【ビジネスメールの一斉送信の全手法まとめ】目的に合った手法の選び方

ビジネスシーンではメールを使用することが多く、効率的に一斉送信をする方法はないかと悩んでいる人は多いのではないでしょうか?

メールの一括送信の方法は、次の4つが代表的であり、これを知っておくことで業務最適化の方法が理解できるでしょう。なお、これらは上から順番にセキュリティが高いです。

方法費用セキュリティ使用用途
オンプレミス・導入時150~500万円
・月額32,000~55,000円程度
・本人確認
・ワンタイムパスワードなどの自動返信
クラウド・導入時10,000~20,000円程度
・月額2,000~15,000円程度
メルマガの配信
CC BCC無料社内メールの一斉送信
エクセル無料500人までの一斉送信

それぞれで特徴が異なるため、何が違うのかを詳細に知る必要があります。この記事を読むことで、メールの一斉送信の方法から、やり方ごとのメリットやデメリットまで理解できます。

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目次


本人確認やワンタイムパスワードなど二段階認証はオンプレミス型を導入

より高いセキュリティ性能を求めるなら、オンプレミス型と呼ばれる配信サービスの導入がおすすめです。

オンプレミス型は本人確認からワンタイムパスワードの自動返信まで、個人情報を扱うのに適した方法です。これは自社で使用しているPCやサーバーに、買い切りのソフトを導入することが大きな理由でしょう。

ソフトは買い切りのため、外部に情報が流れる心配はなく、もともとのセキュリティ性能自体も強固です。いわば配信サービスそのものを導入することになるため、導入コストは高いものの、利便性や安全性は他の方法よりも群を抜いて高いでしょう。

自社システムとの連携でセキュリティの高い独自システムを構築可能

オンプレミス型は配信サービス用のソフトを購入し、それを自社のPCやサーバーなどに導入して使用します。つまり、自社の機器やシステム、サーバーとの連携が可能であり、カスタマイズの自由度は非常に高いでしょう。

カスタマイズ次第で企業独自のシステムが作れ、簡単に解析されて不正アクセスされたり、ウイルスなどの被害を受けにくかったりします。セキュリティ性能に優れており、かつ独自システムの導入も可能であるため、ビジネス利用におすすめのサービスです。

自社で保守・運用が必要になるためコストがかかる

オンプレミス型は自社で独自のカスタマイズをし、セキュリティ性能が高いといった魅力はありますが、反面自社で管理や運営をしなければならない点はデメリットです。導入時はもちろん、ランニングコストもかかってしまうため、ある程度の企業規模を持つものにおすすめのサービスといえます。

購入するシステムにもよりますが、導入コストだけで150~500万円程度かかることもあります。また、ランニングコストとしては、サーバーのレンタル料やシステムの保守や運営にかかる費用があり、これらが高額になることも多いです。

法人ならサーバー自体は月額3,000~5,000円程度でレンタルできますが、システムの保守には人件費がかかります。そのため、管理のランニングコストだけでも月額30,000~50,000円程度かかることも少なくありません。

管理にかかるコストと時間が一斉送信の数が多い大企業などでは使いやすいコストの問題が解決できるなら非常におすすめです。

本人確認ならメールよりもSMSのほうが安全

本人確認などセキュリティ目的であれば、SMSを利用するのが一般的になってきています。

携帯電話を利用しているのでメールよりもセキュリティが高く、確実に本人確認ができるからです。

SMSを使った本人確認やワンタイムパスワードの発行にはSMS送信サービスを利用する必要があります。

参考:SMSの一斉送信の方法を徹底解説!9つの主要SMS送信サービスもご紹介


メルマガを配信したいならクラウド型メール配信サービスを利用する

メルマガ配信など、決まった内容で一斉送信をするなら、クラウド型のサービスがおすすめです。クラウド型は固定の情報を伝達する際に便利なサービスであり、インターネット上のシステムを使ってメールを配信します。

スマホやPCなど、ネット上でデータを保存できるサービスと同じ仕組みであり、そのメール配信バージョンと考えるとよいでしょう。

ネット環境があれば利用できる利便性

クラウド型のサービスはネット環境さえあれば利用できる利便性が魅力であり、導入が簡単です。ネットを介して配信するサービスのため、使える端末の自由度の高さも魅力です。機器本体と直接接続したサービスでは、それぞれの互換性を考えなければなりませんが、クラウド型ならその心配はありません。

PCはもちろん、スマホでも利用でき、OSにも関係なく使える点は魅力でしょう。また、プロバイダの受信拒否の対策もされているため、メールが届かないといったトラブルも避けられます。

