SNSの投稿の間やWebメディアのおすすめ記事コーナーなどに、PRと書かれた広告を見たことある方も多いのではないでしょうか。これらの広告枠は、「ネイティブ広告(ネイティブアド)」と呼ばれています。
ネイティブ広告の特徴は、ユーザーのコンテンツ体験になじんだデザインやフォーマットであること。そのためリンク先のランディングページも、ユーザーに寄り添ったコンテンツが望ましいとされています。
その1つの形が、ランディングページを読み物型にすることです。そこで今回は、ネイティブ広告を使う時に知っておくべき読み物型のランディングページ「記事型LP」についてご紹介します。
目次
記事型LPとは、Webメディアの記事のような読み物型のランディングページ
記事型LPとはその名のとおりWebメディアの記事のような、読み物型のランディングページです。
左の画像が通常のLPで、右の画像が記事LPです。
記事LPは、SNSやWebメディアを見ている方が読むのを想定しているため、デザイン要素はできるだけ減らし文章中心で構成されています。
通常のLPと違って広告感が薄いため、自然と読み進めてもらえやすいという特徴があります。
記事LPと通常LPの違い
記事LPと通常LPの違いは、アピール方法にあります。
通常のLPは自社の商品・サービスの魅力を中心にアピールしますが、記事LPはユーザーの知りたいことや困っていることを記事で訴求します。
最終的に記事LPを読んだユーザーにPRできることは変わりありませんが、ユーザーのニーズに沿った内容でアピールする点が通常のLPと異なります。
なぜ通常LPより記事型LPをリンク先にするべき?
記事LPをリンク先にすべき理由は、コンテンツの内容がユーザーの心理に寄り添っているからです。
代表的なネイティブ広告には、SNSの投稿の間などに表示される「インフィード広告」や関連記事の中などに表示される「レコメンドウィジェット型広告」があります。
WebメディアやSNSを見ている時に広告に興味を持ってリンクを開いてもらっても、下記の図のようにそれまでの「コンテンツを読む」というマインドと全く違うページが表示されたら、内容の良し悪しに関わらず読み手は違和感を感じてしまう可能性があります。
先ほどもお伝えした通り、記事LPは広告感を嫌がるユーザーでも読み進めてくれやすくなるため、リンク先として遷移できるようにするのがいいでしょう。
参考:ネイティブ広告の成功事例から見るその活用方法と4つの注意点
読みたくなる記事のポイント14選
それでは、記事型LPで成果を上げるポイントについて見てみましょう。
- タイトルは2フレーズに分ける
- タイトルに記号を活用する
- タイトルや見出しに、数字による訴求を入れる
- 漢字:ひらがな:カタカナ=2:7:1の割合を意識する
- 文字数は1500文字前後におさめる
- 画像や図を入れる
- 第三者機関のデータを入れる
- 伝えたいことは太字・赤字・黄色下線などを駆使して目立たせる
- ライター情報を入れる
- ユーザにとって有益な情報7割、自社情報3割にする
- 導線ボタンの文言は文脈にあわせる
- テキストリンクを設置する
- ヘッダーはメディア風にする
- 記事LPの中のリンク先は、通常LPにする
1:タイトルは2フレーズに分ける
タイトルは記事を読んでもらえるかどうかの要です。リズムよく流れるようなタイトルはユーザの興味を引き、記事を読むきっかけをつくります。
2:タイトルに記号を活用する
読みたい!と思わせるタイトルにするには、ひと目見て内容が分かりやすい必要があります。
【】、「」、!、?、♡、♪、“ ” などの記号を取り入れることで、パッと分かりやすいタイトルになります。
3:タイトルや見出しに、数字による訴求を入れる
「◯割の人が挫折?!」「3人に1人が~?!」「満足度○%の秘密は?」「◯年もかかる?!」「◯つの理由」など、数字による具体的な訴求は、ユーザの興味を喚起し、記事へと引き込みます。
NAVERまとめやMERYなどのメディアで関連ワードを検索し、お気に入りやView数の多い記事のタイトルや内容を参考にするのがおすすめです。
4:漢字:ひらがな:カタカナ=2:7:1の割合を意識する
記事は、漢字ばかりだと難しく見えてしまいますし、だからといってひらがなばかりでも読みづらいです。
最適な割合は漢字:ひらがな:カタカナ=2:7:1のバランスだといいます。
割合を正確にはかる必要はありませんが、読みやすさを意識して漢字・ひらがな・カタカナを使い分けましょう。
5:文字数は1500文字前後におさめる
ユーザが苦なく読めるよう、記事は1500文字前後の長さが適切です。
ただ、高価格帯商品の場合はユーザの検討も慎重になるため、文字数が多少増えても詳しく説明したほうがよいでしょう。
6:画像や図を入れる
文章ばかりでは見た瞬間に読む気が失せてしまいますし、すべて読むまでに疲れてしまい離脱に繋がる可能性があります。
画像や図を適度に入れ、長さを感じさせないようスムーズに読んでもらう工夫をしましょう。1コンテンツに1画像が目安です。
7:第三者機関のデータを入れる
第三者機関による客観的なデータを入れることで、信憑性アップにつながります。このようなデータは、独立した研究や分析に基づいて得られたものであるため、読者にとっても信頼できる情報となります。
また、第三者機関のデータを使用している記事は、検索エンジンにとっても評価が高く、検索結果に上位表示されやすくなります。
8:伝えたいことは太字・赤字・黄色下線などを駆使して目立たせる
