ユーザーの4つのフェーズから考えるCVR改善のポイント

あらゆるWebサイトにおいて、CVRの改善は永遠の課題です。

ただ一概にCVR改善と言ってもその手段は数多くあり、実際にどこから手を付ければいいのかの判断は難しいものです。

今回の記事では、ユーザーがCVに至る動線から効果的な施策についてご提案します。

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CVRの復習

CVRを説明する前に、CV(Conversion)について知っておく必要があります。CVとは、Webサイトにおいて目標到達となるユーザーの行動のことです。そしてCVRとは、Conversion Rateの略で、コンバージョン率つまり目標到達の割合を意味します。

このCVRを求める計算式は「CV数÷サイトの訪問者数×100」であることから、CVRの改善には「訪問者数をそのままにCV数を増やす」と「CV数はそのままに、訪問者数を減らす」のどちらかになります。


ユーザーがCVに至るまでの流れを再確認

次に、あなたが作成したサイトにユーザーが訪れ、CVに至るまでの流れを4つのフェーズにわけて説明します。

1.存在を認知する

CVに至るための最初のフェーズは、「認知してもらう」ことです。Webの世界は果てしなく広大であるため、サイトを作成しただけでは、サイトの訪問者数は増えません。どんなに素晴らしいサービスや製品があったとしても、サイトへの訪問者が0人ではCVも0です。そのため多くの企業がコストをかけて宣伝をします。

ここで気をつけなければならないのは、宣伝の目的はあくまでも「CV数を増やすこと」という点です。このフェーズで闇雲に宣伝をしてCVの見込みのないユーザーをサイトへと招いてしまうと、CVR悪化の原因となってしまいます。

0から集客を始めるならばある程度広い層へと宣伝する必要がありますが、予算は無尽蔵ではありません。定期的に宣伝対象とサイトのターゲットがずれていないかチェックしましょう。

2.興味を持つ

サイトの存在を認知してもらったら、次には「興味を持ってもらう」必要があります。宣伝活動によって一定のユーザーにあなたのサイトの存在が知られたとしても、それだけでCVが発生するとは限りません。

なぜならユーザーにとって「存在を知る」ことと「興味を持つ」ことは別の問題だからです。 街中で広告を見かけた全てのお店を訪れる人はいないように、Web上で存在に気づいたからといって、誰もがサイトへと訪れてくれるわけではありません。

つまり、宣伝内容は興味を持ってサイトを訪問してもらえるものでなければなりません。サイトを訪れることで、ユーザーになんらかのメリットがあることを伝えるのも良いでしょう。

このフェーズでCVしないユーザーの興味を引いてしまうと、CVR悪化の原因となってしまいます。

例えば、男性向け商材を売っているサイトなのに、女性がクリックしたくなる内容の広告を配信してしまうと、サイトへの流入は増えたとしても、CVは発生しづらくなります。実際にサイトを訪れた際にユーザーのイメージとギャップがあると、離脱につながりCVRが低下してしまうのです。

3.検索する

CVに至るまでの3つ目のフェーズは「検索」です。ユーザーは存在に気づき、興味を持ったものについて、検索してさらに詳細を知ろうとします。「検索する」という能動的なアクションを行っていることから、このフェーズまで来たユーザーは、サイトを訪れて内容に納得すればCVする可能性が高いでしょう。

つまりこのフェーズでのCVR悪化の原因は、ユーザーが検索でサイトにたどり着けないことです。

具体例を挙げると、ページの評価が低いために検索結果の上位にサイトが表示されない、ページタイトルが適切ではないために気づいてもらえないなどです。競合の多い商材では、せっかくユーザーが検索しても、他社サイトでCVしてしまう可能性もあるため注意が必要です。

4.行動する

4つ目のフェーズは「行動する」です。サイトを訪れたユーザーがその内容に納得すると、CVのための行動に移ります。この段階まで来たユーザーは問答無用でCVすると考えてしまいがちですが、実際にはそうではありません。ここまでたどり着いたユーザーであっても、「面倒ならやめよう」と思っているのです。

そのため、サイトの構造がわかりにくくてCVにたどり着きにくい、入力フォームの項目が多い、わかりづらい、入力エラーで何度も修正させられるといったストレスがあると、ユーザーはCVの途中でもサイトを去ってしまいます。

CVする意思のあるユーザーを離脱させてしまうことは、ここに至るまでのコストを考えても大きな損失です。
(参考:CVを逃さないサイトに変えていく施策をAIが提案)

