ダイレクトマーケティングとは?そのメリットから詳しい手法まで解説

「ダイレクトマーケティング」という言葉は聞いたことがあるけれど、どんなマーケティング手法なのかいま一つ理解できていない、というマーケティング担当者さまも多いのではないでしょうか。

この記事では、ダイレクトマーケティングの定義・メリットから、その手法までをわかりやすく解説します。自社に最適なマーケティング戦略を練るために、ダイレクトマーケティングについて正しく理解しておきましょう。


ダイレクトマーケティングとは?

ダイレクトマーケティングとは、「外部の流通チャネルを介さずにターゲットとなる消費者と直接のコミュニケーションを図ること」です。

通常のマーケティングは多数の顧客に広告を配信する一方的なものでしたが、ダイレクトマーケティングは売り手と顧客が1対1でやり取りできる双方向のマーケティング手法です。

ECサイトで自動的に表示される「あなたにおすすめの商品」がダイレクトマーケティングの一例です。売り手が顧客の好みに合わせておすすめ商品を表示し、顧客はそれを「購入する・しない」という判断か「興味が無い」などのボタンをクリックすることで、双方向のコミュニケーションを取ることができます。

ダイレクトマーケティングに含まれるもの ・含まれないもの

より具体的なイメージを持てるように、ダイレクトマーケティングに含まれる手法、含まれない手法について解説します。

ダイレクトマーケティングに含まれるもの

以下のように、顧客と1対1でやりとりするものは、ダイレクトマーケティングに含まれます。

  • ECサイトで訪問者が使えるチャット機能
  • ECサイトにおけるレコメンド機能
  • メルマガの配信
  • ソーシャルメディアマーケティング(Twitter、Facebook)
  • ダイレクトメール(DM)
  • テレマーケティング

ダイレクトマーケティングに含まれないもの

反対に、多数の顧客に対する広告などは、ダイレクトマーケティングには含まれません。

  • TVCM
  • 新聞広告
  • 折込広告
  • 雑誌広告
  • クーポン付チラシの配布

ダイレクトマーケティングのメリット

ダイレクトマーケティングでは、1人1人に丁寧にアプローチできるため、顧客の満足度の向上が期待できます。もし顧客が快適に買い物などを進められたならば、それに比例して売上が増加し、マーケティングの費用対効果が高くなります。例えば、ダイレクトマーケティングとして、以下のような実施のメリットがあります。

  • 1対1で行うマーケティングであるため、顧客の反応を把握しながら実施できる
  • 顧客とのやり取りと顧客の属性データを全て記録し、後のマーケティングに活かすことができる
  • ダイレクトマーケティングが向いている業種

    ダイレクトマーケティングはどんな業種にも活用できます。通信販売やECはもちろん、金融、保険、自動車、教育、化粧品、アパレルなどでも利用例があります。

    特に向いているのは、ECサイトです。顧客の過去の購買データをもとに関連商品をお勧めしたり、チャットシステムによって顧客と直接コミュニケーションをとることもできるので、個々の顧客に合わせた対応がとれます。顧客1人1人の好みを把握することで、売上の増加を期待できます。

    ダイレクトマーケティングの3つの事例

    Amazon:双方向のダイレクトマーケティング

    企業側が顧客に対し関連商品を提案し、顧客がそれに応じるという双方向のダイレクトマーケティングです。ネット通販大手のAmazonでは、「チェックした商品の関連商品」の項目にユーザーが閲覧した商品の類似商品が表示されます。これにより、関連する商品の購入を促す効果が期待されます。

    ニッセン:個別で対応するダイレクトマーケティング

    広告から商品を購入するという顧客の行動に対し、個別的な対応を取るダイレクトマーケティングです。ファッション通販のニッセンでは、広告から商品を購入してくれた顧客に対しカタログを送付することで次の購入につなげ、さらにリピーターとなってもらうことを狙っています。

    参考:ダイレクトマーケティングとは?8つの特徴とその5つのメリット|月間副業

    シャープ:SNSを利用したダイレクトマーケティング

    シャープでは、Twitterで若年層の流行を取り入れた投稿を継続的におこない、フォロワー数を伸ばしています。直接的な製品の宣伝だけでなく、話題にあがることでSNSの拡散効果とターゲットのニーズを活かしたマーケティング成功例です。

