リーガルテックとは?導入のメリットと、種類別の主要サービス43選

法務に関する業務をテクノロジーの力で効率化するのがリーガルテックです。昨今、普及している電子契約サービスもリーガルテックの一つと言えます。

テレワークの普及に伴い、紙ベースでの仕事が中心だった法務の分野においてデジタル化を推進しようという動きが広がりつつあります。リーガルテックは士業だけでなく、企業の法務担当者、契約書を取り交わす営業など、広い分野で取り入れられるサービスです。

本記事ではリーガルテックの導入メリットをはじめとした基礎知識から種類を解説します。そのうえで、各サービスを「個人向け」「法人向け」「法律専門家向け」に分けてご紹介していきます。リーガルテックとはどういったサービスで、どういった企業が導入すべきなのかが分かり、導入するために必要なことまで理解できるようになります。

目次


リーガルテックとは法的な業務を効率化し有益なリソースを作るサービス

リーガルテックをはじめとしたテック系サービスを導入する目的は、主に以下の4つと言えるでしょう。

  • 作業効率化
  • データの有効活用
  • コスト削減
  • 職場環境の改善

リーガルテックを導入することで、法的業務の効率化や蓄積されたデータ活用ができるようになり、生まれた時間やデータによって有益なリソースを作ります。事務作業や書類の確認作業など、ノンコア業務に割いている時間を短縮させることで現場の効率化をはかるのです。

リーガルテックを導入するメリット

リーガルテックを導入するメリットは以下の3つです。

  • 書類作成、管理、契約業務にかかる作業を効率化できる
  • 情報管理が煩雑化せず、最新のセキュリティで保管できる
  • 膨大な情報、細かい情報まで情報収集にかかる時間やコストを抑えられる

書類作成、管理、契約業務にかかる作業を効率化できる

法務に従事すれば多くの書類作成、確認、締結業務が発生します。リーガルテックを導入すれば、これら一連の業務が効率化できるでしょう。

法務は専門性が高く、知識、経験をもとに膨大な情報を活用して取り組む業務です。ゆえに必ず人の手で対応しなければならない業務と、自動化できる業務の両方が存在しています。

例えば契約に関しても、人に対する説明、説得、交渉、解決は人がすべきです。しかしそれ以外の事務的な業務はテクノロジーの力で効率化できます。リーガルテックはより精度の高い法務を行うためのソリューションなのです。

情報の管理が煩雑化せず、最新のセキュリティで保管できる

契約書など重要書類を、データ化して高セキュリティのサーバーで保存・管理ができます。

法務を扱う部署には、契約書をはじめとする重要書類の保管に頭を悩ませている担当者は少なくないのではないでしょうか。保管を前提としている書類が多いため、溜まっていくのは当然です。

しかし、紙ベースでの保管は探し出すことも困難で、しかも紛失する可能性もあります。極端な例ですが、災害に見舞われて物理的に消失する可能性がないとも言い切れません。しかし、データ化してオンライン上のクラウドサーバーに保管しておけば災害による消失も回避できます。

膨大な情報、細かい情報まで情報収集にかかる時間やコストを抑えられる

もう一つ大きなメリットはリサーチや調査にかかる時間の短縮です。例えば特許を取得したいとなった時には、同じ区分、類似区分で使用されていないかを人の手で調べるのはいくら時間があっても足りません。しかし、リーガルテックを導入すれば、ほんのわずかな時間で調査が終わります。

調査やリサーチに活用されるAIは自己学習を重ね、使えば使うほど精度を増し便利になっていくものもあるので、活用しない手はありません。

解決できる課題

リーガルテックの導入によって、コストの無駄、人材不足問題、情報管理の煩雑化といった課題を解消できるでしょう。

その結果、

  • 契約書に潜むトラブルやリスクの回避
  • 契約業務一連の効率化
  • 重要書類の管理とスピーディな閲覧
  • 膨大な情報リサーチの効率化

このような効果が期待できるでしょう。


リーガルテックの種類

ここからはリーガルテックの種類について解説していきます。

【文章作成レビュー】法的効力のある文章作成を助けるサービス

契約書など法的効力のある書類の作成とトラブル防止を目的としたチェック機能を備えているのが、文章作成レビューのカテゴリーです。

▼法的効力のある文書一例

ライセンス契約/SaaS利用規約/コンサル・アドバイザリー契約/売買契約/人材紹介契約/販売代理・取次店契約/製造委託契約/広告代理店契約/工事請負契約/契約書/秘密保持契約(NDA)/一般業務委託契約/システム開発契約/システム運用保守契約/コンテンツ制作契約/オフィス賃貸借契約/投資契約

