自らの専門性を活かしてインタセクトに転職した取締役が語る、組織が短い時間で高い成果を出す秘訣

Webマーケティングノウハウメディアの「LISKUL」と、IT/Web業界の求人紹介をしている「グロウスギア」の共同企画、「キャリアノート」。

インターネット広告とシステム開発事業を展開するインタセクト・コミュニケーションズ株式会社。中国にも拠点を展開して飛躍的な躍進を続ける理由は、顧客との接点の強化や社員の働きやすさの実現など、あくまで“人”にこだわる経営を続けているからに他なりません。取締役ECビジネス本部本部長の渡部祐司様に、経営方針や人材への考え方、そして今後の会社のビジョンなどについてお伺いしました。

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日本が窓口となって中国現地に蓄積されたノウハウを提供するハイブリッド型運用

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渡部祐司インタセクト・コミュニケーションズ株式会社 取締役 ECビジネス本部本部長。スタートアップ企業に新卒で入社後、楽天株式会社の広告運用担当を経て、株式会社インタースペースにて日本のアフィリエイト黎明期からアフィリエイト業界に携わり、事業責任者やその他新規事業等を担当。その後Web制作会社の国内制作部門長などを経て2013年入社。入社当時はアフィリエイト運用担当としてスタートし、現在は国内外のプロモーション部門全体を統括する。

-まずは事業内容からお聞かせください。

大きくはシステムとプロモーションの二つの領域で事業を展開しています。元々はシステム系の会社として創業し、他社との合併などを経て2006年からプロモーションのサービスをスタートしました。

私は、そのプロモーション事業全体を統括していますが、こちらも大きくふたつの領域に分かれており、ひとつは日本市場を対象としたもの、もうひとつは中国本土を含めた、中華圏を中心としたプロモーションとなります。

日本では成果報酬型広告といわれるアフィリエイト広告やソーシャルメディアマーケティングを提供。中華圏ではさらに幅広く、リスティングやアドネットワーク、専門サイト、ソーシャルメディア、公式サイト、サポートセンターの運用など幅広いサービスを展開しています。

-中華圏にビジネス拠点をお持ちなんですね。

そうですね。中国にいくつか拠点があり、そこでシステム構築や広告運用のバックサポート、広告運用そのものを担当しています。それぞれに業務分担があって、例えばシステムは北京、長春や成都では運用系サポートを実施。広告主様は日本にいらっしゃるので、フロント対応は東京の拠点が担当し、そのバックサポートの仕組みは中国のメンバーが行っています。

-中華圏に拠点を置くと、お客様も様々なメリットが享受できそうですね。

おっしゃる通り、中国で運用するコストメリットはもちろん、広告専門のエンジニアを数多く抱えることによって、広告主様へのレポーティングやデータの集計も非常に素早く行えるというメリットがあります。

業界慣習として、それらの業務を担当営業や広告運用担当者が実施するケースが多いかと思われますが、それを効率化して中国の専門エンジニアが行うため手作業を極限まで少なくしています。

その分、広告主とのコミュニケーション、社内のコミュニケーションや体調管理・余暇の時間に充当。サービスのクオリティを向上してお客様に還元しています。

中華圏をターゲットにした海外プロモーションを実施しているお客様からすれば、日本の代理店と取引していながら、その運用は中国現地に蓄積されたノウハウや、現地しか知り得ない消費者動向に即したカタチで実施される。私たちはこれを“ハイブリッド型の運用”と表現しています。

-オフショア開発をはじめ、多くのIT企業が十数年前に中国圏に進出。なかなか成果を出せずに撤退する例が後を絶たない中、御社はそれを軌道に乗せて、しかも成果をあげておられます。その要因をどのように分析されていますか。

当社でも2002年からオフショア開発をスタートしていますが、為替の問題や現地エンジニアのコストも上昇しており、オフショア開発は伸びとしては限定的であります。

現在は日本の広告運用のバックサポートの開発を展開しながら、オフショア開発でも、我々が強みとし、多くの評価を集めている金融系の開発などに特化してサービスを提供し、高い技術を提供できる仕事に絞っています。また、中国現地での開発業務も増加しております。


アフィリエイト事業会社からWeb制作会社へ。自らの専門性を活かしたいと感じたのが転職のきっかけ

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-そもそも渡部様がインタセクトに入社されたきっかけは、どのようなものだったのでしょうか。

元々は、アフィリエイトのサービスを提供する事業会社に在籍していました。当時は、まだ「アフィリエイト」という言葉は全く知られていない、日本国内における認知は低い“黎明期”にありました。私自身、ネットの広告代理店と思って入社した位です。

そこではインタセクトの前身となる会社とのおつきあいがありまして。当時のインタセクトの各担当者と懇意にさせていただいていてました。その後、双方の会社共に少しずつ大きくなり、私が在籍していた事業会社が、2006年に上場しました。私も取締役として4年間担当したのですが、その後退任し事業会社から離れました。

-そこからインタセクトへ?

