入稿ミスをゼロに!運用型広告のダブルチェックの重要性

ダブルチェック|LISKUL

運用型広告において入稿は欠かせない業務のひとつです。一方で、リンク先や広告文の間違いなど「ミス」がもっとも発生しやすいタイミングでもあります。

入稿時に起こりやすいミスを防ぐ方法に「ダブルチェック」があります。医療現場などのミスが絶対に許されない現場では、必ず導入されているミス防止手段になります。

本記事では、eラーニングサービス『ジッセン! オンライン』にて公開されている「運用型広告の入稿におけるダブルチェックの重要性」より、なぜダブルチェックをする必要があるのか、またどうやってダブルチェックをすれば良いのか、事例を交えながら解説していきます。

ミスがどんなときに起きるのかを理解し、具体的なミスの事例や例題を踏まえてダブルチェックの重要性への理解を深めていきましょう。

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※本記事はアンドデジタル株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。


なぜダブルチェックをするべきなのか

自分で作業に問題がないか確認する「セルフチェック」に加えて、他者の目で二重に確認することを「ダブルチェック」と言います。Web広告の入稿業務において、多くの現場で導入されています。

では、なぜダブルチェックを行う必要があるのでしょうか?

ダブルチェックをすることによって、認識の齟齬思い込みによるミスが起こる確率を下げられるのがもっとも大きなメリットです。

具体的な数字を例に見ていきましょう。

ダブルチェック01|LISKUL

まず左側の作業者Aさんは、ミスをする確率が1%=100回に1回の確率でミスをするとします。同様に、右側の確認者Bさんのミスを発見できる確率が90%=10回中9回はミスを発見できるとします。

仮にダブルチェックを行わなかった場合、ミスをする確率は1%です。

しかし、BさんがAさんの作業を確認した場合、理論上のミスの可能性は0.1%、すなわち1,000回に1回まで引き下げることができます。1,000回に1回というのは、年間に一度あるかないかというレベルです。

Bさんは特に複雑なことをする必要はなく、作業した内容を目視で確認するなど、比較的負担の少ない方法でミスの確率が下げられるのがダブルチェックの大きなメリットです。


ミスを事前に防ぐヒヤリ・ハットの重要性

「ヒヤリ・ハット」という言葉をご存じでしょうか?一歩間違えれば大きな事故につながりかねない、文字通り「ヒヤリ」としたり「ハッと」する事象のことです。

このヒヤリ・ハットの段階で危険を察知し、ミスを事前に防ぐことが重要です。

また、1件の重大な事故の背後には、29件の軽微な事故や、300件のヒヤリ・ハットが存在していると言われます。これは提唱者の名前から「ハインリッヒの法則」と呼ばれるものです。

ダブルチェック02|LISKUL

この法則から学ぶべき教訓は、ヒヤリ・ハットの段階でその原因となる行動や環境を改善することが重要だということです。ミスが起こってから対策するのでは遅いのです。

ダブルチェックで間違いを見つけた場合、それはヒヤリ・ハットになります。ヒヤリ・ハットの時点で、何が問題なのか、どうすれば防げるのかを考えて、フローの見直しや対策を講じることが重要です。


誰しもミスをするからダブルチェックが有効

ミスはどんな人でも起こす可能性があります。自分は大丈夫と考えず、ミスの可能性を考慮してダブルチェックを行うことで、その可能性を減らすことができます。

では、そもそもミスはどんなときに起こるのかを確認していきましょう。ミスの主な原因は以下の3つです。

  • 疲労
  • 思い込み
  • 慣れ

まず大前提として、人間の注意力には限界があるということを押さえておきましょう。寝不足や疲れにより注意力が低下すると、ミスが起きやすくなることは言うまでもないでしょう。

次に、思い込みによるミスです。配信設定をオンにしたつもりがオフのままだった、広告文の価格を変更したと思ったがし忘れていた、といった思い込みによるミスは枚挙に暇がありません。

また、もっとも怖いのが慣れによるミスです。車の運転免許をお持ちの方であればお分かりになるかと思いますが、免許を取得してから3ヶ月から半年あたりの、運転に慣れてきた頃にもっとも事故は起こりやすいとも言われます。