引用:AI-CON 契約書類型一覧と利用ケース

契約書を作成する際は、条文に書かれた内容は隅々までチェックしなくてはならず人的コスト、時間的コストがかかります。しかし文章作成レビューのリーガルテックを使えば、プロの弁護士による監修と最新のAI技術によって構築されたシステムにより、条文から考えられるトラブルやリスクの回避までできるのがポイントです。

単なる書類作成の効率化だけでなく、法務担当者のリスク回避にもつながります。

▼文章作成レビューのリーガルテックはこんな人におすすめ

  • 契約書作成から締結のコストがかかりすぎている
  • 法人から個人まで様々な属性の人と業務委託・提携の締結する機会が多い
  • 新規事業や会社の立ち上げを考え、これから自社の契約書を作る
種類対象
ザンレコ個人向け
Husime.com個人向け
遺言書.com個人向け
LegalScript Personal個人向け
MNTSQ法人向け
LegalForce法人向け
りーがーるチェック法人向け
LawFlow法人向け
AI-CON法人向け
LAWGUE法律専門家向け

【文章案件管理】書類管理はじめ業務を全体的に効率化するサービス

文章案件管理のカテゴリーに共通していることは全体的なワークフローの効率化です。

  • 情報の一元管理
  • 合理化されたワークフローの構築
  • 蓄積されたナレッジの有効活用

一般企業の法務部署でも弁護士事務所においてコアな業務に違いはあっても、これらの作業効率化をすることで本来取り組むべき業務に専念できるようになるのは同じです。人が集中してコア業務に専念できるようにするため、細かな事務作業や作業にかかる手間を効率化するのが、文章案件管理リーガルテックの役割と言えるでしょう。

▼文章案件管理のリーガルテックはこんな人におすすめ

  • 書類、案件、顧客の情報管理が煩雑化している
  • 問い合わせから案件完了までのフローをシステマチックにしたい
  • 蓄積された情報資源を分析して有効活用したい
種類対象
鈴与法人向け
RICOH Contract Workflow Service法人向け
MyQuick法人向け
ホームズクラウド法人向け
Hubble法人向け
firmee法律専門家向け
LEALA法律専門家向け
lawbox法律専門家向け

【契約締結】契約締結を効率化し契約コストを下げるサービス

デジタル化による契約締結は、テレワークが推進される中ネックになった「はんこ」を必要とする契約書から解放されるために普及し始めています。

契約をデジタル化すること得られるメリットは至ってシンプルで、

  • ペーパレス化、脱はんこ
  • 作業、郵送、時間コストが大幅に減る
  • 業務スピード、フローが大幅に速くなる

紙の契約書と効力が変わらないのであれば、手間やコストが下がるほうがいいですが注意すべきこともあります。その一つがISOの定めるPAdES(パデス)という国際標準規格です。

クラウド型のサービスは、蓄積されたデータがシステムに取り込まれ他社のサービスへの乗り換えが難しいという懸念があります。しかし電子契約の場合、PAdESに対応したサービス同士であればデータの共有が可能です。

▼契約締結のリーガルテックはこんな人におすすめ

  • 契約締結に無駄な時間と作業コストがかかっていると感じている
  • 顧客が全国、国外にいて郵送コストを下げたい
  • Webサービスがメインで、申し込みも全てオンラインで完結させたい
種類対象
クラウドサイン法人向け
電子印鑑GMOサイン法人向け
e-sign個人向け
DocuSign法人向け
Acrobat Pro DC法人向け

