YouTube広告のターゲティングの方法と、事例からわかった成果を挙げるコツ

YouTube広告の配信を開始したが、CVが低い、狙っているユーザー層に広告が届いていない、など思うような効果が得られていないため、ターゲティングの設定を変えて広告配信の効果を上げたい。

しかし、項目が多岐にわたるためどのように設定すればよいか悩んでいる運用ご担当者も多いのではないでしょうか。

YouTube広告のターゲティングは、ユーザー自体を対象とするのか、表示場所を対象とするのか、その目的に応じて設定を使い分けることが必要です。また、数多くターゲティングを設定すれば良いというものではありません。例えば、具体的なユーザー層の設計やターゲティングの優先順位の検討など、注意すべきポイントがあります。

本記事ではターゲティングの基本を解説し、成果を出すターゲティングを行うためにはどのように設定すればよいのか、各ターゲティングが効果的なケースや設定時の注意点をお伝えします。ターゲティングの成功事例も紹介しているので、参考にしてみてください。

この記事を読むことで、YouTube広告のターゲティングを理解し、認知拡大やCV向上といった自社の目的に合わせたターゲティング設定ができるようになります。

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YouTube広告の2つのターゲティング

YouTube広告のターゲティングには、人で絞り込む「オーディエンスターゲティング」と、掲載場所を選ぶ「コンテンツターゲティング」の2種類があります。それぞれ異なる視点でのターゲティングのため、自社の戦略に合わせて使い分ける必要があります。

まずは、それぞれのターゲティングについて、以下で詳しく解説します。

1. オーディエンスターゲティング

オーディエンスターゲティングでは、ユーザー自体にターゲティングを設定します。

YouTube広告の「オーディエンス」とは、ユーザーの興味や関心などの属性を推定したグループのことです。YouTube広告は多くのユーザー登録情報や閲覧履歴を持っているため、広告を表示するユーザーの指定が可能になります。

主なオーディエンスターゲティングの項目は以下の8項目です。

ユーザー属性グループ

ユーザー属性グループでは、対象者の性別や年齢、子供の有無、世帯収入などの情報を設定します。例えば、女性専用のフィットネススタジオを経営している場合、男性ユーザーに広告が表示されないように設定できます。

基本的な情報の設定となりますが、ユーザー属性グループのみでかなりターゲットを絞り込むことが可能です。


引用:【超重要】YouTube動画広告を効果的に配信するターゲティング設定の基本[動画広告運用代行Vol.7]|AdMarket

詳しいユーザー属性

詳しいユーザー属性では、ユーザー属性グループの設定に加えて、以下のような詳細情報を選べます。

  • 子供の有無(0~1歳の乳児 / 1~3歳の幼児 / 4~5歳の幼稚園児 / 6~12歳の小学生 / 13~17歳)
  • 配偶者の有無(独身 / 交際中 / 既婚)
  • 教育(高校卒 / 学士号 / 大学院卒 / 現役の大学生)
  • 住宅所有状況(住宅所有 / 賃貸) など

アフィニティカテゴリ

アフィニティカテゴリでは、ユーザーの興味関心・習慣を指定します。スポーツ、フード、エンターテインメント、美容、旅行、買い物好きなど、関連トピックに対して既に強い関心を持っているユーザーに広告を表示することができます。

元よりそのジャンルに関心が強いユーザーであるため、ブランドの認知力の向上や購入を促すことが可能です。

カスタム・アフィニティ・カテゴリ

カスタム・アフィニティ・カテゴリでは、アフィニティカテゴリを自分で作成できます。あらかじめ設定された項目を選ぶアフィニティカテゴリとは違い、キーワードやURLなどを自由に入力して設定できるため、ブランドに合わせたターゲティングを実施し、ピンポイントなターゲティングが可能になります。

例えば、サッカーのスパイクを販売している企業は「スポーツファン」といった幅広いターゲティングでなく「サッカーを実際にプレイしている人」に向けた広告表示ができます。

ライフイベント

ライフイベントとは人生の節目に焦点を当てた項目です。引っ越し、就職、結婚など、イベントに合わせて購入する行動や、ブランドの好みの変化に合わせた見込み客への訴求を可能にします。

