はじめてのアンケート作成で失敗しない3つのコツと4つの注意点、便利ツール5選

アンケート

アンケートは顧客のニーズを知るために有効な手段です。しかし、目的にあわせてきちんと作成しないと、欲しいデータや回答を得ることが難しくなります。

本記事では、一般的なアンケート作成の手順や、作成時のポイントについても詳しく解説します。 また、簡単にアンケートを作成できるツールもあわせて紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

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アンケートの作成法

アンケートを作成する際の手順を「準備ステップ」と「実践ステップ」に分けて解説していきます。

【準備ステップ】アンケートを作る前に

目的にあったデータや回答を得るためには、どのようなアンケートを行うのかをよく考えることが大切です。まずはアンケートを作成する前に準備しておくことを確認していきましょう。

目的・ターゲットを決める

「なぜアンケートを実施するのか」を明確にすることが大切です。目的が不明瞭なままアンケートを作成すると、調査後にもっと別の質問を入れておくべきだったと気がついたり、不十分な結果に終わってしまったりする可能性があります。

また、ターゲットも事前に設定しましょう。既存客のみなのか、自社の商品やサービスを認知している潜在的顧客もアンケート対象とするのか、その他性別や年齢層など、ターゲットを具体的に設定した上でアンケートを作成していきましょう。

収集期間・収集方法を決める

目的やターゲットが決定したら、アンケートをいつまでに回答してもらうか決めましょう。回答期限を具体的に記載していない場合、アンケートの回収率が悪くなる可能性があります。目的やゴールにあわせた最適な期間を設定しましょう。

また、設定したターゲットに多く接触し目的を達成するために、どのような媒体・場所でアンケートをとると良いか、事前に決めておきましょう。

質問数・形式を決める

より多くの回答を集めるためには、どれくらいの質問数が適切か、また、どのような質問形式がよいのか、を決めていきます。質問の形式には「ラジオボタン」「チェックボックス」「スケール」「マトリックス」「テキストボックス」など、さまざまな種類があります。

どのように回答してほしいか適した質問の形式質問の例
回答欄の選択肢の内、1つのみを選択してもらいたいラジオボタン「当店を知ったきっかけを以下の中から1つ選択してください。」
(回答選択肢の例:○テレビ ○雑誌 ○駅前広告)
回答欄の選択肢の内、複数選択してほしいチェックボックス「お好きな音楽のジャンルを以下からお選びください。(複数回答可)」
(回答選択肢の例:○J-POP○JAZZ○R&B○ROCK○演歌)
段階別に設定している選択肢から1つを選んでほしいスケール「店員の接客はいかがでしたか?」(回答選択肢の例:「○とても良い ○良い ○ふつう ○あまり良くない ○悪い」)
複数の項目に対して、同じ選択肢から回答してほしいマトリックス「以下の項目について、満足度をそれぞれお知らせください。」
※回答選択肢は上記の「スケール」と同様で項目数のみ増える。(例:「店の内装」「店員の身だしなみ」「接客態度」など)
質問・意見・感想などを自由に記入してほしいテキストボックス「当店への質問、ご意見などがありましたら、ご自由にお書きください。」

アンケートの質問の作り方

アンケートの質問の作り方は、アンケートの種類によって異なります。

例えば、自社の顧客に対する「商品アンケート」の場合、商品をどこで知ったかなど、購入した理由を聞くことでどのような広告が効果的かを検証できます。また、顧客満足度を知るため、顧客が自由に意見を記入できる回答欄を用意しておくことも大切です。

(質問例)「商品に関してご意見やご要望がありましたらご自由にお書きください。」など。

また、自社の従業員に対して行う「従業員満足度アンケート」の場合、役職などに関係なく、社内のすべての人がお互いに評価し合ったり、率直な意見を伝えられたりすることが重要です。聞きづらい内容であってもアンケートを通して本心を聞くことで、従業員が働きやすい環境への改善やサービスの質の向上を目指せるでしょう。

(質問例)「上司に対して意見を伝えやすい環境だと感じますか。」など。

【実践ステップ】アンケートを作ってみよう

では、実際にアンケートを作成する際のポイントを解説していきます。

挨拶文を入れる

いきなり質問に入るのではなく、冒頭に簡単な挨拶文や目的を記載しましょう。挨拶文がない場合、相手に悪い印象を与えてしまい、回答率が低くなる可能性もあります。

(例)
「このたびは、当店のアンケートにご協力いただき、誠にありがとうございます。」
「こちらのアンケートは、お客様によりご満足いただけるサービスを目指すためにとりおこなわせていただきます。」

