Facebook広告を運用している中で、「Facebook広告で思ったように成果が出ない」「Facebook広告を上手に活用し売上アップを図りたい」といった悩みを抱えていませんか?
Facebook広告で成果を出すためにはいくつかのコツがあり、それは成功事例から学べます。
本記事では、Facebook広告の成功事例を紹介したうえで、Facebook広告で成果を出すための鉄則を紹介します。
このページを読めば、ターゲティングはどう設定すればいいのか、どんなクリエイティブを作れば成果が出るのか、Facebook広告の運用における悩みから解放されます。Facebook広告を活用して、会社の売上をアップさせていきましょう。
Facebook広告の成功事例5選
4つの広告をABテストしてCV率を2.4倍にアップさせた事例
スポーツインナー製品を企画・販売している株式会社フジボウアパレルは、4つの広告をABテストしてCV率を2.4倍にした成功事例です。
もともと、どうすれば一部のターゲットにささるクリエイティブを実現できるのか、という課題を持っていました。
その問題を解決するために、異なる4つの動画広告、および写真広告で、有名な日本人アスリートを起用したり、スポーツインナーの吸収力について説明したり、おのおの違ったメッセージや商品の特徴を訴求しました。
こうした比較実験により、最良なクリエイティブを発見でき、コンバージョン率2.4倍、CPAの改善57%という結果になっています。
参考:株式会社フジボウアパレル: Facebook ads case study | Facebook for Business
エリア配信を活用してWeb経由の集客数2.5倍を達成した事例
全国各地で絵画を展示しているアールビバン株式会社は、エリアを絞ったターゲティングによって、Web経由の集客数を2.5倍にアップさせた成功事例です。
アールビバン株式会社はこれまで、Web以外の広告手法に頼っており、どの広告を見て、どういった人が絵画展に来場しているのかはっきりとわかっておらず、既存の広告手法以外を模索していました。
そこで細かくターゲティングできるFacebook広告を取り入れ、興味関心・エリアを絞った配信だけではなく、複数パターンのクリエイティブを用意し、またWeb来場予約者には限定プレゼントがあることもアピールしました。
戦略的なターゲティングと絵画のビジュアルを使った画像広告によって、Web経由の集客数を2.5倍にアップさせ、既存広告よりも獲得効率が3倍になった事例です。
参考:アールビバン株式会社: Facebook広告のケーススタディ | Facebook for Business
商品の特徴を海外に広め売上を45%増加した事例
健康食品ブランドの「京都やまちや」は、モバイルデバイス向けにデザインした写真広告と動画広告を活用することで、ユーザーが広告を見たときの売上が45%増加した成功事例です。
京都やまちやは、日本ほどの知名度はなかった香港での商品販売を検討しており、オンライン売上の増加だけではなく、興味・関心のある顧客にリーチするための方法を探していました。
行った施策は、モバイル向けにデザインした写真広告だけではなく、動画広告も活用したキャンペーン展開です。また、FacebookやInstagramで展開するために広告の「自動配置」を利用し、サイト訪問者と過去の商品購入者に対し、広告のリターゲットも行いました。
こうしたFacebook広告の施策により、ユーザーが広告を見たときの売上が45%アップし、カートへの追加増加率も2.8%アップし、課題であったオンライン売上の増加に成功した事例です。
参考:京都やまちや: Facebook広告の成功事例 | Facebook for Business
チャットボットを活用して顧客獲得単価70%削減した事例
独立・開業支援プラットフォームであるアントレは、メッセンジャーのチャットボットを利用して、顧客がすぐにセミナーに申し込める仕組みを確立し、適切な広告を打つことで、顧客獲得単価を70%も減らした成功事例です。
アントレは、見込み顧客獲得のために、どうすればいいのか課題がありました。そのために、セミナーへの参加申し込みを増やしたいという思いもありました。
行った施策は、メインターゲットをシニア世代や女性に設定し、セミナー参加を促すキャンペーン展開です。メッセンジャーに誘導するために、独立・開業を検討中の人向けに複数の広告を作成し、メッセンジャーを開いた場合、チャットボットで会話形式で申し込み参加できる仕組みも採用しました。
こうした施策により、リード獲得単価を70%減らせただけではなく、コンバージョン率が2.3倍上昇した成功事例です。