ユーザは文章すべてを読み込んでくれるとは限りません。長い文章ならなおさら読み飛ばされてしまう可能性があります。そのため、特に伝えたい部分は太字・色を変える・文字背景に色を敷くなどを駆使して目立たせることで、メリハリがつき読みやすくなるでしょう。
9:ライター情報を入れる
執筆者がもし記事内容にマッチした権威や経歴、趣味、特技などを持っている場合は、名前や写真、紹介文を載せることで信憑性アップにつながります。
10:ユーザにとって有益な情報7割、自社情報3割にする
ユーザーは「コンテンツを読む」というマインドでランディングページを訪れることが多いので、過度な売り込み内容のランディングページだと、違和感を感じて離脱されてしまいます。
ちゃんとユーザに興味を持ってもらうために、一方的な押し売りではなく、ユーザにとって有益な情報(Give情報とする)を提供することを心がけましょう。
しかし、Give情報だけではユーザのモチベーションを購入やお申し込みまで持ち上げられません。
そのため、過度な売り込みをしすぎずに、いかにユーザの購買意欲を高めるか、がカギとなります。PR情報:Give情報=3:7が目安とされています。
11:導線ボタンの文言は文脈にあわせる
通常のランディングページであれば、導線ボタンに「ご購入はこちら」「モニターに応募する」などと記載しますが、過度な売り込みをしすぎてしまうと違和感がでます。
そのため、記事型LPの場合は「◯◯についてもっと知りたい!」「◯◯について詳しくみてみる」などといった文脈に沿った文言にするのがよいでしょう。
12:テキストリンクを設置する
記事内に導線が複数あったほうが、商品・サービスページへの遷移率は上がります。
記事本文に商品・サービスに関する情報を入れている場合は、その文章をテキストリンクにするなど、購入ページへの導線を増やしましょう。
13:ヘッダーはメディア風にする
ヘッダーをWebメディアのようなデザインにすることで、それまで他のコンテンツを読んでいたのと比べて違和感なく読み始めることができます。
参考:参考にするべきLPデザイン例14選と意識すべきコツを紹介
14:記事LPの中のリンク先は、通常LPにする
記事型LPはPR情報が少ないため、いきなり購入へとつなげるのはハードルが高いでしょう。そのため、記事型LPのリンク先は購入ページではなく、通常のランディングページを挟むのがよいと考えられます。
通常LPへの遷移によって離脱されてしまう恐れもありますが、記事型LPで興味を醸成し、通常のランディングページで問い合わせや購入をしてもらうという流れにすることで、ユーザの購入へのモチベーションを上げることができるでしょう。
さらに成果を上げるために意識すべきこと
ただやみくもに記事を執筆しても成果へは繋がりません。そこで、記事をつくる際に弊社が意識して行っていることについてご紹介します。
目的にあわせて、配信手法を考える
記事の内容だけでなく、どのように配信をしたら目的を果たせるのか、その目的を果たすためにはどんな層に向けて配信するのが効果的かを考えて設計する必要があります。
例)商品・サービスの認知が目的の場合
より多くのユーザーに向けて記事を届けたいから、ターゲティング設定が必要ないため多くの潜在層ユーザーに記事を届けることのできる「レコメンドウィジェット型広告」で配信してみるのをおすすめします。
また、性別、年齢が限られてくる商品・サービスの場合は、「インフィード広告のデモグラフィックターゲティング」で性別、年齢だけ区切って配信するのもいいですね。
例)ユーザーの獲得が目的の場合
商品・サービスに関連性のある特定のキーワードで検索したことがあるユーザーに対し配信する、「インフィード広告のサーチターゲティング」で配信したり、一度その商品・サービスに関するページに訪れたことのあるユーザーに対してのみ配信する、「インフィード広告のリターゲティング」で配信すると、より獲得に近いユーザーにアタックできると考えられます。
ただ、まだリターゲティングできるほどのユーザーのリストが溜まっていない!という場合は、「レコメンドウィジェット型広告」でまずは多くのユーザーに配信しユーザーリストを溜め、そのリストのユーザーに対して「インフィード広告のリターゲティング」でクロージングする、という2ステップでアタックしてみてはいかがでしょうか。
ターゲットの興味関心にあわせて、記事のアプローチを決める
ユーザーの興味関心の段階にあわせて記事のアプローチを考えます。「レコメンドウィジェット型広告」で配信するのなら、ライトな潜在層向け記事のほうが読まれるかもしれないですし、すでに一度商品・サービスの検討をしたことのあるユーザーに配信する「インフィード広告のリターゲティング」なら、クロージングのための勝負記事を用意しましょう。
ただ、そもそもの記事の良し悪しによっては、潜在層向けに書いたつもりの記事が顕在層に響いた!なんてこともあり得るため、まずはすべての配信方法ですべての記事を配信し、検証してみるのがいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?インフィード広告やレコメンドウィジェット型広告を実施している企業は、まだまだ大手企業中心のごく一部です。具体的な成功事例は世に出回っていませんが、実施したことにより売上倍増したという声も聞きます。
リスティング広告が手詰まりの方や、新たなユーザー層の開拓を目指す方。「記事型LP」を活用して、インフィード広告やレコメンドウィジェット型広告で獲得率アップを図りましょう!