人事担当必見!いまさら聞けない入社手続きの流れと、提出する書類一覧

人材を採用すると、必ず「入社手続き」を行う必要があります。

この入社手続きに抜け漏れがあると無駄な工数がかかるだけではなく、情報管理の観点からもリスクが生じる可能性があります。

しかし、バックオフィス業務全般を1人で兼務している方や、人事部としての業務にまだ慣れていない方だと、入社手続きの流れや用意すべき書類をすべて把握できていないという方もいらっしゃいます。

今回の記事はそんな悩みを抱えている方に向けて、入社手続きのフローについてまとめています。

また、必要な書類やそのフォーマットなどについても一覧化しています。

入社手続きに迷った時でも、この記事を読みながら対処できるようになります。

目次


入社手続きの一連のフロー

入社手続きにかかるフローは以下の通りです。

入社フロー

新卒採用と退職を伴う中途採用では、すこしフローが変わります。

新卒の場合のフローが図通りですが、退職を伴う中途採用の場合は入社日決定の前に、前職の企業に対して「退職の交渉、日程調整」が必要になりますので、新卒社員よりは入社が遅れる場合があります。


入社手続きに必要な書類一覧

入社の手続きに必要な書類は企業側が用意するものと採用予定の人材に用意してもらう書類があります。

企業側が用意する書類の中には、採用予定の人材から承諾がないと作成できないものもあります。

書類一覧は以下の通りです。

企業側が用意する書類社員側に用意してもらう書類
  • 採用通知書
  • 入社承諾書
  • 誓約書
  • 労働条件通知書
  • 雇用契約書
  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳
  • 住民票
  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  • 健康保険被扶養者(異動)届、国民年金第3号被保険者資格取得届(該当する家族がいる場合)
  • マイナンバー
  • 源泉徴収票(中途・パート、アルバイトなど前職がある場合)
  • 雇用契約書、入社承諾書(署名、捺印済みのもの)
  • 資格免許証、合格証明書類(採用において、必要な資格が明示されていた場合)
  • 健康診断書(入社後でも可能)
  • 個人情報保護法に基づく誓約書

企業側が用意する書類

企業側が用意する書類は以下5種類です。

書類内容
採用通知書採用を決定した方に送付する文書。応募者の氏名や住所、雇用条件、勤務開始日や労働契約に関する情報を記載。
入社承諾書応募者が採用通知書の内容に同意し、採用を受諾することを明確にするための文書。
誓約書入社する社員が会社の方針を確認し、遵守することを約束するための文書。法令や機密保持などの約束事項を記載。
労働条件通知書企業が、労働者に対して労働条件に関する情報を提供するための文書。労働時間や勤務条件、休日、社会保険などの条件を記載。
雇用契約書企業側と採用者側の間で、労働契約の内容を明らかにするために交わす契約書。給与や就業場所、勤務時間、業務内容などの労働条件に関する情報を記載。

まずは採用通知書と入社承諾書、誓約書を採用予定の人材に送付します。

採用通知書類は「入社を感謝する書類」ですが、同封する入社承諾書と誓約書の2つは入社する意図を確認する書類になります。

これが提出されてから労働条件通知書と雇用契約書を作成します。

雇用契約書と労働条件通知書は記載内容が似ていますが、法的な作成義務の有無に違いがあります。労働条件通知書は書面として労働者に交付することが法律上義務付けられてるのに対し、雇用契約書は企業に法的な作成義務がありません。

参考:「雇用契約書」とは?「労働条件通知書」との違いや必ず確認するべきポイントを解説 |転職ならdoda(デューダ)

