ライブコマースとは?意味や成功事例・配信サービスまでわかりやすく解説

eyecatch_210930_4

ライブ動画を見て、チャットを使ってリアルタイムでメッセージをやりとりしながら商品を購入できる「ライブコマース」という販売方法があります。

とくに最近は新型コロナウイルス感染症の流行を受け、「人との接触を避けつつ、実店舗同様の接客体験をしながら商品を購入できる」という理由で注目を集めています。

2020年には、コロナ禍に対応するために百貨店やセレクトショップなどがライブコマースに相次いで取り組み、成果を上げたことも話題になりました。

ライブコマースには、とくにアパレルやコスメ、家電など動画映えする商材と相性がよいという特徴があります。これらの商材を扱っている企業であれば、導入を検討すべきでしょう。

そこで本記事では、ライブコマースとはどのような販売方法なのか、どんな企業に向いているのか、どんな準備をすればいいのか、どんな配信サービスがあるのかを紹介します。

この記事を読むことで、ライブコマースと自社の商材の相性ががわかり、導入方法がわかります。


ライブコマースとは、ライブ動画を通して商品を販売する手法のこと

ライブコマースとは、「ライブ動画」+「Eコマース」を組み合わせた販売手法のことで、リアルタイムで配信される商品紹介動画を見ながら買い物ができるしくみです。

人との接触を避けつつ、実店舗に近い接客体験を可能にするので、With コロナ時代において注目度が高まっています。

テレビの通販番組に似た販売手法ですが、ライブコマースには「チャット機能を使って視聴者とリアルタイムでメッセージのやりとりができる」という特徴があります。

たとえば、番組内でワンピースを紹介するとします。通販番組の場合は、一方的にそのワンピースの説明をすることしかできません。

しかしライブコマースの場合は、視聴者からリアルタイムで「着心地はどうですか?」「どんな場面に似合いそうですか?」などの質問がチャット機能で送られてきます。この質問に答えることで、視聴者とコミュニケーションを取り、購買意欲を刺激することができます。

インターネットを介しながらも、対面販売のようなきめ細かなコミュニケーションをとりつつ商品を販売することが可能です。

ライブコマースと対面販売・ECサイトの違い

ライブコマースでは、ライブ配信される動画を見て、チャット機能を使って質問を受け付けながら商品・サービスを販売します。

その特徴を、対面販売やECサイトでの販売と比較してみました。

ライブコマース対面販売ECサイト
販売方法

ライブ配信される動画を見る

実際の店舗に足を運ぶ

インターネット上のサイトにアクセスする

商品についての質問・相談

チャット機能を使い、リアルタイムで行う

その場で、店のスタッフに直接話しかける

メールを使って問い合わせる。返信までには時間がかかることもある。

商品数

限られた時間内で紹介できる数しか販売できない

店の広さに応じて陳列する

ほぼ無制限にサイトに掲載することができる

買い物できる時間

ライブ配信されている時間のみ(アーカイブ配信から購入できるサービスもある)

店舗の営業時間内のみ

24時間365日いつでも好きな時間


ライブコマースが注目されている理由

ライブコマースが注目されている理由は、大きく3つあります。

  • 新型コロナウイルス感染症の流行により外出を避けた巣ごもり消費が流行したため
  • ライブ動画配信を見る人が増えたため
  • 中国をはじめとする諸外国で利用する人が増えているため

理由1 巣ごもり消費が流行している

ライブコマースが注目されている理由のひとつは、新型コロナウイルス感染症の流行により「巣ごもり消費」が増えたことです。

巣ごもり消費というのは、外出を避けて家の中で完結する消費のことです。具体的には、買い物はインターネット通販で行い、外食を避けてデリバリーやケータリングを利用し、動画配信やオンラインゲームを楽しむというライフスタイルが挙げられます。

ライブコマースでは、自宅で動画を見ながら買い物をします。さらにチャット機能で商品に対する質問やアドバイスを受けることもできます。

外出を控え、人との直接的な接触をできるかぎり避けたい。しかし、買い物をするときには店のスタッフとコミュニケーションを取り、アドバイスを受けたい。こういう需要に応える販売方法として、ライブコマースに注目が集まっています。

