「コンバージョン(CV)」とは、Webマーケティングにおいて、行動が成果に「転換」することを言います。
たとえば商品の購入や資料請求といった、自社が定めた目標となる行動をユーザーが行った際に、コンバージョンを得られたとなります。
しかしこの重要な「コンバージョン」を“何となく”設定していませんか?
コンバージョンの設定は、業界やサービス、ユーザーの状況によって変える必要があります。
適切なコンバージョン設定は、施策の費用対効果を明らかにするために必要不可欠であり、施策のPDCAを回すためにも重要です。
本記事では、弊社と取引のあるお客さま140社に調査を行った知見から、「コンバージョン」の意味を正しく理解し、定義することの大切さをご説明いたします。この記事を参考に、ぜひ貴社でもコンバージョンの設定を見直してみてください。
目次
コンバージョンとは、行動が成果に「転換」すること
コンバージョン【conversion】は、直訳すると「転換」「変換」「変化」という意味があり、よく「CV」と省略されて呼ばれています。
この「コンバージョン」は、WEBマーケティングの分野において、何かしらのアクションが成果に「転換」することであると考えられます。
つまり、「コンバージョン」は、自社の広告やサイトが、現状どのぐらい目標に達成しているかを客観的に判断するための重要な指標です。
コンバージョンに至るまでの流れ
まずは「コンバージョン」を正しく理解し定義するために、「コンバージョン」に至るまでの流れと、知っておくべき関連用語を理解しましょう。
- 訪問数: ユーザーがアクションを起こすためのサイト(ページ)に訪れた数。アクセス数。
- コンバージョン数: コンバージョンを獲得した件数
- コンバージョン率: 訪問数に対し、コンバージョンに至った件数の割合。コンバージョンレート、CVR、転換率ともいいます。
- CPC【 Cost Per Click 】: 有料ネット広告のクリック1回あたりの料金。クリック単価ともいいます。
- CPA【Cost Per Acquisition】: コンバージョン1件の獲得にかかったコスト
ある商品を売っているとして見てみましょう。
あなたは「コンバージョン=商品の購入」と定めました。
あなたのサイトに訪れるためにかかるお金(コスト)は広告1クリックあたり100円です。
そしてあなたのサイトに100人のユーザーが訪れたとしましょう。
そのうち5人が商品を購入=コンバージョンしたとしたら、
【訪問数:100、コンバージョン数:5、コンバージョン率:5%、CPC:100円、CPA:2000円】
となります。
参考:コンバージョン率(CVR)の平均目安はどのぐらい?低い場合の要因も解説
コンバージョンの正しい理解は、Webマーケティング施策の費用対効果を明らかにする
「コンバージョン」を理解することは、Webマーケティング施策の最終的な費用対効果を明らかにする上でとても重要なことです。
今あなたのサイトへは、毎月どれほどの人が訪れ、そのうちどれほどの人がコンバージョンしているのか、顧客獲得に一体いくらかかっているのか。
売上を上げるためには、これらの情報を正しく理解し、しっかり把握しておく必要があります。
参考:コンバージョン率がアップした【事例4選】|今すぐできるHow to付き
業界平均に意味は無い|コンバージョン率を最大6倍アップさせたLP改善ポイント
コンバージョンを定義しよう
「コンバージョン=商品の購入」と認識されていることが多いようですが、「コンバージョン」は「商品の購入」だけではありません。
会員登録、資料請求、体験入学予約など、利益が発生するアクションでなくとも、ユーザーがこちらの定めた最終的なゴールに至れば「コンバージョン」です。つまり、業界やサービス、ユーザーの状況によって、「コンバージョン」の指すものは変わるのです。
それでは、コンバージョンをどう定義するのが良いかを考えてみましょう。
★コンバージョンを定義する際に知っておくべき重要なポイント
- ハードルの高さと利益創出のバランスを考える。
- コンバージョンの定義は一つでなくてもよい。
例を元にコンバージョンを定義する際のポイントを詳しく見ていきましょう。
【コンバージョンの例1: 英会話スクール】
【化粧品の例2: 化粧品販売】
★ハードルの高さと利益創出のバランスを考える。
【例1: 英会話スクール】を見てみましょう。
なるべく「顧客獲得=利益創出」に近いアクションをコンバージョンとして定義したいですよね。
しかし、アクションへのハードルの高さは【資料請求<体験入学<お申し込み】の順。
まずは資料請求や体験入学でサービスを詳しく知ってからのほうが、お申し込みへの気持ちが高まり、結果的に「顧客獲得=利益創出」に繋がる確率が高まるかもしれません。
また、体験入学に来てくれたユーザーを顧客へとクロージングできる営業力がある場合は、体験入学をコンバージョンに置くのがいいかもしれないですね。
そのように、アクションへのハードルの高さと利益創出のバランスを考えてコンバージョンを定義する必要があります。
★コンバージョンの定義は一つでなくてもよい。
コンバージョンを定義する際に、ひとつに絞らなくてはいけないわけではありません。
なぜならば、2つコンバージョンを定義することで、ユーザーにアクションさせやすくなる場合もあるからです。
【例2: 化粧品販売】を見てみましょう。
「本商品購入」のみをコンバージョンとして定義した場合、ユーザーは買うか買わないかの2択となります。
しかし、「本商品購入」と「お試しセット購入」の両方をコンバージョンと定義し並べることで、買わないという選択肢が薄れ、本商品を買う前にまずはお手頃なお試しセットを購入してみよう、とユーザーをコンバージョンへと誘導しやすくなるのです。
【参考】弊社お客さまのコンバージョン定義ご紹介
弊社のお客さま140社が何を最終成果=コンバージョンと定義しているかを調査いたしました。
ぜひ参考にしてみてください。
★ハードル別コンバージョン定義
■ 無料・WEBで完結 33社
高価格帯のサービスや、ニッチなサービスは資料請求やメールお問い合わせが多く、
消耗品販売やテーマパークなどはクーポン発行が多いようです。
■ 無料(orお試し価格)・行動あり 19社
英会話スクールや学習塾などのスクール系は無料体験予約、
ブランド力が低い商品の販売はお試し版の販売、
エステや美容は体験コース予約、
保険や買取サービスは無料お見積り、
不動産販売は高価かつ資料だけでは決められない商品であるため内覧予約が多いようです。
■目的・利益に直結 86社
低価格商品の販売は購入をメインとしています。
★コンバージョンの定義の数
コンバージョン1つ 109社 コンバージョン2つ以上 31社
上でご紹介しましたスクール業界は、資料請求と体験入学などといったように、2つ以上定義しているようです。
また、懸賞サイトやマッチングサイトなどは、会員登録を無料と有料の2つ用意しているお客さまもいました。
まとめ
今回は費用対効果を高めるために必要な、コンバージョンの正しい理解と、コンバージョンの定義についてご紹介いたしました。
貴社の場合は、どのフェーズ(ハードルの高さ)をコンバージョンに定義するか、コンバージョンをいくつ定義するか、など
今一度施策を立ててみてください。
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