広告グループとは?リスティング広告の効果を上げる5つのポイント

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広告グループとは、リスティング広告のキーワード・広告・広告表示オプションを、テーマごとにまとめたものになります。

アカウントのなかにキャンペーンが、キャンペーンのなかに広告グループの順に構成されています(下図参照)。

本記事に記載しているポイントを参考にキーワードを選定し、より良い広告グループを作成すればあなたのリスティング広告の成功にきっとつながります。
広告グループの重要性をはじめ、効果の出る広告グループ作成の考え方を、広告代理店で勤務する筆者が詳しく解説します。

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広告グループは「キーワード」と「広告」で構成される

広告グループをひとことで説明

広告グループとは、ユーザーが検索エンジン上で実際に目にするリスティング広告のことを指します。まずは、リスティング広告のアカウント構成において、広告グループがどこに位置しているか説明していきます。リスティング広告のアカウントは下記の「アカウント」「キャンペーン」「広告グループ」広告グループ内の「キーワード」「広告」で構成されています。一つのアカウントに複数のキャンペーン・広告グループが存在します。

広告グループ図

各階層で設定できる内容について説明します。

キャンペーン:入札価格・予算設定・地域配信・時間曜日配信設定・デバイス等
広告グループ:入札価格・スマートフォン入札価格調整率・対象外キーワード
キーワード :入札価格・マッチタイプ
広告    :タイトル・広告文・表示URL・リンク先

このように各階層で、設定できる内容は異なりますので注意が必要です。今回取り上げる広告グループは、「キーワード」「広告」で構成されています。例えば、検索エンジンで「広告」と検索すると、下のようなリスティング広告が出ます。

アドワーズ広告

上記の場合だと、ユーザーは「広告」と検索しており、広告に関連するリスティング広告が表示されています。この「広告」のように、ユーザーが検索する語句に該当するよう設定するワードを[キーワード]と呼びます。

設定方法によっては設定されたキーワードと同様の意味合いの内容のリスティング広告が表示されます。次に表示されているリスティング広告を細分化して説明していきます。

タイトル/表示URL

アドワーズ広告 タイトル

表示URLのリンク先には、広告と整合性の取れたランディングページであることが重要です。

説明文

アドワーズ広告 説明文

このように何の広告なのか説明しているのが、[説明文]です。

*広告文には文字数の制限があります
(Yahoo!スポンサードサーチの場合)
・タイトル:15文字まで
・説明文:19文字 × 2行まで
・表示URL:29文字まで

(Google アドワーズの場合)
・タイトル:全角15文字、半角30文字まで
・説明文:全角19文字 × 2行、半角38文字×2行
・表示URL:半角35文字まで

参考:【社内資料公開!】 リスティング運用担当者は必見!最新のYahoo!、アドワーズ入稿規定まとめ

タイトル、説明文がユーザーの求めているもしくは魅力的な内容であって初めてリスティング広告はクリックされます。よって、広告グループの作成における、広告の作成次第でリスティング広告の効果を左右します。それでは、これより広告グループを作成するにあたってのポイントをご説明致します。


広告グループ作成時の5つのポイント

広告グループの構成要素の「キーワード」「広告」「表示URL先」の関連性を上げることで品質スコアが上がり、広告掲載順位が上がります。広告掲載順位が上がることによって、検索エンジンの上位に表示され、クリック率が上がります。クリック率を上がることで品質スコアがも改善されます。結果、広告の掲載順位が上がります。

5つのポイント

よって、良い広告グループとはキーワードと広告、URL先の関連性が高いものです。逆に、悪い広告グループとは、キーワードと広告、URL先の関連性が低いものです。それでは、良い広告グループと悪い広告グループをサッカーに関する広告グループを例に説明していきます。

ポイント1: キーワードの属性毎に広告グループを作成

例えばあなたがスポーツ用品店を営んでおり、下記のようなサッカーの広告グループを作成しました。

広告グループ 悪い例

ピンク:広告グループ  オレンジ:キーワード

この広告グループは典型的な悪い広告グループです。なぜなら、「サッカーシューズの値段」、「サッカーシューズの通販」そして、「サッカーボールの値段」を求めているユーザーに同じ広告を出しているからです。訴求が弱くなります。