質問数・回答目安時間・回答方法を明記する

アンケートの冒頭で、質問は何問あるのか、回答にどれくらいの時間がかかるのかについても明記しましょう。これらを事前に伝えることで、回答者も空き時間を利用してアンケートに答えてくれるなど、回答率が上がりやすくなります。

また、アンケートへの回答方法もわかりやすく記載しましょう。最近では、WEBサイト上で行うアンケートも多いですが、フォームに沿って入力すれば良いのか、メールで送るのか、などをしっかりと記載して、回答したのに結果が送信できていなかったなどのトラブルが起きないように注意しましょう。

質問文を選定する

事前に考えた質問の中から、不要なものがないか、全体をチェックして質問文を選定します。また、時間がかかってしまうと回答者が負担に感じてしまい、アンケートから離脱する可能性が高くなるので、回答者が答えやすいようにすることが重要です。似ている内容の質問はまとめた上で小見出しをつけたり、時系列や目的に沿って順番を並べるなどの工夫をしましょう。

質問文の準備までが終わったら、実際にアンケートを取ってみましょう。
アンケートの実施方法は、不適切回答を除外できるアンケートツールを活用するのがおすすめです。

例えば、アンケートツール「Freeasy」は、筑波大学との共同研究で開発したアルゴリズムで、不適切回答者をブラックリスト化しています。

また、全国約1,300万人のモニターの中から、ターゲットに合わせたモニター群に絞ってアンケート実施が可能です。

企業におけるリサーチだけでなく、大学での研究や個人事業主でも活用されており、アンケート内容をチェックする専属スタッフもいるため質問文作成に自信がない方も安心です。

ツールについての詳細は以下より無料でご確認いただけます。

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簡単にアンケートを作成できる5つのツール

無料で作れるツール

無料からアンケート作成ができるツールです。以下で2つ紹介します。

formrun(フォームラン)


無料で使えるメールフォームと顧客管理 | formrun (フォームラン)
株式会社ベーシックが提供するツールで、さまざまなフォームが作成できます。

アンケートフォームも無料で作ることができ、質問を追加することで簡単にオリジナルのアンケートが作れます。無料、有料のサービスがあり、無料の場合フォーム数が3つまでしか作れません。またCSVのエクスポートやGoogle Analytics連携なども有料版のみの対応です。

Google フォーム


Google フォーム

Googleが提供しているアンケートフォームです。Googleアカウントを持っている人であれば、Googleドライブから簡単にアンケート作成ができます。

また、アンケートの結果が随時スプレッドシートに反映されるため、リアルタイムで確認できる点も大変便利です。注意点としてはクッキーに対応しておらず、同一ブラウザからの回答を何度でも受け付けられるなど、アンケート結果について信頼性が低くなってしまう可能性が挙げられます。

有料で作れるツール

有料でアンケート作成ができるツールもあります。無料版と違い、アンケートの作成数が無制限、取得データのダウンロードや他のサービスと連携可能など拡張性に優れています。

下記では、15のアンケートツールを厳選し、徹底比較しています。ぜひ参考にしてみてください。

参考:【2022年版】即日使えるアンケート調査ツール15種を徹底比較!

CREATIVE SURVEY(クリエイティブサーベイ)


WEBアンケート作成ツール【クリエイティブサーベイ】セルフアンケートASP

クリエイティブサーベイ株式会社が提供する法人向けにアンケートツールです。

テンプレートの種類が豊富にあるほか、質問の作成・デザインを選定・公開に設定・回答を確認、というシンプルなつくりになっているので使いやすいです。

SalesforceなどのCRMに回答を連携する機能などもあり、ビジネスでの利用に向いています。

※料金は要問合せ(オプションやプランによって異なります)

Form Bridge(フォームブリッジ)


フォームブリッジ – 今日からはじめる業務改善クラウド・サイボウズのクラウド型データベースアプリ「Form Bridge」

月額6,000円からの定額(※)で利用できるフォーム作成ツールで、アンケートの作成やデータの管理、活用ができます。サイボウズが提供しているkintone(キントーン)と連携させて使用できます。スマホやタブレット、ガラケーなど、さまざまなデバイスに対応していることや、個人情報の扱いなどのセキュリティ面も安心して使えるのが利点です。(※別途Kintoneスタンダードコースが必要となります。)

