顧客理解でWebマーケティングの成果を上げる!たった1つの「コツ」とは?

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顧客理解

Webマーケティングの成果を上げるには「顧客理解」が重要と、よく耳にします。
しかし「顧客を理解しよう」と言われても、実際に何をすれば良いのか困っていませんか?
最初に結論を申し上げると、顧客理解のコツは「顧客になりきってみる」ことにあります。

本記事ではWebマーケティングの中でも広く活用されている「リスティング広告」を例に実際に顧客になりきって、顧客理解をWebマーケティングの成果を上げるために活用するプロセスを説明します。

※本記事は無料Ebook「リスティング広告スタートアップガイド」より、一部抜粋し再構成した記事です。

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顧客視点になりきって、検索結果をみたことがありますか?

最初に1つ質問です。

あなたは、ユーザが触れる検索結果画面を「ユーザの気持ちになりきって」見たことがありますか?

当社のお取引しているお客様の中でも、検索結果を見たことある方が約半数、「ユーザの気持ちになりきって」見たことある方は、ごくまれにしかお会いできません。

Webマーケティングやリスティング広告で効果を上げるための重要なポイントは「顧客視点」で、検索結果画面を見て、「顧客視点」で自社や競合を捉えることにあります。

なぜ、顧客視点で検索結果・競合・自社を見ていく必要があるの?

Webマーケティングやリスティング広告で効果を上げるために、なぜ顧客視点が必要なのか?その理由はWeb上での行動、特に検索のように能動的で目的が明確な行動には以下のような特徴があるからです。

(1)自分の見たい情報しか目に入らない

「価格が知りたい」と強く思ってサイトに流入すると、価格がわかるまで他の内容はほとんど目に入ってきません。これを「選択的認知」といいます。
実際に、自分がWebで何かを買ったり探したりする時のことを思い浮かべていただければ想像がつくはずです。したがって、ユーザが何に関心事があるか捉えなければ、コミュニケーションをはじめることさえできません。

(2)先入観や直前に得た情報に強い影響を受ける

実際の顧客はそれまでしてきた経験から、サービス提供側が思いもよらない先入観を持っています。また、直前に見た検索結果や競合他社のサイトから強い影響も受けています。したがって、自社と顧客の関係だけでなく、顧客の背景や検索結果や他社も含めた全体の流れを掴まなければ、よいコミュニケーションは作れません。

(3)安易に「誤解」や「決め付け」をして間違った理解のまま進む

実際の顧客は、想像以上に身勝手で頑固です。先入観による思い込みで決め付けたまま進んだり、安易に誤解してしまいます。顧客視点になることで、どこで誤解し、何を決めつけてしまうのか、というヒントを得ることができます。

顧客視点になることで、コミュニケーションのヒントがわかる!

このように、実際の顧客は、作り手視点では全く予想もつかないような行動や、身勝手な判断をしていきます。この「身勝手な顧客の心理」を理解しなければ、リスティング広告で成果を出すことは難しいのです。

そこで、このステップでは「顧客視点」になりきることを通じて、ユーザとのコミュニケーションのヒントになる「関心事」「訴求点」「障害物」について整理・可視化していきます。

実際に「ダイエット 雑炊」の事例を元に、顧客視点になることでどのようなインプットを得ていくのか?について説明していきます。

ぜひ、自社の商材・サービスに当てはめて、一緒に考えていってください。

実践!顧客視点になりきって検索結果を見てみよう

では、早速、顧客視点になりきってみましょう。ここで、以前作成した「簡易ペルソナ」を活用します。

※簡易ペルソナの作成については以下の記事を参考にしてください。
ウェブマーケティングを成功に近づけるターゲット戦略4ステップ
http://liskul.com/wm_step4-7953

「簡易ペルソナ」になりきって、ページ流入に至る経緯と心理を元にして、実際に検索してみましょう。

ダイエット雑炊のペルソナ

ここでは、「IT系企業の事務職の26歳の女性が、美容院で見た雑誌で『雑炊ダイエット』を知り、これで夕食を置き換えたら、少しやせるのではないか、と思い検索をした」という状況になりきって、実際に検索をしてみます。