採用予定の人材に用意してもらう書類

採用予定の人材に用意してもらう書類は以下の10種類です。

書類内容
雇用保険被保険者証労働者が雇用保険に加入していることを証明する書類。雇用保険に加入するために必要。
年金手帳被保険者資格取得届の届出の際に、従業員の基礎年金番号を記入するために必要なもの。実物を持参するか、基礎年金番号」の記載されたページをコピーが必要。
源泉徴収票給与や賞与、退職金などから源泉徴収された税金の金額や年間所得などが記載されている書類。年末調整時に必要。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書扶養控除を含めた様々な控除を受けるために必要な書類。年末調整時に必要。
健康保険被扶養者(異動)届・国民年金第3号被保険者 資格取得等届被扶養者に入れる家族の増減や扶養義務者が変わった場合、また国民年金に加入している人が、第3号被保険者として被保険者となるために必要な条件を満たしたことや、加入資格が消滅したことなどを届け出る書類。家族や子供、配偶者がいる場合に必要。
マイナンバー社会保険や年金の情報など、国が管理する各種データを一元管理するための番号。社会保険・雇用保険の加入手続きに必要。
健康診断書入社する労働者が持つ病気や障害がある場合に、その状態を把握することで、その労働者が安全に働くことができるかどうかを判断するために必要な書類。事前準備、もしくは入社後3ヶ月以内に健康診断を受けてもらう。
住民票記載事項証明書提出者の氏名や生年月日、住所、家族構成などが記載されている書類。従業員の身元確認を行ったり、銀行口座を開設する際に必要。
身元保証書提出者の氏名や住所、身元保証人の署名・捺印などが記載されている書類。提出者の身元が確かであることを確認したり、本人の過失で企業に損害が発生したときに、保証人に連帯して損害補償してもらう際に必要。
資格免許証、合格証明書資格やスキルを有することを証明する書類。特定の資格・スキルを必要とする企業の場合は提出が必要。

これらは入社手続きを進める上で必ず必要になりますので、準備してもらいましょう。

参考:入社手続きは人事の基本! 社会保険(健康保険・厚生年金)や雇用保険の手続き、必要書類を解説 | 労務SEARCH


企業が採用を進めるため必要な3つのこと

採用前に企業がやっておくことは、主に契約書周りの作成です。

採用が決まったとして、社員はそれを証明する書類や労働条件などの解説を丁寧にしておかなければ企業に対して不安を抱かれることも少なくありません。

採用前には以下の業務を行っておきましょう。

  • 労働条件通知書の送付
  • 雇用契約書の作成
  • 採用通知書の作成・送付

労働条件通知書の作成

雇用が成立したら労働条件通知書の作成が必須です。

労働条件通知書の作成は労働基準法第15条で義務付けられており、労働条件に関わる事項を社員に必ず通知する必要があります。

具体的には以下の事項を記載する必要があります。

  • 労働契約の期間
  • 就業場所
  • 業務内容
  • 始業/終業時刻
  • 休憩時間
  • 休日/休暇
  • 賃金の計算方法/締日支払日
  • 解雇を含む退職に関する事項

これを記載した書面、もしくは電磁的方法(インターネットやサービスを活用した書類)を送付する義務があるので、必ず作成する必要があります。

労働条件通知書のフォーマットについては、インターネットでダウンロード可能です。

フォーマット:労働条件通知書

参考:労働条件の明示(第15条) | 栃木労働局

雇用契約書の作成

労働条件の合意をもらうために雇用契約書を作成しますが、労働条件通知書と違い、作成が義務付けられているわけではありません。

ですが、基本的にどの企業も社員と企業間のトラブルを防ぐために雇用契約書を作成しています。

雇用契約書は労働条件を記載した後、一部は社員保管用に、もう一部は企業保管用と2部作成する必要があります。

雇用契約書に記載する内容は労働条件通知書と同じく、以下を記載します。

  • 労働契約の期間
  • 就業場所
  • 業務内容
  • 始業/終業時刻
  • 休憩時間
  • 休日/休暇
  • 賃金の計算方法/締日支払日
  • 解雇を含む退職に関する事項

雇用契約書は前述した「労働条件通知書」と同じ役割を持つ書類ですが、決定的に違うのは「署名捺印」が発生することです。

どちらも内容は変わりませんが、雇用契約書の場合は企業の社員の間で「この労働条件に合意します」と署名や捺印を取り交わします。

これにより、「思っていた契約内容と違う」など、契約上でのトラブルを防ぐことができます。

採用通知書の作成・送付

企業の採用意思を伝える採用通知書を作成します。

その際、社員に入社する意思があるかを確認する「入社承諾書」と「誓約書」も同封しておきましょう。

採用通知書に記載する項目は以下の通りです。

  • 採用応募についての感謝状
  • 同封書類の案内
  • 提出が必要な書類と提出期限
  • 入社日
  • 問い合わせ先(会社・もしくは採用担当者の電場番号など)

