採用に求人動画を活用する9つの効果!制作のポイントや外注相場も解説

「採用の集客が伸び悩んでいる」「求職者に自社の魅力を伝えきれていない」など、新卒・中途・アルバイト採用に関する悩みは尽きないのではないでしょうか?

求人動画で成果を出す秘訣は「プラットフォーム」にあり

求人動画は、「記憶に残りやすい」「集客につながりやすい」といったメリットから、注目を集めている採用ツールです。文章や画像とは違い、動画は映像で情報を届けるため、些細な表情の変化や社内の温度感さえもリアルに伝えられます。

そこで、採用に求人動画を活用する効果や、動画を作成するときのポイントについて解説します。

動画のメリットを押さえ、来たる5G時代に向けて、求人動画を採用の集客につなげてみてはいかがでしょうか。


目次

求人動画が与える9つの効果

求人広告の掲載やオウンドメディアの運用といった採用施策と比べ、求人動画には以下の9つの効果が見込めます。

伝えられる情報量が多い

求人動画を活用することで、伝えられる情報量が多くなります。アメリカの市場調査会社「Forrester Research」のJames L. McQuivey博士は、「1分間の動画で、3,600のWebページ分に匹敵する『180万語』の情報が伝えられる」と発表しています。

Webページを3,600ページ分読み込んでもらうのは困難ですが、動画を1分見てもらうとなると、ハードルは下がるでしょう。より短い時間で多くの情報を伝えられるので、自社に対する理解を深めてもらいやすくなります。

参考:18 Marketing Statistics And What It Means For Video Marketing

印象に残りやすい

求人動画は、文字が並べられた「文章」ではなく、被写体が動く「動画」なので、印象に残りやすい特徴があります。

アメリカ国立訓練研究所が発表した、学習定着率を示したピラミッド「ラーニングピラミッド」によると、テキストよりも動画を見るほうが、記憶に残りやすいとわかっています。読書の平均学習定着率は10%なのに対し、視聴覚の平均学習定着率は20%です。読書と比べて、視聴覚は倍も印象が残りやすいのです。

求職者に数ある企業から自社を選んで応募してもらうためには、印象に残りやすい求人動画が有効だといえるでしょう。

参考:「学習のピラミッド」モデルというゾンビ(記事紹介)
   レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

目につきやすい

求人動画は、目につきやすいのも特徴です。アメリカのオンライン求人サイト「CareerBuilder」の発表によると、動画を使わない広告に比べて、動画を使った求人広告は12%も多く見られることがわかっています。

テキストばかりのコンテンツだと、読者が能動的に読まなければ情報は伝わりません。しかし動画の場合、視界に入ることで、目や耳から受動的に情報が入っていくのです。動画はインプットのハードルが下がり、気軽に情報を受け入れられるので、目につきやすくなります。

参考:Peak posting performance

検索順位が上がりやすくなる

求人動画は、インターネットでの検索順位が上がりやすくなることがわかっています。オンライン動画プラットフォームを提供するブライトコーブ社は、Webページに動画を入れることで、オーガニック検索での流入が157%増加すると発表しています。

求人動画は、情報を伝えやすくするほか、WebページのSEO対策にもつながるという副次的な効果をもたらすのです。

参考:Create Compelling Video Experiences

応募者を集めやすい

求人動画は、応募者を集める効果も期待できます。アメリカに本社を置くオンライン求人サイト「CareerBuilder」の調査で、動画を使っていない求人情報に比べ、動画を取り入れた求人情報の応募率は34%高いことがわかりました。

伝えられる情報量が多く、自社に対する理解を深めやすいことが、求人動画の応募率が高い理由のひとつだと考えられます。

参考:Peak posting performance

リアルな温度感を伝えられる

求人動画を活用することで、普段の職場のようすや、働くメンバーの人となりまで情報として発信できるため、職場のリアルな温度感を伝えられます。

テキストで「楽しい」と伝えても、伝わる情報は文字としての「楽しい」でしかありません。しかし、求人動画を活用することで、テキストでは伝えにくい感情も届けられます。人物の細かな表情の変化や、声のトーンなどから「明るい雰囲気で、楽しく仕事をしている」と読み取ってもらえるのです。