例えば、海外旅行の広告を出すなら、「マイホームの購入直後の人」は大きな消費をしない可能性が高いため配信対象から外せます。また、趣味のサークル・イベントの広告であれば、「定年退職直後の人」は余暇時間が増え、新しいことを始める傾向も高いため配信対象に含める、といった絞り込みができます。

購買意欲の高いオーディエンス

購買意欲の高いオーディエンスは、アフィニティカテゴリ同様出稿予定の広告に該当する項目にチェックを入れて設定します。

全部で382項目あり、細分化されています。ピンポイントで選んでしまうと、対象となるユーザー層が狭まる可能性もあるので、商品群・サービス群を広めに選択することをおすすめします。


引用:【YouTube動画広告】ターゲティング設定はどこまで細かくできるのか?[動画広告運用代行Vol.8]|AdMarket

カスタム・インテント・オーディエンス

カスタム・インテンド・オーディエンスを利用すると、ユーザーが最近Googleで検索したキーワードやLPに基づいた広告表示が可能になります。

カスタム・アフィニティとの違いは、配信するユーザーと配信の目的にあります。カスタム・アフィニティでは、興味関心・習慣を持つユーザーへの配信をし、ブランディング・認知目的に使用します。これに対し、カスタム・インテントは購買意欲が強いユーザーに配信し、商品の販売目的に使用できるでしょう。

リマーケティング

リマーケティングとは、「YouTube動画の視聴履歴やチャンネル登録、閲覧したYouTube広告などの履歴を元にグループ化されたユーザー」に対するターゲティングです。

自社のYouTubeチャンネルへアクセスしたり、過去に動画を視聴したことがあるユーザーは購買意欲や興味関心度が高まっている可能性が高く、再度アプローチをかけることで購入などのアクションにつながりやすいことが見込まれています。

番外編:地域のターゲティング

YouTube広告では地名または半径による地域のターゲティングも設定可能です。特定の地域の人に広告を出したい、特定の地域に関心がある人にも広告を出したい時などに有効です。

YouTube広告での地域ターゲティングは、Google広告の地域ターゲティングと同じ方法で管理画面より都道府県または一部の市町村郡を設定する「地名による設定」か、地名・住所・施設名などから範囲を設定する「半径による設定」があります。

詳しくは、下記のサイトを参考にしてみてください。

参考:【初心者向け】Google広告の地域設定方法と注意点について|UNIAD
   リスティング広告の地域ターゲティングで知っておきたいポイント!配信方法の種類・判定基準|NF-X

2. コンテンツターゲティング

もう一つのターゲティングは、広告の表示場所を指定する「コンテンツターゲティング」です。指定したキーワードに関連する各コンテンツに、広告を意図的に組み込むイメージになります。

コンテンツターゲティングの主な4項目について、それぞれ解説します。

プレースメント

プレースメントでは、配信先の動画や再生チャンネルの指定ができます。

例えば、小中学生を対象とした玩具やゲームの広告を配信する場合、ユーザー属性では18歳以下を直接指定することができません。しかし、プレースメント設定で指定すると、小中学生が主な視聴者層となるチャンネルに配信が可能です。

プレースメントを活用する際には、各動画やチャンネルがどのような層に視聴されているかについて、事前にリサーチを行いましょう。

トピック

トピックとは、広告を表示するページのトピック(コンテンツの内容)をアート・エンターテインメント、インターネット・通信、仕事・教育、美容・フィットネスなどのカテゴリから選択して配信する方法です。


引用:【保存版】GDNターゲティングの種類と効果的な使い方を解説|UNIAD

広範囲での広告表示が可能になるため、イベントの告知など配信ボリュームを最大化したい場合などに適しています。

キーワード

キーワードとは、設定した単語やフレーズなどに関連する動画に広告を配信する方法です。ユーザーが関心を持ちそうな動画やサイトを指定します。

カスタム・インテント・オーディエンスのコンテンツターゲティング版とも言えます。

デバイス

デバイスでは、パソコン、スマートフォンなどのモバイル端末、テレビ画面、Chromecastなどの端末別にターゲットを設定します。幅広くターゲットの範囲を指定することが可能です。


各ターゲティングが効果的なケース

これまで見てきたYouTube広告の2つのターゲティング、オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングはどのように使い分ければ良いのでしょうか。