いえいえ、ワンクッションありまして(笑)。今までは新卒2年目の途中から丸10年の間アフィリエイト業界での経験を積んできたのですが、そろそろ少し違う領域に行ってみようと考えました。知識や経験の幅を広げたかったのですね。そこでエージェントさんからの勧めもあり、Web制作会社へと転職をしました。

ところが、当然ではありますが、まったく領域の違う仕事、風土が異なる世界ですから、仕事を進めていくうちに「あれ、今までと雰囲気が違うぞ」と戸惑いを覚えたのも確かです。Web制作とは違った世界で過ごしてきたが統括者として立たせて頂いた組織ですので、部門のメンバーも戸惑いもあったし、苦労をお掛けしたと思います。ただ、第一線で活躍するデザイナー・プランナーの皆さんが創り出す世界、日本中の誰もが知っている作品を創りあげていく過程に接することが出来た経験は、非常に刺激的であり、その経験はその後の自分のキャリアにも非常に大きな影響を与えたと、今となっては思っています。それでも当時は年齢も30代の半ばに差し掛かろうとしていましたから、慣れていないWeb制作の世界で生きていくのではなく、やはり知識や経験が豊富なプロモーション領域へ戻ろうと考えました。

30代後半からの転職をと考えたとき、これまでの転職の様にまったく縁のないところに入っていくのが、正直、体力的にも精神的にも少ししんどいと思ったときに思い出したのがインタセクトでした。

以前に、付き合いのあった方に連絡を入れたら、ぜひ来てくださいといわれ、アフィリエイトの顧客の現場を担当する立場としてまずはアサイン。その後、日本のプロモーション全体を統括する役割から、中華圏全体のプロモーションを任されて…という感じで少しずつ業務領域が広がっていきました。


短い時間で高いアウトプットを可能とする仕組みのポイントは“朝型”にある

-実際に入社をしてみて、以前に抱いていたイメージとのギャップを感じる部分はございませんでしたか。

思ったよりもしっかりしているなという印象がありました。私が事業会社の一員としておつきあいしていた頃は、正直いって、もう少し体育会といいますか、イキオイでやっているような会社というイメージを強く持っていました。

実際に入社してみるとシステム化によって、いわゆる“労働集約型”の業務は効率化が進み、社員がスマートに仕事をこなしている。それは外部の人間には知り得ないポイントでしたし、みんな早々と帰宅しているので、“みんな、どうやっているんだろう?”って疑問を抱いたりしていました(笑)。

-どうして、そんなにスマート仕事ができるのでしょう?秘策はシステム化だけではなさそうですが。

そうですね。“夜型”ではなく“朝型”であるのもポイントだったりします。ほとんどの社員が自主的に朝、少し早めに出社しています。

私も当初は、“朝型とは迷惑な”と正直思っていたのですが、実際に来てみると色々と良いことがある。ひとつは電話が鳴り出す前なので、非常に静か。そして雑談も少ない。という訳で仕事に集中できるし、お客様が出社される前に準備ができるので、我々の方から先んじて動けます。通勤もラッシュ前なので非常に楽です。

当時は暗黙の了解として朝型が根付いてはいたのですが、私が統括になってからは、少し方針を変えました。要するに早めの出勤は自由ですと。ただ空気は読んでねと。

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-その方針変更の意図するところを教えていただけますか。

当然ですが、仕事を進める上では人と人との信頼関係が重要。周りからの信頼を得るためにどうすべきなのかというのは、本人が考えるべき部分ですよね。

例えば、早めの出勤をしているメンバーは自分のための業務だけで来ている訳ではなく、自部門・他部門を支援する業務や、会社全体のための仕事を行って頂いている場合もあります。一方で早めの出勤が難しいメンバーは、お子さんを幼稚園に送る等の家庭の事情であったり、家が非常に遠い、そもそもぎりぎりに来たいなど、メンバーによってはさまざまな状況があります。早めの出勤をしない代わりに他の分野でフォローできればそれでいい。朝早く来るのだけがすべてではないですから。ところが全体的に何もしないで、自分が何かを得たいといっても、それをかなえるのは難しいですよねという話はメンバーにもしています。

-IT業界は夜型というイメージが定着していますから、非常に珍しいケースですよね。短い時間で高いアウトプットが可能になりそうですね。

社内にも、IT業界における様々なキャリアを持つメンバーがいるのですが、これまでの業界慣習としての長時間労働に疲れたという人や、仕事も全力でやるけれども、趣味と両立させたいという人が多く在籍しています。

