スタートアップやベンチャー企業が事業を軌道に載せるためには社外からの潤沢な資金調達が必要になります。
ただし、スタートアップは事業の収益性が見えるまでは信用度が低く、資金調達が容易ではありません。
資金調達を成功させるためには、スタートアップの成長フェーズに合わせて資金の調達先を変える必要があります。
そこで本記事では、スタートアップの成長フェーズに合わせた資金調達方法や、資金調達のコツ、注意点について解説します。
この記事を読むことで、資金調達のスピードを早め、事業成長に欠かせない資金を確保できるようになります。
目次
【成長ステージ別】スタートアップの資金調達先
資金調達のどの方法で資金調達を進めていくかを検討する際は、企業の「成長フェーズ」を軸に考えていきます。
成長ステージごとに適した資金調達先を以下の表にまとめています。
成長ステージ | 資金調達先 | 資金調達金額の目安 |
---|---|---|
シード期 | ・エンジェル投資家 ・クラウドファンディング ・公的機関 | 数百万~数億円 |
アーリー期 | ・エンジェル投資家 ・クラウドファンディング ・ベンチャーキャピタル | 数億~数十億円 |
ミドル期 | ・ベンチャーキャピタル ・銀行 ・公的機関 ・ファクタリング | 数十億円 |
レイター期 | ・ベンチャーキャピタル ・銀行 ・公的機関 ・補助金/助成金 ・ファクタリング | 数億〜数十億円 |
参考:シードステージとは?スタートアップの成長ステージ、資金調達を解説│東大IPC
スタートアップの資金調達先の種類
スタートアップやベンチャー企業の資金調達先は「返済が不要なもの」「返済が必要なもの」の2つに分類できます。
返済義務のない資金調達先
以下の5つの資金調達先は、返済の義務がありません。
- ベンチャーキャピタル
- エンジェル投資家
- クラウドファンディング
- ファクタリング
- 補助金/助成金
ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルとは成長が期待できるスタートアップ企業に対して、事業資金や経営支援を提供し、一定期間後に投資を回収することを目的とした投資会社・投資ファンドのことを指します。ベンチャーキャピタルからの出資は実績が少ないスタートアップ企業にとって一般的な資金調達法です。
参考:ベンチャーキャピタル(VC)とは?目的や融資を受けるメリット、銀行融資との違いを解説! | 事業承継・M&AならBATONZ(バトンズ)
メリット
- スタートアップでも資金調達がしやすい
- ベンチャーキャピタルのノウハウや人脈などを活用できる
ベンチャーキャピタルは企業の将来性を見込み先行投資をするので、未収益のスタートアップでも資金調達が可能です。
経験豊富な投資家や専門家からのアドバイスやサポートを受けることができ、戦略立案やビジネスネットワークの拡大などに役立ちます。ベンチャーキャピタルからの投資は信頼性を高め、他の資金調達先やパートナーシップの獲得にも寄与します。
デメリット
- 経営に対する干渉や、制約が生じる可能性がある
- 早期に出資を打ち切られる可能性がある
- 利益が生み出せず会社が思うように成長しないと株式買取請求を求められることがある
ベンチャーキャピタルから出資を受けるために自社株を譲渡するのが一般的ですが、これによって経営への干渉が高まる可能性があります。
ベンチャーキャピタルは投資リスクを最小化するため、出資先企業の経営や意思決定に対して一定の干渉や制約を求める場合があります。
また、成長が想定より遅れている場合や競争力が低下した場合、出資を打ち切られたり、株式の買取請求を求められたりする可能性もあります。
エンジェル投資家
エンジェル投資家はスタートアップ企業に出資する個人の投資家のことです。
起業して間もないスタートアップに焦点を当てて、個人的な資金で投資をします。スタートアップの成長後の配当や売却益などを期待して投資しているため、投資先の企業の成長をさまざまな角度から支援していきます。
参考:エンジェル投資家とは?メリットや注意点、探し方について解説 | 法人専門ファクタリングの「マネーフォワード アーリーペイメント」
メリット
- スタートアップでも資金調達がしやすい
- 経営に関してのアドバイスがもらえる
- 出資までにかかる期間が、他の資金調達法と比べて短い
エンジェル投資家はベンチャーキャピタル同様、スタートアップにとって重要な資金源となります。個人的な資金を投資するため、収益性や市場成熟度に厳密な制約を設けることなく、スタートアップの成長と可能性に注目します。