ここでは、各ターゲティングが有効なケースを解説します。

1. オーディエンスターゲティングが効果的な場合

各ユーザーにターゲットを絞り、認知拡大や購入を促したい場合はオーディエンスターゲティングの設定が適しています。

一人ひとりのニーズに合わせたOne to One マーケティングを狙いたい場合

詳しいユーザー属性やアフィニティカテゴリの設定でターゲット層にアプローチ可能です。

認知拡大フェーズの場合

ユーザーは商品やサービスをまだ知らない状態のため、ターゲット層の年齢や性別で対象の絞り込み、興味関心に近い項目をアフィニティカテゴリやカスタムカテゴリの設定でターゲット層に届けます。

比較検討フェーズの場合

ユーザーがGoogleで検索したキーワードやLPに基づいた広告を表示するカスタム・インテントの設定で、実際の購入者に近いユーザーへの訴求ができます。

購入・アクションを促進したい場合

リマーケティングやカスタマーマッチで過去に興味を持ったことがあるユーザーに対し、アクションの後押しが可能です。

下記のページでは、カスタマーマッチの活用方法について解説しています。

すぐに実践可能!広告効果を大幅に改善するGoogleカスタマーマッチの具体的な活用方法

2. コンテンツターゲティングが効果的な場合

ユーザーが利用する配信媒体の予想がつき、効率的に広告を配信したい場合はコンテンツターゲティングが有効です。

商品やサービスに関連するYouTube広告に配信したい場合

キーワードの設定で関連性のある配信先を設定できるので、効率的な配信を行えます。

適切なタイミングで配信したい場合

ユーザーがYouTube動画を視聴しているときは、情報収集の目的で見ている可能性があります。コンテンツターゲティングで関連する動画にYouTube広告を設定すれば、内容に興味関心を持ってもらえると考えられます。

効率良く配信の設定をしたい場合

関連性のあるYouTube動画で広告を配信していく中で成果の出やすいもの、逆にあまり効果的ではないものが分かってくることがあります。その際には、プレースメントターゲティングを用いて、配信の最適化を行うことができます。

3. 複数ターゲティングの掛け合わせが効果的な場合

サイトを限定しすぎると配信量が確保できないプレースメントターゲットでは、他のターゲティングを掛け合わせてより質の高いユーザーに配信が可能です。

代表的な掛け合わせの例として、

  • プレースメントターゲット×ユーザー属性(性別・年齢など)
  • プレースメントターゲット×キーワード

などがあります。


YouTube広告でターゲティングを行う際の3つの注意点

効果的なターゲティングはYouTube広告の成果を出しやすいというメリットにつながりますが、闇雲に設定してしまうと逆効果になることがあります。ここではターゲティング設定の際の3つの注意点を解説します。

注意点1. 具体的なターゲット像を想定する

配信した広告とユーザーのペルソナとの合致する点が多ければ、広告を自分ごとと捉えてもらいやすくなり、広告視聴後のアクションを期待しやすくなります。そのため、有効なターゲット層に絞ってYouTube広告を配信することがは大切です。

反対に対象を広げすぎたターゲット層に配信した広告は、無駄の多い広告配信となりかねません。

例えば「20代後半~30代の女性」をターゲットに「夫婦で楽しむ旅行」の広告を配信すると、未婚女性にも配信することになり、効果的ではありません。詳しいユーザー属性で、配偶者の有無の項目に「既婚」を追加することが必要です。

注意点2. 配信先を絞りすぎない

YouTube広告を配信するターゲット層を絞り込むことは大切ですが、ターゲティングの条件を厳しくし過ぎると、配信先が狭められる可能性があるので、注意が必要です。

それだけではなく、配信先を絞り過ぎることで、CPA(コンバージョン単価)が高騰してしまう恐れもあります。CPAとは、1件の広告の成果を獲得するために必要となったコストを示す指標のことです。

例えば、10,000円の広告費用でターゲットを10人で設定し、仮に全員が目標としているアクションをとったとしてもCPAは1,000円になってしまいます。一方、ターゲット100人で設置し、うち20人がアクションした場合はCPA500円となります。