参考:【2021年版】おすすめ電子契約サービス26選を徹底比較!選び方のポイントも紹介

【申請出願】は登記や入管など申請業務を効率化するサービス

申請出願にカテゴライズされたルリーガルテックは、普段扱い慣れない書類の作成や、商標登録ができるかどうかの事前調査のサポートなど、申請業務全般の効率化が期待できます。

法的な申請なので、自分で行うのは不安で弁理士に頼もうと考えていても、何十万と費用がかかると知ると依頼できないと考える人は、申請システムを活用するといいでしょう。

書類自体は面倒な項目が多いとはいえ、申請書は不備なく申請できれば問題ありません。リーガルテックを使えば、丁寧なマニュアルや弁理士サポートのもと簡単に申請ができます。

▼申請出願のリーガルテックはこんな人におすすめ

  • 年に数回しかない申請や手続きに、余計な時間を取られたくない
  • 大事な申請だから不備なく行いたいがコストはかけたくない
  • 申請した書類を無くさないようにデジタル管理をしたい
種類対象
Grafferスマート申請個人向け
LegalScript法人向け
AI-CON登記法人向け
Toreru法人向け
Cotobox法律専門家向け
one visa for 行政書士法律専門家向け

【リサーチ検索ポータル】法的情報のリサーチ・調査に特化したサービス

リーガルテックの中でもAIの力が最大限発揮されるのが、リサーチ検索ポータルのカテゴリーです。法律の関わる案件は専門性が高く、一般的な情報と同じように検索エンジンでの検索では信頼に足る情報を得ることが出来ない場合があり、情報のリサーチ、調査には相当な時間と労力を必要とします。

企業法務に関する情報をまとめたポータルサイト、特許文献の調査をAIが自動で行い自己学習を重ね使うほどに便利になる情報管理システムなど、法務担当者にとって欠かせない情報を集める場合は、リサーチ検索ポータルでご紹介するリーガルテックを活用しましょう。

▼リサーチ検索ポータルのリーガルテックはこんな人におすすめ

  • 常に法務に関する情報収集をしている
  • 法的トラブルに巻き込まれた時に参考となる文献が知りたい
  • 膨大な情報から欲しい文献や文章に素早くアクセスしたい
種類対象
弁護士ドットコム個人向け
BUSINESS LAWYERS法人向け
AI Samurai法人向け
Patent Explorer 19法人向け
LEGAL LIBRARY法律専門家向け
Legalscape法律専門家向け
Westlaw Japan法律専門家向け
判例秘書法律専門家向け

【デューデリフォレンジック】法的証拠な効率よく探すサービス

デューデリフォレンジックは不正を調査するためのリーガルテックです。この領域は主に法律専門家の領域ですが、企業も不正に対しては無関心ではいけません。法務担当者が特に気をつけなければならないのが、退職者による自社データの持ち出しによる情報漏えいです。

デューデリフォレンジックのサービスでは、こうした不正をしっかりと調査し証拠を見つけ出すために活用します。すでに消されてしまったデータやメール履歴の復元なども可能です。

▼デューデリフォレンジックのリーガルテックはこんな人におすすめ

  • 法律専門家
  • 証拠、実態調査をしようとしている人
種類対象
Lit i View XAMINER法律専門家向け
AOS Fast Forensics法律専門家向け

【紛争解決訴訟】揉めごと・トラブルを手助けしてくれるサービス

紛争解決訴訟のカテゴリーに分類されるリーガルテックは、もしもの時にあると心強いです。企業のトラブル対応を担当している人は、いざという時にこういったサービスがあることを知っていると、トラブルを長続きさせずに終わらせるために選択肢になります。

揉めごとやトラブルに共通して言える大事なポイントは対応のスピードです。時間がかかればかかるほど、解決が遠のいていき二次的な被害を生み出しかねません。なによりもこういった案件に、会社の重要な役割をもった人材が対応することはコストの無駄ですので、少しでも早く解決し二度と同じ事が起らないように対策を練りましょう。

中には外部の紛争解決サービスを導入することで、会社のカスタマーサクセスの強化につながり、結果として顧客満足度を上げるといった活用方法もあります(参考:カスタマーサクセスとは?基礎知識から事例・取り組み方までわかりやすく解説)。