エンジェル投資家は経験豊富な起業家やビジネスリーダーでもあり、彼らの知識と経験から経営に関するアドバイスを受けることができます。
出資までにかかる期間は、他の資金調達法と比較して短い傾向があるのもメリットです。エンジェル投資家は個人の判断に基づいて迅速な意思決定を行うことができ、スタートアップに必要な資金を迅速に提供することができます。
デメリット
- 経営に対する干渉や経営権の制約が生じる可能性がある
- 資金調達の額が大きくないことが多い
ベンチャーキャピタル同様、エンジェル投資家も投資対象のスタートアップ企業に対して、経営に関して一定の干渉や制約を求める場合があります。
また個人の資金を投じるため、その資金調達の額は限られている場合が多く、単独の投資額はベンチャーキャピタルと比較して小さい傾向があります。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、インターネットを介して多数の人から資金を調達する方法です。商品やサービスをアピールし、共感したユーザーから資金を募ります。
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせてクラウドファンディングと呼ばれています。
参考:【2023年最新】クラウドファンディングのやり方とは?種類や始め方の基本手順を押さえよう | 起業・創業・資金調達の創業手帳
【成功事例分析】クラウドファンディングの成否を決めるリターン3つのポイント│LISKUL
【2020年最新版】タイプ別のおすすめクラウドファンディングサイト74選<│LISKUL
メリット
- 実施条件がなく、誰でも始められる
- ユーザーの声を吸い上げられるため、販売前にコンセプトや商品設計を改善できる
クラウドファンディングは実施条件がないので、ほかの資金調達よりも開始のハードルが低く、誰でも始められるのがメリットです。
また、一般の方々からの支援を募りつつ、ユーザーからのフィードバックを受けることができるので、プロダクトが市場に受け入れられるかの事前調査としても有効です。テストマーケティングを行い、その結果に合わせてプロジェクトの改善や商品の設計調整を行うことができます。
デメリット
- 確実に資金調達ができるとは限らない
- 宣伝やプロモーションを行う必要がある
- アイデアが盗まれる可能性がある
クラウドファンディングでは、確実に資金調達ができるとは限りません。キャンペーンが成功しなければ、資金調達は失敗に終わる可能性があります。
資金調達の成功には宣伝やプロモーションなどにリソースを割かなければならないのもデメリットです。多くの競合プロジェクトと競い合うため、魅力的なプロモーション戦略が不可欠です。
また、情報を公開することでアイデアが盗まれるリスクもあります。クラウドファンディングでは、プロジェクトの詳細情報が一般に公開されるため、競合他社にアイデアを模倣される可能性があります。知的財産権の保護策の検討が重要です。
補助金・助成金
補助金や助成金は、国や地方自治体などが、特定の目的を達成するためにスタートアップ企業に対して金銭的な支援を行う制度です。
例えば、新規事業の立ち上げや海外展開に必要な費用を補助する制度があります。
ただし、補助金・助成金を受けるには、審査や申請の手続きが必要であり、そのための人的・時間的なコストがかかることがあります。
参考:スタートアップ支援策 (METI/経済産業省)
ミラサポplus 補助金・助成金 中小企業支援サイト|経済産業省 中小企業庁
助成金の利用条件と活用方法まとめ!研修、採用から設備投資まで│LISKUL
メリット
- 返済不要の資金支援が受けられるため、融資とは異なり財務面での負担が少ない
- 政府や自治体の支援により、信頼性が高く、社会的にも評価されることが期待できる
補助金や助成金は返済が不要であり、企業や団体にとっては財務面での負担が軽減されます。返済による負担を抱える必要がないというのはメリットです。
また政府機関や自治体からの支援であるため、その資金を受け取ることによって信頼性が高まり、企業や団体のイメージ向上につながる可能性があります。
デメリット
- 申請や審査の手続きが複雑で時間がかかる場合がある
- 支援対象が限られた活動に対してのみ支援が受けられるため、事業の規模や内容によっては受けられない場合がある
補助金や助成金の申請手続きや審査は、通常、一定の手続きや書類の提出が必要とされます。これには時間やリソースを要する場合があり、申請プロセスが複雑であるため、準備と審査の時間がかかることがあります。
