「Facebook広告の出稿をスムーズに進めたい」
「Facebook広告の出稿でミスをしたらどうしよう…」
などの悩みをきっかけに、この記事を読み始めた方が多いのではないでしょうか。
Facebook広告には出稿規定や広告ポリシーがあり、それらを知ったうえで出稿する必要があります。
入力項目が多い出稿作業では、「他にどこを設定すればいいのだろう」と戸惑うことも少なくありません。
出稿作業では、全体の流れを知ったうえで作業することで混乱しにくくなります。
スムーズに出稿作業を行うためには、まずFacebook広告の基本を知ることが重要です。また間違えやすいポイントを把握し、出稿する直前に見直すことでミスを回避することができます。
この記事ではこれからFacebook広告の出稿作業を行う人に向けて、Facebook広告の基本情報や具体的な出稿工程、ありがちなミスを解説します。この記事を読むとFacebook広告の
ルールや出稿手順が分かり、自信を持って作業を進められるようになるでしょう。
EC担当者のための「Facebook広告はじめてガイド」
Facebook広告の出稿前に準備すべきこと
まずは、Facebook広告の出稿に以下の準備が必要です。
出稿にあたって必要となる2つのもの
Facebook広告の出稿に必要なものは、以下の通りです。
- Facebookアカウント
- 広告費を支払うクレジットカード
Facebookアカウント
Facebook広告の出稿には、Facebookアカウントが必要です。アカウントがあれば、Facebook内を見れるようになり、Facebookページにて広告を出稿することが可能です。
ただし、「Facebookビジネスマネージャ」を開設した方が、管理は楽になります。
Facebookビジネスマネージャについては、次回以降の章で、詳しく解説しましょう。
広告費を支払うクレジットカード
Facebook広告に支払う費用のために、クレジットカードも必要です。
クレジットカードで使用できるブランドは、以下の通りです。
- JCB
- VISA
- MasterCard
- アメリカンエキスプレス
またクレジットカード以外にも、デビットカードやPayPalで支払うことも可能です。
事前におさえておくべきルール
Facebook広告の出稿前におさえておくべき基本ルールがあります。
- 広告の指針は「広告ポリシー」に明記されている
- 入稿した内容は「広告ガイド」に則って審査される
広告の指針は「広告ポリシー」に明記されている
Facebook広告は、「広告ポリシー」に沿った内容で広告を作成する必要があります。広告ポリシーに記載されている内容は、次の通りです。
- 広告審査プロセス
- 広告が却下された場合の対応方法
- 禁止されているコンテンツ
- 制限コンテンツ
- 動画広告
- ターゲット設定
- ポジショニング
- リード獲得広告
- ブランドアセットの使用
- データの使用に関する制限
- 重要な情報
特に「広告審査プロセス」「禁止されているコンテンツ」「制限コンテンツ」は必ず確認してください。
ポリシーに違反した場合は、アカウントや公開ページなどに制限がかけられる可能性があります。
参考:広告ポリシー
入稿した内容は「広告ガイド」に則って審査される
Facebook広告の入稿内容は、「広告ガイド」に則って審査されます。審査に通らなければ、広告配信できません。主な審査NG例は、以下の通りです。
- お酒などの年齢制限のあるものを使用している
- 「Facebook」という文字やロゴを改変している など
審査を終えた後、メールにて承認されたのか連絡が届きます。スムーズに広告配信できるように、広告ガイドをしっかりと確認しておきましょう。
アカウントの作成から広告の作成・出稿手順、運用の基本までを1冊の資料「Facebook運営の教科書」にて解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
Facebook広告の仕組みと出稿全体の流れ
Facebook広告の仕組みと出稿全体の流れは、次の通りです。
- 1つの広告に対して1つのキャンペーン情報を設定する
- 「広告セット」でスケジュールやターゲットを設定する
- 「広告」でコンテンツの詳細を設定する
- Facebook側が審査を行う
1つの広告に対して1つのキャンペーン情報を設定する
Facebook広告では、1つの広告に対して1つのキャンペーン情報を設定します。
キャンペーンとは、広告の目的のことであり、以下のような種類があります。
- ブランドの認知力アップ
- アプリやサイトに誘導するトラフィック
- アプリのインストール
- 動画の再生数
- リード獲得
- コンバージョン など
複数の広告を配信する場合は、その広告ごとにキャンペーンを設定しなければなりません。
「広告セット」でスケジュールやターゲットを設定する
キャンペーンを設定した後、広告セットを設定します。広告セットでは、予算やスケジュール、ターゲティングを設定します。
ターゲティングは、地域や年齢、性別だけではなく、ユーザーの興味のあるジャンルなど、細かく設定できる仕組みになっています。
予算やスケジュールを設定する部分では、広告配信の最適化や入札戦略、請求のタイミングなども設定可能です。
広告セットは、キャンペーンの下で複数設定できるため、事前に戦略を立ててから配信スケジュールやターゲットを決定しましょう。
「広告」でコンテンツの詳細を設定する
広告セットを設定した後は、「広告」でコンテンツの詳細を決めます。Facebook広告のフォーマットには、以下のような種類があります。