採用通知書に返信用封筒も同封しておく手続きがスムーズです。

記入を伴う入社承諾書、誓約書や社員側に提出してもらう書類を受け取りやすくなります。

新入社員の入社意思を書面に残す入社承諾書・誓約書の作成・送付

採用予定の社員の入社意思や契約の有無を証拠として残すために入社承諾書と誓約書を作成しましょう。

入社承諾書や誓約書の記載方法は企業によって様々ですが、以下の項目は最低でも記載しておきましょう。

入社承諾書

  • 入社意思があるか
  • 指示された書類は期限ないに提出できるか
  • 提出した書類に虚偽はないか

フォーマット:入社承諾書

誓約書

  • 企業の社員として責任を持った行動できるか
  • 故意または重大な過失により企業に損害をかけた場合はその責任を負えるか

フォーマット:誓約書

社員への提出書類の依頼

採用通知書類の送付に合わせて、必要書類の提出を依頼しておきましょう。

社員に提出を依頼する書類は以下の通りです。

  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳
  • 住民票
  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  • 健康保険被扶養者(異動)届、国民年金第3号被保険者資格取得届(該当する家族がいる場合)
  • マイナンバー
  • 源泉徴収票(中途・パート、アルバイトなど前職がある場合)
  • 雇用契約書、入社承諾書(署名、捺印済みのもの)
  • 資格免許証、合格証明書類(採用において、必要な資格が明示されていた場合)
  • 健康診断書(入社後でも可能)
  • 個人情報保護法に基づく誓約書

この時、返信封筒をつける、提出期限を明確に決めておくことで社員が期日通りに提出してくれる可能性が高くなります。

参考:人材を採用したら?入社手続き等で必要な書類、準備とは


社員の入社後に必要な手続き

入社後の手続きは提出期限が定められているものや、社員の生活に関わるものがあります。

例えば、雇用保険の提出が遅れると「遅延理由書」の追加書類の提出義務が発生します。

そのほかにも、健康保険の加入が遅れると、社員自身や家族が病院で保険を受けられないなどのトラブルが発生する可能性があります。

以下では保険関係や税金関係、社員が入社した際に必要な法定三帳簿の作成について解説します。

保険関係の手続き

保険関係の手続きは社員の生活に関わることなので、入社が確定したらすぐに手続きしましょう。

保険関係の手続きには、条件を満たす場合のみ申請可能など条件が定められているものもあります。

例えば、「社会保険の手続きは70歳未満であること」などの条件があります。

採用予定の社員が条件を満たしているか確認した上で手続きを行いましょう。

 

社会保険の加入手続き

入社した社員が以下の条件を満たす場合は社会保険の手続きを行いましょう。

対象者条件
正社員70歳未満
正社員以外(派遣社員、契約社員、パート、アルバイト)・1週間の所定労働時間および1ヵ月の所定労働日数が、派遣元の一般従業員の4分の3以上であること

・契約期間が2ヶ月以上になること(所定の期間を超えた場合はその日から被保険者となります)

正社員以外の場合は例外があり、「労働日数が4分の3以下」でも以下5つの条件を満たしている場合は被保険者となります。

  • 特定適用事業所で働いていること
  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇用期間が1年以上見込まれること
  • 賃金の月額が88,000円以上であること
  • 学生でないこと

