回答!
販売促進効果につながる
消費者が抱く「社会に良いことがしたい」という心理に応えるマーケティング施策を実施することで、通常の商品・サービスよりも販売を促進することができます。
また、今まで商品・サービスを購入していなかったけれどメッセージに共感したという消費者の購買意欲も高めることができ、新たなセグメントに食い込むことができます。
ステークホルダーへのアピールになる
社会的な責任を果たそうとする姿勢を表明することは、消費者だけでなくステークホルダーにも良い影響を与えることができます。
例えば従業員に対しては、意識やモチベーションを上げることができます。自分が関わる企業が社会貢献活動に取り組んでいることを誇りに思うことができます。また、企業のメッセージに共感することで、組織への忠誠心や士気の向上に繋がることもあります。
また投資家や株主に対しても、持続可能性や長期的な成長に向けての取り組みを示すことができます。
それにより投資や資金提供を行う意欲が高まったり、企業の社会的な評価やリスク管理能力も向上し、投資家にとっての魅力的な投資対象となったりする可能性があります。
コーズマーケティングでありがちな失敗を回避するポイント
ここまででコーズマーケティングのメリットについて解説してきましたが、せっかくコーズマーケティングに取り組んでも失敗してしまうこともあります。
そこで本章では、コーズマーケティングでありがちな失敗とそれを回避するためのポイントを解説していきます。
企業方針や商品・サービスとコーズ(支援先・社会課題)に関連性があるか
企業が掲げる社会貢献への方針や商品・サービスと、選定したコーズに関連性がないと、消費者から不信感を買い失敗してしまう恐れがあります。なぜなら消費者が共感し購入したいと思うかどうかは、「何故この企業がこのコーズに取り組むのか」が明確になっているかどうかにかかっているからです。
成功事例の多くは、企業理念や企業のコアビジネスから発想したコーズへの取り組みであり、消費者の納得感があることが成功のポイントになっています。
チェックポイント
見せかけの社会貢献になっていないか
特定の商品・サービスの販促のためのマーケティング施策になっている場合も、消費者からの反感を集め失敗してしまう恐れがあります。なぜなら消費者に「見せかけの社会貢献だ」と思われてしまうと、商品・サービスを購入してもらえないどころか企業イメージが下がりかねないからです。
「社会貢献活動をするために仕方なくしている」「一時的な企業ブランディングのための施策」「解決したい社会課題や寄付先が不明瞭」など、企業の利益目的な動機が見え隠れしていると消費者は不信感を抱いてしまいます。
チェックポイント
取り組みやすいコーズとその寄付先NPO団体
実際にコーズマーケティングに取り組むにあたっては、取り組むコーズに合ったNPO団体を選定・協働する必要があります。
そこで本章では、コーズのジャンルごとに企業提携の実績があるNPO団体を紹介していきます。
植林などの環境保全~NPO法人地球緑化センター~
「NPO法人地球緑化センター」は、「緑、人を育む」というテーマで自然を対象としたボランティア活動を実施する団体です。国内では主に、若者の長期農山村活動プログラムや森林ボランティア活動、環境教育活動などを行っています。
【協働事例】商品コンセプトに合った活動をしているNPOとして協働
NPO法人地球緑化センターが実際に企業と協働で行ったコーズマーケティングとして、ピープルポート株式会社のパソコンの購入金額の3%がNPO団体への寄付となる「想うプロジェクト」があります。
このプロジェクトは、環境負担・難民ゼロを目指すエシカルパソコンの販促キャンペーンです。「環境と難民に限らずさまざまな分野の課題に取り組むNPOと一緒に課題解決に取り組みたい」という企業の方針と、「環境保全・農山村の過疎化という課題に信念と熱意を持って取り組む」というNPO法人地球緑化センターの方針が結びついた協働だと言えます。
女の子への教育支援などの女性支援~国際NGOプラン・インターナショナル~
「国際NGOプラン・インターナショナル」は、子どもの権利が守られ、女の子が差別されない公正な社会を実現することを目指している団体です。主に途上国の女の子を支援しており、非公式教育や性教育の実施などの教育支援や、職業訓練や個人での起業支援などを行っています。
【協働事例】子どものための活動に代表が共感したため協働
国際NGOプラン・インターナショナルが実際に企業と共同で行ったコーズマーケティングとして、株式会社キャニオンスパイスのカレールウなどの商品があります。
株式会社キャニオンスパイスは化学調味料を一切使用していない「こどものための」カレールウを販売しており、代表は「未来を背負う子どもたちのために何かしたい」という思いを抱いていました。そんなときに、子どものための活動をしている国際NGOプラン・インターナショナルを知り、その思いや活動内容に共感したため、商品の売上の一部を寄付することとしました。
児童労働問題などの子ども支援~国際NGO ACE~