- 画像広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- スライドショー広告
- ストーリーズ広告 など
画像や動画だけではなく、広告に表示させたいテキストを入力する部分もあります。また、ひとつの広告セットに対して複数のコンテンツを設定でき、同時配信して効果を検証することも可能です。
Facebook側が審査を行う
「キャンペーン」「広告セット」「広告」を設定した後は、最後にFacebook側が審査を行います。前の章で紹介した通り、審査に通らなければ広告を配信できません。
承認されなかった場合、ガイドラインに沿って広告を修正する、もしくは最初から作り直すことが求められます。広告の配置やターゲット設定なども確認されるため、審査に通るように、細かい部分まで配慮しましょう。
Facebook広告の入稿手順
Facebook広告の入稿手順は、以下の通りです。
- Facebookビジネスマネージャのアカウントを開設する
- 広告アカウントを作成する
- 新規でキャンペーンを作成する
- 広告セットを作成して詳細項目を設定する
- 広告を作成する
- 支払方法を設定
- タグを発行する
担当者が行うべき出稿の詳細を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.Facebookビジネスマネージャのアカウントを開設する
まずは、 Facebookビジネスマネージャのアカウントを作ります。Facebookビジネスマネージャは、Facebookページを一括管理できたり、複数の人間に権限を付与できたりするため、広告を管理しやすくなるツールです。アカウントを開設する手順は以下の通りです。
- https://business.facebook.com/ をクリック
- アカウント作成をクリック
- 会社名・氏名・メールアドレスを入力
- その他の詳細情報を入力
ここで設定したメールアドレスに広告配信の承認に関する連絡が届くため、いつも使っている会社のメールアドレスを登録するとよいでしょう。
2.広告アカウントを作成する
続いて、Facebookビジネスマネージャから、広告アカウントを作ります。
作成する手順は、「広告アカウント」「新しい広告アカウントを作成」の順にクリックし、広告アカウント名を記入するだけです。
ここまでが、Facebook広告の土台です。次はキャンペーンの設定方法を紹介します。
3.新規でキャンペーンを作成する
新規のキャンペーン作成は、「広告マネージャ」のキャンペーンのタブから「作成する」をクリックし、目的を選び、名前を付けて設定完了です。
「マーケティングの目的は?」 の下部にある項目をクリックすると、キャンペーン名を入力する画面が表示されます。
「クイック作成に切り替える」という部分もありますが、ここでは細かい設定を行えないため、基本的には利用しないと認識しておきましょう。
4.広告セットを作成して詳細項目を設定する
続いて、広告セットを作成します。前の章で紹介した通り、広告セットは、スケジュールやターゲットなどを決める場所です。
広告セットの設定画面は、「広告マネージャ」の左のタブから設定したい項目へ移る、もしくはスクロールで設定を進めることも可能です。ここでは、広告セットの各項目の設定方法を見ていきましょう。
4-1.「オーディエンス」からターゲットを設定する
「オーディエンス」という項目では、誰に配信するのか決められます。オーディエンスの設定画面にある各項目は次の通りです。
- カスタムオーディエンス
- 地域
- 年齢
- 性別
- 言語
- 詳細ターゲット設定
- つながり
カスタムオーディエンスは、リターゲティングなどの配信の際に利用できます。
詳細ターゲット設定では、興味関心でユーザーをターゲティングでき、つながりは、特定のFacebookページなどにアクションを起こした人やその友達にターゲティングできます。
参考:Facebook広告のターゲティングの種類と使い分けのポイント
4-2.配置
「配置」では、広告を掲載する場所を選べます。Facebook以外にも、Instagram、Audience Network、Messengerから選択でき、制限などがなければ「自動配置」がおすすめです。
「自動配置」に設定すると、Facebook側でパフォーマンスの良いところに広告配信してくれます。自身でカスタマイズしたい場合は、手動で設定しましょう。
参考:Facebook広告の配信面一覧まとめ。使い分けのポイントと設定方法まで解説
4-3.予算と掲載期間を設定する
「予算と掲載期間」では、1日の予算と配信期間を決定します。Facebook社は、広告を最適化するために、1広告セットあたり1日の予算は2,000円以上を望ましいものとしています。
さらに、1日の予算を2,000円に設定した場合でも、実際の消化額は上下するため、この点も考慮して予算を決定しましょう。
5.広告を作成する
広告セットの設定を終えた後は、「広告」でコンテンツを作成します。
ここでは、「広告マネージャ」の左のタブにある「広告」の設定方法を詳しく見ていきましょう。
5-1.「アイデンティティ」で自分のFacebookページを指定
「アイデンティティ」では、自分のFacebookページを設定します。 事前にページを登録しておけば、プルダウンで自動的に選択可能です。
5-2.「形式」で広告フォーマットを設定
「形式」では、1件の画像または動画、もしくはカルーセルを選択します。カルーセルは、複数の画像・動画を設定できるものです。
5-3.「メディア」から画像を設定
「メディア」では、Facebook広告に掲載する画像を設定できます。「画像をアップロード」をクリックして、画像をアップしましょう。