参考:令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大

これらの書類は社員が入社して「5日以内」に健康保険・厚生年金被保険者資格取得届けを年金事務所または健康保険組合・厚生年金基金にと届け出る必要があります。

参考:健康保険・厚生年金保険の届書

雇用保険の加入手続き

雇用保険の加入手続きは以下の条件が見込める場合は加入対象なります。

  • 31日以上の雇用が見込める
  • 所定労働時間が週20時間以上

手続き方法は「労働者名簿」と出勤簿、雇用契約書など雇用を証明できるものと合わせて「雇用保険被保険者資格取得届」をハローワークに提出します。

もし社員が前職で雇用保険に加入していた場合、書類提出の際に必要な「被保険者番号の確認」のため、雇用保険被保険者証を提出してもらいましょう。

雇用保険の手続き期限は「雇用した日の翌月10日」までなので、遅れないよう注意してください。

フォーマット:雇用保険被保険者資格取得届

労災保険の手続き

業務中に不慮の事故による病気や怪我、失業などを保障する労災保険の手続きも必要です。

こちらは企業が「適用事業者」である場合は手続きは必要ありません。

ただし、適用事業者に認定されていない場合は申請が必要です。

詳しくはこちらを参考にしてください。

参考:新規適用の手続き

税金関係の手続き

企業が社員を雇用した場合は、所得税や住民税の手続きを行う必要があります。

新卒採用や中途採用によって必要書類が異なりますので、スムーズに手続きできるよう詳しく解説します。

所得税の手続き

社員が入社したら配偶者や扶養親族のための「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出してもらい、源泉徴収票を作成します。

上記の書類を提出してもらう理由は配偶者や扶養親族の状況により、金額が異なるからです。

給与が発生する月の翌月10日は税務署に源泉徴収税を納付する期日であり、それまでに提出できるよう準備を進めましょう。

もし社員に前職がある場合は年末調整を行うため、過去の「給与所得等の源泉徴収票」も提出してもらいましょう。

参考:転職後に前職の源泉徴収票が必要な理由と、もらえない場合の対処法|求人・転職エージェントはマイナビエージェント
   いまさら聞けない中途入社の「年末調整」の方法を丁寧に解説

住民税の手続き

住民税は前年の所得に対して課税されるため、前職の有無によって手続きが変わります。

新卒採用など前職のない場合は入社時の手続きは必要ありません。

しかし、中途採用の場合は現状住民税を自身で支払っている「普通徴収」か会社に住民税を支払ってもらう「特別徴収」のどちらを利用しているかによって変わります。

  • 普通徴収から特別徴収に変更する場合は「特別徴収への切替申請書」を市町村に提出
  • 特別徴収を継続する場合は「特別徴収にかかる給与所得者異動届出書」を提出

普通徴収から特別徴収に変更する際は未使用もしくは納付済みの領収書も申請書類と一緒に提出する必要があります。

期日は市町村によって異なりますが、基本的には翌月10日が期限ですので、遅れないよう提出しましょう。

申請書類については各市町村のホームページで取得できます。

法定三帳簿の作成

社員が入社した後は労働基準法により「法定三帳簿」の作成が義務付けられています。

  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 出勤簿

これら3つは社員を雇用した場合にかならず作成しなければなりません。

労働者名簿

労働者名簿とは社員の名前や生年月日などの個人情報を記した書類です。

事業所ごとに作成が義務付けられており、社員一人につき一枚の名簿を作成し、常に最新の状態を保つ必要があります。

労働者名簿は雇用保険の申請や助成金の申請などを行う場合に必要だからです。

労働者名簿は以下の内容を必ず記載しなければなりません。

  • 社員の氏名
  • 生年月日
  • 履歴(配置転換や異動があった場合の履歴)

参考:労働者名簿-なるほど労働基準法

 

賃金台帳

賃金台帳は労働基準法第108条法定で定められている、社員を雇用した際に必ず作成しなければならない書類です。

賃金台帳にも必ず記載しなければならない事項があります。

  • 氏名
  • 性別
  • 賃金の計算期間
  • 出勤日数
  • 現物給与
  • 労働時間
  • 残業時間・休日出勤時間・深夜労働時間数
  • 基本賃金
  • 所定時間外割増賃金
  • 各種手当(通勤費も含む)
  • 臨時の給与
  • 賞与