参考:アントレ: Facebook広告の成功事例 | Facebook for Business
ターゲットを絞った広告配信でCV数7.6倍を達成した事例
オーガニック食材などを販売しているOisix(オイシックス)は、細かなターゲティング設定によって、CV7.6倍、サイト訪問者数1.7倍という成果をあげた事例です。
Oisixは、有機野菜やオーガニックフーズなどをオンラインで販売していますが、どのようにして顧客に認知させるか、どうしたら「おためしセット」を購入してもらえるのか、という課題を抱えていました。
行った施策は、ターゲットを「30~50代の主婦層」に設定したキャンペーン展開です。また、利用者の興味関心、「いいね」などの行動でもターゲティングを実施しました。さらに、たくさんの食材を箱に盛り価格を表示し、お得感を演出した広告クリエイティブも作成しました。
その結果、ターゲットであった「30代~50代の主婦層」に広告を見てもらえ、おためしセットの販売件数が7.6倍にアップし、ランディングページへの新規訪問者数1.7倍、おためしセット購入から定期会員の転換率1.6倍と、購入率アップのみならず、新規会員の増加にも成功した事例です。
参考:Oisix | Facebook for Business
成功事例から学ぶFacebook広告で成果を出す4ステップ
Facebook広告で成果を出すためには、以下の4ステップが必要です。
- ターゲットを絞る
- ターゲットに合わせた広告の種類を考える
- さまざまなクリエイティブを試す
- データをもとに広告を最適化していく
ここでは、各STEPの詳細を成功事例を参考しながら、紹介します。
1.ターゲットを絞る
Facebook広告で成果を出すためには、ターゲットを絞ることが重要です。Facebook広告は、他の媒体よりもターゲット精度が高く、年齢や性別のみならず、興味関心なども含めた明確なターゲティングを実現できます。
Oisixは、30~50代の主婦層をターゲットに設定し、お得感を演出するクリエイティブにすることで、成果を上げました。そのため、ターゲット像をできるだけ明確にして、その層を獲得するためのクリエイティブ作りによって、高い効果を期待できます。
2.ターゲットに合わせた広告の種類を考える
ターゲットを絞ることだけではなく、ターゲットに合わせた広告を選ぶことも重要です。Facebookには、写真や画像広告だけではなく、ストーリーズ広告やMessenger広告などの種類もあります。
アントレは、独立・開業に関心がある人をターゲットにセミナー参加者を増やすために、メッセンジャー誘導広告を利用し、メッセンジャー内のボットとのやりとりでセミナー参加への敷居を下げ、申し込み人数を大幅にアップさせました。
このようにターゲットに響く広告の種類を考えて出稿すれば、成果を上げられます。
3.さまざまなクリエイティブを試す
Facebook広告で、クリエイティブなどをいくつも試すことも重要です。なぜなら、広告を実際に配信してみないと、どのクリエイティブが効果的なわからないからです。
スポーツインナーを手掛けているフジボウアパレルは、それぞれ異なった4つの動画広告の効果を比較し、効果のあったクリエイティブのコンバージョン率がそうではない広告よりも2.4倍アップしました。
さまざまなクリエイティブを試し、成果の出たものを残すようにしましょう。
4.データをもとに広告を最適化していく
Facebook広告は、蓄積されたデータをもとに、広告を改善することで、さらに高い効果を期待できます。新聞やテレビなどの広告ではリアルタイムでの更新が不可能ですが、Facebook広告では実現可能です。
アールビバンは、定期的に作品購入者リストやサイトのデータをFacebookにアップデートしました。そして、既存顧客と似た傾向を持ち、関心を示す可能性が高い利用者にリーチを広げる機能「類似オーディエンス」を作成し、広告をリアルタイムに最適化し、成果を上げました。
データをもとに広告を最適化していき、未開拓のユーザーにリーチできることも、Facebook広告の大きな強みです。
Facebook広告で成果を出すためのデザインテクニック
ターゲティングや広告の種類の選定だけではなく、Facebook広告で成果を出すためには、以下のようなデザインテクニックも重要です。
- 見る人の視覚に訴える
- 広告とLPの関連性を考える
- わかりやすいCTAを明示する
- トレンドを意識する
- エンタメ要素を入れる
ここでは、各テクニックについて詳しく紹介します。
見る人の視覚に訴える