広告運用者で、入稿のミスを全くしたことのない人はおそらくいないでしょう。むしろ慣れてきた中上級者ほど、思わぬミスをしてしまうものです。

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いわゆるヒューマンエラーは、スキルの高い低いに関係なく誰にでも起こり得るものです。思い込みやケアレスミスによる広告の誤配信設定ミスを減らすために、ダブルチェックが重要になってきます。

何か複雑なことをする必要はありません。第三者の目で作業内容が合っているかどうかを確認することによって、広告の配信設定ミスを減らせるのであればやらない手はありません。その際には、できるだけ工数を抑えられるように、簡易なチェックシートなどを用意しておくと良いでしょう。


起こりがちなミスの事例と例題

では次に、広告運用の現場でよくあるミスの事例や例題を通して、それらのミスをダブルチェックでいかに防げるかについて解説していきます。

ケース① 広告のリンク先がデッドリンク

まずひとつめの事例が、「広告のリンク先がデッドリンクだった」というミスの事例です。

広告をクリックして訪問した先がNot Foundになっていたら、広告費を支払っているのに全く意味がなくなってしまいます。またクリックしたユーザーに不快な印象を抱かせ、二度とサービスを利用してくれないかもしれません。

ダブルチェック04|LISKUL運用型広告の入稿におけるダブルチェックの重要性|ジッセン! オンライン

このケースでは、作業者が設定作業前にリンクをクリックするだけでセルフチェックが可能ですが、リンク先がデッドリンクになっている可能性が頭から抜け漏れていることもあります。

また、入稿時にはまだリンク先のページが完成しておらず、いったん配信設定をオフで入稿し、ページが完成してから配信設定をオンにする、というケースもあります。この場合もダブルチェックをすることで、配信設定が正しくオンになっているかと、リンク先をあわせて確認が可能です。

さらに、リンク先が有効かどうかに加えて、広告の訴求内容とリンク先の内容が実際に合ってるかも一緒に確認できます。

ケース② 配信デバイスのミス

2つ目の事例は、配信するデバイスのミスになります。Yahoo!検索広告(画像は旧称Yahoo!スポンサードサーチ)でスマートフォンのみに配信したい場合、下記画像のABどちらの設定が正しいでしょうか?

ダブルチェック05|LISKUL運用型広告の入稿におけるダブルチェックの重要性|ジッセン! オンライン

正解はAです。スマートフォン配信をしたいにも関わらず、Bは入札価格調整率が設定されておらず、全デバイス配信の設定になってしまっています。

配信デバイスの設定は、キャンペーンだけでなく広告グループでも設定が可能です。キャンペーン・広告グループともに設定している場合、広告グループの設定が優先されます。片方の設定だけ確認して、正しい配信が行われないというのはよくあるミスです。こういったついうっかりミスも、ダブルチェックを行えば防げるでしょう。

ケース③ ターゲティングの設定ミス

3つ目の事例は、サイトリターゲティング(Googleはリマーケティング)の設定ミスです。

サイトリターゲティングは、ディスプレイ広告を扱う場合に必ずと言っていいほど利用されるメニューです。過去にサイトに来訪したことのあるユーザーへの配信なので、高い配信効果が見込めます。

しかし、設定を間違えてノンターゲティング配信になってしまうと、全ユーザーが広告配信の対象となり、場合によっては短時間でも非常に高額な費用が掛かってしまうこともあるとてもとても怖いミスの事例です。

またGoogleの場合ですが、柔軟なリーチの設定をターゲティングでなくモニタリングにしてしまうと、同じく全配信となってしまいます。既存の設定をコピーした場合にやらかしがちなミスになります。

ダブルチェック06|LISKUL柔軟なリーチの設定ミスで実質ノンターゲティング配信に…


それでもダブルチェックをしたくない人に伝えたいミスの怖さ

前章では3つのミスの事例を取り上げましたが、いずれもダブルチェックをすれば防げていた可能性の高いミスです。どれも何か複雑な作業をする必要はなく、管理画面で一目見たり、リンク先をクリックしたりすればチェックできる簡単な作業です。