5.共有する

ユーザーがCVした後のステップなので今回の本筋とは少しズレてしまいますが、長期的なCVR向上に重要なフェーズなので触れておきます。

5つ目のフェーズは「シェアする」です。SNSが普及した現代において、すべてのユーザーは少なからず情報を拡散する力を持っています。一部のユーザーは、製品やサービスの感想を直接、あるいはSNSで周囲に広めます。良い評判が広まれば当然ユーザーは増え、悪い評判が広まれば減っていくでしょう。

このことを念頭に置き、ユーザーがCVすることだけを目的にするのではなくCVしてくれたユーザーが満足してくれるようなサポート体制を整えましょう。

このようなブランド価値を上げる施策にはコストがかかるかもしれませんが、長期的に見ればブランド価値が高まってファンが増え、ファンの発信によりさらなる顧客を呼びよせ、結果としてCVRが向上します。理想的な好循環を作るきっかけになることを理解しておいてください。


CVRを改善するための4つの方法


サイトを訪れたユーザーがCVに至るまでの流れを確認したので、次にサイトに訪れたユーザーがCVにつながり、CVRを改善するための施策をご説明します。

1.認知

極論を言うと「CVしてくれる人だけにサイトを知ってもらう」事ができればCVRは限りなく100%に近くなります。もちろん現実には不可能なのですが、Web広告はこの考えに近い「よりCVしてくれる人が多い層へと広告を配信する」という調整で成果を改善しています。

最初は幅広い層へと広告を配信し、その反響からターゲットを絞り込んでいくのが一般的です。 もともとある程度顧客がいる場合はその顧客属性を元にターゲットを作ることも良いですが、CV数を大きく増やすためには新たな顧客層の開拓も必要です。

CVRを高めるという観点で言えば、堅実にターゲットを絞り宣伝していくことが求められますが、Webサイトの成果を最大化するためには一時的にCVRが落ちる宣伝方針を取ることもあると覚えておきましょう。

2.興味

サイトの存在を知った人々に興味を抱いてもらうには、サイトを訪れる前にユーザーが得られるメリットを伝える必要があります。

広告であれば複数の訴求・デザインでクリエイティブを用意して、ユーザーの反応を確認しながら選別していく方法が一般的です。比較検証を繰り返すことで「ユーザーが求めるもの」を探ることができます。

注意しなければならないのは、クリエイティブにも流行り廃りがあるため、一度成果の高いものが見つかったとしても永久にはパフォーマンスを維持できないという点です。ユーザーの興味を引きつける訴求を見つけた上で、複数のクリエイティブを配信することでCVに至りやすいユーザーを確保し、CVR改善へとつなげましょう。

3.検索

理想の状態は、あなたのサイトを求めて検索したユーザーが、確実にあなたのサイトにたどり着けるようになることです。広告、口コミなどから興味を持ったユーザーは「サイト名」「商品名」「サービス名」などで検索してサイトを探します。

このとき検索結果の表示内容を決めているのはGoogleを始めとする検索エンジンです。

基本的にはサイトのタイトル・ディスクリプション・コンテンツが正しく設定されていれば、問題なく表示されるでしょう。検索結果は完全にコントロールできませんが、そのかわり検索結果に広告を出稿することで、ユーザーがたどり着きやすくなります。

また、CVR改善という観点で言えば、あなたのサイトを「指名」して検索しているユーザーにのみ検索結果として表示されれば良いでしょう。

しかしサイトの成果を最大化するという観点では、多様なキーワードの検索結果に表示される方がサイトへの流入増加対策としては効果的です。その場合、関連性の低いキーワードからの流入も増えることでCVRが低下することも十分考えられます。

4.行動

せっかくユーザーがCVする意志があるのに、フォームに問題があるせいで離脱してしまうというのは最も「もったいない」状況です。対策を一言にまとめると「サイトの構造をわかりやすく設計し、ユーザーがサイトに訪れてからCVに至るまでのストレスを無くすこと」となります。

シンプルに聞こえますが、流入数が置いのになぜかCV数が伸びない場合は、フォーム改善が急務です。 各フェーズの中で最も重要な部分であるため、もう少しここを深掘りしていきましょう。


最初に入力フォームから改善するべき理由

ユーザーがCVする際に必ず通過するフォームはサイトの核です。 フォームの存在が他のページと大きく異なるのは、フォームを操作する人にはCVする意思があるという点です。

あなたのサイトの存在を知り、興味を持ち、アクセスし、内容に納得してCVのアクションをとってくれた人がフォームに問題があるせいで離脱してしまうというのは、広告のLPに訪れた人が離脱することとは意味が異なり、CVより上の階層のすべての施策を無意味にしかねません。

フォームを実店舗でいうところのレジだと想像してみてください。広告費をかけ、赤字覚悟のセールをしている時に、広告を見てお店まで来てくれた人が商品をもってレジにたどり着いたというのに、レジ前が長蛇の列で購入を諦めて帰ってしまったら、広告費もセールも無意味になってしまいますよね。

