
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告のことです。ある特定のキーワードに対して広告を表示でき、そのキーワードをユーザーが検索している関心が高いときに広告が表示されるため、コンバージョン率が高くなりやすいのが特徴です。
リスティング広告が表示される場所は、主に検索結果の上部と下部で、国内の主要なリスティング広告は「Google広告(旧Google AdWords)」と、Yahoo! の「検索広告」の2つです。
リスティング広告は、Webマーケティングにおいて重要な役割を担います。どんな商品・サービスであっても、リスティング広告を上手に使えば、売上を向上させることが可能です。
本記事では、Web上で商品・サービスをアピールするなら必ず押さえておきたい「リスティング広告」について、費用から運用のやり方まで徹底解説します。
本記事のポイント |
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「これからリスティング広告をやってみたい」
「リスティング広告でしっかり売上を上げたい」
…という方におすすめの内容となっています。
この解説を最後までお読みいただければ、「リスティング広告の全体像」はもちろんのこと、「リスティング広告で成果を挙げるために必要な知識」までしっかり身につきます。初心者の方にも丁寧にわかりやすく解説しますので、ご安心ください。
また下記の資料では、リスティング広告など7つのマーケティング施策を演習形式で学ぶことができます。ぜひ参考にしてみてください。
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それではさっそく「リスティング広告」を解説します。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とは、日本語でいえば「検索連動型広告」のことです。ユーザーが検索したキーワードに応じて検索結果画面の上や下に表示される広告のことを指します(参考:検索連動型広告とは)。
リスティング広告をクリックしたユーザーを、指定したWebサイトに誘導することができます。
リスティング広告にはさまざまな呼び方がありますが、以下はすべてリスティング広告になります。
- サーチワード広告
- キーワード広告
- PPC広告
- ペイドリスティング
- 検索連動型広告
まずは、リスティング広告の概要から押さえておきましょう。
広告媒体:検索エンジン(Google・Yahoo!・他)
リスティング広告が掲載される媒体は「検索エンジン」になります。具体的には、リスティング広告の掲載依頼先は、「Google」「Yahoo!」の2つに分かれます。
Googleのリスティング広告のメニュー名は「Google広告(旧称:Google AdWords)」、Yahoo!のリスティング広告のメニュー名は「検索広告」です。
▼Google広告
引用:Google
▼Yahoo! 検索広告
引用:Yahoo!
それぞれ、Google・Yahoo!の検索結果に表示されるのはもちろんですが、Google・Yahoo!以外にも提携している検索エンジン(検索パートナー)の検索結果に表示させることができます。
▼Google・Yahoo!のリスティング広告の検索パートナー
goo、@nifty、BIGLOBE、AU one、Thchnorati、ライブドア、LUNASCAPE、Hatend、Aladdinなど | |
Yahoo! | Live Search、日経ネット、フレッシュアイ、エキサイト、オールアバウトなど |
なお、日本国内での検索エンジンのシェアの約8割をGoogleが占めています。よって、まずはGoogle広告からリスティングをスタートするのがおすすめです。
ただし、実はYahoo!はGoogleの検索技術を使用しており、リスティング広告の仕組みは同じになっています。そのため、予算に余裕があるのであればYahoo!も一緒に始めると良いでしょう。
2023年3月時点の、世界のデスクトップの検索エンジンシェアは、Googleが72.31%でYahoo!が10.07%です。
モバイルの場合の検索エンジンシェアは、Googleが80.69%でYahoo!が17.77%という数字となっています。
Google・Yahoo!のリスティング広告について詳しくは、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
掲載エリア:検索結果ページ
リスティング広告が実際に掲載されるエリアは、検索エンジンの検索結果ページです。
引用:Yahoo!
具体的なエリアは「検索結果の上部・下部」が主流です。そのほか、媒体によってはサイド(右側)に表示されるケースもあります。
原稿フォーマット:テキスト
原稿フォーマットはテキストで、「広告見出し・リンク先のURL・説明文」の3つの要素で構成されるのが基本です。
引用:Google
広告文には文字数の制限があります(参考:リスティング広告の文字数まとめ)。使用できる文字、記号にも規定がありますので。最新情報は、各媒体の公式サイトからご確認ください。
参考:参考:【2022年最新版】 リスティング広告(Google、Yahoo!)入稿規定まとめ
なお、補足としてGoogle広告には「ショッピング広告」というメニューがあります。ショッピング広告であれば画像を掲載することも可能です。
引用:Google
一般的には「リスティング広告」といえばテキスト広告を指しますが、小売業を営んでいる方はショッピング広告という画像ありの選択肢もあることを知っておきましょう。
参考:ショッピング広告とは?設定方法や効果を出すためのコツまで詳細解説
料金体系(課金方式):クリック課金 × 入札形式(オークション)
リスティング広告の料金体系(課金方式)は「クリック課金」「入札形式(オークション)」という特徴があります。
クリック課金とは、ユーザーが広告をクリックしたらはじめて料金が発生する仕組みです。
引用:Yahoo!