▼紛争解決訴訟のリーガルテックはこんな人におすすめ

  • 小売店、ECなど取り引きの多い業種
  • トラブル対応に自社のリソースを割きたくない
  • カスタマーサクセスを強化し自社のイメージアップに繋げたい
種類対象
リーガルファンディング個人向け
ノーキャンドットコム飲食版法人向け
Teuchi法人向け
Smart Judgement法人向け

個人向けサービス8選

ここからは各サービスの特長をご紹介していきます。まずは個人向けのサービス8種類です。

ザンレコ

弁護士が開発したGPSを活用した残業証拠レコーダーで、サービス残業による残業代を請求するために必要な法的証拠を作れるアプリです。示談交渉、失業保険の認定の際に客観性の高い証拠として使えます。

  • スマホのGPS機能と連動し、証拠を自動確保できる
  • 残業代を自動推計
  • 近隣の弁護士を簡単に検索できる

Husime.com


自身の遺言書やライフストーリーを、ブロックチェーン技術を用いて記録するスマホアプリです。またデジタル遺品の整理、悪用されないための専門家による削除もできます。

  • 音声を自動で書面化してくれるデジタル遺言書
  • デジタルデータで自分史を永遠に残せる
  • ネットバンキングの残高など、デジタル遺品の整理ができる

遺言書.com

非常にシンプルな遺言書作成サービスです。3ステップで原稿を作成した後、手書きにて清書すれば無料で遺言書が完成します。

  • 相続者、財産、振り分けの3ステップ入力で原稿作成
  • 手書きで清書すれば無料、最寄りの公正役場にて公正証書作成の依頼も活用できる
  • 会員登録すれば遺言書を保存可能、変化があっても書面の修正ができる

LegalScript Personal


ガイドに従って入力するだけで、クーリングオフなど手続きに関する書類を自動生成してくれます。作成された書類は印刷してそのまま郵送するだけで手続きが完了するので、クーリングオフのような書類成が苦手な人にはおすすめです。

  • ステップごとに分かれた入力フォームで簡単作成
  • サポートガイド、チャットサポートなどサポート機能が充実している
  • 行政書士による郵送代行サービスも活用できる(有料:3,000円税別)
  • クーリングオフ可能かどうかの簡易診断が可能

e-sign


完全無料、契約数無制限で利用できる電子契約サービスです。スマホにも対応しているので外出先でもどこでも手軽に署名ができます。

  • スマホ署名にはFaceIDやTouchIDを利用可能
  • 署名のログにはブロックチェーン技術を採用
  • デジタルIDによって本人性を担保

Grafferスマート申請

行政への手続きをスマホで完結できます。高度なセキュリティとコストパフォーマンスに優れた行政用サービスです。

  • スマホ1つで手続きが完結、モバイルに最適化された申請フォーム
  • 既存のシステムとも連携しCSVファイル出力も可能
  • スマート申請を利用したアウトソーシングもできる

弁護士ドットコム


弁護士ドットコムは法律相談ポータルサイトで、誰でも閲覧できる開かれたサービスです。法律のトラブル解決に役立つコンテンツを多く取り扱っています。

  • 検索エンジンで検索するよりも、法律に関する情報が見つけやすい
  • 弁護士に無料で相談できる「みんなの法律相談」が利用できる
  • 近隣の法律事務所を検索できる

リーガルファンディング

リーガルファンディングは、訴訟に向けた資金集めのために活用するクラウドファンディングサービスです。

  • 明確に訴訟のための支援を目的に運営しているので募金を集めやすい
  • 募金プロジェクトは担当の弁護士が立ち上げてサポートしてくれる
  • 厳しい審査をクリアした案件のみ掲載される

法人向けサービス23選

ここからは法人・企業の法務担当者向けのサービス23種類をご紹介します。

クラウドサイン


弁護士ドットコムが運営している電子契約サービスです。紙と印鑑をクラウドに置き換えることで、押印から郵送までの作業を一気に効率化し、契約をパソコンのみで完結させます。