補また特定の目的や活動に対して支援を行うため、支援対象が限定されることがあります。そのため、事業の規模や内容が支援の対象から外れる場合、補助金や助成金を受けることができない可能性があります。
ファクタリング
ファクタリングとは、請求書や契約書などの未収金を金融機関に譲渡し、先行して現金化することで、資金調達を行う方法です。
売掛金や請求書を買い取ってもらうことで期日前にお金を受給できます。
ただし、期日前にお金を受給できる代わりに、一定割合の手数料をファクタリング会社に支払う必要があります。
参考:ファクタリングとは?図解でわかりやすい解説・手数料・違法会社を避ける7つのポイント│LISKUL
【2023年最新版】ファクタリング会社おすすめ15社を比較!選び方も解説
メリット
- 早期に資金を調達できるため、事業の拡大や運営資金の確保に有効。
- 融資に比べ担保の要件が緩く、融資枠の範囲内で取引先を追加することが可能。
ファクタリングは、売掛債権を金融機関やファクタリング会社に売却することによって、早期に現金化する手段です。これにより、事業の拡大や新たな機会への投資、運営資金の確保など、短期的な資金ニーズに対応することができます。
またファクタリングは、売掛債権を担保として提供するため、融資に比べて担保の要件のハードルが低いです。また、ファクタリング契約においては、売掛債権の売却枠内であれば、新たな取引先を追加することができます。これにより、売上の増加や取引の拡大に伴い、追加の資金ニーズを柔軟に対応することが可能です。
デメリット
- 手数料や利息などが高い場合がある。
- 取引先によっては債権の買取を断られることがある
ファクタリング会社は売掛債権のリスクを評価し、その評価に応じて金利・手数料が変動します。信用力が低い取引先の場合、未回収リスクが高いと判断し、金利・手数料が高くなることがあります。また、未回収リスクが高すぎると、債権の買取自体を断られる場合があります。
返済義務のある資金調達先
以下の2つの資金調達先は、返済の義務が発生します。
- 銀行
- 公的機関(日本政策金融公庫)
銀行
メガバンクや民間銀行から融資を受ける方法です。
返済能力の有無を審査し、審査をパスしたら融資を受けることができます。審査が厳しいことと借入にかかる期間が長いことが特徴です。
メリット
- 審査で決まった融資額は必ず借入できる
- 投資ではなく融資のため、経営に干渉されることがない
- 企業の信頼性を高める
銀行融資では、審査に合格すれば事前に決定された融資額を確保できるというメリットがあります。企業に対して貸し付ける形態の資金調達であり、投資とは異なるため、経営に直接的な干渉を受けるということもありません。
また、厳しい審査を通し、銀行から融資を受けたという実績は企業の信頼性の向上にもつながります。
デメリット
- 期間内に返済が求められる
- 審査が厳しいことがあり、融資を得るためのハードルが高い
銀行はあくまで融資なので、設定された期間内での返済が求められます。期間内に返済を達成しない場合、遅延損害金や追加の利息が発生する可能性があります。
また、銀行は貸出リスクを最小限に抑えるため、審査基準が厳しくなる場合があります。これにより、一部の企業や起業家にとっては融資を得るためのハードルが高くなることがあります。
公的機関(日本政策金融公庫)
政府が設立・支援している公的機関の融資制度も資金調達の方法として知られています。
代表的なのが国が管理する日本政策金融公庫で創業時の融資を支援する「創業融資制度」などがあります。
メリット
- 民間の金融機関より低金利で融資が受けられる
- 担保や保証人なしで融資を受けられる制度もある
- 融資判断の基準に多様性がある
公的機関は、社会的な目的を持ち、利益よりも経済的・社会的な利益を重視するため、低金利で融資を行う場合があります。
一部の公的機関では、担保や保証人なしで融資を受けられる制度があり、借り入れの際に有利です。
また企業の規模や信用度だけでなく、社会的な価値や目的を評価することがあり、スタートアップでも資金調達が可能です。
デメリット
- 民間融資よりも審査が厳しい
- 民間融資よりも審査に時間がかかる
公的機関の融資は、社会的な目的や公共の利益を重視するため、民間の金融機関よりも審査が厳しいことがあります。
また公共の利益を検討するため、融資申請の審査に時間がかかることがあります。民間融資よりも審査プロセスが煩雑で、資金調達までの時間が長引く可能性があります。
スタートアップが資金調達を成功させるための2つのコツ
スタートアップが資金調達を成功させるコツは以下の通りです。
- キャッシュフローを先に見直す