成果が出た分(=実際にクリックされた分)しか料金がかかりません(参考:クリック単価の事実と相場とは!?)。
クリックされたときにかかる広告料金の金額は、広告主自身が「入札形式(オークション)」で設定します。
広告を表示させるためには、最低入札価格以上での入札が必要になります。最低入札価格はキーワードによって変動し、検索数の多いキーワードほど、最低入札価格も高くなる傾向があります。(参考:リスティング広告費用)。
さらに、高い金額で入札するほど、掲載順位が上がります。詳しくは次項で解説しましょう。
掲載順位:入札価格 × 広告の品質で決まる
検索キーワードによっては人気が高く、広告表示できる枠数以上の広告掲載希望があります。そこで、どの広告を優先するかの判断基準となるのが「入札価格」と「広告の品質」です。
高い金額で入札するほど、掲載順位が高くなり、検索結果上部の目立つ位置に広告が表示されやすくなります。
ただし、低品質な広告が上位に表示されないように、入札金額だけでなく「広告の品質」も評価基準となっています。広告の品質は、広告のクリック率・検索語句と広告の関連性・リンク先ページの品質などから判定されるものです。
これらの要素を複合的に判断し、リスティング広告を掲載有無・掲載順位を決めるための「広告ランク」という値が割り当てられます。広告ランクが高いほど上位表示することが可能です。
詳しくは「品質スコアの改善ガイド」にて解説していますので、あわせてご覧ください。
リスティング広告の4つのメリット
さて、ここまで読んでいただければ、リスティング広告の概要はしっかり身についています。ここからは、リスティング広告の実務で役立つ知識をご紹介していきましょう。
まずは「リスティング広告って何が良いの?」という疑問にお答えします。リスティング広告のメリットを4つ、解説しましょう。
メリット1:購買意欲の高い見込み顧客に直接アプローチできる
1つめのメリットは「購買意欲の高い見込み顧客に直接アプローチできる」ことです。
リスティング広告の最大の特長は「特定のキーワードで検索したユーザーに対して、検索した瞬間に広告を表示できる」ことです。
ユーザーは、検索キーワードに関して何らかのニーズを持っていて、その答えを探すために検索しています。ここが重要なポイントです。
例えば、「業務 効率化」と検索したユーザーは「業務を効率化したい」というニーズを持っていて、その答え(解決策)を探すために検索しているのです。
検索した瞬間に、ユーザーが欲しがっている答え(解決策)を広告テキストとして表示させれば、ユーザーは「自分が求めている答えはコレだ!」と判断して、広告をクリックします。
つまり、リスティング広告を使えば、ある特定のキーワードで検索して解決策を欲しがっている、購買意欲の高い見込み挙客に直接アプローチができるのです。
すでに成約(コンバージョン)に近いユーザーと接触できるため、リスティング広告経由のユーザーはコンバージョン率が高くなる傾向にあります。
メリット2:即日配信スタートできる
2つめのメリットは「即日配信スタートできる」ことです。
リスティング広告には、専用の広告管理画面が用意されており、画面の案内に従って必要な情報を入力するだけで広告掲載がスタートできます。
媒体社の担当者の原稿チェックやメールでの条件交渉などのステップは不要ですから、先方の営業日を気にする必要もありません。24時間365日、いつでも掲載開始が可能です。
「広告を掲載したい」と思ったら、数時間後には掲載スタートすることもできます。
また入札に勝てれば、配信してすぐに検索結果の最上部に表示させることも可能です。数あるマーケティング施策のなかでも、またインターネット広告のなかでも即効性があるのがリスティング広告です。
メリット3:リアルタイムで改善できる
3つめのメリットは「リアルタイムで改善できる」ことです。
リスティング広告には専用の管理画面が用意されているとお伝えしましたが、管理画面からリアルタイムで成果をチェックすることができます。
引用:Google
想定よりも結果が悪い場合には「すぐに広告掲載を一時停止して改善してから再開」といった対応も可能です。
リアルタイムで臨機応変に改善が可能だからこそ、ロスを減らして費用対効果を最大限まで高めることができます。
メリット4:1,000円からスタートできる
4つめのメリットは「1,000円からスタートできる」ことです。