・取引先への契約書送付がクラウドサインへアップロードするだけで済む
・取引先に対してのリマインド機能
・多数のAPI連携が可能

電子印鑑GMOサイン


電子帳簿保存法にも対応し、押印ワークフローを電子化した契約サービスです。契約にかかるコストや時間を大幅に短縮し、文書管理も効率化できます。

・基幹システムや顧客管理システムと連携可能
・法的効力のある契約員と実印を使い分けできる
・世界で7社しかないルート認証局GMOGlobalSignと連携

DocuSign


世界中75万社以上の組織・団体が利用している電子契約サービスです。1契約3,800円に値する節約と、契約成立にかかる時間を80%短縮できる効率化を実現します。

・契約締結プロセスをデジタル化することで効率化
・モバイルアプリにも対応し、いつでもどこでも署名ができる
・SMSを活用したリアルタイム通知

Adobe Acrobat Pro DC

PDFツールで有名なAdobe社のAdobe Acrobat Pro DCには電子サイン機能が搭載されています。PDFと電子サインが一つに集約されたアプリです

・PDFを作成した後、そのまま直接サインができる
・グローバルブランドにも信頼されるセキュリティ
・国内外で有効な電子サインソリューション

MNTSQ for Enterprise

MNTSQ(モンテスキュー)は法務デューデリジェンス業務を支援する事業を展開している企業です。本プロダクトは大企業向けで、契約業務全体のデジタルソリューションを実現するプロダクトになっています。

  • ドキュメント管理をするための統一基盤が整っている
  • 電子締結した契約を自動で取り込める
  • ドラフティングや契約管理など、契約業務全体の効率化と高品質化を実現できる

LegalForce


弁護士が開発したクラウド型のAI契約書レビュー支援サービスです。AIが素早くリスクを洗い出し、データベースから修正の参考になる条文例を即座に検索します。

  • 弁護士による監修が入っている
  • AIが自動で契約書のレビューをしてくれるので効率化がはかれる
  • ナレッジマネジメントにより、品質のばらつきを解消する

りーがーるチェック

大手法律事務所出身の弁護士、英語をネイティブとする弁護士など法律のプロが監修し、東京大学組織「Deep30」がパートナーとなって手がけた、最新のAI技術を用いた契約書作成レビューシステムです。クラウドAIが和文・英文どちらの契約書もチェックします。

  • 和文と英文どちらの契約書もチェックできる
  • クラウドに保管された契約書は、契約期間終了前にアラーム通知をしてくれる
  • ベストテンプレートを活用した契約書作成支援機能が使える

LawFlow

契約書チェックの漏れを防ぎリスクを軽減するため、誰でも簡単に契約書のチェックができるシンプルなチェック機能を備えています。企業の法務担当者の業務を効率化し負担を軽減、法務にかかる人材コスト、時間コストを低減させます。

  • Wordへのドラッグ&ドロップによる一括編集で作業を効率化
  • 締結する契約書とレビュー済みの契約書の違いも一瞬で見分けられる
  • 秘密保持契約からプライバシーポリシーまで対応できる契約書の幅が広い

AI-CON

契約書をシステムにアップロードし、契約における立場や書類内での甲乙など簡単設定をするだけで瞬時に契約書をチェックしてくれます。不利な条文とその際に発生する可能性のあるリスクも提示してくれるので便利です。

  • 不利、中間、有利といった視覚的な判定で分かりやすい
  • 不利な部分の指摘に対して修正案を提示してくれる
  • トラブル多発事項を事前に把握できるのでリスク回避できる

鈴与(文書管理システム)

文書情報をデータ化しクラウドセンターに一元管理し、必要な時に検索して閲覧できます。契約書から契約検討時に必要なナレッジまで、契約業務に関わる情報をシステム一つで全て管理可能です。

  • システムによって情報が一元管理できるので、テレワーク促進につながる
  • 契約書レビュー機能を備えたLAWGUEなど、他のリーガルテックと連携できる
  • 不要になった重要書類の廃棄プロセスまで管理