ましてや「サッカーシューズ」と「サッカーボール」では、そもそものユーザーのニーズが異なります。そこで下記のようにキーワードの属性によって、広告グループを作成することでユーザーが求めている商品の広告が表示されます。

広告グループ 良い例

ピンク:広告グループ  オレンジ:キーワード

広告文は1広告グループで複数個設定できますが、表示されるものは1文なのでよりユーザーの検索している内容と一致していることが好ましいです。なので、キーワードの属性ごとに分けることは重要となってきます。

キーワード作成に迷ったら、こちらを参考にしてください。
参考:代理店おススメ!リスティング運用時の便利ツール8選
参考:キーワード選定で失敗しないための8つのポイント|リスティング広告

ポイント2: 広告文のタイトルにキーワードの語句を含める

上記の「サッカーシューズ 格安」という広告グループの広告文を考える際、「サッカーシューズ」そして「安い」というニュアンスの語句は、できる限り入れましょう!

理由については、良い広告グループと悪い広告グループで見比べていきます。ユーザーが「サッカーシューズ 激安」と検索したとします。

サッカーシューズ激安

良い例

広告良い例

この広告文を読めば、サッカーシューズそして激安販売していることがわかります。

悪い例

広告悪い例

この広告文を読んでも、激安で販売されていることはわかるが、サッカーシューズが置いてあるかはわからないですよね。よって、広告作成時にキーワードと広告の関連性を高めることが重要なのです。

また、「広告にキーワードの語句を加えることは効果的」と言えます。広告にキーワードを加えることでメリットとして、

1.ユーザーニーズの明確化

ユーザーの求めているものを明記し、このサイトなら必要な情報がありそうと思ってもらいます。

2.視覚的訴求

検索キーワードと広告内の語句が一致すると太字になって表示されるため、ユーザーに視覚的に訴求できます。そうすることで、クリック率が上がります。

ポイント3: 説明文は2ステップアプローチを心がける

先ほども説明したように、広告文には文字数の制限があります。Yahoo!スポンサードサーチの場合だと説明文は19文字以内を2つ作成するのが標準的です。

作成するポイントとして
説明文①で広告商材のメリット・訴求ポイントを伝える
説明文②でユーザーをクリックへと導く   
などがあります。

これより、上記の広告を例に説明していきます。
《19文字×2の場合》
①「新作から定番の人気商品まで激安販売」 で広告商材の強み・自社の強み、そしてユーザーにとってのメリットを伝え、興味を持ってもらいます。

②「まずは商品検索から!」や「お買い得セール実施中!詳細はこちら」のような行動アクションを促すような言葉を加えることで、ユーザーをクリックへと導きます。
この他にも、「まずは資料請求から」「無料相談受け付け中」などがあります。広告文は他社の広告も参考にしながら、自社の強みを活かせるよう差別化を図ることが効果的です。

ポイント4: ABテストを実施する

いざ広告文を考えても広告商材をアピールするために、その広告がユーザーにささるか疑問に思いますよね。そこで実施するのがABテストです。ABテストは、複数個の広告を同時期にローテーションで配信し、クリックされている広告とクリックされていない広告を判別する方法です。

例えば、先ほどのサッカーシューズを例に考えてみると、ユーザーが「サッカーシューズ 格安」と検索した場合に、価格訴求をしている広告を掲載することが望ましいと言えます。

悪いABテスト例

ABテスト 悪い点

上記のABテストが悪い理由として、タイトル、説明文がバラバラでどの訴求が効果あったのか検証しにくいという点が挙げられます。

良いABテスト例

ABテスト 良い点

良いABテスト例の広告だと、すべての広告のタイトル、説明文2は同じにし、説明文1の赤くなっている部分を変えて配信します。そうすることで、配信後のクリック率を見れば、ユーザーが何に魅力を感じてクリックしたのかを判別することが可能となるのです。もしこれが、タイトルも説明文もバラバラでABテストしたら広告のどの要素が影響して、クリック率が他広告より高いのか判別できないからです。

