オフィス備品の管理方法を徹底解説|備品管理を効率化するコツとは?

オフィスの備品は節税や経費削減に直結するので正確に把握しておく必要があります。しかし、備品管理は単調な作業が多く、管理が雑になってしまうケースも珍しくありません。ポイントをおさえるだけで正確な管理が可能になりますし、業務効率も改善されます。優先的にテコ入れしていきましょう。

今回の記事ではオフィス備品を管理する目的を再確認した上で、管理のコツを解説していきます。


オフィス備品を管理する目的

そもそもなぜオフィス備品を管理する必要があるのか、目的を把握しておくことが大切です。

無駄な出費を抑える

使用頻度が少なかったり高額な商品のストックは無駄になりやすく、できるかぎり避けたいものです。しかし、管理が煩雑だとすでにある商品を購入してしまう可能性があります。

また、備品は法人税に直結するため、誤って計上すると申告にずれが生じる可能性があるので注意が必要です。申告内容に誤りがあった場合、延滞税などを納める必要が出てきます。これらのような出費を未然に防ぐためにも、備品管理が必要です。

業務効率の向上

オフィスの備品は従業員がシェアして使うものも多いです。そのため、備品の所在がわからなくなることがあり、その備品を探し回ったりと時間を浪費する可能性があります。また備品の状態を把握できておらず、故障などで使用ができない場合は本来の業務が遂行できません。オフィス備品を管理することでこれらのような無駄を排除できます。


オフィス備品管理を始めるタイミング

オフィスの備品管理は、オフィス移転・レイアウト変更時などと同時に始めるとよいでしょう。オフィスの備品管理といっても、思い立ってすぐできるというものでもありません。大きな企業になればなるほど、備品も膨大です。不用品を削減するタイミングを上手に使えばスムーズに着手できます。


オフィス備品管理の8つのコツ

オフィスの備品管理を正確に、かつ効率的におこなうためのコツを8つほどご紹介します。

1.購入から納品・管理までの流れをフロー化する

効率的にオフィスの備品管理したいなら、一連の流れをフロー化することをおすすめします。一般的な流れは、「見積⇒稟議⇒発注⇒納品⇒検収⇒固定資産台帳入力⇒現物管理」です。

管理フロー

2.物品管理に関するルールの構築する

複数の従業員が利用するオフィスの備品管理では、明確なルールを設定することが大切です。全社共通のルールを作成することで、現場の従業員から経理担当者までルールに基づいて備品を管理することができるようになります。

ルールを決めなかったり、ルール自体が間違っていると、台帳の情報と現実が乖離しかねません。特にオフィス備品の取得・廃棄は、物品管理コストに直結するので、明確にルールを規定するようにしましょう。

3.組織全体に周知する

物品管理のルールを決めたら、組織全体に周知させます。組織全体で共有できなければ、仕組みとして機能しません。オフィス備品の使用状況・所在が、すべてのスタッフに周知できていれば業務効率化にもつながります。

備品の状態を共有することで、返却忘れ・紛失等を防止し、廃棄時期の判断もつきやすくなるでしょう。保険や損害賠償関連のトラブルが多い「リース資産」の管理にも有効です。状態を共有できれば、満期契約の終了時期・保険適用条件などを把握したうえで、適切に処理できます。

4.物品管理用の台帳を作成する

物品管理用の台帳を作成すれば、オフィス備品を一元管理できます。備品情報を一元管理することで、物品の移動・削除といった作業も簡略化できます。会計処理上の台帳しか用意していない場合は、新たに物品管理用の台帳を作成しましょう。

物品管理用の台帳を作成することで、監査があっても慌てる必要がなくなり、現物の備品管理も楽になります。備品の写真や図面などを添付すれば、視覚的に把握しやすくなり、棚卸しのミスも減らせるでしょう。節税対策である減価償却分の把握にも役立ちます。

5.管理ラベルを物品に貼付する

管理ラベルをそれぞれ物品に貼り付ければ、オフィスの備品管理を視覚化できます。管理ラベルとは、備品の識別番号を記載したラベルのことです。ICタグやバーコード付きラベルなどを貼りつけることで、取得日や保管場所などを効率的に把握できます。

手動で作成したい場合は、ラベルプリンターがおすすめです。ラベルプリンターなら、備品情報と紐づけられた識別番号を印字するだけで、管理ラベルを発行できます。バーコード情報を一緒に添付すれば、目視での確認作業も省略可能です。

6.備品の所在や使用者を明確にする

備品の所在や使用者を把握することは、備品管理の目的の一つです。所在を正確に把握することで、オフィス備品を効果的に活用でき、棚卸し業務も効率化できます。使用者を把握できれば、備品の私物化も防止可能です。

