「テレアポまで手が回らない」
「コール業務だけを営業代行に頼めるだろうか?」
成果がでるかどうかわからない固定費の営業代行に依頼することをためらっていませんか?
営業代行サービスには、企業の状況にあわせたサービスがあります。依頼したい業務だけをスポット依頼できる業者が、成果報酬型の営業代行です。
本記事では、成果報酬型営業代行の特徴やメリットについて紹介します。成果報酬型のサービスは、どのような企業と相性がよいのか?相性のよい企業についても紹介しましょう。
さらに費用相場や具体的な選定方法まで解説しているので、業者選びのヒントに役立ててください。
目次
成果報酬型の営業代行とは
成果報酬型の営業代行とは、営業代行を依頼する業者と、事前に成果地点の取り決めを交わし、達成した成果に対して報酬が支払う形式の営業代行です。
たとえば営業活動の業務のうち、「テレアポによる商談の獲得」だけを代行業者に依頼した場合、商談までこぎつけた件数が成果となり、報酬対象となります。
成果報酬型の場合は、成果に対してのみ報酬が発生する仕組です。成果に対しての報酬発生以外では、固定費がかからなく、利用期間も依頼企業が事由に決められる営業代行サービスとなります。
成果報酬型の営業代行の特徴
成果報酬型の営業代行と固定報酬型の営業代行を比較しました。
比較項目 | 成果報酬型営業代行 | 固定報酬型営業代行 |
依頼する業務範囲 | 部分的 | 業務全般 |
報酬形態 | 成果ごと | 月額固定 |
サービスごとの単価 | 成果ごとのため若干高めの設定 | 固定費のため多く売れてもコストは同じ |
リードタイム | 成果が必要なため1カ月以内 | 固定費のため着地設定なし |
初期費用 | なし | あり |
営業課題の解決策の提示 | なし | あり |
成果が出なかった場合 | 支払いなし | 毎月の固定費を支払う |
一番の特徴は、成果ごとの報酬支払となり、無駄なコストがかからない点です。
また、部分的に業務を依頼できるので、新たに社内に営業人材を雇用する手間が省けます。
1.報酬が成果ごとになるため、余計なコストがかからない
成果報酬型は成果ごとの報酬となります。依頼した業務だけが成果対象となるため、余計なコストのかからない点が特徴となります。
- 1受注につき10,000円
- 1アポ取りにつき5,000円
- 1コールにつき300円など
1つの業務ごと、請け負った業務ごとに報酬を決定する形式です。中には、営業活動における部分的な業務すべてを営業代行に依頼する企業もあるでしょう。
具体的には、テレアポを担当する人材が自社にいないため、テレアポ業務のみ、長期的に依頼するパターンです。その際のKPIも業者ごとに基準が違ってきます。
すべては、最初の契約で依頼する業務の成果地点と、報酬額をすり合わせた上での契約となるため、依頼主は余計なコストがかかりません。
2.部分的な業務が依頼できるため、新たに人を雇用する手間が省ける
成果報酬型は、「企業の手が回らない部分的な業務だけを依頼できるサービス」が特徴です。
具体的には自社のビジネスにおいて、テレアポのみを依頼したい場合や、インサイドセールス全般を依頼したい場合など、営業プロセスごとに部分的な業務委託ができます。
そのため、部分的な業務を依頼できる成果報酬型は、自社で新しく新しく営業担当者を雇う手間を削減できます。
成果報酬型のメリット
成果報酬型営業代行のメリットは、次の2つをあげられます。
- コストを抑えて利用できる
- 単発での依頼が可能
コストを抑えて利用できる
成果報酬型では、成果達成となれば報酬が発生する仕組みとなるため、固定費という概念はありません。「自社が依頼したい部分的な業務」だけを委託でき、必要最低限のコストで抑えられる点がメリットです。
固定報酬型の営業代行に依頼した場合は、成果を出なくても、月額の固定費を支払う必要があります。成果報酬の場合は、単発的に依頼した業務の成果達成に報酬を支払うだけです。
「テレアポ業務だけ手不足」の状態に対して、フルタイムの人員を補充することに比べたら、圧倒的に成果報酬型が低コストといえるでしょう。
成果報酬型の営業代行サービスでは、スポット的な業務依頼となるため、数ある代行業者を実際に試したうえで効果を比較できます。