セキュリティ面も充実しており、クラウド型のサービスの提供元に任せられる安心して利用しやすいでしょう。ランニングコストは配信サービスの使用量によって異なり、多く使ったとしても月に10,000~30,000円程度で済むため、比較的安価で利用できるサービスといえます。

カスタマイズの自由度と障害時に難あり

簡単に導入できて便利なクラウド型サービスですが、カスタマイズの自由度の低さや、システム障害時の使用に難が出てしまう点はデメリットです。

ネットの共有環境を利用しているため、利用できるのは画一的なサービスが多く、オンプレミス型よりはカスタマイズの自由度は低いです。社内で内容の決まった定期的なメールを送信するだけなら問題ありませんが、個人によって設定を変えたり、自社独自のシステムを利用したりすることは難しいでしょう。

また、クラウドサービスのサーバー自体がダウンしてしまうと、サービスの利用はできなくなります。サーバーダウンによる被害は大きく、一時的なサービスの利用停止のほか、保存しているデータの消失なども考えられるでしょう。

サーバーダウンのトラブルに備えるには、自社で徹底したデータの管理を行い、クラウド以外の部分で必ずバックアップを取っておく必要があります。


社内向けにはメーラーでのCCやBCCを利用

社内向けでメールの一斉送信を行うには、既存のメーラーの機能を利用するとよいでしょう。メーラーには複数人に同じ内容をコピーして送るCCと、一斉送信した人を知らせないBCCがあります。

社内での簡単なメールの共有だけなら、メーラーのCCやBCCなどの機能で十分です。ただし、利用できる機能はそれほど多くはなく、環境によってはデメリットが出てしまう可能性があることは理解しておきましょう。

手軽さとコストがかからないことだけ

簡単に使用できて便利なメーラー機能ですが、メリットは手軽な点と、コストがかからないことの2つのみあげられます。

普段から使っているメーラーやブラウザの機能を使ってメールの一斉送信ができるため、すぐにでも使い始められる点はメリットです。また、プロバイダのメールなど、月額料金がかからないものを使用しているなら、CCやBCCの利用にコストはかかりません。

有料メールを使用している場合でも、メールソフトの購入金額や月額の利用料金のみで使えるため、月々数千円程度の出費で済むでしょう。

誤送信のリスクと時間的コストがかかる

CCやBCCを使用したメールの一斉送信では、誤送信のリスクや時間的なコストがかかりやすい点がデメリットです。CCとBCCのどちらでも、宛名は手入力しなければならず、この際に宛先の選択ミスを起こすことがあります。

どれだけ気をつけていても人為的なミスは起きてしまう可能性があるため、誤送信による情報漏洩などのリスクがあることは覚えておきましょう。

また、数人ならそれほど問題はありませんが、大人数にまとめて送信する場合は、手入力に時間がかかります。

金銭的なコストはかからなくても、時間的コストはかかってしまう点はデメリットのひとつです。社員の時間を取られることで、結果的に金銭的なコストにもつながるため、使用するなら少人数に限定するとよいでしょう。

通常のメーラーでは一度に大量のメールを送信すると、ネットワークを一時的に占有することから、プロバイダのブラックリスクに入ってしまうことも少なくありません。

最悪の場合はサービスの利用停止もあげられるため、これらのリスクを回避するには社内での利用に限定し、少人数に送る場合のみ使うことがおすすめです。


500人までの一斉送信ならエクセルを使う

エクセルを使ってメールの一斉送信も可能です。マクロを組むことでそれぞれに違う文面を送ることも可能であり、最大500件まで送信できる点は大きな特徴です。

実際にエクセルで一斉送信をする手順は、次の通りです。

  1. アドレスのセル範囲をコピーする
  2. 新規ブックを開いて右クリックする
  3. 「形式を選択して貼り付け」を選択
  4. 「行を入れ替える」にチェックを入れてOKを選択
  5. CSVファイルを選択し、名前をつけて保存する
  6. 「CSVを保存しますか?」はいいえを選択する
  7. 保存したCSVファイルを右クリックする
  8. 「プログラムから開く」でメモ帳を選択する
  9. 表示されているアドレスをコピーし、メールの宛先に貼り付ける

最大500人への一斉送信が可能であるため、数が多い際にもおすすめでしょう。

メーラーと比べて時間効率が格段に上がる

宛先をまとめて選択でき、一斉送信が可能なエクセルは、メーラーよりも時間効率が高い点が魅力です。手入力で選択する点は同じですが、一括で選択してすぐに送信できるため、業務の効率化をしたい場合におすすめでしょう。