また、「無料ストック画像」もしくは「ライブラリを閲覧」をクリックすると、オンラインにアップロードされている画像を選択できます。
5-4.「テキストとリンク」からリンクを設定
「テキストとリンク」では、Facebookアカウントの下部に表示されるテキストや遷移させたいウェブサイトなどを設定します。ここまでの手順で、広告自体の設定は終了です。
6.支払方法を設定
広告の設定を終えた後、支払方法を設定します。「支払い」では、画面の指示に従って、クレジットカードやデビットカード、PayPalいずれかの情報を入力しましょう。
7.タグを発行する
最後に、リターゲティングをする際のオーディエンスリスト作成や効果測定に必要なFacebookピクセルを発行します。「イベントマネージャー」「データソース」の順にクリックし、画面の指示に従いタグを発行し、サイトに設置しましょう。
Facebook広告出稿でありがちなミスと落とし穴
Facebook広告の出稿において、以下のようなよくあるミスや落とし穴があります。
- デッドリンク(リンク切れ)になっている
- ターゲティングをしていない
- キャンペーン終了日が入っていない・日にちを間違えている
- Facebook広告はInstagramにも配信されることを認識していない
- 広告文の差し替えミス
- 審査落ちに気づいていない
Facebook広告は設定項目が多く人的エラーが起こりがちですが、高額な広告費を無駄にしないよう、担当者は気を付けなければなりません。
ここでは、Facebook広告出稿でありがちなミスと落とし穴、それらの対策方法について詳しく見ていきましょう。
デッドリンク(リンク切れ)になっている
Facebook広告出稿でありがちなミスは、デッドリンク(リンク切れ)になっていることです。ユーザーが広告をクリックしても、「404エラー」が出るなどで正常に表示されないことはよくあります。
デッドリンク(リンク切れ)になっている場合、ユーザビリティが低下するだけではなく、企業イメージが悪くなることにもつながるでしょう。
デッドリンク(リンク切れ)を防止するためには、リンクをダブルチェックする、もしくは事前にチェックリストを作って確認を忘れない体制を整えることです。
ターゲティングをしていない
ターゲティングをしていないことも、Facebook広告出稿でありがちなミスです。ターゲティングをしていない場合、あらゆる場所に配信されてしまい、高い効果を期待できません。
広告は、「誰に」「何を」「どう」届けるかしっかりと考えて設定・配信することで、狙った効果を出せます。あらゆるところで配信される場合、広告費が跳ね上がるだけになるリスクが考えられるでしょう。
ターゲティングを忘れないためには、事前にリストを作り、「絶対に確認するもの」として社内で認識する必要があります。
キャンペーン終了日が入っていない・日にちを間違えている
キャンペーンの終了日が入っていなかったり、キャンペーンの日にちを間違えていたりするミスも度々起こります。
こうしたミスが起きてしまうと、キャンペーンが終わっているのにもかかわらず広告配信されるため、ユーザーが戸惑ってしまいます。また、無駄な広告費を使ってしまうことにもつながります。
キャンペーン終了日が入っていない・日にちを間違えているという問題を起こさないためには、広告配信前にダブルチェックして、ヒューマンエラーを防ぎましょう。
Facebook広告はInstagramにも配信されることを認識していない
同時にInstagramに広告が配信されることを認識しておらず、高い効果が出ない可能性もあります。
若年層がメインユーザーになるInstagramと中高年のビジネスパーソンがメインになっているFacebookではターゲット層が大きく異なるので、同じ広告クリエイティブを配信するのは避けるのがベターです。
広告文の差し替えミス
広告文において、キャンペーン日時の間違いや、サービス・製品名の間違いも、よく起こります。
文章のミスによって起こりうるリスクは、ユーザーが不審がってしまい、興味を持ってもクリックしてくれないことです。怪しい広告や文言は、ユーザーから怪しい目で見られると認識しておきましょう。
広告文の差し替えミスなどを起こさないためには、文章をダブルチェックしたり、入稿後データをダウンロードしてミスチェックしたりすることをおすすめします。
審査落ちに気づいていない
審査に落ちていることに気づかないことも、Facebook広告出稿でありがちなミスと落とし穴です。
審査の承認に関する連絡はメールで届きますが、それを担当者が見落とし、ずっと広告が配信されないと売り上げや事業成長に影響があります。
メールの見落としを回避するためには、審査に通るまで気を抜かず、定期的にメールを確認するようにしましょう。
まとめ
Facebook広告の出稿にはアカウントだけではなく、クレジットカードが必要です。また、「広告ポリシー」に沿った内容で広告を作成しなければ、制限がかかってしまい、広告を掲載できないため注意が必要です。
そんなFacebook広告は、「キャンペーン」「広告セット」「広告」の3つを設定する必要があり、それぞれの詳細を理解しておくことで、正しくターゲティングできたり、予算を無駄にせずに広告配信できたりします。
Facebook広告出稿でありがちな、デッドリンク(リンク切れ)や広告文の差し替えミス、Instagramとの連携ミスなどを起こさないように、細かい部分まで必ず確認してから、出稿しましょう。
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