ARとはスマートホンやデバイスを通して、現実の風景にデジタルな映像を重ねて視覚情報技術をいいます。最近ではポケモンGOやカメラアプリSNOWなどの普及によって、身近な技術となっています。
そんなARですが、実はマーケティング施策として注目を集めているのです(参考:ARマーケティング施策事例|COCOAR資料)。
本記事では、市場調査をもとにARがビジネスシーンで広まっている背景を紐解きながら、事例を踏まえて、どのようにARをビジネス活用できるか解説します。
1万以上のAR企画携わったノウハウや、事例の効果を踏まえて、より具体的にビジネス活用法をお伝えします。
目次
AR(拡張現実)とは
ARとは、デバイスを用いて、現実世界にバーチャルな視覚情報を付与・補足することで、目の前にある世界を仮想的に拡張できる技術です。
例えば、キャラクターが目の前でライブをしたり、キャラクターと一緒に写真撮影ができるようになります。ビジネスシーンにおいても、ARを活用すれば、紙面に掲載されている文章や画像だけでは伝えられない『情報(≒動画情報)』を付加することで、顧客体験を向上させることができます。
AR体験者の61.3%は興味関心・購買意欲が向上した!
プロモーションツールとしてビジネス活用に期待が高まるAR
実際にARを体験したユーザーに調査したところ、ARコンテンツを見たあとに興味関心や購買意欲が上がったと答えたユーザーは61.3%と半数以上となり、AR施策にはプロモーション効果があるといえそうです。
さらにARコンテンツ市場は2016年時点で50億円程度でしたが、2021年には355億円規模に達すると予測されています。私たちにとってますます身近な技術となるうえ、プロモーション効果があるとなれば、ARがビジネスシーンでの活用が広まっていくことは必至といえるでしょう。
参考:ARとVRに関する一般消費者の利用実態と市場規模調査
:第2回ARアプリに関する調査レポート(スターティアラボ調べ)ダウンロードページ
ARのビジネス活用事例7選
実際にARがビジネス活用されている事例をご紹介します。
1.通常の6倍の効果があった!AR動画付きチラシの活用~不動産業界編~
チラシやDMにAR動画を設定できます。チラシやDMだけでは掲載できる情報量に制限がありますが、AR動画を追加できれば、さらに商品やサービスの理解度を高めることができます。
某モデルハウスの折込チラシの事例では、30,000枚のAR動画付折込チラシを配布したところ、9件もの問い合わせがあり、その9名のうち、1名が「AR動画で見たモデルルームがほしい」と約1ヶ月で契約、購入に至りました。
某大手住宅メーカーの折込チラシは、通常150,000枚に対して問い合わせは7件程度で反響率は0.005%と言われているため、AR動画付折込チラシは反響率0.03%と、約6倍の効果があったといえます。
参考:DM・チラシ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
2.想いを伝えるARパンフレット活用
パンフレットもチラシやDMと同様、掲載できる情報量に制限があるため、AR動画を設定することでより多くの情報を伝えられます。特にパンフレットは、企業であれば社長や社員からのメッセージ動画、学校であれば校長先生や学生からのメッセージ動画を掲載することができ、紙だけでは伝えられない企業や団体、学校の雰囲気や想いをAR動画で伝えられます。
北九州市長が塾長を務めるシニア向けの講座「夢追塾」の塾生募集のため、マーカーをかざすと塾長からのメッセージや、普段の活動の様子を見ることができるパンフレットが作成されました。「夢や志のある50歳以上の方が集まり、これまでに培ってきた経験を使って、“新しい地域の担い手”を目指すための塾」というテーマで動画を上げたところ、500回の再生回数となりました。
参考:カタログ・パンフレット・名刺 | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
3.ミスマッチをなくすAR試着
引用:【CES2017】GAP ×TangoのARアプリ発表 ASUSプレスカンファレンスにて
ARを活用することで実際にお店に行かなくても試着をすることができます。
ファストファッションで有名なGAP社から、ARでマネキンに気になる洋服を試着させられるアプリが登場しました。アプリ上に自分のサイズのマネキンが登場し、360度どこからでも洋服を着た状態を確認できます。
このサービスを活用することで試着室では着心地や、自分に合うかどうかを確認するだけで、試着室を待つ煩わしさやサイズのミスマッチがなくなり、購入意欲の向上につながります。
4.エンゲージメントを高めるAR付きパッケージ
商品パッケージにAR動画を設定し、パッケージに収められない情報を載せることができます。AR動画では商品の生産ストーリーやハウツー動画を視聴してもられば、顧客のロイヤリティを高めます。
また、ARをかざすとフォトフレームが出てくるように設定し、ユーザーに遊んでもらうことで、SNSへの写真投稿などを促進を期待できます。結果、顧客とのエンゲージメントを構築できます。
たとえば、花王が販売しているシャンプーとコンディショナー「エッセンシャルSMART STYLE」のプロモーションにARが活用されました。商品パッケージのロゴ部分を専用のアプリでかざすと、本商品のCMに出演している、成田凌さんと清野菜名さんの限定フォトフレーム(全7種類)が表示され、一緒に写真が撮れるという企画です。表示されるフレームが毎日替わるため何度も楽しむことができます。
参考:パッケージ・商品 | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
5.リアルイベントでARスタンプラリー
リアルイベントの企画でもAR活用が広まり始めています。
セガフェス2018のスタンプラリー企画でARが活用されました。会場内に設置されている3つのスタンプラリーをすべてあつめると「セガフェスオリジナルショッパー」がもらえるという企画です。
参考:イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
6.ARで動く本が実現!大ヒット書籍にもARが活用!
ARを活用すれば、紙媒体のコンテンツを強化できます。
シリーズ累計250万部を記録する「Mr.都市伝説」関暁夫の都市伝説シリーズ第5弾でARが活用されました。本全体でARが活用されており、まるで本が動くような視覚効果があります。
文章とARを使った動画すべてを見ることで、物語が完結する仕組みになっています。発売後2週間で25,000PV超えし、2ヵ月で29万PVにものぼり、シリーズ6にも引き続きARが活用されることになりました。
参考:新聞・雑誌・書籍 | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
7.セキュリティを確保しながらARで手軽に動画配信!保育園・幼稚園でのAR活用。
導入の難しいイメージがあるARですが、保育園のおたよりでARを活用した事例もあります。
おのみなと幼稚園の「園だより」では、保護者側から園児の様子をもっと知りたいという要望が多く、園だよりからAR動画を視聴できるようにしました。1マーカーあたり、一週間で園児数の3倍もの再生回数となり、特に行事に参加できない父親から好評を得ているようです。
マーカー認識型のARであれば、ARマーカーを知っている人しかAR動画を視聴することはできないため、システムを構築しなくても、動画配信を手軽に実現できます。
参考:保育園・幼稚園・学校・大学 | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
まとめ
プロモーション活用をはじめとする、ARのビジネス活用をご紹介いたしました。みなさまのビジネスのヒントはありましたでしょうか。
ARは「情報をわかり易く伝える」、「顧客体験を向上させる」ことが得意で、より深堀リッチな情報をユーザーに体験させることができます。
さらにARの活用術の一部を、”紙媒体”に絞ってまとめました。チラシやカタログ、郵送DMを扱う方には必見のノウハウと事例になので、ぜひもご覧ください。
コメント