    参考:企業のソーシャルメディア活用に関する調査報告書を取りまとめました|経済産業省
    ツイッターをマーケティングに効果的に使うためのルールとは|KABUKI


    ダイレクトマーケティングの手法

    この記事では、SNS、メルマガ、ダイレクトメール、電話/FAXの4つの手法について1つずつ詳しく説明します。

    1.SNS

    TwitterなどのSNSにおいて顧客とやり取りする手法で、SNSを多く利用している若年層に対して効果的なアプローチです。SNSの一番の特徴は、リアルタイム性です。投稿が注目され、数百、数千人に拡散されると、非常に効果的なプロモーションができます。

    実施のステップ

    ステップ1.SNSアカウントを作成する
    SNSに公式アカウントを作成しましょう。公式アカウントの認証制度を取っているSNSもあります。

    ステップ2.SNSで発信する
    フォロワーを獲得するため、そして獲得したフォロワーに対しマーケティングをおこなうために、定期的に投稿しましょう。キャンペーン情報や入荷商品などの最新情報や、1時間毎の店舗の空き状況、商品の在庫状況など即時性の高い情報を発信するのがお勧めです。

    ステップ3.SNSでフォロワーを獲得する
    SNSではフォロワーを獲得して、より多くの人に投稿を見てもらわなくてはなりません。フォロワーを増やすためのSNS内広告(Twitterのプロモツイートなど)を利用できる場合もあります。

    成果を出すためのポイント

    若年層にニーズのある情報を発信するのがポイントです。若年層に人気のある商品の紹介や、流行しているコンテンツに関する投稿を行うことでフォロワーに興味を持ってもらうとよいでしょう。

    かかるコスト

    確実に一定数のユーザーに対してリーチできる広告機能を利用する場合はコストがかかりますが、SNSでアカウントを作成し、発信を行うだけであればコストはかかりません。

    こんな人にオススメ

    SNSを見る頻度が高いユーザーにアプローチしたい方、定期的に情報発信できる方

    参考:Facebook ページ活用法┃広告との違いと投稿のコツ10選
    中小企業必見! ソーシャルメディアマーケティングの成功事例

    2.メルマガ

    メルマガは、入荷商品の紹介やキャンペーン開始のお知らせを逐次配信できるダイレクトマーケティングツールです。

    実施のステップ

    ステップ1.見込み顧客やニーズを調査する
    まずはマーケティングの対象を絞り込みましょう。PCやスマホを日常的に使用する30、40代以下の世代はメルマガを読むと想定されます。商材の需要のある世代・性別をさらに絞り込むとよいでしょう。

    ステップ2.Webサイトに会員登録フォームを設置する
    メルマガを送信するアドレスを収集するため、会員登録システムまたはメルマガ登録システムを作り、登録フォームを作成します。

    ステップ3.メルマガのコンテンツを作成する
    見込み顧客を想定し、メルマガがコンバージョン(CV)に繋がるコンテンツを作成しましょう。画像を効果的に用いる、キャンペーン開始のお知らせを大きく表示するなどの構成の工夫や、クーポンを付けるなどの付加価値設定が重要です。

    ステップ4.送付する
    コンテンツが作成できたら、送付します。通常数十~数万単位の顧客に向けて送付するため、メール配信システムを利用するのが無難です。

    成果を出すためのポイント

    メルマガを登録してもらう、またはメルマガを読んでもらうことが重要です。見込み顧客を想定し、その顧客が会員登録したくなる工夫をしましょう。例えば、メルマガにクーポンを添付したり、SNSとの連携サービスを導入し、未登録会員にアピールする方法があります。Webサイトで会員登録してもらう際に、同時にメルマガ登録をしてもらうシステムが一般的です。

    また、読んでもらうためには、特にタイトルが重要です。どんなに素晴らしい内容であっても、タイトルが平凡であるとメルマガの本文を読んでもらえません。数字や記号などを活用して、ひと目でメリットがわかるタイトルをつけましょう。

    かかるコスト

    定期的にメルマガを作成するための固定人員、時間が必要となります。また、質の高いコンテンツにするためには、デザイン費用がかかる場合もあります。

    こんな人にオススメ

    顧客や見込み客にダイレクトにアプローチしたい方

    参考:メールマーケティングとは?成功事例と効果的な3つの使い方
    顧客育成に欠かせない!メルマガ運用に成功した企業事例厳選6選|ferret

    3.ダイレクトメール

    郵便受けに投函されるダイレクトメールは、主婦や高齢者など郵便物を見る機会の多い層にアプローチしやすい手法です。

    実施のステップ

    ステップ1.見込み顧客やニーズを調査する
    商材の見込み顧客を調査し、ターゲットとなる送付先を考えましょう。ダイレクトメールは大量に送付すると費用がかさむため、送付先の絞り込みが重要となります。