のフォーマットについては厚生労働省が提供しています。

フォーマット:賃金台帳

出勤簿

出勤簿は労働基準法の第4章により、社員の適切な労務を守るために作成が義務付けられています。

出勤簿にも記載しなければならない事項があります。

  • 出勤簿やタイムレコーダー等の記録
  • 使用者が自ら始業、終業時刻を記録した書類
  • 残業命令及日その報告書
  • 労働者が記録した労働時間報告書等

こちらを記載しなければなりません。

詳しくは厚生労働省のガイドラインを確認してください。

参考:労働者を雇用したら帳簿などを整えましょう


入社手続きは紙の書類よりも電子化が主流

入社手続きは紙の書類での作成が必要のない電子化が主流になっています。

ここまで紹介した入社の手続きは、厚生労働省からPDFをダウンロードして書類にサインをして、というように大変手間がかかります。

入社手続きは社員とのやりとりが多く、労務の負担も大きいです。

そのほかにも提出期限のあるような社会保険や雇用保険については、市役所に訪問して提出しなければなりません。

しかし、紙の書類を使わない電子化サービスなどを利用すれば、書類作成の効率化だけでなく提出書類をワンクリックで手続きできます。

入社時によくある「重要書類の書き間違い」なども電子化を行えばWeb上で訂正できるので、採用業務の効率化も可能です。

テレワークが増えてきた影響もあり、入社手続きだけでなく労務管理も電子化するのが主流です。


入社手続きに関するQ&A

入社手続きでは、「社員が手続きに必要な書類をなくした」など手続きを進める上で障壁となるトラブルがあります。

以下ではトラブルが起きてもスムーズに手続きを進められるよう、企業側で入社の手続きを行う際のQ&Aを解説します。

社会保険や雇用保険の手続き期限に遅れた場合はどうしたらいい?

期限が遅れた場合でも提出することは可能です。ただし、追加書類を求められる場合があります。

例えば、社会保険や雇用保険の提出期限に間に合わず60日以上過ぎた場合、賃金台帳や出勤簿の写しを提出しなければなりません。

社会保険についても同様ですが、手続きに遅れると社員が医療保険を適用できないなどの問題も生じます。

トラブルの元にもなりますので、期限内に必ず提出してもらうようにしましょう。

参考:入社手続きはいつまでに行うべき?雇用保険や社会保険の対応期限を解説! – バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

社員が年金手帳などの重要書類を紛失した場合はどうしたらいい?

年金手帳や雇用保険被保険者証、健康診断書など入社手続きに必要な書類は紛失しても再発行が可能です。

以下の表に重要書類と再発行方法をまとめました。

重要書類再発行方法
年金手帳年金事務所
雇用保険被保険者証管轄のハローワーク
源泉徴収票退職先の総務や経理部に依頼
健康診断書各保健機関

これらの重要書類については再発行可能です。

各再発行の方法は以下の記事も参考にしてください。

参考:年金手帳を紛失またはき損したとき
雇用保険被保険者証再交付申請書
よくあるご質問【健康診断・人間ドックについて】健診結果表の紛失について|静岡厚生病院|JA静岡厚生連
入社手続きに必要な書類一覧|書類紛失や間に合わないときの対処法も解説!

雇用保険被保険者番号がわからない場合はどうしたらいい?

雇用保険被保険者番号がわからなくても雇用保険手続きは可能です。

しかし、手続きを行う際には「雇用保険被保険者資格取得届」に前職の企業名がわかる書類を添付する必要があります。

履歴書等の書類を添付すれば手続き可能です。

入社日と保険加入日は違ってもいい?

入社日と保険加入日は場合によっては違っても構いません。

社会保険や雇用保険の加入日は原則として事実上の使用関係が始まった日になります。

これは実際に報酬が発生する日ということです。

例えば、4/1日に入社・出勤する場合は「事実上の使用関係に入った」ことになるので、資格取得日は4/1日になります。

ですが、4/1日に入社したが初めての出社日が4/5日だった場合、日割り計算して給与が支払われる場合は資格取得日を4/5にしても構いません。

もし上記のケースで日割り計算ではなく、月給制だった場合は4/1日に資格取得日を設定しなければなりません。

参考:入社日と保険加入日は違ってもいいか? – 『日本の人事部』


入社手続きを行う前に理解しておくべき注意点

入社手続きを行う前に社員との間でトラブルになりうる注意点があります。

  • 秘密保持に関する誓約を忘れると情報漏洩の危険性がある
  • 身元保証書がなければ横領や損害が発生した場合に対処できない
  • 経歴詐称がないか確認しておかなければ問題が起きた時に解雇できない