GoogleもYahoo!も、リスティング広告の最低出稿金額は設定されていません。いくらからでも入札が可能です。
では「具体的にいくらからできるの?」というと、答えは1,000円からです。リスティング広告の料金の支払い方法は、以下のとおりとなっています。
▼リスティング広告の料金支払い方法
前払い | 後払い(請求書払い) | |
1,000円〜 クレジットカード | 利用要件を満たした場合のみ※ | |
Yahoo! | 3,000円〜 クレジットカードまたは銀行振込 | 一部の広告代理店のみ |
※Googleの後払いの要件:会社を登録してから 1 年以上が経過していること、有効な Google 広告アカウントを 1 年以上良好な状態で保有していること、過去 12 か月のうち、お支払い額が 50 万円以上(この額は国によって異なります)の月が 3 回以上あること。
よって、Googleのリスティング広告を利用し、1,000円の前払い入金内で入札するのが最低ラインとなります。
多額の広告費を確保できない企業はもちろん、個人事業主・フリーランス・自営業の方でも取り組みやすいのがリスティング広告です。
参考:リスティング広告をたった5万円の費用で効果的にハックする手法|LISKUL
リスティング広告の3つのデメリット
メリットがたくさんあるリスティング広告ですが、マイナス面もあります。デメリットを3つ、ご紹介します。
デメリット1:視覚に訴える訴求はできない
1つめのデメリットは「視覚に訴える訴求はできない」ことです。
リスティング広告は基本的にテキストで構成されるため、「画像バナー」のような視覚に訴える訴求はできません。
例えば、魅力を伝えるためにビジュアルが重要な商品の訴求や、写真を使ってブランドイメージの醸成を図りたいといった目的では、リスティング広告は役立ちません。
リスティング広告で訴求できるのは、あくまでテキストベースで表現できる範囲内となります。
デメリット2:広告慣れしているユーザーのクリック率が低い
2つめのデメリットは「広告慣れしているユーザーのクリック率が低い」ことです。
リスティング広告は、表示されるエリアが固定されています。基本的に検索エンジンの検索結果の上部と下部です。
「このエリアの表示されているコンテンツは広告」と学習しているユーザーの場合、無意識のうちに該当エリアに視線を送ること自体を避けるというデータがあります(参考:Banner Blindness Revisited: Users Dodge Ads on Mobile and Desktop)。
広告慣れしているユーザーの場合、リスティング広告で魅力的な広告文を表示しても見落とす可能性があることは、マイナス面として押さえておきたいポイントです。
デメリット3:競合他社との競争が激しい
3つめのデメリットは「競合他社との競争が激しい」ことです。
リスティング広告では、特定のキーワードさえ入力して検索結果を確認すれば、競合他社がどんなテキストでリスティング広告を出稿しているか見放題という特性があります。
よって、競合他社の広告文を参考にすることも、より強いテキストで対抗することも可能で、競争が激しくなりやすい広告です。
加えて、入札金額での掲載順位争いもあります。競合他社も狙っている人気のキーワードでは、競争が激しくなりすぎて費用対効果が悪くなるケースもあります。
解決策としては、競合他社が気づいていない自社だけのキーワードを見つけることです。詳しくは後ほど「リスティング広告を成功させる3つのコツ」にて解説しますので、続けてご覧ください。
リスティング広告とSEO(自然検索)の違い
さて、ここまでご覧いただき、こんな疑問が浮かんでいないでしょうか。
「検索結果に広告文を表示するということは、それってSEO(自然検索)とは何が違うの?」
どちらも、“検索エンジンで特定のキーワードで検索したユーザーにリーチする”という点では同じですが、明らかに違うポイントがあります。詳しく解説しましょう。
こちらの記事も合わせてご覧ください。
参考:リスティング広告とSEOの6つの違いと自社にとって最適な使い分け|LISKUL
SEO(自然検索)は直接コントロールできない
最も大きな違いは「SEOは直接コントロールできない(リスティング広告は直接コントロールできる)」という点です。