理由2 インターネット上の動画を視聴する人が増えた

インターネット上の動画を視聴する人が増えたことも、ライブコマースが注目されている理由のひとつです。

株式会社インプレスがスマートフォンの利用者を対象に行った調査によると、在宅時間の増加により無料動画を見る機会が増えたと答えた人は全体の27.5%にのぼります。

普段よく視聴する映像・動画について「動画共有サービス」「動画配信サービス」「SNS上の動画」などインターネット上の動画を挙げた人の割合も、前年度の調査よりいずれも伸びています。

インターネットで動画を視聴することが日常になりつつあることで、動画を活用したライブコマースが受け入れられ、利用される下地がさらに整ってきたと考えられます。

参考:動画配信ビジネス調査報告書2020 With/Afterコロナで変わる社会、動画配信の今後を占う|インプレス総合研究所

理由3 中国など外国で盛り上がっている

中国をはじめ、海外ではすでにライブコマースが盛り上がっていることも注目される理由のひとつです。

三井物産戦略研究所によると、中国におけるライブコマースの市場規模は2020年末で約14兆円、インターネット通販に占める割合は約10%にに達するとみられています。1時間に数億円以上を売り上げる配信者もいて、中国市場でECを展開するのであれば無視できない存在です。

タイや台湾でもライブコマースは人気があります。欧米ではGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)のうちGoogle、Amazon、Facebookの3社がライブコマース関連サービスを公開しました。

これらの世界的なライブコマースのトレンドが、やがて日本にも本格的に波及してくる可能性は十分あります。そこで、今からいち早く取り組んでおきたいと考える人たちから注目を集めているのです。

参考:拡⼤する中国のライブコマース市場|三井物産総合研究所

参考:海外と日本のライブコマース事情と今後の動向をチェック!|GiG+ Magazine


ライブコマースのメリット・デメリット

ライブコマースには、商品の魅力を伝えやすい、購入を促しやすい、商品開発やキャンペーンのヒントが得られるというメリットがあります。

しかしその反面、手間・工数がかかる、リアルタイムで視聴者を集めなければいけない、配信者の人気頼みになりがちであるというデメリットもあります。

ライブコマースの3つのメリット

ライブコマースの「商品の魅力を伝えやすい」「購入を促しやすい」「商品開発やキャンペーンのヒントが得られる」というメリットについて詳しく説明します。

商品の魅力を伝えやすい

より多くの情報を伝え、商品の魅力をアピールできるのがライブコマースのメリットです。

動画を使うと、大きさ、使い方、質感、色、音など、画像やテキストでは伝えきれない情報を伝えることができます。

たとえばECサイトで服を紹介する場合は、商品単品の画像やモデルの着用画像と、商品説明文だけで商品の魅力を伝えなければいけません。

しかし、ライブコマースでは配信者やモデルに実際に着用してもらうことで、着て動いたときにどんな感じになるのかを一目で見せることができます。着心地についても、実際に着用している人が語ることでより説得力をもって伝えられます。

購入を促しやすい

商品購入を促しやすいのも、ライブコマースのメリットのひとつです。

ライブコマースでは、視聴者とチャットでコミュニケーションを取りながら商品を販売します。チャットに寄せられた「買ったよ」というコメントを紹介したり、どれだけ売れたかをリアルタイムで発表したりすることで、購入を迷っている視聴者に購入を促せます。

ライブコマースのサービスの中には、動画視聴画面から数タップで商品を購入できるようになっているものあります。簡単に購入できる画面を用意すれば、購入に対する心理的ハードルも下げられます。

本当に商品購入を促しやすいのか、参考にする数字を紹介します。2019年に行われた調査では、ライブコマースを視聴したことがある人のうち50%の人が実際に商品を購入した経験があると答えました。ライブコマースの視聴者の購入意欲の高さが伺えます。

参考:Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年9月度)「ライブコマース」の動画視聴者のうち、5割が商品を購入|Marketing Research Camp

商品開発やキャンペーンのヒントが得られる

チャットを通じた視聴者とのコミュニケーションを行うことで、販売以外にも「ユーザーのニーズをつかめる」というメリットを得られます。

たとえばサイズ感に関する質問が多ければ、ECサイトの商品ページにサイズ感に関する説明を加えておくと、ECサイト経由の売上も上がる可能性があります。色違いやサイズ違いを求める声があれば、商品開発のヒントになるでしょう。セット販売を求める声があれば、セット販売の企画を立てることもできます。