気軽に情報をインプットできる

テキストコンテンツは文字を読み込まなければなりませんが、動画コンテンツは動画が再生されるだけで情報を受け取れます。

スマートフォンをスクロールする必要がないので、ほかの作業で両手がふさがっているときでも、動画を閲覧することが可能です。料理をしているときや洗濯物をたたんでいるとき、メイクをしているときなど、日常のなかで動画を再生し、気軽に情報をインプットできます。

SNSでバズる可能性がある

動画によって強いインパクトを与えられると、視聴者に「SNSのフォロワーにシェアしたい」という感情が生まれ、SNSで拡散されていくでしょう。

SNSは拡散性が高い媒体で、ひとつのシェアが次のシェアを呼び、連鎖的に広まっていくものです。SNSでバズの波に乗れたら、より多くの人に求人動画を見てもらえ、会社の知名度アップにつながります。

より自社にマッチした人材を採用できる

前述のとおり、求人動画はリアルな温度感まで伝えられるコンテンツです。普段の職場の雰囲気や、メンバーの人となりなどを動画で発信することで、求職者はその会社で働くイメージがつきやすくなります。

「この職場の雰囲気は自分に合いそう」と感じた人が応募してくるので、より自社にマッチした人材を採用できるでしょう。


採用サイトや説明会で活用!求人動画が使える場面

視覚と聴覚で自社の情報を伝えられる求人動画は、どのような場面で使えるのでしょうか。

自社の採用サイトなど、Webサイトに埋め込む

求人動画の活用方法として挙げられるのが、自社の採用サイトなど、Webサイトに動画を埋め込むことです。

採用サイトは、その会社に興味をもっている人が訪問する場所です。求人動画を埋め込むことで、テキストだけでは伝えきれない会社の魅力を伝えられ、応募につながる可能性が高まるでしょう。

また、前述のとおり、動画にはインターネットでの検索順位が上がりやすくなる効果があります。そのため、検索順位を上げたいWebページに、SEO対策として動画を埋め込むのも有効です。

会社説明会で流す

求人動画の活用方法として、会社説明会で流すことも挙げられます。会社説明会では、限られた時間のなかで情報を伝えなければなりません。とはいえ、早口で淡々と説明するだけでは、参加者に飽きられてしまう可能性があります。

そこで、説明会の最中に求人動画を再生することで、メリハリのある時間になるうえ、口頭では伝えきれない多くの情報を伝えられるのです。

パンフレットにQRコードを入れる

採用パンフレットに求人動画のQRコードを入れることで、コードを読み込んで視聴してくれる可能性があります。

採用パンフレット1枚で情報を伝え切るのは難しいものです。しかし、パンフレットと動画をあわせて見てもらうことで、求職者の会社に対する理解が深まり、興味をもってもらいやすくなるでしょう。

スカウトメールに貼り付ける

スカウトメールに求人動画のURLを貼り付けるのも、効果的な活用方法のひとつです。

ありきたりなメッセージではなく、求職者一人ひとりに向けて送られるメッセージは、求職者の興味を惹きつけます。その熱量が高い状態のまま、次のアクションとして求人動画を再生してもらうことで、短時間でさらに関心を抱いてもらいやすくなるのです。

SNSで紹介する

求人動画を多くの人に見てもらうためには、露出の機会を増やすことが重要です。そこで、自社のSNSアカウントで求人動画を紹介するのも、ひとつの手段として有効でしょう。

前述のとおり、TwitterなどのSNSは、フォロワーに情報をシェアする機能があり、関心の輪が広がりやすい仕組みになっています。動画を視聴した人に「SNSでシェアしたい」と思ってもらえたら、バズの波に乗れるかもしれません。