実際に、検索してみると以下のような検索結果が出てきました。

「ダイエット雑炊」の検索結果

左側のメインカラムに「ダイエット」「雑炊」が両方書かれているものが無いので、どれをクリックしたら良いか迷います。

また「レシピ」が自然検索の上位に来ており、購入せず自分で作れるものもあるのか、という気付きがあります。「簡易ペルソナ」の視点で見ると、面倒なので自炊はしないだろうなという気持ちになります。

最初の画面では、どれもクリックしたい、というものが無いので、検索結果を少しスクロールして見ていきました、実際の画面と合わせて説明したものが以下です。

ダイエット雑炊の検索結果とユーザーの行動

顧客視点で検索結果を見ていくとわかること

このように、顧客視点になりきって、検索結果を見ていくことで、どんな単語や画像に反応し、何をクリックしそうか、という傾向がある程度把握できます。

また、金額の相場観が形成されるプロセスや、そのジャンルで有名な商品はどんなものかという認知が形成されるプロセスも見えてきます。

特にリスティング広告を運用していると、広告枠に出ている競合他社の訴求ばかり気にして、自然検索結果に目が向かない方がいます。しかし、ユーザがむしろ広告枠よりも自然検索結果から情報収集をしていることが多いため、その情報を無視すると、顧客の状況や心理に近づくことが難しくなります。

また、自然検索の結果は検索エンジンが、そのキーワードで検索してきた人の要望に最大限応えよう(≒クリック率の最大化・検索結果画面の滞在時間を最小化)としてコントロールしているものです。上位表示されている内容にはユーザの関心が反映されていると捉えてよいでしょう。

顧客視点になりきって、競合他社・自社を見ていく

検索結果を顧客視点になりきって見た後は、そのまま同じ要領で、顧客視点で競合や自社のサイトを見ていきます。見ながら感じたことをメモを取り、その内容をまとめていきます。

まとめる際には、以下のフレームワークを使うと整理しやすいです。実際に整理した例をこの後の段落に掲載していますので、見比べながらフレームワークを理解してください。

関心事

・ユーザの知りたいこと
・簡易ペルソナで整理したページ流入に至る心理の中でも特に気になっている事。
・顕在化していて、頭のなかでつぶやいている内容そのもの。

商品スペック

・価格や数量、特徴など客観的に把握できる商品の特徴。

Web上のゴール

・設定されているWeb上のゴール・コンバージョン地点。

訴求点(モチベーションが上がったもの)

・ユーザの意欲を高めるもの
・目にするまでは特に意識していなかったが、目にしたことでゴールに向かうモチベーションが向上した要素。

響かない訴求点(モチベーションが変わらないもの)

・アピールしているものの、目にしてもユーザ視点ではゴールに向かうモチベーションの上がらない要素。

障害物(モチベーションが下がったもの)

・目にしたことで、ゴールに向かうモチベーションが下がる要素。

感じた不安や疑問

・購入や申し込みをする上で、不安や疑問に感じた内容で、特にページ上で解消されなかったこと。

実例!競合・自社分析のアウトプット

上記のフレームワークに沿って、競合・自社の情報を整理した例を紹介します。

「ダイエット雑炊」の例で簡易ペルソナになりきって、競合他社や自社のサイトを見て、感じたことを整理しました。

実際にご自身でも簡易ペルソナになりきって「ダイエット雑炊」と検索して、実際に何社かのサイトを見ていただけるとイメージが湧きやすいです。

ダイエット雑炊を検索するペルソナの行動予測

競合にはない自社の強み「USP」を再確認し、明確化しておく

ここで作ったアウトプットを元に、次のステップに進み、具体的なコミュニケーション設計につなげていきます。ただ、その前に1つ実施しておきたいことがあります。

それは「USP」の再確認と、明確化です。USPとは、「ユニーク・セリング・プロポジション」の略で、自社が持つ独自の強みのことです。

有名な例としてよく引用されるのは、ドミノ・ピザの「ホットでフレッシュなピザを30分以内にお届けします」というものです。

ポイントは「オンリーワンで無くても良い。他社が言っていないことを言う。」ということ。ドミノ・ピザの例でも「30分以内にお届け」というのは当時も他のピザ屋でも言えることでしたが、誰もそこに着目せず味や価格の訴求をしていたからこそ、この訴求はUSPになり得たということです。