寄せられる質問やコメントの中には、ネガティブなものもあるかもしれません。その場合は、ネガティブなコメントに対して真摯に対応・改善することで、顧客満足度を上げることができるでしょう。

ユーザーのナマの声を聞きよりよい商品やサービスを生み出す機会としても、ライブコマースは活用できます。

ライブコマースの3つのデメリット

続いて、ライブコマースの「手間・工数がかかる」「リアルタイムで視聴者を集めなければいけない」「配信者の人気頼みになりがち」というデメリットについて、詳しく説明します。

手間・工数がかかる

ライブコマースを行うには、ライブ動画を配信するための手間や工数・設備投資が不可欠です。

具体的には、配信するサービスを選び、機材を整え、人員を確保する必要があります。さらに、動画で紹介するのに向いている商品を選び、配信者を選んで、台本を作成しなければいけません。

とはいえ、最近はアプリを使ってスマートフォン1台あれば動画が配信できるサービスもあります。配信者には自社のスタッフを起用する事例も少なくありません。

予算に余裕がある場合は、ライブコマース配信サポートサービスを利用するのも選択肢のひとつでしょう。工夫次第で、手間・工数はできるかぎり減らせます。

リアルタイムで視聴者を集めないといけない

ライブ動画をリアルタイムで見てくれる視聴者を集めなければいけないことも、ライブコマースのデメリットのひとつです。

ECサイトであれば、SEOなどを使った長期的視点に立った方法で集客ができます。しかしライブコマースでは、動画の配信中に視聴者を集めなければいけません。求められるのは、短期集中型の集客です。

そこで、SNSやメールマガジンを活用して、配信数日前から配信中に至るまで何度も繰り返し配信の告知を行いましょう。特に配信中は何度も、今どんな商品を紹介しているか、どれだけ売れたかなどをこまめにSNSで発信し、集客に努める必要があります。

また、ライブ配信した動画をアーカイブとして残すのも方法のひとつです。アーカイブ経由で商品が売れる例も少なくありません。

配信者の人気頼みになりがち

ライブコマースの集客や売上は、配信者(ライブ配信のメインキャラ)の人気や知名度に左右されがちです。

ライブコマースでは、タレントやインフルエンサーが出演し商品を紹介することもよくあります。配信者に知名度や人気があると、より多くの人やファンが配信を見て、商品・サービスを購入します。予算に余裕があれば、インフルエンサーに配信を依頼するのも選択肢のひとつになるでしょう。

しかし、無名のショップスタッフであっても商品・サービスを販売することは十分可能です。ショップ自体の固定客(ファン)が十分ついていれば、スタッフを配信者に起用したほうがかえって視聴者に親しみやすさを持たれやすくなります。

成功事例の中にもスタッフを起用して成功した例がありますので、まずはショップの固定客を増やしましょう。


ライブコマースの活用事例

では、実際にライブコマースを活用していて売上を伸ばした事例を3つ紹介します。

セレクトショップ「ベイクルーズ」と「シップス」、百貨店の「三越伊勢丹」の例です。

自社従業員をモデルにしたライブ配信で2500万円以上の売り上げを記録した「ベイクルーズ」の例

アパレル系セレクトショップ「ベイクルーズ」は、2020年5月から自社サイトでライブコーマスの配信を行っています。

毎回集めている視聴者数は5000~9000人、中には売上が2500万円を超えたブランドもあります。

配信に登場するモデルはすべて自社従業員です。各従業員は以前からInstagramなどのSNSでも活躍していたため、配信時にはすでに視聴者からの信頼・共感を得た存在になっていました。

また、各スタッフの身長を示すなどして体格をわかりやすくし、視聴者が「自分が着たときにどのような感じるになるか」をイメージしやすい動画作りを行っています。

視聴者に信頼されている従業員を配信者にして、視聴者にわかりやすい動画を配信していることが、ベイクルーズのライブコマース成功のポイントでしょう。

参考:ベイクルーズのライブコマース 成功の秘訣は顧客視点と笑顔|日経新聞

ライブ配信+アーカイブ動画でエンゲージメントと売上を上げている「SHIP」の事例活用しての例

セレクトショップの「シップス」は、2020年5月から自社サイトでライブコマース配信(SHIPS SHOPPING TV)を始めました。

動画には紹介する商品のバイヤーが出演し、アイテムのコンセプトや魅力などをダイレクトに伝えることで、大きな反響を得ています。具体的な発表はないものの、ユーザーのエンゲージメント率も高いそうです。