基本的に業者は、成果がでなければ報酬“ゼロ”です。そのようなリスクを負っていることから、営業マンは精鋭ぞろいの可能性が高いでしょう。
単発での依頼が可能
成果報酬型営業代行は、単発での依頼が可能です。短期間で集中した売上をのばしたいときに加速できるメリットがあります。
企業が事情により、「当半期だけで売上を前年並みにもどしたい」など、短期間で通常よりも売上を伸ばしたいときです。
現状の自社人材だけで短期間のうちに売上拡大を目指した場合、過重労働のリスクも発生します。成果報酬型の場合は、スポットでの集中依頼も可能なため、自社人材抜きで考えられます。
成果報酬型のデメリット
成果報酬型営業代行の場合、実行段階のプロセスの共有や開示のない点がデメリットです。
成果報酬型では、成果達成により報酬が発生する仕組みになります。成果のみに焦点をあてたサービスとなる場合がほとんどです。そのような理由から、実行段階における、プロセスの共有や開示が期待できません。
成果報酬型の営業代行では、「アポの取り方にどんな手を使ったのか?」「どうやって商談成立させたのか?」など実行プロセスの共有や開示がありません。
代行業者との施策共有もできないため、成果報酬型は、スポット的な営業活動の単発依頼となるサービスと理解しておきましょう。
成果報酬型営業代行の費用相場
成果報酬型営業代行の費用相場についての解説です。成果報酬型の費用は、1件につき、3000円~55000円ほどが相場となります。
1件の成果内容が依頼する業務の難易度により決まるため、料金に開きがある状況です。
- コール1回につき:200円~300円
- アポ取り1件につき:15,000円~20,000円
- 商談1件につき:15,000円~30,000円
- 受注:売上の30%~50%ほど
成果報酬型の営業代行と相性のよい企業と不向きな企業の課題
成果報酬型の代行サービスと相性のよい企業と不向きな企業を紹介します。紹介する基準は、企業のもつ課題により、その業者を「オススメできるか」、「不向きであるか」を基準としました。
成果報酬型の営業代行をオススメできる企業の特徴
成果報酬型の営業代行をおススメできる企業には、特徴があります。
- 部分的に依頼したい営業業務がある企業
- 繁忙期と閑散期がハッキリしている企業
- 1件ごとに営業成果が明確になっている企業
- 複数の代行サービスを求めている企業
- 営業代行のコストをできるだけ安くおさえたい企業
- 自社で営業人材の育成にコストをかけない企業
- 高額な商材を取り扱っている企業
- 専門的な知識を必要としない企業
- 決済者となるキーマンが1人の企業
- リードタイムが短い商材を扱う企業
特徴から、成果報酬型営業代行と相性のよい企業は、営業代行に依頼する目的が明確になっている企業です。目的が明確であるため、営業代行にかけるコストも具体的な予算を業者とのすり合わせができます。
成果報酬型と相性のよい業種は、次の通りです。
- 化粧品販売業
- リフォーム業
- 人材派遣業
- 広告代理店
- フラワーショップ
- 清掃請負業
- 電気工事業
- 印刷業
- 情報通信業
- 不動産仲介業など
相性のよい業種の共通点は、あつかう商材が短期間の営業活動により解決する点や、緊急性の訴求が特徴の商材をあつかっている点があげられます。
成果報酬型の営業代行が不向きな企業の特徴
- 営業代行にかかる費用の上乗せで支払いたくない企業
- 常に活動レポートや顧客対応のフィードバックを求める企業
- 売りにくい商材をあつかっている企業
- 扱う商材の専門性が高いためコンサルも依頼したい企業
成果報酬型営業代行が不向きな企業の特徴は、代行業者に経営判断までアドバイスを求めることです。
成果報酬型は、成果達成を重要視するため、自社商材の”売り方”にこだわりのある企業は向きません。
その理由は、成果報酬型が成果達成のために、強引な営業になる可能性があるからです。成果報酬型と相性のよくない企業は次になります。
- 住宅会社
- ブライダル・冠婚葬祭業
- 自動車新車販売
- 保険業
- 医療機器
成果報酬型との相性がよくない企業は、あつかう商材にかかる期間が長期にわたる業種です。
営業担当が数カ月かけて、顧客との信頼関係を構築することが必要な住宅に購入や生命保険の加入などは、専門性と期間を要するため不向きとなるでしょう。