ここまででダブルチェックの必要性・重要性は理解していただけたと思いますが、それでもできればダブルチェックはしたくないという人もいらっしゃるかと思います。

その理由としてよく挙がるのが、チェック・確認作業は利益に直接的につながらないから、というものです。

チェック作業をしてもしなくても、作業自体に問題がない=ミスがなかった場合には結果は変わりません。ただただ問題がなかったというだけです。やってもやらなくても結果が変わらないということは、その作業は無駄だった、という論法です。

またもう一つ大きな理由として考えれるのは、チェック作業は面倒くさいというものです。自分の作業ならともかく、他人の作業のチェックをするというのはどうしても面倒に感じてしまう人は多いでしょう。どうせ合っているだろうと思いたくなる気持ちは分かります。

しかし、これらのやらない理由以上にやる理由というものがダブルチェックにはあります。それは、ミスをしたときのマイナス要素があまりにも大きいというものです。

ミスの怖さ① 補填

広告運用の世界において、配信ミスをしたときにその損失額をお支払いして補填するということはよく行われます。

このケースで怖いのは、前述のノンターゲティング配信を誤ってしてしまった場合などに、とんでもない金額の誤配信となる可能性があることです。とあるナショナルクライアントの誤配信で、数百万円の補填をすることになった、という話を筆者も耳にしたことがあります。数か月、あるいは数年レベルの利益が一瞬で吹っ飛ぶ可能性もあるのです。

設定を選択し間違えるなど、作業者にとってはちょっとしたミスのつもりでも、とんでもない事故につながることもあります。それまでの頑張りをたった一つのミスが台無しにしてしまう危険性があることは、広告運用だけでなく全ての分野の人が認識すべきことでしょう。

ミスの怖さ② 対策に次ぐ対策

ミスをしてしまった場合、その原因と対策を練る必要があります。代理店の場合には、原因と対策を文書でクライアントに提出し、その説明を求められることになるでしょう。

この対策というものがくせ者で、抜本的な対策を打つのはなかなかに難しく、どうしても場当たり的な対策になりがちです。

本記事ではダブルチェックの重要性をお伝えしていますが、ダブルチェックをしてもミスをしてしまった場合に、次の対策としてトリプルチェックをすることがあります。当然チェック作業が増えれば増えるほど工数は増えていきますし、担当者のモチベーションにも悪影響を与える可能性があります。

ダブルチェックは重要ですが、自動化の導入によって作業者のセルフチェック工程を省略し、自動化された作業のチェックのみ行うことで、品質を保ちつつ工数を抑えることも可能です。自動化が問題なく行われれば、そのチェック工程も無くせるでしょう。

ミスの怖さ③ ブランド毀損

ミスをしたときに最も大きな損失となりえるのがブランドの毀損です。広告運用の世界に限らず、ミスや不祥事が原因でブランドを大きく毀損した例は数えきれないですし、最悪廃業に追い込まれたケースも少なくないでしょう。

広告運用の場合には、ミスをすると契約を打ち切られる危険性があります。広告主からすれば、大事な予算を信用できない代理店に預ける理由はありません。また常に競合の代理店はリプレイスを狙っているため、広告主からミスがあったという話が伝わると、リプレイス提案をされて顧客を奪われてしまいます。

つまり①のような直接的な損失だけでなく、未来の利益まで失う可能性があるのです。顧客を失えばまたマーケティング・営業活動からやり直す必要があるため、その損失は非常に大きいものとなります。これがダブルチェックを行うだけで防げるのであれば、やらない手はないのではないでしょうか。


どんな人でもミスはある、だからこそダブルチェックを

本記事では、広告運用におけるダブルチェックの重要性や、ミスがなぜ起こるのか、またミスが起きた時にどれだけの損失があり得るのかをお伝えしました。

「猿も木から落ちる」ということわざにもある通り、どんなに熟練者であっても、スキルが高い広告運用者であっても、ミスしてしまう可能性はあります。

そのため、ミスをできる限り発生させないためにも、必ず第三者の目でダブルチェックすることが重要です。

ミスのない広告運用を行うためにも、自分たちの運用フローにダブルチェックを取り入れるべき箇所がないか、一度見直ししてみてください。

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