また、SHIPS SHOPPING TVではライブ配信だけでなくアーカイブ動画の活用も進めています。見やすいようにアーカイブ動画を同じページにまとめていて、アーカイブ動画経由での売上も好調です。

バイヤーがダイレクトに魅力を伝えたこと、アーカイブ動画を活用していることが、シップスの事例のポイントです。

参考:盛り上がりをみせるライブコマースの現状 コロナ禍で各社注目、成功例も|通販新聞

参考:セレクトショップに直撃取材!ライブコマースをやって感じた可能性と課題|DIME

ワンクリックで購入できるライブ動画で、前年比2倍のお中元売上を達成した「三越伊勢丹」の例

三越伊勢丹ホールディングスは、ライブコマースに取り組むことでお中元のEC売上を前年比の2倍に伸ばしました。

三越伊勢丹ホールディングスは、withコロナ時代に対応するためにECサイトを強化しました。ライブコマース配信はその一環です。

三越と伊勢丹のバイヤーが人気のイラストレーターとともに登場し、3人で話しながら、おすすめ商品の特徴や味・食感などのポイントを伝えました。

三越伊勢丹のライブコマースでは、ライブ配信画面に「今すぐ購入」ボタンを設置し、紹介中の商品の購入画面にワンクリックで移行するしくみを採用しました。ワンストップで購入できる利便性の高さも成功のポイントのひとつです。

参考:三越伊勢丹がお中元をライブコマースで販売 5月の売上は前年比2倍に|販促会議


ライブコマースと相性がいい商品

さまざまな事例から考えると、ライブコマースと相性がいい商品には、以下の4つの特徴があります。

  • 使用感や使い方を動画で見せたほうがわかりやすい商材(無形商材など)
  • 10~20代がメインターゲット
  • 単価は数千~1万円程度
  • D2C(生産者から直接消費者に販売する)商品

実際にライブコマースで扱われる代表的な商品としては「アパレル」「コスメ」「家電」「食品」などが挙げられます。

また、宿泊体験や旅行体験をオンラインで紹介できる「ホテルの宿泊プラン」や「旅行商品」が売れた例もあります。


自社商品・サービスとライブコマースの相性の見極め方

自社の商品・サービスはライブコマースで相性がいいのか見極めるときのポイントは、「ユーザーの年齢層」「顧客単価」「集客」の3つです。

主なユーザーが10~20代である

ライブコマースの認知度は、10代で40%、20代で36.7%と比較的若年層ほど認知度が高い傾向があります。

一方、30代の認知は29.9%、40代は21.5%とやや低めです。メインターゲットが10~20代の商品であれば、ライブコマースとの相性度は高いと考えていいでしょう。

30代以上がメインターゲットである商品を販売する場合は、事前告知を行う前に「動画を観ながら商品を買える、ライブコマースを行います」というようにライブコマースとは何かも繰り返し伝えておくなどの工夫をしておくとよいでしょう。

参考:ライブコマースの利用状況を大調査!ライブ配信の視聴も商品の購入も男性が積極的|HoNote

顧客単価が1万円以下である

顧客単価が1万円以下だと特に相性が良くなります。

ライブコマースにおけるユーザーの月平均購入価格は6,512円というデータがあります。ライブコマースのユーザーの年齢層も考えると、高価格帯のものはあまり購入されにくい可能性が考えられます。動画を観て、気軽に購入できる商品であれば相性は良いと言えるでしょう。

比較的高価格帯の商品を販売する場合は、アーカイブ動画を残しそこから購入できるようにしておくとよいでしょう。

参考:ライブコマースの利用状況を大調査!ライブ配信の視聴も商品の購入も男性が積極的|HoNote

フォロワーやECサイト利用者数から視聴者数・購入者数を見込んで判断する

どれだけの視聴者を集められるかを考えて、費用対効果を計算して判断することも重要ですす。

ジャストシステムの調査「Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2020年9月度)」によると、ECの利用経験者のうちライブコマースを知っていて視聴したことがある人の割合は13.8%です。