先程の顧客視点での競合・自社の整理からUSPとなりうる訴求点を洗い出して明確にしておきましょう。

まとめ:顧客視点で「どのように売るか?」の材料を集めよう

この本記事では「顧客視点になりきる」ことを通じて、「どのように売るか?」の材料集めをしました。具体的には、より具体的な顧客の「関心事」や有効な「訴求点」、モチベーションを下げてしまう「障害物」などです。

また、競合にはない自社の強みである「USP」を洗い出すことで、どのように差別化を図っていけばよいか?について明確にしました。

大事なことは、いきなりどのように売るかを考えるのではなく、まず顧客視点で、検索結果、競合他社、自社を捉えて整理することです。遠回りのようですが、視野を広げることで、自社が訴求すべき内容が浮かび上がってくるようになります。

なお、無料Ebook「リスティング広告スタートアップガイド」では、この前後のステップも含め、リスティング広告やウェブマーケティングを成功させるためのノウハウをまとめてありますので、ぜひダウンロードしてご覧ください。

(参考)顧客視点を得るためには「ユーザビリティテスト」が有効

ここまで「顧客視点」を得るために「顧客になりきって、検索結果や競合、自社のサイトを見てみる」ということをしてきました。これだけでも十分な情報が得られますが、「ユーザビリティテスト」を実施することで、成果につなげるための情報をさらに多く得ることができます。

ユーザビリティテストとは、実際のユーザに近しい属性のモニターの方を収集し、検索結果や競合他社、自社のサイトを使ってもらい、その行動を観察する、というものです。今まで皆さんにやって頂いた「自分が顧客になりきる」というプロセスを実際の顧客にやっていただく、というものです。「自分が顧客になりきる」というのはどうしても無理がありますが、そこを事情を知らないモニターにやっていただくことでカバーできます。当社で戦略策定フェーズを支援する場合には、必ずユーザビリティテストを実施しています。その効果はてきめんです。

安価に実施できる「オンラインユーザビリティテスト」

ユーザビリティテストの効果はよく知られていますが、実際に取り組もうとすると数百万円単位の費用がかかってしまいます。

そこで、安価に実施できる「オンラインユーザビリティテスト」を当社では推奨しています。これは、モニターの方に自宅でユーザビリティテストを実施してもらい、その様子を録画して分析することで実際のユーザビリティテストと同様の効果を狙うものです。その場で質問ができなかったり、臨機応変なタスク変更ができないなど、生の現場で実施するユーザビリティテストに比べると不自由な部分もありますが、10万円程度の価格で実施できる点がメリットです。

なお、無料Ebook「リスティング広告スタートアップガイド」では、この前後のステップも含め、リスティング広告やウェブマーケティングを成功させるためのノウハウをまとめてありますので、ぜひダウンロードしてご覧ください。

(参考)あわせて読みたいLISKULの記事

顧客視点とお客様の声は違う!?マーケティングの成功9事例
http://liskul.com/customer-perspective-1513
→顧客視点という考え方を深く理解するために参考になる記事です。具体的な成功事例を通じて、顧客視点の有効性を説明しています。

危険!Webユーザビリティ3つの間違い・落とし穴
http://liskul.com/web-usability-1629
→ユーザビリティという言葉も実は顧客視点と密接な関わりがあります。よくある間違いを通じて、顧客視点について理解を深めることのできる記事です。

ユーザビリティテスト|サイト改善に最適なメリットと成功事例3選
http://liskul.com/wm_uts3-4289
→ユーザビリティテストについて簡単な説明と成功事例が紹介されています。

行動観察で分かる! ユーザー行動の「なぜ」
http://liskul.com/wm_bouserw-4472
→ユーザビリティテストに近しい手法である「行動観察」を通じて、顧客視点を理解することの重要性が説明されています。

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長谷川智史

LISKUL(http://liskul.com/ )責任者としてオウンドメディア運営に注力するCMO。 挑戦し成長を加速させたい中小・ベンチャー企業をWebマーケの力で支援する仕事をしています。セミナー講師・執筆・取材依頼など受け付けています。
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