自社ブランド名ワードは死守!リスティング広告で競合他社広告を抑える方法

リスティングを運用していく上で自社名・ブランド名ワードは絶対に取りこぼしたくない、死守すべきワードです。
バスケットボールでいうならば「残り58秒3点差!」くらい死守すべきです。それなのに、競合他社があなたの会社名やブランド名に対して広告を表示していて頭にきちゃうこと、ありますよね。さすがのあなたもおこですよね。

今回は、そんなときに他社広告を表示させないために取るべき対策をお伝えします。


1. 指名広告枠はできるだけ独り占めしたい

あなたが、自社のことを知ってもらおうと手をつくした結果、ユーザーがなんらかの経緯であなたの会社を認知し、興味を持ってくれて、さらにそこからご指名で検索をしてきてくれました。苦労が結実した瞬間、そのユーザーが、同時に広告表示されていた競合のサイトに流れてしまったとしたら、とてもやるせないですよね。
ようやく気になるあの人とのデートにこぎつけてアヒルボートを漕いでいたら、横から水上バイクで現れた見た感じの良い男に「そんな奴ほっといて俺とあそぼうよ!」と連れて行かれてしまうようなものです。許しがたい。

あなたの会社名や、ブランド名を検索した際に出てくる広告枠に、他社の入る余地さえなければ、そんなことは起こりえないはずなのです。(もちろん、自然検索結果に流れる可能性はありますが)だから、少しでもその可能性を低くするために、他社の広告表示を抑えるための対策を打たねばなりません。


2. 他社の広告が表示される理由

会社名やブランド名で検索した際に、他社の広告が表示されている場合、他社のスタンスとしては2つのケースが考えられます。

A:意図的にあなたの社名キーワードを登録して広告を出しているケース
B:社名のワードは登録していないが、その他のなんらかのキーワードの「部分一致」で広告が出てしまっているケース
の2つです。

Bのケースについて補足しておくと、たとえば「アシカ歯科」という歯医者が広告を出し、「アシカ歯科」というワードで検索してみたところ、「アザラ歯科」という歯科の広告も表示されていることに気づきました。
しかし「アザラ歯科」は「アシカ歯科」というキーワードを登録しているわけではありません。あくまでも自分の「アザラ歯科」という部分一致のキーワードのみを登録した結果、そこに「歯科」と入っているために「アシカ歯科」での検索結果にも表示されてしまったのです。


3. 競合他社の表示を排除する方法

そもそもそんなことが可能なのか?という点からまずお伝えしておくと、他社が絡んでくることですので、100%の確率で表示を止めさせることはできません。
それでも、自社ブランド名検索結果に他社の広告が表示されるというのは機会損失につながりかねないので、とるべき対策はとる必要があります。

3-1. Yahoo!に申し立てをする

Yahoo!とGoogleでブランド名や会社名を検索していただくとわかりますが、一緒に表示される競合他社広告の数はYahoo!のほうが多い傾向にあります。そんなとき、Yahoo!に対しては「掲載ガイドラインに違反している」という名目で申告を行うことができます。
手順は下記のとおりです。

(1)「エージェンシーポータル」画面の「掲載ガイドライン違反に関するご申告」をクリック
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(2)「≫≫PC/スマートフォン・タブレット端末/モバイル」をクリック
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(3)必要項目を入力(ビジネスIDがあれば、ログインすると記入が楽です)
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(4)申告カテゴリーは「コンテンツ不足」を選択
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(5)「確認する」

最後に確認した後に、送信したら完了です。一度に3つの広告まで指摘することができますので、3つ以上になる場合にはもう一度同じ手順で申告を行ってください。
ただし、先ほどもお伝えしたとおり、必ずこれで表示がされなくなるという保証はありません。
先ほどの「アシカ歯科」の例のパターンAのように意図的な登録であれば、当該のキーワードを掲載停止にしてくれる場合もあるかもしれませんが、パターンBのように、部分一致でたまたま表示されてしまっているという可能性もあるからです。
また、申告に対する受領や完了の連絡もありませんので、その後のYahoo!側の対応の進捗を確認することもできません。

聞いた話によると、申告に対して優先的に対応してくれるのは「最終ユーザーや申告者に悪影響がある場合」とのことでした。
たとえば、「アザラ歯科」がリンク先や広告文で「『アシカ歯科』では本当にアシカが歯科医をしてるんだよ!うちもアザラシがやってるけど」などといった記載をしていた場合がそれに該当すると思われます。「アシカ歯科」は迷惑ですし、ユーザーは困惑します。

以上のことから、Yahoo!への申告はできるものの、それによる効果はさほど期待できないというのが実情のようです。では申告した結果、改善が見られなかった場合にはどうすればいいのか、ということで、2つ目の対応策です。

3-2. 競合他社に直接伝える

うどんが食べたいという人に「うどん屋さんに行けば食べられるよ!」というくらいあんまりな回答ですが、実際にこれ以上に効果の見込める対策はありません。その際に伝えるべきことは、大きく以下の3点です。

(1)もし、こちらの社名やブランド名をリスティングでキーワード登録しているならば止めてほしい
(2)登録していないけど、なんらかのワードの部分一致で出てしまっているということであれば、実際に表示されてしまっているので、社名やブランドワードをフレーズ一致で除外してほしい
(3)こちらも貴社の会社名では広告を出しませんから

連絡をするときに、実際の掲載結果画面のキャプチャも一緒に添付してあげるとよいでしょう。また、(3)に関しては、依頼をする前に、こちら側でもあらかじめ競合の他社名ワードの除外登録をしておく必要があります。

おそらく、リスティングに関する対応窓口が存在しないケースのほうが多いはずですが、それでも根本的な解決を目指すならば、直接の連絡を取る必要があると思います。


4. されたら嫌なことはしない

もし、あなた自身も他社ワードを登録しているとしたら、逆にそのキーワードを掲載停止にされる可能性が常にあります。また、現在掲載できているとしても、おそらく媒体からはネガティブなこととして捉えられ、品質スコアも低くなっているはずですので、やめておきましょう。

リスティングに限らず、誰かにされたら嫌なことは、人にもしないほうがいいと思うのです。


5. 他社名を使うなら「サーチターゲティング」で

あなたの会社が現状では知名度が低く、社名ワードで思うようにユーザーを呼び込めないというならば、YDNの「サーチターゲティング」というメニューをおすすめします。

たとえば、この「サーチターゲティング」で業界大手の他社の社名ワードを登録しておくと、その社名ワードで検索したユーザーに対して、Yahoo!のディスプレイネットワーク上に広告を配信できるというものです。他社ワードの検索結果画面に直接自社広告を表示するわけではありませんので、いささか紳士的です。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。
【LISKUL】サーチターゲティング|YDN「サーチターゲティング」の事例と3つのポイント


まとめ

あたりまえの話ですが、選んでもらう側からすれば、選択肢は少ないほうが自社を選んでくれる可能性は高くなるに決まっています。リスティング広告における、社名・ブランド名ワードのインパクトはどんな会社にとっても非常に大きいはずです。

今の状況によってはこの対策をすることで大きく効果が改善されることも考えられます。ぜひ試してみてください。
大事なことなのでもう一度いいます。ぜひ試してみてください。

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