- 投資先に合わせて事業計画書を作成する
キャッシュフローを先に見直す
スタートアップが資金調達を行う際には先にキャッシュフローを見直しましょう。
銀行や日本政策金融公庫などの金融機関から融資を受ける際には返済力や事業の将来性の審査が必要になりますが、キャッシュフローを健全に保つことで財務実績や将来性を評価され融資を受けやすくなります。
また、今ある資金の中で無駄を省くことで、限りある資金を有効的に活用できます。
資金調達を行う前には融資を受けやすくするためにも、現状のキャッシュフローの見直しから始めましょう。
参考:キャッシュフロー経営とは?メリットやデメリット・進め方 | 起業・創業・資金調達の創業手帳
投資・融資先に合わせて事業計画書を作成する
スタートアップが資金調達を成功させるためには、投資先に合わせた事業計画書の作成が必要です。
なぜなら、ベンチャーキャピタルや投資家、金融機関では事業計画書に求める情報が異なるからです。
投資・融資先ごとの事業計画書の作成のコツは以下の通りです。
投資・融資先 | 意識するポイント |
---|---|
ベンチャーキャピタル | 将来性と収益性を押し出す |
投資家 | 意思決定が早いため事業全体のサマリシートと 興味の湧くポイントをトップに押し出す |
銀行・公的機関 | 正確性を意識する |
クラウドファンディング | ベネフィットを前面に押し出す |
投資家や金融機関が投資や融資をする判断材料となるのは「将来性があるか」「自社に利益をもたらすか」です。
もちろん、「社会にイノベーションを起こす事業か」を判断材料にしている場合もありますが、ほとんどは前述した2点になります。
また、投資・融資先によって求めている情報が異なるため、上の表を元に事業計画書を作成しましょう。
参考:スタートアップの資金調達のすべて−資金調達を成功させる方法− | 起業・会社設立ならドリームゲート
スタートアップが資金調達を行う際の注意点
スタートアップが資金調達を行う際の注意点は以下の通りです。
- 出資により経営権を外部に握られてしまい、経営に干渉される可能性がある
- 資金調達先によっては上場できなくなるリスクがある
- 金融機関から融資を受ける場合は返済遅れによる倒産・自己破産リスクがある
参考:投資ラウンドとは?スタートアップが知っておくべき資金調達と注意点|東大IPC
【実例多数】ベンチャー企業が活用すべき資金調達方法ごとの利点とリスク| 起業ログ
出資により経営権を外部に握られてしまい、経営に干渉される可能性がある
ベンチャーキャピタルや投資家に出資してもらう場合、経営に干渉される可能性があります。
一般的にスタートアップが投資家から出資を受ける場合は前述した第三者割当など株式の一部を渡します。
出資者に過半数の株式を付与してしまうと取締役を解任できる権利も与えてしまい、事業を立ち上げた取締役の権限ですら剥奪されてしまう可能性があります。
そのため、株式を付与する場合は出資比率に注意する必要があります。
資金調達先によっては上場できなくなるリスクがある
スタートアップは資金調達先によっては上場できなくなるリスクがあります。
調達先となる個人、もしくは機関投資家が反社会勢力、もしくは反社会市場である場合は、知らずに出資してもらったとしても上場することはできません。
法務省では反社会的勢力を排除するために、関わりのある企業や上場企業にも反社会勢力との断絶を求めています。
それに伴って、企業が上場する前には「反社会的勢力との関係が無いことを示す確認書」を提出しなければなりません。
この確認書には子会社を含む役員の経歴や株主上位50名の身分証明、仕入れ先・販売先を記載しなければなりません。
上場前に発覚しては遅いため、資金調達を行う前に「日経テレコン」や「帝国データバンク」から過去の情報を調査したり、「特防連」に問い合わせを行うなどをして、反社チェックを行いましょう。
金融機関から融資を受ける場合は返済遅れによる倒産・自己破産リスクがある
金融機関や公的機関から融資を受ける場合は、返済遅れによる倒産や自己破産リスクがあります。
ベンチャーキャピタルや投資家から出資を受ける場合は返済が発生しませんが、銀行や国からお金を借りる場合は返済期間が5〜10年と明確に決められます。
返済がキャッシュフローを圧迫し、最悪の場合は倒産・自己破産に陥るケースも少なくありません。
そのため、返済計画を十分に見据えた上で融資を受ける必要があります。
スタートアップの資金調達に関するよくあるご質問
スタートアップの資金調達を検討中の方に役立つQ&Aをまとめています。
Q.スタートアップの資金調達はどの段階で行うべきですか?