成果報酬型の営業代行サービスを選ぶ4つの方法
1:複数社に見積もりを依頼して業者の得意とする分野を見抜く
成果報酬型では、営業代行業者が数あるため、複数の業者の見積もりをとることが大事です。
その理由は、営業マンのスキルだけではありません。代行業者の得意とする「強み」部分や「具体的に依頼できる範囲」を把握できるからです。
相見積もりにより、業者の特徴を比較したうえで、自社の課題の解決ができる業者を選びましょう。
その際の代行業者選びのコツは、業務依頼を「一時的なお試し」と割り切り、複数の業者を試してみることです。
複数の業者を試すことにより、依頼してからの「認識ちがい」が防げます。試しで代行業者に依頼することにより、ムダな費用をかけなくて済むでしょう。
相見積もりを使って選ぶ際に「自社に合う代行サービスかどうか」見抜くには、その業者の過去の実績や事例から判断します。事例や実績の少ない業者では、得意とする部分を確立していないことが考えられるからです。
成果報酬型では、成果に対しての料金や支払時期などが明確に開示されているため、料金や支払時期で判断することもできます。
2:事前に問い合わせをして業者の得意分野を見抜き、複数社を試す手間の削減
自社のビジネスに合うかどうか、営業代行サービスを選ぶためには業者の得意とする商材や分野を見抜くことが大事です。相見積もりを取り寄せた場合、こちらから問い合わせをして、得意とする商材や分野を聞き出しましょう。
問い合わせをすることにより、業者の中では、「実は、その商材をあつかうのははじめてでして・・・」と経験不足をあらわにする場合も考えられます。
依頼前の問い合わせにより、「この業者は、化粧品の販売を得意としている」など、業者の強みとなる「商材」を明確になるでしょう。依頼前に、業者の得意分野と自社のビジネスを整合できれば、複数の業者を試す手間も省けます。
3:事前に料金や費用が明確な業者だけを洗い出せれば、コスパのよい業者がしぼり込める
営業代行を選ぶときのポイントは、費用対効果から自社にとって有益な業者を絞りこむことです。事前に料金や費用が明確になっている業者だけを洗いだすことが必要となります。
その理由は、依頼内容と料金体系を明示している業者のためです。明確な料金システムを参考にできれば、依頼する業務にかかるコストから、費用対効果を算出できます。
料金や費用を明確に提示している業者は、誠実さや信頼性の目安にもなるでしょう。契約してから、料金形態のことでトラブルがおきることも避けられます。
4:事前に日々の活動プロセスを開示してくれるか問い合わせることにより、自社の営業活動の知見を高められる
成果報酬型の営業代行サービスでは、依頼主に活動プロセスを開示しないケースも少なくありません。その理由は、成果達成することに焦点が集中しているため、依頼主へのプロセス開示を業務外とする業者もいるからです。
業者の中には、依頼主の意思に反するような営業手法で成果を出そうとすることも考えられます。
あくまでも業者選びの1つの選択方法として、「日々の活動プロセスを開示してくれることもサービス内容に含まれているか?」問い合わせをしてみることが大事です。
業者が売上を伸ばしてくれたとしても、「どのように訴求したのか?」依頼主がわからないままビジネスを進めてしまうと、企業のマーケティング活動は進みません。
自社の営業プロセスの知見を高めるためには、業者が活動プロセスの開示をサービス内容に含めていることが大切です。
相見積もりから、「成果報酬型であり、活動プロセスのレポート提出あり」という業者であれば、活動プロセスの開示があり、自社の営業活動の知見を高められます。詳しく記載のない業者には、事前に問い合わせることが必要です。
まとめ
今回は、成果報酬型営業代行の特徴や、メリットについて紹介してきました。成果報酬型と相性のよい企業と不向きな企業を自社にあてはめて考えられたことでしょう。
成果報酬型の営業代行を選ぶ方法では、5つの判断基準により業者を絞りこむことで企業の未来も紹介してきました。
この記事で紹介した業者選びの方法を活用すれば、成果報酬型の営業代行選びで失敗することはないでしょう。ぜひお役立てください。
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