Facebook広告のデザインは、見る人の視覚に訴える画像や動画にすることが重要です。Facebook広告は画像や動画などのビジュアルコンテンツが、アルゴリズムで優先されるようになっています。
また、テキストのみのコンテンツよりも、シェアされやすいメリットもあります。視覚に訴えるビジュアル素材を作って、ターゲットの目をひくことを心がけましょう。
広告とLPの関連性を考える
商品のランディングページ(LP)に誘導したい場合、広告とLPの関連性に気を遣うことも重要です。例えば、広告がクリックされても、誘導したLPの内容とマッチしていなければ、離脱してしまう可能性がアップしてしまいます。
またアンマッチになってしまうと、広告予算や広告にかけた時間が無駄になります。そのため、広告とLPの内容がマッチしているのか、関連性を必ずチェックするようにしましょう。
わかりやすいCTAを明示する
「今買うと30%オフ」など、ユーザーが商品を購入するCTAをわかりやすくすることも、Facebook広告で成果を出すためのデザインテクニックです。訪問者をとってもらいたい行動に誘導するCTAをわかりやすくしないと、ユーザーがどのように行動したらよいのかわからなくなってしまい、広告の意味がありません。
「まもなく終了」のような期日設定にすれば、アクション率を高められます。こうしたわかりやすいCTAに設定し、成果を出しましょう。
トレンドを意識する
トレンドを取り入れることも、Facebook広告で成果を出すためのデザインテクニックです。季節や流行りに乗り広告をデザインすると、ユーザーの興味をひきつけやすくなるからです。
昨今の健康ブームや時事ネタなどを参考にして、切り口を考えてみることで、高い効果を期待できるでしょう。トレンドを意識するためには、日々情報収集しておくことも重要です。
エンタメ要素を入れる
間違い探しやクイズなどのエンタメ要素を入れたデザインもおすすめです。エンタメ性のある広告は、ユーザーを楽しませ、クリックされやすい傾向にあります。クイズの答えなどのLPに誘導するようにすれば、インプレッション数などを増やせるでしょう。
エンタメ要素を入れることで高い効果を期待できますが、広告とLPとでズレが出やすいため、その点は注意しましょう。
Facebook広告運用で注意すべきこと
Facebook広告運用において、以下のような注意すべきポイントがあります。
- CPAが低い=良い広告ではない
- ポリシー違反に気をつける
- 画像内のテキスト量は抑える
ここでは、各注意ポイントを紹介します。
CPAが低い=良い広告ではない
1件のコンバージョンを獲得するためにいくらかかったのか示すCPAが低い広告であっても、高い効果になっているとは言い切れません。CPAが低いほど少ない広告費で多くのコンバージョンを獲得できていることになりますが、誰でも興味を持てる広告であったり、ターゲットが幅広くなっている可能性もあります。
そのため、ターゲットも設定テーマもが絞られていない広告は、後のビジネスにつなげられるとは限りません。CPAはあくまで目安の数字であり、KPI(達成度合いの指標)のひとつとしてとらえておきましょう。
ポリシー違反に気をつける
Facebook広告運用では、禁止事項・制限事項などポリシーに違反していないか、しっかりチェックすることも重要です。ポリシー違反している場合、アカウント停止の可能性もあります。
差別的な表現やタバコ製品の宣伝、法律上の年齢をターゲティングしていないお酒の広告などは、すべて違反です。広告出稿の審査基準をクリアできるように、必ず禁止事項・制限事項を守りましょう。
画像内のテキスト量は抑える
Facebook広告に使用する画像内に、テキストを入れすぎないようにすることも注意点です。かつてあった画像内のテキスト面積を20%以下にするルールは撤廃されたものの、20%未満にすることで、広告パフォーマンスは高くなります。
また、すべての画像が審査対象になっており、複数の画像を使用する場合、ひとつでもテキスト量が多いと広告品質が低いを見なされてしまうため、注意しましょう。
まとめ
Facebook広告の成功事例を把握すれば、Facebook広告で成果を出すためのコツを理解できます。ABテストや精緻なターゲティング、データをもとにした最適化などによって成功した事例はたくさんあるため、広告運用がうまくいかないときは、成功事例を参考にしましょう。
Facebook広告で成果を出すためには、デザインテクニックも重要です。見る人の視覚に訴えるデザインやわかりやすいCTAにするだけではなく、トレンドを意識したり、エンタメ要素を入れたりすることもおすすめです。