SEOでも、さまざまな施策を駆使して上位表示を目指すことはできますが、その影響はあくまでも間接的なものです。例えばGoogleでいえば、掲載順位も表示されるタイトルも説明文(スニペット)も、Googleのアルゴリズムに基づいて決定されます(参考:検索エンジン最適化(SEO)の仕組みと押さえておきたい3つの対策)。
Googleの評価次第で、直接的なコントロールはできません。検索結果の上位に表示させるためには、時間と労力が必要です。
リスティング広告でできること
一方、リスティング広告では、お金を出して入札さえすれば、SEOでの自然な検索結果よりも上部のエリアに広告文を表示させることができます。
しかも、タイトルや説明文は、自社で練った効果的なテキストを、一言一句変えることなくそのまま表示できます。
SEOのように、検索結果に表示されるまで数ヶ月〜1年以上の長期間待つ必要もありません。数時間後には検索結果の上部に表示させることが可能です。
ここでリスティング広告でできることをまとめておきましょう。
- オーガニック検索(自然検索)よりも上のエリアに表示できる
- 低価格からの自由な金額で入札できる
- 広告エリア内での掲載順位も入札金額である程度コントロールできる
- 表示させるテキストを自由に設定できる
- リンク先を自由に設定できる
- すぐに(即日)表示をスタートできる
- テキストやリンク先を変更したいときにすぐ変更できる
- 表示をやめたいときはすぐに停止できる
なお、補足として「リスティング広告をやればSEOはしなければ良い」というものではありません。
例えば「リスティング広告の3つのデメリット」でご紹介したように、リスティング広告ではアプローチしにくい“広告慣れしたユーザー”にアプローチするためには、SEOが有効です。
SEOをはじめ、ホームページを用いた集客・顧客獲得を目指したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
- 一刻も早くWeb集客で効果を出したいなら!知っておくべき手段とその選び方
- 【ホームページ集客】6つの失敗原因と成功の秘訣&自社に合った集客方法の選び方
- 新規顧客獲得のコストのかけ方と継続して顧客を得るための3ステップまとめ
また、国内のSEO会社の一覧は、下記にまとめてあります。SEO対策を委託したい方は下記ページもご参考ください。無料で資料ダウンロードができます。
リスティング広告が適しているケース・適していないケース
リスティング広告に興味はあるけれど、「リスティング広告をやるべき?やらないべき?」と迷うこともあるでしょう。
リスティング広告が適しているケース・適していないケースをご紹介しますので、判断の参考にご活用ください。
適しているケース | 適してないケース |
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◎ニーズが顕在化している ◎検索エンジンを利用するセグメント層がターゲット ◎競合他社がリスティング広告をリピート出稿している | ×ニーズが顕在化していない(潜在的) ×幅広い層の認知度を高めたい ×テキストだけでは価値が表現できない ×検索エンジンを利用しないセグメント層がターゲット |
リスティング広告が適しているケース
まずリスティング広告が適しているケースを3つ、ご紹介します。
◎ニーズが顕在化している
1つめは「ニーズが顕在化している」ケースです。
広告を出稿する商品・サービスによって解決できるユーザーのニーズに、ユーザー自身が気づいている場合には、リスティング広告で成果が出やすくなります。
例えば「業務を効率化したい」とユーザー自身が望んでいて、業務を効率化するツールを販売しているなら、これはニーズが顕在化しているケースにあたります。
顕在化度が高ければ高いほど、コンバージョン率は高くなります。なぜなら、検索したキーワード(問い、解決したい問題)に対して、表示させる広告文(答え、解決策)を最適化できるため、ユーザーが広告をクリックしやすくなるからです。
「業務 効率化」とユーザーが検索した次の瞬間、「業務を効率化させるNo.1ツール」という広告文が表示されれば、クリックしやすくなるという仕組みです。
逆にニーズが顕在化していないケースとは、ユーザー自身がまだ気づいていない新しい価値を提供する商品・サービスを販売したい場合や、商品・サービス自体は既存の価値を提供していても、まだそのニーズに気づいていないユーザーにアプローチしたい場合が挙げられます。
◎検索エンジンを利用するセグメント層がターゲット