    ステップ2.コンテンツを作成する
    ひと目でアピールポイントがわかるダイレクトメールを作成しましょう。ダイレクトメールは瞬時に必要かどうか瞬時に判断されるため、不要と判断されてしまえば、すぐに捨てられてしまいます。見た瞬間に、必要・有用であると思ってもらうことが重要です。

    そのため、ダイレクトメールには「こちらをお持ちの方は、◯割引き」などのクーポンを付けるのが一般的です。

    ステップ3.送付する
    ダイレクトメールを送付します。自社にて手作業で送ることも可能ですが、送付先が多いと膨大な工数がかかるため、DM送付代行サービスなどの利用が無難です。

    成果を出すためのポイント

    目を引く図・絵や目立つフォントなどを活用し、各顧客のニーズに対応したコンテンツにします。ひと目で「自分に必要だ、有用だ」と思ってもらえるデザイン・内容にすることが必要です。いかに捨てられないか、が重要といえます。

    かかるコスト

    ダイレクトメールの用紙、印刷、郵送に費用がかかります。またコンテンツのデザインに費用がかかる可能性もあります。

    こんな人にオススメ

    主婦・高齢者など、ダイレクトメールを見る頻度が高いユーザーにアプローチしたい方

    参考:ダイレクトメールとは?活用事例と3.つのステップで分かる始め方
    DM事例紹介(国内)|一般社団法人日本ダイレクトメール協会

    4.電話・FAX

    顧客に営業電話をかける、またはFAXを送付し、商品の購入や保険の加入を促す手法です。

    実施のステップ

    ステップ1.電話番号・FAX番号を入手する
    これまで取引があった顧客データを収集し、顧客の電話番号、FAX番号を得る必要があります。

    ステップ2.効果的な発信となる対策をする

    不在や留守番電話対応、見落としなどで、電話やFAXによる発信が効果的に相手に届かない場合もあります。電話やFAXを受信しやすい時間帯や発信回数などを考慮して、成約数を確保しましょう。

    ステップ3.一度電話をかけた・FAXを送信した相手に再度アプローチする
    一度電話をかけて断られてしまっても、日を改めてアプローチすると成約に繋がる可能性があります。ただし迷惑営業と捉えられないよう、対応には十分注意しましょう。

    成果を出すためのポイント

    電話営業によいイメージを持たない人も多いため、顧客のニーズをしっかりと分析し、顧客にとって確実に魅力的な商品、商談を提供しましょう。

    FAXの場合、目を引くような図・絵・フォントを活用するなど、内容に興味を持たせるデザイン、コンテンツを作成することが重要です。手に取って、読んでもらえるかが肝要になります。

    かかるコスト

    電話の場合、オペレーターの人件費や研修費、コールセンターの設備費、通信費などがかかります。FAXの場合は通信費のほか、コンテンツの作成にコストがかかります。

    こんな人にオススメ

    主婦・高齢者など、電話・FAXを利用する頻度が高いユーザーにアプローチしたい方、1対1の対応により時間をかけてアプローチしたい方

    参考:【FAXDM成功事例】原稿アドバイス後、反応率1.6%へ上昇|FAXDMコンサルティング
    テレマーケティング活用事例|シンフォニーマーケティング
    FAX-DM|マーケメディア


    まとめ

    この記事では、ダイレクトマーケティングの意味とその具体的な手法について紹介しました。ダイレクトマーケティングは、場合によってはコストがかさむこともありますが、1人1人の顧客に対し、丁寧にマーケティングをおこなえる手法です。ダイレクトマーケティングを効果的に活用することで、顧客の満足度を高めながら売上を伸ばし、企業イメージの向上も目指しましょう。

    参考にしたサイト(一部)

    ダイレクトマーケティングとは?8つの特徴とその5つのメリット|月間副業
    ダイレクトマーケティングが採用されている業界とは?|レスポンス研究所
    ダイレクトマーケティングとは?活用業界の事例と7つの特長|Findstar GROUP