そんなバズの発信源になるためにも、まずは自社のアカウントで動画の存在を知らせることが重要です。


企業事例!採用の求人動画

求人動画を取り入れている企業は、実際どのように活用しているのでしょうか。うまく活用して成果につなげた企業の事例をピックアップしていきます。

採用サイトのアクセス数を200%に伸ばした、株式会社ベルクの求人動画の事例


動画:https://www.youtube.com/watch?v=2qT9-VNM2zk

株式会社ベルクの求人動画では、就職活動の壁にぶつかった就活生が、スーパーマーケット「ベルク」の店内で笑顔を取り戻していくストーリーを描いています。「私の笑顔が活かせる会社」というメッセージを求職者に伝え、自社のブランディングをするのが動画の目的です。

この求人動画は、YouTubeの動画の最中に流れる広告「Trueview(トゥルービュー)広告」に掲載されたほか、採用サイトでも活用されました。その結果、動画再生回数は85万回になり、採用サイトアクセス数は200%を記録しています。

参考:【採用 × 動画】動画は万能ではない!採用フェーズに合った動画の種類とは

採用決定率が20%から25%に増加した、株式会社買取王国

株式会社買取王国 アルバイト採用向けインタビュー動画(インタク制作実績)
動画:https://www.youtube.com/watch?v=DfI2HioaZH8&feature=emb_logo

株式会社買取王国の求人動画では、社員やアルバイトスタッフにインタビューをしています。実際に働いている人の思いを語ってもらうことで、自社に対する好感度をアップさせ、応募につなげていくのが目的です。

この求人動画は、採用サイトに掲載するほか、店頭でも再生されました。その結果、もともと20%ほどだった採用決定率が25%に増加し、5万円ほどだった採用単価が3万5千円ほどに落ちています。

参考:採用に動画を活用した効果【採用担当者に聞いてみた】
   株式会社買取王国

Webサイトからの応募が4~5倍に増加した、三朋企業株式会社

三朋企業株式会社求人動画
動画:https://www.youtube.com/watch?v=Cybcqnkk6fQ

三朋企業株式会社の求人動画では、人類消滅の危機を描いたストーリーを、映画の予告編仕立てで描いています。建設業のマイナスイメージを払拭すること、会社に興味をもつ人を増やすことが動画の目的です。

この求人動画は、YouTubeチャンネルにアップロードされたほか、自社のWebサイトにも掲載されました。その結果、前年度と比較して、自社のWebサイトから求人に応募した就活生が4~5倍に増えています。

参考:お客様インタビュー


求人動画の作り方

自社で一から求人動画を作ることになったとき、「どのような手順で動画を作成するのだろう」と悩むのではないでしょうか。そこで、求人動画を作る際に準備するもの、作成の流れを解説します。

準備するもの

求人動画を作成する際に準備するものは、以下の6つです。

カメラ

ビデオカメラやデジタルカメラ、一眼レフなど、動画撮影ができるカメラ機材を用意しましょう。

マイク

マイクは、カメラで音を拾えるのであれば、必ずしも必要ではありません。しかし、より聞きやすい音質の動画を制作するために、用意しておくといいでしょう。

容量が大きいメモリーカード

カメラに入っているメモリーカードの容量が満タンになると、撮影できなくなります。撮影を中断しないためにも、16GB以上のメモリーカードをカメラに入れておくと安心です。

編集ソフトが入ったパソコン

求職者の興味を惹きつける求人動画を作るためには、動画の無駄な部分を省いたり、テロップや効果を付けたり、動画を編集することが重要です。

スマートフォンのアプリでも編集できますが、より自由度の高い編集をするためには、パソコンの編集ソフトを使うといいでしょう。

三脚

カメラを手に持ったまま撮影すると、手ブレによって見にくい映像になる可能性があります。カメラを手持ちすることが必須な場面以外は、カメラを三脚に固定して撮影しましょう。

外付けハードディスク

動画はデータサイズが大きいため、撮影したデータをパソコン本体に入れたままにしておくと、どんどん容量が埋まってしまいます。パソコンの容量を空けておくためにも、外付けハードディスクなど、動画データを保存する場所を作っておくのがおすすめです。