2つめは「検索エンジンを利用するセグメント層がターゲット」であるケースです。
当然のことではありますが、検索エンジンの検索結果に表示されるのがリスティング広告ですので、検索エンジンを利用しない層にはアプローチできません。
何らかのニーズが発生したときに、問題解決の手段として検索エンジンを利用する習慣のある人にリーチしたい場合には、リスティング広告が最適です。
◎競合他社がリスティング広告をリピート出稿している
3つめは「競合他社がリスティング広告をリピート出稿している」ケースです。
「リスティング広告を出稿すべきかどうか」を判断するうえで参考になるのが、他社の出稿状況です。
いくつかの検索キーワードで検索をかけ、自社の商品・サービスと顧客層が重複している競合他社が広告を出稿しているか調査してください。
ある程度の長期間にわたってリピート出稿している場合には、そのリスティング広告は成果が出ていると判断できます。自社で出稿しても、同じように成果を挙げられる可能性が高いでしょう。
リスティング広告が適していないケース
次にリスティング広告が適していないケースを4つ、ご紹介します。
× ニーズが顕在化していない(潜在的)
1つめは「ニーズが顕在化していない」ケースです。
先ほどご紹介した「ニーズが顕在化しているケース」の裏返しになりますが、リスティング広告は潜在的なニーズへのアプローチは不得手です。
なぜなら、何らかの検索キーワードを検索した瞬間のユーザーにとって、その検索キーワードに対して直接的な回答を得ることが第一優先になっているからです。
「言われてみて、ハッと気づく」ような潜在的なニーズを引き出す目的であれば、リスティング広告よりも記事広告や動画広告のほうが向いています。
記事広告・動画広告に興味のある方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
× 幅広い層の認知度を高めたい
2つめは「幅広い層の認知度を高めたい」ケースです。
「検索キーワードを成約に近い見込み顧客に直接リーチして費用対効果を高める」のがリスティング広告の特徴ですが、逆に幅広い層に満遍なくリーチするのは苦手です。
例えば、「東京都に住む30代女性のなかで認知度を高めたい」といったケースでは、リスティング広告よりもディスプレイ広告のほうが適しています。
ディスプレイ広告について詳しくは「ディスプレイ広告の始め方とリスティング広告との違いを徹底解説!」をご覧ください。
×テキストだけでは価値が表現できない
3つめは「テキストだけでは価値が表現できない」ケースです。
リスティング広告ではテキストの広告文でユーザーの興味喚起を行うため、テキストだけでは十分に価値を表現しにくい商品・サービスでは、成果を挙げにくくなります。
例えば、「ビジュアルで一目、見てもらいさえすれば、価値が一瞬で伝わる」ような商品・サービスなら、リスティング広告に投資する費用をビジュアルで勝負できるバナー広告に投資したほうが、費用対効果がよくなるでしょう。
バナー広告について詳しくは「バナー検証のノウハウ全公開!ディスプレイ広告攻略のための4STEP+事例」をご覧ください。
× 検索エンジンを利用しないセグメント層がターゲット
4つめは「検索エンジンを利用しないセグメント層がターゲット」であるケースです。
スマホやPCを使わない層にリーチできないのはもちろんですが、スマホなどを持っていても、検索エンジンを積極的に使わない人たちもいます。
特に注意が必要なのは、10代〜20代の若い世代をターゲットとしたい場合です。若い世代では、何かを調べたいときに、Googleなどの検索エンジンではなく、SNSを検索するユーザーが増えています。
具体的には、Instagram・Twitterなどを検索して情報収集するユーザーが多くいます。若い世代にリーチしたいのであれば、リスティング広告よりもInstagramやTwitterに投資したほうが費用対効果が良くなる可能性があります。
SNSを活用したい場合には、以下の記事も参考にしてみてください。
- 5分でわかるInstagram広告とは?広告の特徴と出稿の流れ
- Twitter広告を活用した既存顧客へのアプローチ!テイラードオーディエンスの仕組み
- 最低30万の予算は確保すべき!LINE広告の費用とコスパの良い運用のポイント
- Facebook広告の効果を大幅に改善するカスタムオーディエンス広告活用法!