そこで、ライブコマースを行う場合は、自社のECサイトの利用者数やSNSのフォロワー数の約1割が視聴してくれると考えると大きく外すことはなさそうです。

見込まれる売上の予想に関しては、2018年に株式会社マクロミルが行った調査が参考になるでしょう。この調査によると、ライブコマース視聴経験がある人のうち、実際に購入に至った人は男性で約40%、女性で約20%でした。

どれくらいの人に視聴してもらえるか、そのうちどれくらいの人が購入してくれるのかを試算して考えると参入するか否かの判断がつけやすいのではないでしょうか。

参考:EC利用経験者の半数近くに、「ECで贈り物をした」経験|PR TIMES

参考:ライブコマースの利用状況を大調査!ライブ配信の視聴も商品の購入も男性が積極的|HoNote


ライブコマースを始めるときの大まかな流れ

ライブコマースを実際に行うときは、紹介する商品を決め、配信サービスを選び、配信に必要な機材・台本・人員を揃えて告知・配信を行います。それぞれの段階について紹介します。

1.販売する商品を決める

まずは、販売する商品を決めます。

動画配信には時間の限りがあるので、自社で扱っている商品をすべて紹介できるとは限りません。どの商品を中心に販売するかを決めましょう。

2.配信するサービスを決める

商品選びと並行して、ライブ動画の配信サービスを決めます。

配信サービスには、自社サイト上で配信できるSaaS型と、SNSを利用するSNS型があります。

また、独自の動画配信サービスを提供しているECモールもあるので、ECモールに出店している場合は確認してみるといいでしょう。

サービス提供会社の中には、必要機材の準備や配信者の手配などのサポートを行っているところもあります。動画の配信自体が初めてである場合は、こういう会社を選ぶと安心です。

3.必要な機材を揃える

ライブ動画配信に必要な機材を揃えます。

動画の撮影・配信自体は、スマートフォンひとつあればできます。
しかし、より商品を魅力的に見せたいのであれば、ビデオカメラやマイク、照明などさまざまな機材を用意してよりクオリティの高い動画を作成する必要があります。

4.どこから配信するか決める

続いてどこから配信するかを決めましょう。

配信する場所の具体的な例は、以下の3つです。

  • スタジオ(レンタルスタジオなど)
  • 実店舗
  • 工場・作業場など商品を生産している場所

撮影機材の大きさや配信に必要なスタッフの数を考えて、ある程度広さに余裕があるところを選ぶと本番も余裕をもって撮影・配信できます。

5.配信者を決める

次に配信者を決めます。

配信者には、大きく2つのパターンがあります。

  • 固定ファンがいてファンに対する影響力が大きい、タレントやインフルエンサー
  • ショップスタッフやバイヤー、生産者

ライブコマースには商品を魅力的に紹介できる配信者の存在が欠かせません。

ライブコマースを利用した人の41%が、利用した理由に「出品者が紹介する商品を買いたい」を挙げています。視聴者が魅力を感じ、この人の紹介する商品なら買いたいと思える人を用意しましょう。

しかし、ならば有名人を起用すればいいかというとそうとも限りません。バイヤーなど商品をよく知っていてその魅力を説得力を持って説明できる人を起用し、成功したケースも多くあります。

配信者を決めるときに重視すべきは、紹介する商品についてどれだけ熱く語れるかです。ライブ配信は編集ができません。商品の魅力を伝え購買意欲を刺激するためにも、商品の良さを熱量込めてしっかり伝えることができる人を選びましょう。

参考:ライブコマースの利用状況を大調査!ライブ配信の視聴も商品の購入も男性が積極的|HoNote

6.台本を作る

配信内容を決め、台本を作ります。

台本なしに紹介していると、ライブ配信の時間が足りなくなる可能性もあります。どんな内容を、どれくらいの時間をかけて紹介するかを決めておきましょう。視聴者から寄せられる質問に答える時間も忘れず確保してください。