このようなトラブルを前もって防ぐためには入社前に注意しておく必要があります。

秘密保持に関する誓約を忘れると情報漏洩の危険性がある

秘密保持に関する誓約を忘れると、退社後の情報漏洩など、社員が同業種に転職した場合に機密情報を利用される危険性があります。

また、退職時に顧客情報を持ち出され、悪用される場合もあります。

これらを防ぐためにも、秘密保持に関する誓約書を作成しましょう。

ただ、秘密保持に関する誓約書を作成する際は雛形やテンプレートをそのまま使ってはいけません。

必ず「機密情報として扱うものの定義」例えば、顧客情報や製造工程に関わる技術など、詳細な事項を決めなければ効力を発揮しない可能性があります。

効力を発揮する様な秘密保持に関する誓約は以下の通りです。

  • 顧客の住所、氏名、連絡先に関する情報
  • 取引内容、取引価格、取引履歴に関する情報
  • 顧客が貴社との取引のために、貴社に提供した当該顧客に関する一切の情報

このように具体的に機密情報の定義を記載することで、機密情報を洩らされる、悪用されるといったトラブルを未然に防げます。

参考:従業員の秘密保持誓約書について解説。安易な雛形利用は危険!

身元保証書がなければ横領や損害が発生した場合に対処できない

身元保証書を受け取らなければ、社員が入社後にお金を持ち逃げして連絡がつかなくなったなど、損失が発生した場合に対処できません。

身元保証書は企業が雇用した社員の身元を第三者が保証するための書類です。

作成時には損害が起こった場合に保証人に損害賠償を請求するものです。

横領や不正が発生した場合、本来であれば身元保証者に連絡しますが、身元保証書がない場合は連絡する術がなく、対処できません。

ですので、身元保証書の作成・記入を入社時に依頼しておきましょう。

ちなみにこの書類は有効期限の上限が5年になりますので、都度更新が必要です。

参考:【トラブル対策】人材の入社時に企業が受け取るべき書類とは | 人材採用・育成 | コラム | 経営と人材をつなげるビジネスメディア「HUMAN CAPITAL サポネット」

経歴詐称がないか確認しておかなければ問題が起きた時に解雇できない

経歴詐称がないか確認しておかなければ、雇用してから「実務経験がなく仕事ができなかった」など問題が起きた時に対処できません。

経歴詐称は「詐称された内容を雇用前に知っていたら契約を締結していなかったか」が明確でなければ解雇できないのです。

例えば、上記の例でいくと「実務経験がある」と詐称していたことになります。

しかし、社員募集のために求人票に「未経験歓迎」などの文言が記載されている場合は解雇できません。

不当な解雇は労働基準法や労働協約で労働者の権利が保証されているため、解雇したくてもできない状況に陥ります。

ですので、入社の手続き時点で経歴詐称がないか確認しておきましょう。

資格証明書は確認しておかなければ法律違反になる

入社手続きの前に資格証明書を確認しておかなければ、業務を進める上でのトラブルや最悪の場合は企業側が法律違反を指摘される可能性があります。

資格の確認は当たり前のことですが、中には資格を取得したと嘘をつき、面接を受ける方もいます。

もしも資格詐称に気づかずに採用しまうと企業のみ不利益を被るので、資格を有する業種の場合、入社前に資格証明書の提出を依頼しましょう。


まとめ

この記事では、社員雇用の入社前や入社後に必要な書類、手続きを解説しました。

入社前には必要な書類、提出期限の決まっているものもいくつもあります。

特に社会保険や雇用保険は提出期限が決まっており、期限内に提出できないと追加書類を作成しなければならず、手間がかかります。

そうならないためにも、この記事を参考にしながら、提出遅れや必要書類の送付ミスがないよう入社手続きを進めましょう。