つまり、どれだけ努力してフォームまで来てくれるユーザーを増やしても、フォームに問題があれば離脱が増え、CVRは向上するどころか悪化していく可能性があるのです。まずはあなたの「お店のレジ」=「サイトの入力フォーム」から「行列」=「課題」を取り除きましょう。


ユーザーに嫌われるフォームの特徴と、4つの改善ポイント

フォームの平均離脱率は約70%と言われています。しかし、ユーザーは怪奇現象のように忽然といなくなるわけではなく「離脱する理由」があるから去ってしまうのです。

ここでは実際にあったフォームの問題点を例に挙げ、改善ポイントをご紹介します。 全てのサイトで応用できるとは限りませんが、あなたの管理するサイトでも離脱の原因になっていないか、ぜひ一度ご確認ください。

1.フォームの項目数を減らす

基本的に、ユーザーは面倒な入力はしたがりません。そのため、フォームの項目数の多いと、離脱率が高くなる傾向があります。任意項目も可能な限り減らしましょう。

ユーザーの傾向を掴むアンケートとしてCVフォームを利用したくなりますが、ユーザーが入力時に負担を感じる原因となります。

任意項目と不要な項目を削ってもサイトの特性上からフォームが長くなってしまう場合は、フォームの分割も検討してみましょう。入力フォームを2~3ステップに分割すると1ページあたりの入力項目数が少なくなるため、ユーザーの心理的な負担が軽くなります。 実際にフォームを分割することで、確認ページへの遷移率が125%改善した事例があります。

 

2.入力方法をわかりやすくする

「入力にストレスを感じる」と言っても複数の問題が含まれています。

  • 半角、全角の指定がない →全角で入力し終わった後に半角で打つよう求められた。
  • どれが必須項目でどれが任意項目かわかりづらい →必須項目を埋めたと思って遷移しようとしたら「必須項目が埋まっていない」というエラーが表示された。
  • 正しく入力できているかわからない(エラーが表示されない) →入力し終わってボタンを押したところで誤りを指摘される。

こういった小さなイライラの積み重ねでユーザーは離脱します。 上記のようなフォームの細かな問題に対して、個別に修正対応するのは骨が折れます。対応が難しい場合は、EFOツールと呼ばれるフォームの入力支援機能がパッケージ化されたツールの導入を検討してみても良いでしょう。

多少の費用が発生しますが、タグ設置などの簡単な工程で様々なフォームの問題が一気に解消できます。 とある人材系サイトでは、各種入力補助機能の導入によって会員登録フォームから確認ページへの遷移率が最大146%改善したという事例もあります。
 

3.画面上のリンク数は最低限に抑える

グローバルメニューやバナーなどが常にサイトの上部に表示されているサイトでは、入力フォームも同様のデザインで様々なリンクがページ内に存在するケースがあります。

一度フォームまで到達したユーザーでもページ内にリンクがあることで注意がそれてしまい、リンクを踏んで他のページへと遷移した結果、購入を思いとどまることも起こりえます。
フォームまで来てくれたユーザーには「購入すること」に集中してもらうべきです。

見落とされがちな要因ですが、実際にグローバルメニューなどのリンクを削除することで、会員登録フォームから確認ページへの遷移率が105%改善したという実例もあるため、ぜひ一度確認してみてください。

 

4.フォームをスマホ対応にする

PCサイトの入力フォームをベースにしたスマホの入力フォームにありがちなのが、スマホ対応されていないという落とし穴です。入力欄や注釈の文字が小さ過ぎる、タップ領域が近すぎて誤タップが起きてしまうなど、ユーザーにストレスを与えるケースが多々あります。

近年はスマホからの流入が大きくなってきているので、実機でフォームを確認し挙動や大きさに問題がないかを確認するようにしましょう。 食品通販サイトの会員登録フォームをスマホ対応したことにより、確認ページへの遷移率が123%改善した事例もあります。


まとめ

今回の記事では、CVR改善にはフォーム改善「から」始めることを勧めていますが、フォーム改善はあくまで対策の始まりに過ぎません。フォーム最適化が完了してもそこで終わらずに、次の階層へと順に施策を行っていくことでサイトの総合的なCVR改善が行われます。

本文内でも一度触れましたが、工数をかけすぎないためにもEFOツールの導入はおすすめです
(参考:タグを入れるだけで入力フォームを改善する)。

工数を減らすだけでなくフォームの新たな課題を見つけられるというメリットもあるからです。みなさんもコストと成果のバランスを取りながら、サイトのCVR改善を進めてみてください。

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