- いまさら聞けないSNSマーケティングとは?4種のSNSそれぞれの効果
リスティング広告の平均月額予算・費用相場
先に述べたようにリスティング広告自体は1,000円〜実施することができます。
成果を挙げるために「必要な予算」という観点から見ると、中小企業の場合は“まずは月5万円〜30万円程度の予算で運用を開始し、成果が見えてきたら予算を増やす”というケースが多く見られます。
参考:リスティング広告をたった5万円の費用で効果的にハックする手法|LISKUL
大企業になると、月に数百万円〜数千万円以上の予算で運用していることも珍しくありません。
具体的な予算の設定は、各企業によって異なります。まずは自社の規模感や目的に合った予算を算出してみましょう。
リスティング広告の予算の算出方法は「リスティング広告で失敗しない!予算・目標CPA・獲得件数の設定方法」にて詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
リスティング広告配信のやり方・始め方
リスティング広告を配信するやり方、始め方の手順をご紹介します。Google広告を例にとって解説しますが、Yahoo!検索広告でも基本的な流れは同じです。
- ステップ1:広告アカウントを開設する
- ステップ2:配信条件を設定する
- ステップ3:広告文を作成して配信する
ステップ1:広告アカウントを開設する
まずは広告アカウントを開設します。「Google広告」にアクセスして「今すぐ開始」をクリックします。
引用:Google
画面の案内に従って、必要な情報を入力すると、アカウントが生成されます。
引用:Google
ステップ2:配信条件を設定する
アカウントが作成できたら、広告を作成します。
「新しいキャンペーンを作成」をクリックし、目標を選んで「検索」を選びます。
引用:Google
キャンペーン設定画面が表示されますので、詳細を入力します。配信開始日と終了日、配信地域、1日あたりの予算、入札単価などを入力します。
引用:Google
ステップ3:広告文を作成して配信する
配信条件が設定できたら、広告文を作成します。広告見出し、リンク先URL、説明文を入力します。
引用:Google
[保存]すると審査に進み、審査が完了すると配信が始まります。審査にかかる時間は早ければ5分程度、遅くとも1営業日以内には終わります。
リスティング広告を運用する3つのやり方
前章では「リスティング広告配信のやり方」をご紹介しましたが、「こんなに簡単なの?!」と驚かれたかもしれません。
確かに、リスティング広告を配信すること自体は、とても簡単です。ただ、「リスティング広告で求める成果を得る」ところをゴールとするなら、配信するだけでは足りません。
配信した結果を分析しながら広告の配信条件や広告文をブラッシュアップする必要があります。これが、リスティング広告の運用です。リスティング広告の成否を左右するのは運用ですから、運用をどうするかがとても重要です。
リスティング広告の運用は、大きく分けて3つのやり方があります。
(1)広告代理店に依頼する
1つめのやり方は「広告代理店に依頼する」やり方です。
現在取引のあるWeb広告代理店に依頼するほか、リスティング広告の運用を専門に行っている広告代理店に依頼する方法もあります。
リスティング広告の運用のプロに任せることができるため、自社の労力を省きつつ、成果を出しやすい点がメリットです。デメリットとしては、運用を依頼した分のマージン(運用手数料)が発生します。相場は広告出稿金額の20%です。
リスティングの広告予算が10万円以下で、広告代理店に依頼する余裕がない場合には、おすすめできません。逆に、リスティング広告の予算が数十万円以上あり、本格的にリスティング運用をしたい場合には、広告代理店に依頼したほうが費用対効果が良くなりやすいでしょう。
効果を出せる広告代理店の選び方は、以下の記事を参考にしてみてください。
- リスティング広告代理店、成果を出せる代理店を選ぶ11個のポイント
- リスティング広告の代行を依頼する前に必ず確認すべき11個の項目
- PPC広告代行|知らないと損をする、悪質業者に騙されないための20のポイント
(2)自動運用ツールを利用する
2つめのやり方は「自動運用ツールを利用する」やり方です。
最近では、広告代理店に依頼しなくてもリスティング広告のレポーティングを自動化するツールや運用自体を自動化するツールなどが登場しています。
広告代理店への依頼はしたくないが、リスティングの運用に人的リソースを避けない場合や、すでに複数のアカウントを社内で運用しており効率化を図りたい場合には、おすすめのやり方になります。
参考:リスティング広告運用効率化の方法「業務効率化ガイド」
特に時間を取られるレポート作成業務を自動化するツールを以下の記事にまとめました。ご興味をお持ちの方はご覧ください。
レポート作成を自動化するツール9選|ビジネスシーン別に紹介
(3)運用方法を学んで自力で運用する
3つめのやり方は「運用方法を学んで自力で運用する」やり方です。
広告予算が10万円以下の場合は、運用の手間もそれほど大きくはありませんので、自分で運用することも可能です。ただし、結果を出すためには、運用方法を学ぶ必要があります。
「リスティング広告初心者向けの無料ガイドブック」では、「知識もない、お金もない、人手も足りてない」中小・ベンチャー企業でもリスティング広告で効果を出す方法について60ページに渡り丁寧に解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひ参考にしてみてください。
また予算が5万円程度の方には「リスティング広告をたった5万円の費用で効果的にハックする手法」もおすすめです。
また「将来的に自社で運用したいが、ノウハウの蓄積が出来るまでは外部から支援を受けながら進めたい」という方には、インハウス支援サービスがオススメです。
参考:インハウス支援サービスの内容・支援会社の選び方・成功のポイント
参考:ブランディングテクノロジーのWebマーケティングインハウス支援サービスとは?