Questant (クエスタント)


無料セルフアンケートASP『Questant(クエスタント)』 -MACROMILL-

ネットリサーチの国内実績No.1のマクロミル社が提供するサービスです。提携しているサイトで、モニター調査などができます。アンケート作成後、アンケートのURL・QRコードが発行され、自社サイトやSNS、メールなどに貼り付けられます。(※料金は問合わせが必要。(連携サイトやプランによって異なります。)


回答率を上げる、アンケートを作成の3つのコツ

より多くの人にアンケートに回答してもらうためにはどうすればよいでしょうか。以下で解説します。

1.ターゲットに合わせた文章を心がける

回答するターゲットに合わせた言葉づかいにすることが大切です。回答者にとって馴染みのない専門用語を使用したり、わかりにくい表現が含まれていると、アンケートに最後まで回答してもらえないかもしれません。できる限りシンプルな言いまわしで、回答者が理解しやすい表現を心がけましょう。

2.無記名にする

個人情報を記載することに抵抗がある人もいるため、記名が必須のアンケートの場合、回答してもらえないことも多くあります。そのため、特に必要がなければ、無記名の形式にするか、任意記名にするとよいでしょう。

3.回答者に見返りがある

アンケートに答えてもらった人に謝礼やプレゼントがあると、アンケートの回答率も上がります。見返りがある場合には、必ずアンケートの冒頭にその旨を記載するようにしましょう。回答者全員ではなく、抽選で数名にプレゼントをするという方法もあります。


アンケートを作る上での4つの注意点

アンケートを作る際に注意したい点を以下で解説します。

1.わかりやすく簡潔にする

質問が長すぎると最後まで読んでもらえず、アンケートに回答してもらえません。質問の文章は短くわかりやすくすることが大切です。また、1つの言葉で意味が複数ある言葉を使用したり、同じ文章に否定語が2回出たりすると(例:~しないとは思わない)、回答を間違えやすくなるので避けましょう。

2.1つの質問に複数の要素を入れない

以下の質問のように、1つの質問文に対して複数の要素が入っていると、回答者が答えに困ってしまいます。

(例)「この商品の性能やデザインについてどう思いますか?」

回答者の意見をきちんと把握するためにも、1つの質問文には1つの要素のみ入れるようにしましょう。

3.答えを誘導する質問にしない

以下の質問のように、答えを誘導するような質問の仕方になってしまうと、正確なアンケート結果が得られないだけでなく、せっかく回答をしてもらった人にも不快な印象を与えてしまう可能性がありますので注意しましょう。

(例)「こちらの商品は大変人気がありますが、使用されていかがでしたか。」

4.個人情報の取扱いに関して明記する

アンケートに記名してもらう場合、個人情報保護方針についてしっかりと記載することが必須となります。また、無記名であっても、アンケートの結果を分析する上で回答者の属性や好みなどの情報を収集する場合、個人が特定される心配はない旨をきちんと記載するようにしましょう。


まとめ

アンケートを作成する際は、目的やターゲットを明確にすることや、回答者の目線に立ち、言葉づかいや質問方法にも注意することが重要です。

自社でアンケートを作成しようとすると手間がかかりますが、アンケート作成のためのツールを使用すれば簡単にアンケートを作れる他、気をつけるべきポイントについても留意して作成することができます。会社にアンケート作成を依頼する際も、作り方を知っていれば具体的なイメージを伝えることができます。効果の高いアンケートを作り出すために、アンケート作成のコツをおさえておきましょう。

「顧客の声」を短時間・低コストで集める方法

参考にしたサイト一覧

初心者必見!アンケートを作成する時に読んでおきたい記事10選|ferret [フェレット]
アンケートを始める前に最低限、決めておくべきこと|メールマーケティングのCuenote
アンケート作成で失敗しない 10のポイント(前編:準備)|メールマーケティングのCuenote
アンケートの作り方・作成例|アンケートツール「クエスタント」
アンケートのテンプレート、雛形、例文|アンケートツール「クエスタント」
無料のアンケートテンプレート | SurveyMonkey
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