例えば、めったに動かすことのない備品なら、位置情報を記載したファイルに、物品情報を紐付けるだけで所在を把握できます。デスク単位で細かく管理したい場合は、備品ごとに管理番号を振り分ければよいでしょう。

7.定期的に備品の状態を確認する

オフィス備品を管理する際は、備品の状態を確認しましょう。使おうと思った時に限って故障・破損が発見されれば、業務が停止することにもなりかねません。

高額の備品であれば、紛失すること自体が大きな損失になります。社外で紛失して機密情報が漏洩すれば、会社の存続も危ぶまれるでしょう。そのような事態を防ぐためにも、オフィス備品の稼働状況を定期的に把握することは大切です。

8.定期的に棚卸しを実施する

定期的に棚卸しを実施することで、台帳に記載されている情報と、現実のオフィス備品に差異がないかを確認できます。備品の位置情報を正確に把握できれば、棚卸し業務の効率化も可能です。大体の位置を把握するだけでも、台帳と備品を紐付ける作業が楽になるでしょう。

棚卸しコストを削減するためにも、登録情報は間違えないようにしましょう。名前・型番・取得価格・取得年月日・管理責任者などを、正確に入力することが大切です。備品の写真・保証書などを添付すれば、視覚的に管理しやすくなりミスも減らせます。


備品の管理はシステムを使えば効率化が可能

物品管理システムを使えば、オフィス備品をデータとして効率的に管理できるようになります。物品管理台帳と相互参照できる機能を利用すれば、位置情報・責任者・使用状況などを、一括で把握できますし、棚卸し作業のコスト削減も可能です。

システムによっては、メールやアラート機能を使ってリース商材の返却期限・廃棄計画などを情報共有することもできます。消耗品なども「現状在庫量の把握」「適正在庫量の算出」「計画的な在庫調整」などが達成しやすくなるでしょう。適正在庫量を維持できれば、その場しのぎではない効率的な備品管理が可能です。

システム導入の際は、目的を明確にし自社に合っているものを選ぶことが大切です。場合によっては、何がしたいかを明確にするために現状の棚卸し作業も必要になるでしょう。

備品の中でもすぐに使わないものは保管サービスを使う

備品管理のコツを紹介しましたが、実際に行うとなると面倒な作業も多いです。

最近ではWebで申し込むだけでダンボールが届き、荷物を詰めてWebやアプリから集荷の手配、保管状況の確認、荷物の配送までをワンストップで行うサービスも現れています。

利用料金もダンボール一箱分から安価に保管スペースを確保できるので上手く活用してスマートなオフィスを実現できます。

参考:大容量ダンボール1箱で月々500円!クラウド保管サービスTRUNK(トランク)


オフィス備品の管理に関するよくあるご質問

オフィス備品の管理を検討中の方に役立つQ&Aをまとめています。

Q. オフィス備品の在庫管理はどうすれば良いですか?

A.在庫管理は、定期的な棚卸しや専用の在庫管理システムの導入が有効です。また、使用頻度の高い備品については、最低在庫数を設定しておくと良いでしょう。

Q. オフィス備品管理で発生しがちな問題は何ですか?

A.オフィス備品管理でよくある問題には、在庫過剰、在庫不足、備品の紛失、発注ミスなどがあります。これらを防ぐために、管理方法の見直しやデジタル化が重要です。

Q. オフィス備品管理でコストを削減する方法は何ですか?

A.コスト削減のためには、必要な備品の使用量を把握し、無駄な発注を減らすことが重要です。また、定期的な見直しで使用頻度の低い備品の購入を控えることも効果的です。

Q. オフィス備品の紛失を防ぐにはどうすれば良いですか?

A.備品の紛失を防ぐためには、貸出管理システムの導入や、使用後の定位置保管を徹底することが重要です。また、従業員への意識向上も必要です。

Q. オフィス備品の発注頻度を最適化する方法はありますか?

A.発注頻度を最適化するためには、在庫データの分析と予測を行い、必要なタイミングで適切な量を発注することが求められます。また、発注サイクルを見直すことも効果的です。

Q. オフィス備品の使用状況を把握する方法は何がありますか?

A.使用状況を把握するためには、使用履歴の記録や、定期的な使用量の確認が効果的です。これにより、どの備品がどれだけ使用されているかを把握できます。


まとめ

オフィス備品は「使用可能年数が1年以上」または「取得価額が10万円以上」のものを指します。数が多い場合は、オフィス移転・レイアウト変更時などを機会に管理体制を検討するとよいでしょう。さらには一連の流れをフロー化し、明確にルールを決めることも大切です。

ルールを全員に周知できれば、組織全体で連動した仕組みを作れます。現物と物品管理台帳との間に差異がでないようにすれば、コスト管理にも有効です。自社だけでは難しいと感じるなら、物品管理システムも検討するとよいでしょう。

参考にしたサイト

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