「国際NGO ACE」は、子ども・若者の権利を奪う社会課題を解決することを目的に活動している団体です。具体的には、インドのコットン生産地とガーナのカカオ生産地での危険な労働から子どもたちを守るために、現地での村づくりや日本での啓発活動などを行っています。
インドのコットン生産地とガーナのカカオ生産地で危険な労働から子どもたちを守り、日本で児童労働の問題を伝える啓発活動、政府や企業への提言活動、ネットワークやソーシャルビジネスを通じた児童労働を解決するための活動を行っています。
【協働事例】商品の生産地を支援するために協働
国際NGOACEが実際に企業と共同で行ったコーズマーケティングとして、森永製菓株式会社の森永チョコレートの対象商品1個につき1円を寄付するという「1チョコfor1スマイル」プロジェクトがあります。株式会社キャニオンスパイスは「DARS」や「小枝」などのチョコレート菓子を多く販売しており、そのチョコレートの原料であるカカオの原産地の子供たちを支援するために、国際NGOACEとの協働を始めました。
コーズマーケティングを実施するまでの流れ
最後に実際にコーズマーケティングを実施するまでに必要な準備事項を紹介します。
1.コーズの選定
どのような社会問題に貢献したいのかを選びます。企業の掲げる理念や方針とつながるコーズを選定できるといいでしょう。
また、選定したコーズの中でも、どの領域でどのような方法で貢献したいのかを選びます。例えば女性支援の中でも、妊産婦支援や労働支援や教育支援などさまざまな方法で支援することができます。具体的な領域まで絞ることで、その後の戦略立案がしやすくなります。
2.戦略立案
選定したコーズ・貢献領域でコーズマーケティングを実施するための、具体的な戦略やアプローチを考えます。
例えば自社の特定の商品の売上の3%を寄付にあてるなどです。コアビジネスのなかに寄付の仕組みを組み込むことができるといいでしょう。
3.提携NPO団体とのパートナーシップの構築
選定したコーズに関する活動をしているNPO団体を選定します。検索エンジンはもちろん、企業とNPOをつなぐプラットフォームサイトで探すのもおすすめです。
企業とNPOをつなぐプラットフォームサイト
ソーシャルビジネスステーション
運営会社:株式会社日本政策金融公庫
特徴:連携・協働のイメージを具体化できる「連携・協働事例」「連携・協働のステップ」や、ソーシャルビジネスの知識が深まる「有識者へのインタビュー」「お役立ちコラム」などのコンテンツがある
TIE UP PROMOTION
運営会社:株式会社Dessun
特徴:登録しているNPO団体と企業を閲覧することができ、タイアップ事例も見ることができる
また、NPO団体の選定ができたらパートナーシップを構築し、施策におけるそれぞれの役割と責任を明確に定義しましょう。
4.マーケット調査と消費者分析
本記事で紹介したようなコーズマーケットにおける需要や競合状況、トレンドなどを調査し、マーケットの特性を把握します。他社の取り組みの成功・失敗の要因を考えたり、消費者調査結果を調べたりするといいでしょう。
また、自社の商品・サービスにおける消費者のコーズマーケットのニーズ、価値観、行動パターンを理解するために調査や分析を行います。定性的な調査(インタビューやフォーカスグループ)や定量的な調査(アンケート、データ分析)を行うことが有用です。
5.マーケティングプランの作成
コーズマーケティングのための適切なコミュニケーションチャネルを選定し、施策を実施する方法を計画します。
コミュニケーションチャネルとは、自社の商品・サービスの情報を消費者に伝えるための手段や方法のことを指します。コミュニケーションチャネルにはさまざまな種類があります。
・自社サイト
・SNS
・web広告
・マス広告(テレビCM、雑誌や新聞)
・イベント
どのチャネルを選定するかは、ターゲットとする属性へのリーチがしやすいチャネルを選ぶといいでしょう。
また、コーズマーケティング活動に必要な予算を割り当て、リソースを適切に管理します。マーケティング予算は会社全体の売上目標から逆算して割り当てられることが多いので、その場合は割り当てられた予算内での施策実施・管理が重要になります。
最後に、コーズマーケティングの実施スケジュールと効果を評価するための指標を設定します。商品・サービスの売上目標はもちろん、寄付総額の目標を立てることで、ステークホルダーへの広報にも活用することができます。
まとめ
コーズマーケティングとは、商品・サービスの購入が社会貢献につながるということを訴求し、販促促進を促すマーケティング手法のことです。社会貢献と経済活動を両立することができるマーケティング手法でもあります。
このコーズマーケティングの成功のカギは、コアビジネスの中に寄付の仕組みを取り入れているかどうかにあります。自社で取り組む際には、既存のビジネスモデルのなかにコーズマーケティングを取り入れることができないかを考えてみてください。
また、記事内で紹介した成功事例や失敗しないためのポイントなども参考にしてみてください。