テレアポで受付突破するための方法とすぐに使える3つのフレーズ

テレアポでの「受付突破」は最初の難関です。

テレアポによるアポ獲得率は業界やアポインターの熟練度によって異なりますが、1~10%程度と言われています。(参考:テレアポ平均成功率はどれくらい?アポ獲得を格段に上げるコツも解説 | 株式会社SceneLive(シーンライブ)

そのため、テレアポから商談につなげるのはかなり困難だと考えている方も多いでしょう。特にBtoBのテレアポの場合、受付から担当者に電話をつないでもらえず、商談に進むことができないケースが多く見受けられます。

テレアポの際に話し方を見直すことで、受付突破の成功率向上が期待できます。

本記事を最後までお読みいただければ、テレアポで受付を突破するためのコツや効果的なフレーズを理解できます。

「テレアポで受付を突破するためのコツが知りたい」「テレアポから多くの商談につなげたい」と考えている担当者の方は、参考にしてください。


テレアポで受付突破するための5つのコツ

テレアポで受付を突破する方法についてまとめています。

テレアポの成功率をあげるための方法は次の5つです。

  • 「お断りの常套句」には怯まない
  • 明るいトーンでテンポよく話す
  • 丁寧な言葉で簡潔に伝える
  • 受付では判断が難しい提案を出す
  • あえて担当者に代わって欲しいと言わない

それぞれの方法について詳しく解説します。

1.「お断りの常套句」には怯まない

営業電話の断り文句はいくつかのパターンに大別できます。ここではその時に使える効果的な返し文句をご紹介します。

例えば、以下の5つはお断りの常套句としてよく挙げられます。

  • 検討します
  • 考えます
  • 時間がない
  • 予算がない、高い
  • 興味がない、間に合っている

これらのようなありがちな断り文句に怯んで電話を切ってしまうと、いくら電話をかけても商談の機会を獲得できません。話を聞いてもらえる可能性を上げるために、もう一段階だけ食い下がるようにしましょう。

以下は切り返しトークの一例です。

  • ご検討いただきありがとうございます。もし現時点でご不明点などございましたらお答えさせていただきます。
  • お忙しいところ申し訳ございません。1~2分で終わりますのでお時間いただけませんか?
  • また改めてお話する機会をいただきたいのですが、〇月〇日か✕日でどちらのほうがご都合良いでしょうか?
  • おっしゃる通り金額は決して安くありません。以前お話した企業様も最初は高いとお考えだったのですが、実際に~~~や~~~などの機能についてご説明したところ、価値を感じていただけました。

2.明るいトーンでテンポよく話す

明るいトーンでテンポよく話すことが大切です。声のトーンやテンポを意識して、丁寧で明るい印象を与えるよう意識しましょう。

自信のない声で提案しても、相手は「この担当者大丈夫かな……」と安心できず、話を聞いてもらいづらくなるかもしれません。

テレアポで相手に良い印象を持ってもらい受付を突破するには、最初の挨拶が肝心です。最初に与えられた情報は、後の情報に影響を及ぼします。

これを、心理学で「初頭効果」と言います。最初の印象を覆すことはとても難しいため、最初に良い印象を与えられるよう気を配りましょう。

3.丁寧な言葉で簡潔に伝える

テレアポで受付突破をするには丁寧な言葉遣いで簡潔に伝えることが重要です。

テレアポは相手と事前の関係があるわけでもなく、相手にとっては「急に電話がきた」ということがほとんどです。

相手の貴重な時間をいただいていることを意識しましょう。話が長くならないように、説明はできるだけ短くまとめ、要件を簡潔に伝えます。丁寧な言葉遣いであることも欠かせません。

4.受付では判断が難しい提案を出す

受付では判断できないような、難しい提案を出しましょう

受付で「営業電話」だと判断されると、受付の段階で断られるため、担当者への取次が難しくなります。それを避けるためには、受付では判断できないような提案を出すことが大切になります。

「〇〇コスト削減のご相談なのですが」「〇〇について御社では、現状でご満足なされていらっしゃいますか」など、受付だけでは判断できない、担当者の判断を仰いでみようと思ってもらえるような切り口で提案してみましょう。

その際、商品を売るのではなくあくまでも「相手にとって価値があることを提案する」という姿勢が大切です。

5.あえて担当者に代わって欲しいと言わない

担当者に代わってほしいと言わず、伝言だけを頼んでみるのも1つのテクニックです。

電話を代わってほしいと言った場合は、「営業電話」と判断されて取り次いでもらえないことがあります。しかし「伝言」であれば、「受付判断で担当者に伝えない」ということは考えづらいので、自然と情報を担当者に伝えることができます。営業電話ではなく「連絡」であることを印象付ける内容にしておくと、担当者から折り返し電話がかかってくる可能性が高まります。

たとえ、担当者から折り返しの電話がなかった場合でも、二度目の電話は「先日の件でお電話しました」と切り出すことができるため、スムーズに話ができるでしょう。


テレアポの受付突破に使える効果的なフレーズ

テレアポで受付を突破するために効果的なフレーズを紹介します。

使い勝手がよく、効果を発するフレーズは次の3つです。

  • 「〇〇様(担当者)をお願いいたします」
  • 「御社の〇〇に関してお伺いしたく思い、お電話させていただきました」
  • 「すぐ終わりますので、お時間数分だけよろしいでしょうか?」