ターゲティングを設定するときは、細かく設定しすぎないようにしましょう。

参考:YouTube広告のCPAを1/3にした担当に獲得型動画広告の3つの鉄則を聞いてきた

注意点3. リマーケティングでのフリークエンシーに気をつける

フリークエンシーとは、一定期間内における広告への接触回数のことです。自社サイトや広告にアクセスがあったユーザーに対してYouTube広告を配信する「リマーケティング」を使用すると繰り返し広告を配信することができます。

その一方で、閲覧履歴を把握されて追従されているという不快感をもたれてしまう可能性もあります。

1人のユーザーに広告を表示させる回数を制限できる「フリークエンシーキャップ」も設定して、配信頻度をコントロールしましょう。


成功事例から学ぶターゲティングのポイント

実際にターゲティングで成功しているYouTube広告には、どのようなものがあるのでしょうか?ここでは、ターゲティングの設定で成果を上げた2つの事例を紹介します。

事例1. 商品に深い関心を持つ層にターゲットを絞り込み視聴率34%を獲得

チョコレートで有名な株式会社明治は、バレンタイン施策で「チョコレートこだわり層」と「購入意向の強い層」にターゲットを設定しました。30秒の広告でパッケージの印象を付けることで認知向上を狙い、視聴率34%を獲得しました。


引用:明治ザ・チョコレートのセグメントリーチ戦略:細分化された生活者ニーズに合わせ、効果的にメッセージを届ける広告プランニング|Think with Google

事例2. ユーザーの目的に合わせて複数の動画を作成。ターゲットと動画がマッチしサイトアクセス数30%UP

ナッソーパラダイスアイランド観光局は、テーマや目的別に細分化した短時間の動画を制作し、潜在ターゲット層に向けて発信するように施策を転換しました。

例えば、アウトドア関連の動画を視聴しているユーザーに向けて、ナッソーでのアクティビティにスポットを当てた「アクティビティ編」の動画広告を配信するなどの工夫をしました。これにより、サイトへの新規流入数が30%増加するという結果を作り出しています。


引用:Official Nassau Paradaise Island,Bahamas Vacation Guide|Nassau Paradise Island The Bahamas


まとめ

YouTube広告のターゲティングには、オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングがあります。それぞれ異なるターゲティングアプローチのため、自社の目的に合わせて使い分ける必要があります。

地域のターゲティングも可能なので、特定の地域にYouTube広告を展開したい場合は検討してみるのも良いかもしれません。

また、ターゲティングは設定さえすれば良いというものではなく、ターゲット層を具体的に想定する、配信先を絞りすぎないなどの注意も必要です。YouTube広告を利用する際には効果的にターゲティングを設定し、最大限に広告の効果を引き出すようにしましょう。

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参考にしたサイト

YouTube広告のターゲティング配信の基本を解説。広告効果を最大化するテクニック|ferret
ユーザー属性ターゲティングについて|Google広告ヘルプ
YouTube広告のターゲティング設定を解説。効果を高める配信方法とは|Marketing MEDIA
【Google広告】YouTubeリマケでできることと設定手順|QURTET COMMUNICATIONS
プレースメント設定でYouTube動画広告の配信効率を改善するやり方とは?[動画広告運用代行Vol.9]|AdMarket
YouTube広告とは 動画の種類や費用のかかる仕組みから設定方法|Keyword marketing
【2019年版】Googleディスプレイ広告で設定できるターゲティング方法まとめ(設定マニュアルあり)|Keywork marketing
動画キャンペーンのターゲティングについて|YouTubeヘルプ
カスタムアフィニティとは-効果的な活用方法やカスタムインテントとの違いを解説|WALTEX
【保存版】GDNターゲティングの種類と効果的な使い方を解説|UNIAD
YouTube広告ってどう活用すればいいの?種類の選び方・費用の相場・効果的な配信方法を解説!|デジプロコラム
プレースメントターゲットの概要と成果の出る設定方法|nobynoBy
GDN/リマーケティング広告以外の活用法|Flat inc.
YouTube広告のターゲティングで効果を上げる考え方と、どのようなターゲティングができるのかを解説|ニッチメディア
【Facebook広告】ターゲティング・運用のコツを紹介!成果につながる5ポイント!|AI analyst BLOG
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