フレーズ一致とは?他のマッチタイプの違いと効果的な3つの使い方

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「フレーズ一致」は活用することで、リスティング運用のコストと手間の削減を同時に実現することができるマッチタイプです。

ただ、運用のプロであるはずのWEB広告代理店でもマッチタイプの明確な違いを理解できていない場合や、うまく使いこなせていない場合があります。

そのような現状を踏まえ、今回はフレーズ一致の意味と効果的な使い方について、紹介いたします。みなさまのリスティング広告運用の参考にしていただければ幸いです。

この記事を読んでわかること


そもそも、「フレーズ一致」とは何か?

まず、フレーズ一致とはなにか、ということを説明いたします。
フレーズ一致とは、リスティング広告のキーワードの検索方式の一つで、一言で言えば「登録したキーワードを含み、かつ語順(前後)が同じ場合に掲載されるマッチタイプ」です。
※マッチタイプとは、登録したキーワードと近い語句やフレーズで検索された際に、どれだけ幅広く広告を表示するかを決めるための設定のことを指します

フレーズ一致は「キーワードを含み」と「語順(前後)が同じ」ということがポイントです。
【例】
キーワード「婚活 埼玉」のみをフレーズ一致で登録した場合
掲載可能:「婚活 埼玉 公務員」「婚活 埼玉県」
掲載不可:「婚活 サイト 埼玉」「埼玉 婚活」

もし「埼玉 婚活」でリスティング広告を掲載したい場合は「埼玉 婚活」というキーワードをフレーズ一致で登録する必要があります。

下記の比較表をご参照ください。キーワード「東京都 コンタクト」で登録を行い、すべてのマッチタイプに当てはめた場合の具体例を記載しております。
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どうしてもイメージが湧きにくい方は、下記のような考え方はいかがでしょうか。
登録したキーワードが広告をどこまで表示するかを決める設定が【完全一致 < フレーズ一致 < 部分一致】という順で広がります。

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※絞り込み部分一致に関しては少し複雑になるので今回は割愛させていただきますが、詳しく知りたい方は下記を参照ください
【LISKUL】絞り込み部分一致 |プロが教える「効果倍増」の使い方

たまに、部分一致とフレーズ一致を混同される方がいるのですが、部分一致は、登録したキーワードの類義語や関連するキーワードまで掲載されます。
極端な例を挙げると「コンタクト」というキーワードで「出会い」というキーワードまで拡張される例もあります。※英語で「contact」は「接触」の為
逆に、完全一致は、登録したキーワードが完全に一致するキーワードが掲載されるマッチタイプとなります。

・完全一致ですべてを登録するには手間がかかりすぎる
・部分一致では、関係ないキーワードにまで掲載され無駄なコストが発生してしまう
フレーズ一致の使い道は、この時間と手間を解決するため、とも言えます。


フレーズ一致を活用するには

除外設定で「フレーズ一致」を活用すべし

リスティング広告運用をおこなうときに、フレーズ一致を一番使用するのは除外設定時です。
※除外設定とは、リスティング広告にてサイトの内容や商品と関係のない特定の検索に対して、リスティング広告を表示させないようにする設定のことです
※Yahoo!スポンサードサーチでは、対象外キーワードという名前になっております。除外設定=対象外キーワードとご認識ください

除外設定を実施する理由は、費用対効果が良くなるからです。つまり、売上につながらない広告費を除外設定によってカットできます。
その除外設定のときに使えるのが、フレーズ一致での除外設定となります。

例えば、「お客様の社名 2ch」や「商品名 退会」など。
わざわざマイナスイメージの所に対して、広告費をかける必要はありません。

そのような場合に除外設定は使うのですが、一つひとつ完全一致で除外設定をするのではなく、「2ちゃん」や「ブラック」・「退会」をフレーズ一致で除外を行います。
そうすれば、「2ちゃん」や「ブラック」・「退会」検索ワードに入っている場合、リスティング広告は検索されないようにすることができます。
この除外設定をおこなうことで、無駄な広告費を削ることができるのです。

競合他社へ、自社キーワードの除外設定を依頼すべし

自社の商品名でリスティング広告の掲載をおこなったときに、競合他社のリスティング広告が掲載されている経験はないでしょうか?

ブランディングがうまくいっている会社ほど、上記の悩みがあると思います。
その対策として「媒体側に競合他社の掲載停止をお願いする」「競合他社に掲載停止を依頼する」といった方法があります。
しかし、「媒体側に掲載停止をお願いしても、なかなか掲載停止にならない。」「掲載している競合他社に言っても部分一致の拡張ですと言われた」などのお声をお客さまからよく頂きます。

それでも、お金をかけ、ブランディングをおこなった商品名で競合他社に顧客を取られるのはとてももったいないです。
そのときは掲載をしている競合他社に、掲載を止めてほしい商品名を、「フレーズ一致で除外設定・全キャンペーンにお願いします」と依頼してください。

これが実行されれば、商品名を検索したときに競合他社が掲載されることはなくなります。
それでも掲載されている場合は、部分一致の拡張ではなく、故意にそのキーワードを競合他社が掲載しています。

【例】
弊社:ソウルドアウト(広告代理店)
A社:広告代理店
上記の状況で「ソウルドアウト」と検索したときに、A社のリスティング広告が掲載されていたとします。

そのとき、弊社からA社に対して全キャンペーンに「ソウルドアウト」(フレーズ一致)で対象外キーワード設定を依頼する。後日、「ソウルドアウト」と検索をおこない、検索状況を確認する。

上記施策を実施したことにより、クリック数が1.1倍になり、獲得数も1.1倍になったという事例があります。
まだ試していないという方は、ぜひ試してみてください。

エリア登録を行う場合はフレーズ一致を活用すべし

エリア系キーワードをフレーズ一致で登録。
英会話業界や脱毛、エステといった、店舗系のお客様でぜひ活用いただきたい施策です。

【例】
「英会話 大阪」(フレーズ一致)など

これで、「英会話 大阪 駅近」や、「安い 英会話 大阪」などのキーワードはすべて網羅することが可能です。
すべてを完全一致で登録する事は非常に手間ですし、すべてを部分一致で登録した場合、「大阪府 英会話」などで検索した場合に他府県のキーワードの広告がでる場合があります。

【例】
「大阪府 英会話」で検索した時に、福岡県の英会話なら・・・と福岡県の広告文が掲載される。

店舗ごとに売上目標を追っているはずですし、ユーザーに対しても信頼を損なう可能性があるため、この設定に関しては徹底したほうが良いでしょう。
※フレーズ一致でも手間だと思われる場合は、絞り込み部分一致での運用もご検討ください


フレーズ一致で効果が上がり、運用の負担も減る

いかがだったでしょうか?

フレーズ一致は運用の手間と無駄コストを削る、つまり費用対効果を上げるために使えるマッチタイプです。
ぜひ、きちんとそれぞれの意味を理解して目的を持って運用に活かしてください。

この記事の内容が皆様のリスティング広告の効果改善につながれば幸いです。