求人動画の作成の流れ

求人動画は、以下の流れで作成します。

求職者のペルソナ決め

求人動画を作成するうえでまず必要なのは、求職者のペルソナを決めること。情報を届けるターゲットを決めることで、動画で何を伝えるべきなのかが明確になります。

  • 新卒か、中途か、アルバイトか
  • どんな業界の企業を中心に見ているのか
  • どこに住んでいるのか
  • 休日は何をして過ごしているのか

このように、具体的な人物像が浮かび上がるまで、ペルソナを深堀りしましょう。

求職者が知りたい情報をリサーチ

ペルソナが決まったら次に行うのは、求職者が知りたい情報のリサーチです。

業務のくわしい内容や職場の雰囲気など、求職者が求めている情報を明確にしましょう。ニーズに合うような求人動画を制作でき、自社に興味をもってもらいやすくなります。

動画の内容決め

求職者が求める情報がわかったら、動画の内容決めです。求職者が知りたいと思っている情報を盛り込みながら、シナリオを組んでいきます。

一概に求人動画といっても、「社員へのインタビュー動画」「職場の日常を映した動画」「ストーリーがあるドラマ仕立ての動画」など、パターンはさまざまです。自社の魅力を伝えるにはどの形式がベストなのかを考え、企画を立てましょう。

台本作成

動画の内容が決まったら、次は台本作成です。

インタビュー動画を撮影する場合、「インタビュイーの本心を話してほしいのに、台本はいるのだろうか」と思うかもしれません。しかし、撮影されることに慣れていない初心者は、カメラを前にすると思うように言葉が出てこないものです。

本当に伝えたいことを動画で伝えられるよう、話す内容や動画のストーリーなどをまとめた台本を作っておくと安心です。

撮影

台本の内容が固まったら、いよいよ撮影です。いきなり本番に入るのではなく、カメラワークや被写体の動きなどを確認するリハーサルを行っておくと、スムーズに撮影が進みます。

「ピントが合っていなかった」「手ブレして見にくい映像になってしまった」と素材不足にならないよう、外せないシーンは何回かカメラに収めておくといいでしょう。

編集

撮影した素材は、素材同士をつなぎ合わせたり無駄な部分をカットしたり、編集を加えていきます。

視聴者に内容をより理解してもらうために、字幕を入れられるといいでしょう。話している間をつなぎ、視聴者に飽きられないようにする目的で、雰囲気に合ったBGMを入れるのもおすすめです。

公開

求人動画が完成したら、最後は公開です。YouTubeチャンネルや採用サイト、SNSなど、さまざまな場所で露出できると、動画を見てもらえる確率が高まるでしょう。


自社で求人動画作成を完結させるときの3つのポイント

自社で求人動画を作成する場合は、以下で紹介する3つのポイントを押さえましょう。

最初の10~20秒くらいで視聴者の心を掴む

ポイントのひとつ目は、最初の10~20秒くらいで視聴者の心を掴むことです。

動画分析事業を展開するアメリカのVisible Measures社が発表した、動画の離脱率に関する調査を見てみましょう。

Visible Measuresのユーザーが視聴した4,000万本以上の動画のなかで、5分未満の動画に絞って離脱率を調査したところ、20%のユーザーが最初の10秒で離脱していました。さらに30秒になると33%、60秒になると44%、90秒になると半分を超えるユーザーが動画の視聴をやめています。

この調査からわかるように、動画の再生時間が長くなるほど、離脱率も上がっていきます。離脱を防いで動画を最後まで見てもらうために、最初の10秒~20秒くらいで視聴者の心を掴めるような構成にしましょう。

参考:WHY YOUTUBE VIEWERS HAVE ADD AND HOW TO STOP IT

会社のビジョンを伝え、思いや価値観を理解してもらう

ポイントのふたつ目は、会社のビジョンを伝え、思いや価値観を理解してもらうことです。採用活動は、会社の思いや価値観に共感する仲間集めといえます。仲間を集めるためには、リアルな温度感を伝えやすい動画というツールが有効なのです。