RICOH Contract Workflow Service

契約時の事前相談や回答まで、細やかに記録・共有し回答業務の効率化をはかります。他契約サービスとの連携や契約管理機能と合わせることで、契約プロセス全体を支援する総合ツールです。

・法務相談機能より、システムを介して誰でも簡単に法務部への相談が可能
・AIによる契約書面の条項過不足チェックができる
・クラウドサインと連携して電子契約サービスの機能を活用できる

MyQuick


幅広い業種や業態の文書管理やナレッジの共有ができる文書管理システムです。クラウド型とパッケージ型が選択でき、クラウド型であれば利用ユーザー数による制限がないため低コストで導入できます。

  • 台帳管理機能が自由に設計可能
  • 管理した文書に様々な条件を設定しアラームをかけられるので作業漏れを防ぐ
  • クラウド型とパッケージ型が選べる

 

ホームズクラウド

契約書作成から管理まで、作成に必要な承認や締結など一連のフローを一元管理できます。管理の仕組み「型」は自社に合わせて可視化でき、日々蓄積されたナレッジは資産として
有効活用できるのも特長です。

  • 自社にとって最適なワークフローが構築できる
  • 仕組みによって抜け漏れを防ぐので、複数の案件も同時に管理できる
  • 他部署ともビジネス背景の共有ができるので、確認や承認が円滑になる

Hubble

法務に関するドキュメント業務の管理・共有に特化したリーガルテックです。Microsoft Wordを利用して書類管理を効率化します。

・交渉の全過程を一元管理できるので、書類のバージョン管理に悩まない
・過去のやり取り、本文の更新情報など情報へのアクセスがスムーズになる
・使用するのはWordのみ、現環境を大きく変えずに文書管理が効率化できる

LegalScript


面倒な書類や判断が必要な法人登記を、システムを使ってシンプルかつスマートに行うことが可能です。専門家に頼むと数万円かかる費用を抑えます。

・ガイドに従って入力するだけで手続き書類ができる
・書類に不備があった場合は90日変更可能
・スマホやタブレットを使ってどこでも作成できる

AI-CON登記

安く、素早く登記書類を作成でき、郵送申請にも対応しているので書類作成後の申請も簡単です。

・登記申請書類が1万円以内で作成可能
・最短15分で書類作成ができる
・現在の登記情報を無料取得できる

Toreru


はじめての人でもシステムと専門家に任せて商標が取れるサービスです。クラウド上のサーバーを活用するので、パソコンだけでなくスマホなどどこからでもアクセスできます。

・専門家がサポートしてくれるのではじめての人でも安心
・出願手数料は9,800円から
・事前の調査と相談は無料でサポート

BUSINESS LAWYERS

企業法務に関わる情報を集めたポータルサイトです。実務に役立つ情報を取り扱い、無料の会員登録をすると会員限定の記事の閲覧、メルマガ、ガイド集のダウンロードなどここでしか得られない知見を学べます

・現場の弁護士や専門家が執筆しているので情報鮮度が高い
・法務情報を効率よくリサーチできる
・日常業務に起こりえる場面を想定したQ&Aが1,000本以上ある

AI Samurai

AIが特許調査を行い特許申請にかかる時間を短縮してくれるサービスです。膨大な特許文書を調べ尽くす手間は全てAIに任せられます。

・特許庁のデータから構築した独自のデータベースを数十秒で調査できる
・調査後、類似性の高い文献を自動選別してレポートを作成
・レポートをユーザーが評価することでAIが学習し調査精度を高まる

Patent Explorer 19

人工知能「キビット」を活用し、特許文献を抽出することによって特許調査の効率化を行う特許調査支援システムです。特許調査プロセスの検索式の策定、本検索とスクリーニングが主な適用範囲となります。