台本ができたら、配信当日までに何度もリハーサルして内容をブラッシュアップしておくと安心です。

7.配信日時を決めて告知する

配信日時を決め、SNSやメールマガジンなどを使って告知します。

告知は繰り返し行いましょう。SNSの場合はとくに、告知の投稿がほかの投稿にまぎれて気づかれない可能性があります。曜日や時間帯を変えて何度も投稿してください。メールで告知する場合も、配信1週間前、3日前、前日、当日というように何度も配信するといいでしょう。

タレントやインフルエンサーに配信を依頼する場合は、その人からも告知をしてもらうようと配信者のファンも見に来てくれます。

8.ライブ配信する

配信日が来たら、ライブ配信を行います。

ライブ配信前にはリハーサルをして、準備を整えておきます。SNSのアカウントを持っている場合は、配信直前や配信中にも告知を投稿し集客に努めましょう。

ライブコマースの成功事例でも紹介したように、アーカイブ動画からも商品は売れます。可能であればアーカイブ動画を残し、公開し続けましょう。


ライブコマース配信サービス3タイプとその特徴

ライブコマースの配信サービスには、ECモール型・SNS型・SaaS型の3つがあります。それぞれの特徴について紹介します。

なお、今回まとめた情報は2021年1月現在の情報をもとにしています。

「Rakuten LIVE」などのECモール型

ECモール型は、ECモールが行うライブコマース配信サービスです。代表的なものに、楽天市場が行っている「Rakuten LIVE」があります。

Rakuten LIVEは、アプリを利用してスマートフォン1台でも手軽に配信できます。楽天市場のショップであれば、ライブショッピング機能を使ってライブコマースを行うことができます。

ECモールに出店している場合は、まず出店しているECモールにライブコマース機能があるかどうかを確認してみてください。

「Facebook」「Instagram」などのSNS型

SNSのライブ配信機能を使ってライブコマースを行う方法です。

SNSのアカウントを持っていてすでにある程度のフォロワーを集めているのであれば、この配信方法を検討してみるといいでしょう。

Instagramでは、すでに「Instagramライブ(インスタライブ)」と呼ばれるライブ動画配信機能を実装しています。商品やサービス紹介にインスタライブを活用するショップも多くあります。

Facebookにも、同様のライブ動画配信サービスがあります。InstagramやFacebookで企業アカウントを運用しているのであれば、検討してみるといいでしょう。

ただし、2021年1月現在、FacebookもInstagramもまだライブコマースに対応したシステムを実装していません。あくまで商品紹介のライブ動画が配信できるだけで、購入自体は自社ECサイトを紹介する必要があります。

とはいえ、Facebook、Instagramともに2020年5月にライブコマース機能を近い将来実装することを発表しています。実装時にすぐにライブコマースを活用できるよう、今から使い始めて機能に慣れておく、視聴者を集めておくといいでしょう。

「TAGsAPI」などのSaaS型

SaaS(サース)型とは、自社のECサイト上でライブコマースを配信する方法です。

SaaS型は、自社ECサイトにある程度の集客ができているショップ向けの方法です。三越伊勢丹ホールディングス、シップス、ビームス、ビックカメラなどの大手企業もこの方法を利用しています。

SaaS型の代表的なサービスとしては、株式会社Mofflyの「TAGsAPI」やSTARP株式会社の「LiveKit」が挙げられます。

SaaS型サービスを提供している企業の中には、コンテンツの制作や撮影・配信などに関してのサポートも行っているケースもあります。しっかりコンサルティングを受けながら、ライブコマースの動画を自社ECサイト内のコンテンツとしても活用していきたいショップにおすすめです。


まとめ:巣ごもり消費を狙うならライブコマースは要チェック

ライブ動画を活用した販売方法であるライブコマースは、特に10~20代を中心に認知されています。

2020年は新型コロナウイルス感染症の流行を受け、家にいながら買い物ができる巣ごもり需要の高まりに応じてさまざまな小売店で導入され成果を上げました。

ライブ動画の配信は難しいように感じられるかもしれませんが、ライブコマースの配信サービス会社の中には配信のサポートをしてくれるところもあります。

また、アプリを使ってスマートフォン1台あれば配信できるしくみの会社もあります。

アパレルやコスメなど、ライブコマースと相性がいい商材を扱っている企業であれば、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。

コメント