リスティング広告を成功させる3つのコツ
リスティング広告を成功させるためには、どうすれば良いのでしょうか。知っておきたい3つのコツをお伝えします。
(1)自社だけのキーワードを見つける
1つめのコツは「自社だけのキーワードを見つける」です。
リスティング広告のデメリットとして、競合他社との競争が激しくなりやすいことをお伝えしました。競争から頭をひとつ抜け出すためのコツは、「競合他社がリスティング広告を出稿していない、自社だけの独自キーワードを見つける」ことです。
そのためには、深く顧客を理解して、ユーザーはどんなキーワードで検索するのか洞察する必要があります。顧客視点で検索結果や自社・競合他社の分析を行いましょう。
具体的な手法は「顧客理解でWebマーケティングの成果を上げるたった1つの「コツ」」にて解説していますので、参考にしてみてください。
(2)魅力的な強い広告文を作る
2つめのコツは「魅力的な強い広告文を作る」です。
リスティング広告で成果を出せるかどうかは、広告文にかかっています。
出稿するキーワードを検索するユーザーの心に響く広告文でありながら、アピールしたい商品・サービスの購買意欲を高める効果もあわせ持つ必要があります。
以下の記事を参考にしながら、広告文を練りましょう。
(3)素早く分析して改善する
3つめのコツは「素早く分析して改善する」です。
リスティング広告は、結果がリアルタイムで管理画面に反映されます。素早く効果検証を行って、必要な改善を行い、効果を最大化していくことが大切です。
改善の工程なしで成果が上がる可能性はほぼゼロに等しいので、分析→改善の運用を重視しましょう。
具体的なやり方は、以下の記事を参考にしてみてください。
リスティング広告の成果指標
配信結果の分析・改善をするためには、見るべき指標を把握しておく必要があります。
代表的な指標としては以下が挙げられます。
指標 | 内容 |
---|---|
インプレッション数 | Web広告が表示された回数 |
クリック数 | 表示された広告がクリックされた回数 |
クリック率(CTR) | 広告が表示された内のクリックされた割合。 計算式:クリック数 ÷ インプレッション数 × 100 |
コンバージョン数(CV) | Web広告をクリックしたユーザーが、広告媒体のコンバージョンタグが埋められているページに到達した数。 商品の購入や問い合わせなど、目標としている成果とする行動を実施した数。 |
コンバージョン率(CVR) | Web広告をクリックしたユーザーがコンバージョンした割合 計算式:クリック数 ÷ コンバージョン数 × 100 |
コンバージョン単価(CPA) | 1コンバージョン得るのに掛かった費用。 計算式:配信金額 ÷ コンバージョン数 × 100 |
サイト誘導や商品の購入、申し込みなど、リスティング広告を配信する目的によって見るべき指標は変わってきます。
詳しくは以下の記事をご参考にしてください。
参考:Web広告の効果分析・改善は難しくない!初心者でもわかるポイントとコツ|LISKUL
リスティング広告を実践する際の注意点
最後に、リスティング広告を実践する際の注意点を2つ、ご紹介します。
(1)審査落ちしないよう規定を確認する
1つめの注意点は「審査落ちしないよう規定をまず確認する」ことです。
リスティング広告には必ず規定があります。広告文の文字数や使用可能文字などの規定のほかに、誇大広告・虚偽広告・禁止サービスなどの規定もありますので、まずは最新の規定を確認しましょう。
通常なら即日配信スタートできるリスティング広告ですが、審査に引っかかってしまうと、配信までに時間がかかってしまいます。
広告出稿する前に、まずは落ち着いて規定を確認しましょう。
参考:【2022年最新版】 リスティング広告(Google、Yahoo!)入稿規定まとめ
(2)商標登録されているワードはトラブルリスクがある
2つめの注意点は「商標登録されているワードはトラブルのリスクがある」ことです。
例えば、競合他社の商品・サービス名をリスティング広告の広告文に含めた場合、「競合他社の商標権を侵害している」と判断される可能性が高くなります。
また、商標登録されているワードを、リスティング広告の出稿キーワードに設定した場合には、法的には問題ありませんし出稿は可能ですが、商標を持つ企業から取り下げの依頼がくることがあります。