各フレーズについて、効果のある理由や具体的な活用方法を解説しますので、参考にしてください。

「〇〇様(担当者または代表者)をお願いいたします」

「ご担当者の方いらっしゃいますか」では、漠然としていて誰につないでいいのかわかりません。また、「営業電話」と判断されて切られる可能性が高まります。

最近では、ホームページなどで担当者の名前がわかることもあります。可能な限り事前に調べておき、担当者を名指ししましょう。

「御社の〇〇に関してお伺いしたく思い、お電話させていただきました」

例えば、「弊社商品のご案内」と言ってしまうと、営業電話だと判断されて受付で電話を切られてしまいます。

営業電話だと感じさせないためには、「お伺いしたい」という、顧客からの問い合わせか営業電話か判別できない言葉を使うとよいでしょう。

「すぐ終わりますので、お時間数分だけよろしいでしょうか?」

営業電話がすぐに切られる理由の一つに「時間がもったいない」というのが挙げられます。そのため、この電話はすぐに終わる旨を強調しましょう。

ただし、短く終わらせるためには自社商品を先方が導入することでどれほどのメリットがあるのか、簡潔にまとめて伝えられるようにしておかなければなりません。相手が興味を持ってもらえたら、アポイントメントを取り付ける・資料送付の許可を取り届け先を聞く、などの行動に移りましょう。


テレアポで受付突破できない時の対処方法

テレアポでなかなか受付が突破できない場合の対処方法について解説します。

何度電話をかけても、なかなか受付を突破できないと、電話をかける気力が失せてしまうこともあるでしょう。

業種や業態にもよりますが、一般的にテレアポのアポ獲得率は1~10%程度と言われています。断られるたびに毎回心が折れていると元気な声が出せなくなるので、つながらなくて当たり前という心境で、丁寧に淡々と電話を続けるとよいでしょう。

ここでは、受付を突破できない時に試したい3つの対処方法について解説します。

  • テレアポデータの有効活用
  • 資料を送付したいと伝える
  • 一定期間の後再アプローチ

テレアポで受付を突破できずにお困りの方は、参考にしてください。

テレアポデータを有効活用する

受付を突破するためには、テレアポのデータを有効活用するとよいでしょう。これまでのテレアポデータを一件ずつ分析します。これまで詳細に残していなかった場合は、これからのデータを取りましょう。

トークスクリプトを元に、どこの会話で受付を突破できなかったのかを確認し、企業ごとに反省点のメモを残しておくと、次の電話に活かすことが可能です。

どの時点で断られたのか、毎回会話を振り返ってメモすることで原因を探るきっかけになります。

反省点の中に共通点を見つけて改善できれば、成功率の向上が期待できます。

加えて、成功した案件の場合も同様にメモしておいて、社内全体で共有しましょう。どのようなアプローチが成功につながったのか、社内で共有することで商品の進め方やメリットの伝え方がブラッシュアップできるため、成功率アップにつながります。

コールセンターシステムでテレアポデータを分析する

効率的にテレアポデータを分析するには、コールセンターシステムを活用するのがおすすめです。

録音機能を活用すれば、メモを取らなくてもテレアポの記録を残すことができ、データの可視化や分析機能を用いることで誰でも簡単に受付突破のための分析を行うことができます。

参考:コールセンターのデータ分析と活用方法は?おすすめのツールも紹介

資料を送付したいと伝える

テレアポで受付を突破するのが難しそうな場合は、すぐに商品を売り込もうとせず、まずは資料送付の許可をもらうことに焦点を当てましょう

資料送付が目的なので、担当者名や担当部署を自然に聞き出すことができます。加えて、送付後に資料内容に関することで話がしたいと切り出せば、電話をつないでもらいやすくなるでしょう。

一定期間を置いて再度アプローチする

半年前後を目途に再度アプローチをかけてみましょう。異動などで受付担当が変わっている場合、電話がつながる可能性があります。

再アプローチするためには、たとえ受付を突破できなかったとしても、最後までなるべく良い印象を与えたまま電話を終えることが大切になります。半年後、再アプローチをする可能性を考慮して、どの電話においても先方に好印象を残すよう意識しましょう。


受付突破しやすいトークスクリプトの作り方

受付を突破しやすいトークスクリプトを作りましょう

トークスクリプトを作る際は、1パターンだけでなく想定される相手の対応を元に複数のパターンを作成します。

例えば担当者につないでもらったパターンだけではなく、つないでもらえなかったパターンも作成しておきます。

例えば「外出中」「不在」といった理由でつないでもらえなかった場合も、「何時ごろにお戻りになられますか?」「いつも何時ごろのお戻りが多いでしょうか?」など分岐パターンを考えながら作るのが良いでしょう。

また、担当者の名前を聞いて関係性を構築するのも有効です。

一度作ったトークスクリプトをそのままにしておいてはいけません。電話をかけるたびにデータを残しておけば、失敗例・成功例が増えてきます。それを元に作り直すことで、トークスクリプトの効果や制度の向上が期待できます。


まとめ

テレアポで受付を突破するためには、以下の5つのコツをおさえておきましょう。

  • 「お断りの常套句」には怯まない
  • 明るいトーンでテンポよく話す
  • 丁寧な言葉で簡潔に伝える
  • 受付では判断が難しい提案を出す
  • あえて担当者に代わって欲しいと言わない

受付でのお断りには「常套句」が多く存在するので、あらかじめ切り返しトークを用意しておくのが得策です。

話し方は「明るく、テンポよく話す」「丁寧かつ簡潔に情報を伝える」の2点を意識しましょう。

受付の方では判断が難しい提案をすることで、担当者へのお取次ぎの可能性を上げることもできます。あえて担当者への取次ぎを希望せずに、「伝言」だけ依頼することで、電話の機会を獲得できるかもしれません。

受付突破ができない場合は、テレアポデータの分析を行ったり、資料の送付のみ行って興味を引き出したりしたうえで、一定期間置いてから再アプローチをかけるようにしましょう。