ABテストを実施する上で注意しなければいけないのが、
・広告の内容をバラバラにしすぎないこと
・ある一定期間配信する必要がある

クリックされている広告とクリックされていない広告、その2つの違いが何かを知ることは、リスティング広告を運用する上で大きなヒントとなります。

ポイント5: URL先の内容と広告文の内容に整合性を持たせる。

いざ、ユーザーが広告に興味を持ちクリックしてくれたとしてもURL先(ランディングページ)が全然関係ないページだったら、すぐ離脱してしまうでしょう。よって、ランディングページは広告の内容と関連性の高い内容にすることが肝心です。

ランディングページ

例えばWebサイト上で商品Aと商品Bを扱っていたとします。
◯商品Aの広告をクリック  →  商品Aについてのランディングページ
だと内容は、等しいのでユーザーはそのまま読み進めると考えられます。
◯商品Bの広告をクリック  →  商品Aについてのランディングページ
ですとユーザーは商品Bの情報を知りたくて広告をクリックしたのに、違う商品のランディングページにいってしまうことになります。そうするとユーザーの求めている情報ではないので、すぐに離脱してしまいます。なので広告文とURL先の内容に整合性を持たせることが重要です。

リンク先に関わらずこれまで述べてきた、広告グループを構成している「キーワード」「広告文」「表示URL」の関連性を高めることは広告掲載順位を決める品質スコアに影響します。

この5つのポイントを守ると広告の費用対効果が上がるので、上記のような点に気をつけていきましょう。次に広告グループ作成時に、陥りがちな失敗パターンをご紹介します。


広告グループ作成時に陥る失敗パターン

広告グループ作成時におけるポイントだけでなく、失敗パターンも押さえておく必要があります。注意すべきパターンは下記の3点です。

失敗パターン1:一つのキャンペーンに広告グループが多すぎる

悪い例

キャンペーン悪い例

各キャンペーンには、日予算が設定してあります。その日予算を広告グループで配分されるわけですから、広告グループが多すぎると広告が掲載されるチャンスが限られてしまいます。

良い例

キャンペーン良い例

このように、検索ボリュームにおける日予算消化を考えた上での、1キャンペーンあたりの広告グループ数を決める必要があります。

1キャンペーンあたりの最適な広告グループ数は、キャンペーン内容によって異なりますが、広告グループを分ける基準としては、広告商材のカテゴリ数・リンク先の数で決めることが出来ます。もしあなたが家具ショップを営んでおり、「ソファ」というキャンペーンにどのくらいの広告グループを入れるか悩んでいるとすると、ソファの訴求ポイントごとの種類により、広告グループを分けることになります。

失敗パターン2:一つの広告グループ内にキーワードが多すぎる

広告グループ内には、属性の類似したキーワードを設定することが重要であると上で述べましたが、1広告グループに多数のキーワードを登録しすぎると検索数の多いキーワードに予算が集中し、あまり表示されないキーワードが出てきます。またキーワードの属性が広がってしまうので、訴求点も弱くなってしまいます。

1広告グループに対する最適なキーワード数は、多くて20個と言われています。20個以上となると、キーワードの属性がバラついてしまう傾向にあるからです。

対処法として、
・さらに広告グループを細分化する
・表示回数が少ないキーワードを登録解除する
などが考えられます。

パターン3:1広告グループ、1キーワードでは運用に手間がかかる

「1広告グループ、1キーワード」は、訴求力としては理想な形ではありますが、運用に手間がかかります。

広告グループは、ABテストなどを繰り返し継続的に管理、運用していくことが必要なので、自分で管理できるように量を調整する必要があります。


まとめ

いかがでしたか。今回は、広告グループ作成時のポイントついて説明しました。広告グループは、ユーザーが実際に目にする広告文の表示に影響するのでティング広告の肝といっても過言ではありません。

作成時のポイントを参考にして、ユーザーがクリックしたくなる魅力的な広告のための広告グループ作成を行ってください。

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