採用動画で求職者に会社のビジョンを共有し、「なぜサービスを提供するのか」といった思いや「何を大切にしているのか」といった価値観の部分を伝えましょう。

社員インタビューでは理由や背景も深掘りする

ポイントの3つ目は、社員インタビューでは理由や背景も深掘りすることです。なぜなら、求職者は仕事の感想ではなく、社員の仕事に対する姿勢や本心を知りたいからです。

「仕事が楽しい」「やりがいがある」といった表面的な部分だけではなく、本質となる部分を掘り下げましょう。「なぜ楽しいと感じるのか?」といった理由や、「やりがいを感じるようになったターニングポイント」といった背景を質問すると答えやすくなります。


求人動画作成で失敗しないための注意点

動画制作の経験が浅いと、どのようなことに注意しながら作成すればいいかわからないものです。そこで、求人動画作成で失敗しないための注意点を解説します。

自己満足にならないようにする

求人動画作成で失敗しないための注意点として挙げられるのは、自己満足にならないようにすることです。「エフェクトがかかっていて雰囲気はいいけれど、結局何を伝えたいのかわからない」といった、目的を見失っている動画は結構あります。

求人動画を作る目的は、求職者に会社の情報を伝え、興味をもってもらうことです。どんなにかっこいい動画を作っても、メッセージがフワッとしていたら意味がありません。ただの自己満足動画にならないためにも、「伝えたい情報がしっかりと伝わるか」を意識しながら制作しましょう。

会社の雰囲気や魅力を伝えられる人選をする

求人動画作成で失敗しないための注意点として、会社の雰囲気や魅力を伝えられる人選をすることも挙げられます。

インタビューにうまく答えられていなかったり、硬派なイメージの会社が派手な見た目のメンバーをアサインしていたり、人選がうまくいっていない動画は多いものです。出演したメンバーの能力がどんなに高かったとしても、そういった動画だと会社のイメージを正しく伝えられません。

そのため、会社の魅力をプレゼンできるメンバーや、会社の雰囲気に合うメンバーを選びましょう。


動画制作会社に外注する場合の相場は10万~150万円

「動画を作成する時間と労力がない」「クオリティの高い動画を作りたい」という企業は、動画制作会社に外注してはいかがでしょうか。

外注する場合の相場の目安は、以下のとおりです。

  • テンプレートからの動画制作 10万円~30万円ほど
  • オリジナルの動画制作 30万円~80万円ほど
  • フルオーダーの動画制作 80万円~150万円ほど

動画制作会社によってプランが異なり、対応範囲も変わるため、くわしくは各社に問い合わせてください。それでは、それぞれの相場について説明していきます。

テンプレートからの動画制作

動画制作会社がそろえるテンプレートを使う場合の相場は、10万円〜30万円ほどです。制作会社は一から動画の構成や編集をしていく必要がなく、低価格かつ短納期で動画を制作できます。

ただ、素材をテンプレートに当てはめて作成するため、自由度はあまりありません。「求人動画を作り、どのような効果があるのかを検証したい」という企業に向いています。

オリジナルの動画制作

テンプレートを使うのではなく、動画制作会社にオリジナルで動画を制作してもらう場合の相場は、30万円〜80万円ほどです。会社説明動画やインタビュー動画など、ある程度の基本の型を守りながら、動画のなかに自社のカラーを盛り込めます。

ただ、「ドラマ仕立てにしたい」「この場面でCGを使いたい」といった要望は出せないケースがほとんどです。「クオリティの高さを担保し、自社のカラーを出した動画を作成したい」という企業に向いています。

フルオーダーの動画制作

希望をすべて盛り込み、フルオーダーで動画を制作してもらう場合の相場は、80万円〜150万円ほどです。動画制作会社に動画のイメージや採用戦略を伝え、その情報をもとに企画を考えていくカスタマイズ方式なので、唯一無二の動画を作成できます。

ただ、フルオーダーである分、要望を詰め込むほど高価格の見積もりになります。あらかじめ予算を伝えたうえで、動画制作会社と話し合うことで、打ち合わせがスムーズに進みやすくなるでしょう。


求人動画の制作会社を選ぶときの4つのポイント

動画制作会社といっても、短納期の会社や提案力が高い会社など、さまざまです。思い描いている求人動画を制作してくれる会社なのか見極めるのは、簡単なことではありません。

