昨今「体験型マーケティング」の重要性が認知され、小規模から大規模まで様々なリアルイベントが開催されるようになりました。
リアルイベントを企画する際に、どのようなコンテンツを実施したらよいか迷ったことはありませんか?
本記事では、有名テーマパークのAR企画に携わっているスターティアラボが定番から新しいものまでの5つのイベントコンテンツ事例を、成功ポイントを交えてご紹介します。
大まかな予算感も記載しているため、心づもりをして各企業へ相談することもできるでしょう。
※本記事に掲載されている評価は、参考サイトの紹介文を元に独自に予測・算出したものですので、目安程度にご確認ください。
目次
【定番のスタンプラリーをスマホで!】スクフェス感謝祭2018 モバイルスタンプラリー
イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
集客力 ★★
手間 ★★★
コスト ★★★★
最初にご紹介する事例は、「ARを使ったモバイルスタンプラリー」です。「ラブライブ!」シリーズのリズムアクションゲーム「スクフェス」のリアルイベント「スクフェス感謝祭2018」で 実施されました。
会場内の12箇所に設置されたパネルを探し出し、スタンプを集めてコンプリートすると、「Aqoursキャストサイン入りブルゾン」が抽選で3名に当たるという企画。また、ARアプリ「COCOAR2」をパネルにかざすと、スクフェス感謝祭2018限定の「特別ストーリー」アニメーション(全12種類)を視聴することができ、コンプリートしなくても、参加者が楽しめるようになっておりました。
その結果、明確な数値は公表されておりませんが、推測では来場者の10~30%が参加したとされ、会場内の回遊性の向上に貢献したのではと考えられます。
この事例からの学び
スタンプラリーはコンプリートしなくても得ることができるインセンティブが用意されているとユーザーが参加しやすい。
参考:イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
【謎解き×ARで新しい演出を実現】空の展覧会 AR謎解きゲーム
ARリアル謎解きゲーム in 東京エキマチ〜空の展覧会〜| [リアル謎解きゲーム] NAZO×NAZO劇団(ナゾナゾ劇団)
集客力 ★★★★
手間 ★
コスト ★★
次にご紹介する事例は、「AR謎解きゲーム」です。2018年11月~12月に、東京駅、丸の内、日本橋エリアで実施されたリアル謎解きゲームでは、ARアプリを通して手がかりを入手することができ、ARならではの仕掛けが用意されていました。
エリア内で配布されているカタログを入手し、エリア内にある12個の“空の額縁”にARアプリを起動させたスマホをかざすと、謎を解くための手がかりが出現します。空の額縁のなかには、手がかりではなく、フォトフレームやヒントが出現するなどのARならではの演出もありました。
一見、街の風景になっている空の額縁にスマホをかざすことで謎解きの重要な手がかりが見えるのですが、このイベントの存在を知らない人からすると謎の行動をしているように見えます。なかには気になった方がリアル謎解きゲームの存在を知って参加するという、参加者自身が集客に貢献したというシーンも、もしかしたらあったかもしれません。
参加者からは「アンテナショップに寄り道してしまった」「知らなかった場所に行けた」「イルミネーションがきれいだった」等のSNS投稿があり、街を周遊し知ってもらうことという目的は達成されたのではないかと考えられます。
この事例からの学び
- ARを活用することで、街の景観を損なわずに謎解きスポットを用意できる。
- 参加者にだけ手がかりが見えるような仕掛けにすることで、参加者そのものが広告塔になり得る。
参考:ARリアル謎解きゲーム in 東京エキマチ〜空の展覧会〜| [リアル謎解きゲーム] NAZO×NAZO劇団(ナゾナゾ劇団)
【体験型SNSフォトスポット】会員限定セールサイト「GILT」が主催したパーティーイベント
集客力 ★★
手間 ★★★
コスト ★★★
「体験型フォトスポット」の事例を紹介します。会員限定セールサイト「GILT」が主催したパーティーイベントでは、巨大なショッピングバッグに入って撮影出来るコーナーを設置しました。
参加者は単に写真を撮るだけではなく、「ショッピングバックに入る」という非日常的な体験をすることができました。SNSに投稿してもらうためには、おしゃれなパネルやウォールによるフォトブースだけではなく、参加者の体験価値を向上させ、思わず「写真を撮って人に教えたくなる(≒SNSに投稿したくなる)」ようなフォトスポットを用意することが必要です。
実際に、巨大なショッピングバッグのフォトスポットには行列が出来ていたようです。
この事例からの学び
SNS拡散を狙うなら、体験型のフォトスポットを用意するべき
【親子イベントに最適!デジタルフォトフレーム(AR)】しまじろうコンサート2018冬「サンタのくにのクリスマスキャンドル」
イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
集客力 ★★
手間 ★★★
コスト ★★★★
続いて、「ARデジタルフォトフレーム」の事例を紹介します。しまじろうコンサート「サンタのくにのクリスマスキャンドル」では、コンサートの来場者全員に配布するグッズに、ARアプリ「COCOAR2」をかざすと、オリジナルフォトフレームが表示され、来場記念の写真撮影ができるような企画を実施しました。
ARデジタルフォトフレーム企画は、会場の混雑解消のために実施されました。しまじろうコンサートの特徴として、親子連れでの参加ということがあげられます。ベビーカーでの来場や子どもの機嫌が悪くなってしまうこともあるため、通常のコンサートよりも混雑につながりやすい状況になります。
そのため、子どもの状況や混雑状況に左右されずに記念撮影ができるARデジタルフォトフレームは、保護者の方に喜ばれたのではないかと考えられます。
この事例からの学び
- 来場者限定のグッズにARデジタルフォトフレームをつけることで、特別感と利便性を同時に実現できる。
- イベント来場者の悩みを解決するような企画は満足度が向上する。
参考:イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」
【フォトジェニックの次はムービ-ジェニック!】大人のボールプール(tamapa)
集客力 ★★★★
手間 ★★
コスト ★
最後に紹介するのは、「ムービージェニック」の事例です。「tamapa」とは、約5万個の真っ白のボールに埋もれる大人のためのボールプールパーティーです。
フロア一面が真っ白なボールで埋もれる「tamapa」は、幻想的なプロジェクションマッピングや音楽とのコラボなどの演出と相性がよく、フォトジェニックならぬ「ムービージェニック」を実現できます。
さらに「ボールに埋もれる」という非日常的な体験は、顧客の体験価値を大きく向上させるため、SNSの拡散だけではなく、集客力も強力そうです。
この事例からの学び
ムービージェニックは、「非日常的な体験」を意識して企画するべき
まとめ
以上、定番から新しいイベントコンテンツの事例と成功ポイントをご紹介いたしました。
定番の企画も新しい技術や工夫次第で、ユーザーが驚くような新鮮な企画になります。
また「流行っているから」「おもしろそうだから」ではなく、ユーザーの体験価値が向上するためにはどのようなイベントコンテンツが良いか?という視点で、企画を考えましょう。
最後に、イベントコンテンツは「イベントを成功させる」ための内容でなければいけません。イベントコンテンツの特徴や得られる効果を踏まえ、来場者の満足度を高めるような企画することで、イベントを成功させていきましょう。
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