A.スタートアップは成長フェーズに合わせて資金調達を行うべきです。シード期やアーリー期ではエンジェル投資家やクラウドファンディング、ミドル期やレイター期ではベンチャーキャピタルや銀行融資が適しています。
Q.銀行融資とベンチャーキャピタルの違いは?
A.銀行融資は返済義務があり、融資額が一定ですが、経営に干渉されません。一方、ベンチャーキャピタルは返済義務がないものの、経営への関与が強まることがあります。
Q.資金調達の際、事業計画書で特に強調すべき点は?
A.投資家や融資先によって求められる内容は異なりますが、事業の成長戦略、収益性、そして市場の大きさや競争優位性をしっかりとアピールすることが重要です。
Q.スタートアップが補助金や助成金を活用するための準備は?
A.補助金や助成金を利用するためには、事業内容に合ったプログラムを探し、必要な書類の準備や審査に備えることが必要です。申請には時間がかかるため、早めの準備が重要です。
Q.スタートアップが銀行融資を受ける際の審査基準は?
A.銀行は返済能力を重視するため、事業の収益性や財務状況、資産状況を厳しく審査します。また、融資を受けるためには健全なキャッシュフローの維持が求められます。
まとめ
この記事では、スタートアップの資金調達先や成長フェーズごとに資金調達方法について解説しました。
スタートアップは成長フェーズごとに資金調達先や調達金額、資金調達のスピードが異なるため、自社の現状のフェーズに合わせた資金調達が重要になります。
スタートアップの資金調達先や金額で悩んだ場合は以下の表を参考にしてください。
成長ステージ | 資金調達先 | 資金調達金額の目安 |
---|---|---|
シード期 | ・エンジェル投資家 ・クラウドファンディング ・公的機関 | 数百万~数億円 |
アーリー期 | ・エンジェル投資家 ・クラウドファンディング ・ベンチャーキャピタル | 数億~数十億円 |
ミドル期 | ・ベンチャーキャピタル ・銀行 ・公的機関 ・ファクタリング | 数十億円 |
レイター期 | ・ベンチャーキャピタル ・銀行 ・公的機関 ・補助金/助成金 ・ファクタリング | 数億〜数十億円 |
スタートアップ企業が資金調達を成功させるためには、キャッシュフローを先に見直しましょう。キャッシュフローを健全に保つことで、融資の受けやすさが変わります。
また、事業計画書は投資先に合わせて勘所が異なります。例えばベンチャーキャピタルは将来性・収益性をアピールすると良いでしょう。一方銀行や公的機関からの資金調達を希望する場合、「正確に事業計画書書くこと」が重要です。
スタートアップの場合、資金調達を行う前に以下の3点に注意しましょう。
- 出資により経営権を外部に握られてしまい、経営に干渉される可能性がある
- 資金調達先によっては上場できなくなるリスクがある
- 金融機関から融資を受ける場合は返済遅れによる倒産・自己破産リスクがある