送受信拒否のリスクやバージョン間の互換性が低い

最大500人まで送信可能なエクセルですが、送受信の拒否が起き、データが正しく送信されない場合があります。そのため、送ったはずなのにデータが届かないといったトラブルがあり、オンプレミス型やクラウド型と比較すると、送受信の確実性は下がってしまいます。

また、エクセルには数多くのバージョンがあり、それぞれによる互換性が異なります。そのため、送信側では開けるデータも、受信側では文字化けしたり、そもそもデータ自体が開けなかったりすることも多いです。また、バージョン次第ではマクロが動かず、トラブルが起きることも少なくありません。

使用する際にはこれらのトラブルが起きないように注意をし、できるだけ同じバージョンで使用すると、快適に使いやすいでしょう。


メール一斉送信に関するよくあるご質問

メール一斉送信をする際に役立つQ&Aをまとめています。

Q. メール一斉送信で避けるべきミスは何ですか?

A.メール一斉送信で避けるべきミスには、宛先の間違い、誤送信、BCCを使わないことによる個人情報の漏洩などがあります。特に、宛名を手入力する場合、選択ミスが発生しやすいため注意が必要です。

Q. メール一斉送信の際に気をつけるべきマナーは何ですか?

A.メール一斉送信時のマナーとして、宛先に全員が見える形で送信しないこと、件名や本文を簡潔にわかりやすくすること、送信時間に配慮することが挙げられます。また、できるだけ個別対応が必要な場合は、その旨を記載すると良いでしょう。

Q. メール一斉送信に適したタイミングはありますか?

A.メール一斉送信のタイミングは、一般的に平日の午前中や午後2~3時が適しているとされています。特にビジネスメールの場合、開封率が高い時間帯を選ぶと効果的です。

Q. メール一斉送信のセキュリティ対策には何がありますか?

A.セキュリティ対策として、迷惑メールフィルタの設定や、添付ファイルのスキャン、BCC機能の利用などがあります。これらの対策を講じることで、情報漏洩やウイルス感染のリスクを減らすことができます。

メールセキュリティ対策を行えるツールに興味がある方は、以下の記事も参考にしてください。

参考:【2024年最新版】メールセキュリティシステムおすすめ5選を比較!口コミも紹介
   【2024年最新版】メール暗号化ソフトおすすめ15選!選び方も紹介

Q. メール一斉送信に適したメール配信システムの選び方は?

A.メール配信システムを選ぶ際には、配信性能、セキュリティ機能、カスタマイズ性、サポート体制などを考慮すると良いでしょう。また、使用量や導入コストも重要な要素です。

メールの一斉送信ができるメール配信システムに興味がある方は、以下の記事を参考にしてください。

参考:【2024年最新版】メール配信システムおすすめ20選を比較!口コミも紹介

Q. メール一斉送信での誤送信を防ぐにはどうすれば良いですか?

A.誤送信を防ぐためには、送信前の確認作業を徹底する、送信前にテストメールを自分宛てに送る、宛先の入力時に細心の注意を払うなどの対策が考えられます。

詳しくは以下の記事を参考にしてください。

参考:メールの誤送信を防ぐ具体的な対策とは?誤送信の原因と防止ソフトも紹介!

Q. メール一斉送信における配信エラーの原因と対策は?

A.配信エラーの原因には、宛先のアドレスが無効、受信サーバーの問題、メールサイズの制限超過などがあります。対策としては、事前にアドレスの有効性を確認することや、メール内容をコンパクトにすることが挙げられます。

Q. メール一斉送信時の開封率を向上させる方法はありますか?

A.開封率を向上させる方法として、魅力的な件名をつける、配信タイミングを工夫する、送信元アドレスを信頼できるものにする、などがあります。また、パーソナライズした内容を含めることで、受け手の関心を引きやすくなります。

詳しくは以下の記事を参考にしてください。

参考:メールの開封率の業界別平均と、開封率を高める6つのポイント


まとめ

メールの一斉送信の方法はいくつもあるため、目的に合った方法を用いるようにしましょう。セキュリティを重視したいならオンプレミス型やクラウド型が、手軽さを重視するならメーラーのCCやBCC、エクセルを使った方法がおすすめです。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、両方を知って環境に合わせたやり方を選ぶ必要があります。現状ではどのような機能が必要なのかを考え、業務効率化ができる方法でメールの一斉送信を行いましょう。

【月額5,000円~】導入できるメール配信システム『Cuenote FC』