そこで、求人動画の制作会社を選ぶときの4つのポイントをお伝えします。

豊富な実績があるか

動画制作会社を選ぶときのポイントは、豊富な実績があるかをチェックすることです。多くの動画制作会社が実績を公表しているため、ホームページにアクセスして求人動画制作の実績を確認しましょう。

とくに確かめておきたい実績が、作りたいジャンルの動画です。社員のインタビュー動画やドラマ仕立ての動画など、イメージと近い動画の制作実績をチェックし、その動画のクオリティを確認することが重要です。

高い提案力があるか

動画制作会社を選ぶときのポイントとして、高い提案力があるかをチェックすることも挙げられます。

依頼主の希望に沿った動画を制作するだけでは、依頼主の頭のなかで描いている以上の動画はできません。要望を聞いたうえで「もっとこうしたほうがターゲットに興味をもってもらえる」など、動画に磨きをかける提案をしてくれる会社を選びましょう。

  • どんなターゲットなのか
  • 求人動画をどこで使う予定なのか
  • 求人動画を作る目的は何か
  • どんな採用戦略を立てているのか

上記のような内容をくわしくヒアリングし、意図を汲み取ったうえで提案してくれる動画制作会社は、提案力が高いといえます。

見積もりの項目は明確か

見積もりの項目が明確になっているかをチェックすることも、動画制作会社を選ぶ際に重要なポイントです。

動画制作の見積もりは、機材費やロケ地費、人件費など、さまざまな項目があります。大まかな項目で見積もりが作られていたら、あとから別の費用がかかってしまう可能性があるのです。

そのため、複数の動画制作会社に見積もり作成を依頼して、各項目の金額を明示しているかを比較しましょう。

動画の修正は何回までできるのか

動画制作会社を選ぶときは、動画の修正回数もチェックしておきましょう。なぜなら、完成した動画を見て「この部分を修正してほしい」と感じることがあるからです。修正依頼をかけると、追加費用がかかるケースもあります。

「修正依頼をかけたら動画制作費が高額になってしまった」といった事態を防ぐために、見積もりが出た時点で、修正回数を確認しておくと安心です。


求人動画制作に強いおすすめの制作会社10社

最後に、求人動画を制作する会社を紹介したWebサイトを5本調査し、出現頻度の多かった制作会社をまとめました。求人動画制作の実績が多い会社をピックアップしているので、求人動画を活用したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

HRdirection株式会社


HRdirection株式会社は、求人動画の作成を専門にしている動画制作会社です。自社で人材採用コンサルティング事業を展開している強みを生かし、「採用を成功させる」という視点を取り入れた動画を制作しています。

ターゲットや予算をヒアリングし、「動画を作ることで何を達成するのか」とゴールから逆算して企画を提案しています。

  • エントリープラン(インタビュー動画やドキュメンタリー動画) 60万円~
  • 汎用型プラン(会社概要動画や採用PR動画) 85万円~
  • こだわりプラン(企業コンセプト動画やドラマ仕立て動画) 130万円~

株式会社ビットセンス


株式会社ビットセンスは、求人動画だけではなく、Webサイトやパンフレットなど、採用ツールの制作を強みとしている会社です。年間で100本以上、これまで800社以上の動画を制作して構築されたノウハウを生かし、サービスを提供しています。

「企業が作りたい動画」ではなく「求める人材の採用につながる動画」を作るため、企業の強みや魅力が伝わるような企画を提案しています

  • パッケージプラン(動画テンプレート) 10万円~
  • フルオーダープラン 50万円~

株式会社LOCUS


株式会社LOCUSは、求人動画制作から事業をスタートさせ、そのノウハウを生かして人材採用コンサルティング事業も展開している会社です。

動画マーケティングを軸として、採用サイトやパンフレット、説明会スライドなど、企業の採用をトータルでサポートしています。大手企業からベンチャー企業まで、規模を問わず500社を超える採用支援の実績をもっています。

  • 新卒採用向けブランディング動画 30万~50万円
  • 採用向けインタビュー動画 50万~100万円

株式会社ネオキャリア


株式会社ネオキャリアは、採用支援サービスをメインに提供しており、これまで1万社以上の採用をサポートしている会社です。新卒・中途・アルバイト問わず、採用の戦略設計から動画制作まで、幅広いサービスを一気通貫で提供しています。