長時間労働が慢性化している会社に身をおくと、20代はそれで良いかもしれませんが、30~40代になるとつらい。せっかく知識やスキルがあったとしても、労働時間の問題によって、その環境では活躍できない方が、我々が推進する効率化によって活躍しているという、その現状を見たときに、社員にとって“働きやすい会社”になっているのだなと実感しました。

ただ、勘違いしていただきたくないのが、短い時間ありきで、定時の18時になったらきっちり帰りますという世界ではないということ。当部門では17時50分に終礼を行い、18時にアラームを鳴らして区切る環境を整えていますが、18時に終えるために、どれだけ業務の根回しや準備、そしてシステム化などの効率アップをして、しっかりアウトプットしているかどうか。実は短時間で効率よく業務を進め、成果をあげるのは実は非常に難しいと、正しく把握する必要があります。

広告主様や媒体様など取引先からの信頼をいただき、高いアウトプットを出していくためには、並大抵の努力では不足します。それを時間で区切るのではなく、創意工夫を重ねたうえで、短時間での高いアウトプットを実現しなければならないのを理解していただきたいのですね。

あとは、広告代理店ですので、自分たちの効率化だけできっちりと帰れる等すべての時間が自由になる訳ではありません。新規のご提案や広告主様のキャンペーン、その他システムメンテナンスなど、突発的且つ緊急な対応が必要になる事態もありますので、そういうケースが起こり得る世界であるという認識は頂く必要はあると思います。

さて、効率化の目的のひとつとして、「業務効率をはかって、お客様と接する時間を増やしたい」という考え方が弊社には根強くあります。やはり、商品とかサービスの特性についても、一般的な知識やネット上で書かれているものではない、お客様しか知り得ない情報があります。

メールや電話だけでは伝わらないので、実際にお会いして知識を深めていく必要があり、得た知識を生かして広告運用の成果をあげているケースは数多くあります。

このように我々は基本、対面でのコミュニケーションを重視していますし、レポーティングもシステム化して、素早く柔軟な対応を実現出来ております。そのような姿勢も一因として、真面目で誠実な会社とのご評価をいただいています。


インタセクトに来て欲しい人材は「場の空気を読みながら行動する人」

-今後、御社はどのような事業を展開する予定ですか?

現在、当社が注力しているのは「WeChatPay」という、9億人の中国人が利用する巨大SNS「WeChat」上で利用できる決済サービスです。日本の小売業さんに導入いただく際に、併せて集客のプロモーションをご依頼されるケースが増えています。そこを入り口として、それぞれお客様にあった商品をご提案していきます。

提案領域も日本だけではないため、海外で展開する複数の拠点それぞれに強みや特徴を生かしたうえで連携して提案を実施。これまでにはない、当社の総合力を活かした、規模の大きな提案が行えるような体制づくりを進めています。

-そのようなビジョンをお持ちの御社が、現時点で求めている人材像についてお聞かせください。

今の弊社の環境や考え方、風土というものを理解し、一定の尊重をしたうえで、そこに対して自分はどうしたいかを明確に言える人を望んでいます。自分はどうしたいかだけを主張すると、それはただのわがままと捉えられかねません。

仕事というものは一人で進めるものではなく、皆で連携してはじめて成立するものです。周囲の人が理解しないのであれば結局、その思いを実現させるのは難しいのではないでしょうか。自分の想いをしっかりと実現していくためには、場の空気をある程度読みながら的確に行動し、周囲を巻き込んで実現させていける、そういう方が望ましいですね。

-“空気を読む”という言葉は、これまでネガティブなイメージがつきまといがちでしたが、渡部様のお話を聞いて、その重要性を納得しました。

空気を読むというのは、少し言い方を変えると、相手を理解することだと思うのです。相手が今、なぜそういう状況に置かれているのか、なぜそういうことをおっしゃるのか、その背景に何があるのか。

現在決まっている物事に関しても、時代が、環境が変わるにつれて変化が必要な場合もあります。ただ変えることを目的とせず、いま決まっている内容の基となっている理由をしっかり理解して、適切な変更提案をするのは求められます。特に当社に入社して部門や組織を背負っていただく方であれば、そのチカラは必須ですね。

キャリア採用においては、広告代理店でも広告主、事業会社でもいいので、広告に関わってきた方であれば、今までの経験を活かしやすい土壌にあるのは間違いありません。

いったん業界を離れていた人でも結構です。“短時間で高いアウトプットを実現するネット業界に転職したい”と思っている方にはマッチする職場だと思います。

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