・高スコア順に特許調査をすすめるため効率が良い
・検索精度を高めることで漏れを防ぐ
・専門知識はなくてもAIが検索してくれるので問題ない

ノーキャンドットコム飲食版


飲食店のドタキャン発生時に、弁護士が債権回収してくれるサービスです。テイクアウト・デリバリーにも対応してくれます。

・無料会員と有料会員どちらもでも債権回収してくれる
・申込金と着手金は不要の成果報酬型
・日本全国対応可能

Teuchi


必要なのはスマホ一つ、専用チャットルームで合意書の作成までサポートし、交渉から調停まで3つのトラブルに対応してくれるオンライン紛争解決サービス。

・賃貸物件の敷金をめぐるトラブルに対応可能
・離婚のトラブルに対応可能
・災害、感染症に生起するトラブルに対応可能

Smart Judgement


取引上発生するトラブル解決のために活用するオンラインプラットフォームで、コスト削減と顧客満足度の向上を実現するODRサービスです。

・苦情や返金の対応を全てオンラインで完結するので抵コストかつ短期間で解決
・裁判とは異なり、顧客とのやり取りは完全に非公開
・導入によりカスタマーサポート体制強化で企業ブランド力アップ


法律専門家向けサービス12選

ここからは法律専門家向けサービス12種類をご紹介します。

LAWGUE


高品質な法務コンプライアンス分野のクラウドエディタです。Microsoft Wordで作成した文章やメールで行っていた非効率業務を一つのシステムに集約できます。

・表記ゆれや参照番号のずれなど、文章作成と同時に自動で校正
・特許サジェスト技術を駆使し、契約書、特許文書などあらゆる文書のチェックが可能
・文章チェック、レビューをオンライン共有で完結、メール往復が不要になる

firmee


現役弁護士が開発した法律専門家向けの事件管理システムです。弁護士が扱う特有の事件データをクラウド環境にて一元管理できます。

・事件の情報管理に特化している
・SalesforceやAWS、Google認証システムなど世界基準のセキュリティ
・シンプルかつ直感的で使いやすいメモやコミュニケーション機能
 

LEALA

LEALAは法律事務所のために設計されたリーガルテックで、業務効率化、品質の向上から経営の最適化まで実現するクラウドシステムです。

・顧客情報、案件情報に紐付く情報を全て集約して一元管理できる
・先進的な業務プロセスを導入したシステムを活用し教育コスト削減
・問い合わせから案件終結まで、経営に必要な分析情報を可視化

lawbox


作業効率化だけでなく、依頼者とのコミュニケーションも円滑にするリーガルテックです。弁護士のために考案されたシステムで、より専門的な業務に集中できるようになります。

・用意されたテンプレートで委任契約書や書類送付状といった書類を簡単作成
・事務所内の情報共有に加えて依頼者への共有も簡単
・lawbox内でファイル送付する際は、パスワード設定無しでも安心して送れます

Cotobox

商標登録業務を効率よくでき、費用もリーズナブルなサービスです。Cotoboxサイトのトップページから商標登録したい文字やロゴが登録されているか検索できます。

・チャットにて専属の弁理士と相談しながらすすめられるので安心
・登録した商標はシステムで一元管理できる
・登録に必要な時間はわずか3分、面倒な手続きは弁理士に任せられる

one visa for 行政書士

入管業務に特化したクラウドサービスです。書類の管理、訪問、メールや電話のヒアリングといった顧客管理まで、入管業務を効率化してくれます。

・収集した情報をもとに書類を自動生成できる
・申請人との進捗確認や顧客管理は全てクラウド上で済む
・Zoomによるテレビ電話や訪問サポートも付いている

LEGAL LIBRARY


法律専門家のためのオンラインデータベースで、10万ページ超の法律専門書や官公庁の資料がリサーチできます。

・専門書や官公庁の資料をデータベース化
・各種機能で関連情報にアクセスしやすくなり、使うほどにリサーチが効率化される
・文献の気になった文面をピックアップして保存できる