商標登録されているワードをリスティングで利用したい場合には、顧問弁護士など法律の専門家にも相談しながら慎重に行いましょう。
リスティング広告に関するよくあるご質問
リスティング広告に関するよくあるご質問をQ&A方式でまとめました。
Q. リスティング広告とは何ですか?
A. リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告のことです。ユーザーが特定のキーワードを検索した際に、そのキーワードに関連する広告が表示されます。
Q. リスティング広告のメリットは何ですか?
A. リスティング広告のメリットは主に以下の4つが挙げられます。
1. 購買意欲の高い顧客に直接アプローチできる 2. 即日で配信を開始できる 3. リアルタイムで効果を確認し、改善できる 4. 低予算から始められる
Q. リスティング広告のデメリットは何ですか?
A. リスティング広告のデメリットは主に以下の3つが挙げられます。
1. 視覚的な訴求ができない 2. 広告に慣れているユーザーのクリック率が低い 3. 競合他社との競争が激しい
Q. リスティング広告の費用体系はどのようになっていますか?
A. リスティング広告はクリック課金制を採用しており、広告がクリックされたときに料金が発生します。また、入札形式で広告の掲載順位が決まります。
Q. リスティング広告とSEOの違いは何ですか?
A. リスティング広告は有料で即効性があり、検索結果の上部に表示されるのに対し、SEO(自然検索)は無料で長期的な対策が必要であり、検索結果の表示位置を直接コントロールすることはできません。
Q. リスティング広告を始めるにはどうすればいいですか?
A. リスティング広告を始めるには、広告アカウントを開設し、配信条件を設定し、広告文を作成して配信を開始します。また、広告代理店に依頼する、自動運用ツールを利用する、自己運用するなどの方法があります。
まとめ
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告のことです。ある特定のキーワードに対して広告を表示させることができ、そのキーワードをユーザーが検索している関心が高いときに広告が表示されるため、コンバージョン率が高くなりやすいのが特徴です。
リスティング広告の概要は以下のとおりです。
掲載エリア:検索結果ページ
原稿フォーマット:テキスト
料金体系:クリック課金 × 入札形式
掲載順位:入札価格 × 広告の品質で決まる
リスティング広告のメリットとして以下が挙げられます。
(2)即日配信スタートできる
(3)リアルタイムで改善できる
(4)1,000円からスタートできる
リスティング広告のデメリットとして以下が挙げられます。
(2)広告慣れしているユーザーのクリック率が低い
(3)競合他社との競争が激しい
リスティング広告が適しているケース・適していないケースは以下のとおりです。
適しているケース | 適してないケース |
---|---|
◎ニーズが顕在化している ◎検索エンジンを利用するセグメント層がターゲット ◎競合他社がリスティング広告をリピート出稿している | ×ニーズが顕在化していない(潜在的) ×幅広い層の認知度を高めたい ×テキストだけでは価値が表現できない ×検索エンジンを利用しないセグメント層がターゲット |
リスティング広告の平均予算・費用相場は、数十万〜数千万円以上まで幅広いものですが、リスティング広告を初めて行う場合には、10万円〜30万円程度からスタートして、徐々に投資額を増やしていくのがおすすめです。
リスティング広告配信のやり方は以下のとおりです。
ステップ2:配信条件を設定する
ステップ3:広告文を作成して配信する
リスティング広告を運用するやり方は、以下の3つがあります。
(2)自動運用ツールを利用する
(3)運用方法を学んで自力で運用する
リスティング広告を成功させる3つのコツはこちらです。
(2)魅力的な強い広告文を作る
(3)素早く分析して改善する
リスティング広告を実践する際には以下の点にご注意ください。
(2)商標登録されているワードはトラブルリスクがある
さらに詳しくリスティング広告について知りたい方は、続けて「リスティング広告初心者向けの無料ガイドブック」をご覧ください。60ページにわたって、リスティング広告について解説しています。
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