「ブランディング動画を作るついでに、社員のインタビュー動画も作る」といったように、用途別の動画データをまとめて作成することが可能です。

  • インタビュー動画 50万円~
  • コンセプト・オープニング動画 30万円~
  • パッケージプラン(オープニング+インタビューなど)のスタンダードプラン(取材人数3名まで) 70万円~
  • パッケージプランのカスタマイズプラン(取材人数4名から) 150万円~

メディアフォーユー株式会社


メディアフォーユー株式会社は、ブランディング動画の制作に強い会社です。テレビ業界で活躍するプロが制作に入っており、「映文連アワード2013」の準グランプリを受賞するなど、受賞歴が豊富にあります。

納品から3年間であれば、テロップの修正は無料です。また、ドローン撮影やタレント出演といった、動画の魅力を高めるオプションも付けられます。

  • インタビューと仕事風景(2分ほど) 15万円~
  • インタビューと仕事風景(3分ほど) 30万円~
  • ドキュメンタリー(10分以上) 100万円~

90 Seconds


90 Secondsは、世界最大級の動画制作・映像制作クラウドソーシングサービスです。提携している映像クリエイターが制作を行っており、自由度が高くて短納期なのが特徴です。

90 Secondsは、これまで世界160カ国3,000社を超える企業に、30,000本以上の動画を納品してきました。日本では、東京をはじめとした203の都市で、4,000本以上の動画を提供しています。「地方で撮影を行いたい」といったローカル企業に向いているでしょう。

※料金の記載なし

株式会社揚羽


株式会社揚羽は、企業理念の策定やWebサイト制作など、トータルで企業のブランディングを行う会社です。サービスのひとつとして採用ブランディングがあり、採用コンセプトの設定から動画などのクリエイティブ制作まで、ワンストップで提供しています。

求人動画だけではなく、採用プロモーション設計や採用サイト作りなど、ブランディング全体をサポートしてほしい企業に向いているでしょう。

※料金の記載なし

株式会社カケハシスカイソリューションズ


株式会社カケハシスカイソリューションズは、年間で数100社の採用計画をサポートしており、人材戦略の知見を豊富にもった会社です。蓄積してきたノウハウを生かし、求人動画や採用サイトなど、採用ツールの制作も行っています。

「第38回2017日本BtoB広告賞・入社案内の部」で銅賞を受賞するなど、さまざまな受賞歴をもつクリエイティブチームが、動画を制作しているのが強みです。

※料金の記載なし

ピクシディア株式会社

ピクシディア株式会社は、採用動画や会社紹介動画など、企業動画の制作を専門に行っている会社です。ディレクション・撮影・編集を兼業で担当しているので、低価格でのサービス提供が実現しています。

納品から1年間であれば、動画の修正は無料です。必要であれば、新しく撮影して素材を追加したり、編集をやり直したり、一度制作した動画をアップデートすることも可能です。

  • インタビュー動画・セミナー動画 10万~30万円
  • 採用動画・会社紹介動画・企業PR動画 25万~80万円

合同会社ファニプロ


合同会社ファニプロは、会社紹介動画や職種紹介動画など、企業の採用に関する動画を制作している会社です。動画だけではなく、採用サイトや採用パンフレットなど、さまざまな採用広報ツールの企画から制作までを行っています。

会社説明会記録動画の撮影もしていて、動画配信用の専用Webページも制作しています。オフラインでの会社説明会を控えている企業にも向いているでしょう。

※料金の記載なし


まとめ

「伝えられる情報量が多い」「リアルな温度感を伝えられる」など、求人動画にはさまざまなメリットがあります。集客に悩んでいる方や、新しい施策をスタートさせたいと考えている方は、求人動画を活用してみてはいかがでしょうか。

自社で制作する場合は、本記事で紹介したポイントや注意点を踏まえましょう。「クオリティの高い動画を作りたい」「動画を作成する時間と労力がない」という場合は、動画制作会社への外注も視野に入れることをおすすめします。