Legalscape


ただ単に法律情報をデジタル化するのではなく、整理し解釈することで意味のある情報を提供します。法律業界を支援するサービスを提供している会社です。

・法律情報をより実践で活用できる情報として提供
・自然言語処理など高い技術で法律情報を抽出
・質の高い法律業務ができるように支援

Westlaw Japan


リーガルリサーチにおいて必要となる法律情報や資料、ニュース記事にいたるまで、過去から最新情報まで収録した法律情報総合オンラインサービスです。

・法令、判例のデータベースが充実
・法制執務、企業法務のリーガルチェック業務をサポート
・個人ユーザー向けと法人ユーザー向けが選べる

判例秘書


法律雑誌・文献や判例を実装したデータベースサービスです。

・11種類の法律雑誌、文献を実装
・判例のデータベースとリンクした解説データベースがある

Lit i View XAMINER


自動学習する人工知能「KIBIT」が蓄積されたデータをもとに事案情報を判断可能です。人が作業するよりも約4,000倍のスピードで自動仕分けを行います。

・アジア言語にもマッチしたフォレンジックツール
・人工知能が調査結果を学び精度が上昇していく

AOS Fast Forensics


世界基準のフォレンジックツールで、消された証拠データを復旧し情報を見つけ出します。

・近年多い、退職者の企業データ持ち出し調査にも対応
・消されたデジタルデータを復旧し調査


リーガルテックを導入前に必要なことは2つの明確化

リーガルテック導入前に必要なことは、以下の2つを明確にすることです。

・既存の業務フローを徹底的に見直し自社の課題
・導入後のビジョン

リーガルテックは法務の業務を効率化し、法律という膨大な情報を扱う手助けをしてくれるツールであることは間違いありません。しかし、その恩恵を十分に受けるには、何のためにどのサービスを用いてどのような課題を解決するのかが明確にすることが重要です。

主要42のリーガルテックは大きく分類して7つのジャンルと3つの対象に分けられます。契約書一つにしても、作成、レビュー、管理など、項目によって最適なリーガルテックは変わってくるので、サービス選びに失敗しない為にも2つの明確化が必要です。

参考:リーガルテック導入までの4つのポイント


リーガルテックを導入する際の流れ

具体的に導入するまでの流れを整理します。

  1. 課題の明確化
  2. 情報収集
  3. サービスの選定
  4. 比較検討
  5. 導入

本記事に書かれている内容は、2の情報収集に該当するものを一つの記事に集約したものです。リーガルテックとは何か?導入することで解決できる課題、得られるメリットは?その上で、どうすれば導入できるのか?といった情報を全て盛り込んでいます。

必要な情報が集まれば、次に具体的なサービスを選定します。ここまでの内容をふまえてサービスを選べば、数多くあるサービスが有っても自社の課題解決に効果的なサービスをかなり絞れるはずです。その上で、トライアル運用ができるものは積極的にトライアルで実際に使って、イメージを具体化しましょう。

ここまでくれば、リーガルテックの導入はすぐそこです。実際にサービスの申し込みをした後、利用開始までの設定や作業はサービスによって異なりますが、初期設定や運用方法はベンダーがサポートしてくれるものが多いので、少しでも不安があればしっかり確認して進めれば難しいことはありません。

参考:【2021年版】おすすめ電子契約サービス26選を徹底比較!選び方のポイントも紹介


リーガルテックを導入する際の注意点

リーガルテックはAI技術を駆使し、法律に関わる業務を支援してくれるサービスですが、
より専門的な使い方を検討する際、弁護士法72条との関係性など過去の状況は理解しておく必要があります。

法務に関係する雑務を合理化し、効率よく仕事するためにリーガルテックを導入する際には、ほとんど問題はありません。法律の専門家向けの内容なので詳細は割愛しますが、リーガルテックは法律に関わるソリューションなので、こういった弁護士法にも関係してくることは知っておいたほうがいいでしょう。

詳しくは以下をご参照ください。

参考:リーガルテックと弁護士法
参考:リーガルテックと弁護士法に関する考察


まとめ

リーガルテックを導入することで、法務に関係する業務の効率化やトラブル回避にもつながるでしょう。また膨大な法のデータベースとしても活用でき、システムは高セキュリティによって守られています

より専門的な使い方でなければ弁護士法のことも、それほど気にする必要はありません。導入検討の際にしっかりと課題を明確化し、本記事の内容も参考にしつつ気になるサービスがあれば是非問い合わせてみてください。

リーガルテックによって、法務の効率化や情報の一元管理によってナレッジを共有し、より有益な業務につながることでしょう。

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