診断コンテンツはユーザーに好まれる?5つの活用事例と制作ポイント

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自社サイトへの集客がうまくいかない、なかなかサイトの成果が上がらない。もしくは、商品・サービスの認知拡大をしたいが、方法が分からないと困っていませんか。「診断コンテンツ」はそんなお悩みを解決できる手法です。

診断コンテンツは、広告であっても比較的ユーザに好まれるコンテンツなので、サイトを訪れたユーザをファン化したり、SNSでのシェアを狙って認知を広げたりするのに役立ちます。

今回は診断コンテンツがユーザから好まれる理由から、制作するときのポイントまで詳しく解説します。


ユーザが本能的に診断コンテンツを好きな3つの理由

1.記事を読むよりも頭を使わずにコンテンツを楽しめる

ネットユーザは、能動的に情報を探している時と、受動的にコンテンツを消費しているときがあります。

SNSを利用しているときのネットユーザは後者である場合が多く、受動的に友達の近況を流し読みしたり、ピンとくるコンテンツを見つけるまで延々とスクロールしていたりします。

診断コンテンツは、投げかけられた質問に直感的に答えていくだけで進みますから、記事を読むよりもずっと頭を使わずに楽しむことができます。

2.ユーザは自分の能力を発見したり、行動の指針を与えられたりすることが好き

ユーザが診断コンテンツ、心理テスト、占い、クイズなどをついついやってしまうのは、それによって自分自身の能力を発見できたり、行動の指針を与えられたりするのが好きだからです。

もしくは、「自分はこんな人間だ」と思っているときに外部からのお墨付き、後押しを得たいという心理から、こういったコンテンツをやりたくなるようです。

例えば、コスメの診断コンテンツで「あなたはこういう人です。だから、この商品がおすすめです。」と結果画面でレコメンドすると、ただ商品一覧を並べるよりも購入率が上がります。

多少こじつけでも、自分で回答した結果なので受け入れやすいのです。

参考:心理テストって心理学と関係あるの?私たちが心理テストに惹かれる理由を考察してみた|SmaList

3.ユーザは周りに自分のことを知ってもらいたいから、結果を拡散する

診断コンテンツがバズるのは、結果がSNSなどで拡散されるからです。結果がSNSで拡散されやすいのにも理由があります。

ユーザは自分自身のことを知りたいのと同時に、それを周りの人に知ってほしいと思っています。SNSでつらつらと自分のことを語るのはハードルが高くても「診断やったらこんな結果だった!」と投稿するだけであればハードルが下がります。

また、面白かった動画や記事をシェアするよりも、診断コンテンツの結果をシェアした場合のほうが共通の話題となりやすいのでクチコミでも広がります。

このような理由でユーザは診断コンテンツを好みます。診断コンテンツは、コンテンツ自体が楽しめるのでSNS上だけでなくバナーでも効果を発揮します。

バナーなどの広告をクリックしたくないと感じる人でも、飛び先が「診断コンテンツ」だと分かるとクリックするハードルが下がります。


5つの診断コンテンツ活用事例

結婚相談所 楽天オーネット:好みの相手を見つける診断コンテンツ

診断コンテンツ1
引用:結婚チャンステスト|楽天オーネット

内容

結婚相談所の作った診断コンテンツです。かんたん90秒で、好みや希望を診断してピッタリな相手を見つけられる。90秒程で入力は完了するが、結果は郵送されます。

このコンテンツの目的

診断コンテンツの結果は資料請求をしないと届かないようになっており、資料請求の増加が見込める。

ユーザ心理の分析

自分は結婚ができるのか不安、自分にはどんな人が合うのか知りたいというユーザが診断をおこないそう。

ウーマンエキサイト:心理テストで回遊率アップ

診断コンテンツ2
引用:占い|ウーマンエキサイト

内容

3つの設問で結果が出るライトな心理テスト。毎月8問ずつ新しいコンテンツが更新される。

このコンテンツの目的

サイトPV数、回遊率アップ

参考:心理テストコンテンツで回遊性を高めたい!|MobaList

ユーザ心理の分析

通勤時間などの暇時間に記事を見ていたら、ウーマンエキサイトの記事にたどり着いた。記事を読み終わって下の「今、あなたにオススメ」の欄に星座占いがあったのでみてみた。

そこから占いカテゴリを見つけたので、占いランキングの上からいくつかやってみた。楽しいと感じる。すると、次の暇時間に、またウーマンエキサイトを訪問→占いをする。

アメブロ:キャラクター診断で既存ユーザーのPV数アップ

診断コンテンツ3
引用:サンリオキャラクター診断キャンペーン|アメブロ

内容

キャラクター診断。結果をみるためには、アメブロにログインする必要がある。

このコンテンツの目的

新規ユーザの獲得と、既存ユーザのPV数アップ

ユーザ心理の分析

懐かしいキャラクターもいて興味がわく。結果をみたい気持ちが勝って会員登録orログインする。

TOKUGAWA15判定:自分がどんなタイプの将軍か分かる診断で、書籍の認知拡大

診断コンテンツ
引用:TOKUGAWA 15|NetAdvance

内容

将軍に関する歴史の本を出版している企業が、自分がどんなタイプの将軍かチェックできる診断コンテンツを制作。

このコンテンツの目的

書籍の認知拡大、facebook上でのファン数アップ

ユーザ心理の分析

日本史は好きで、好きな将軍も思い浮かぶ。自分はどのタイプとか考えたことはなかったので、チェックしてみたい。判定を受けてみると、おもったよりも納得感のある結果だった。イラストもおもしろいので友達にシェアしたくなる。

VAAM:自分にどの商品が合っているのか診断でき、商品の購入モチベーションが上がる

診断コンテンツ5
引用: VAAM診断|VAAM

内容

どの商品が合っているか診断できるコンテンツ。

このコンテンツの目的

・商品のCVRアップ
・目標、性格、ライフスタイルに合わせて商品がオススメされるため商品購入のモチベーションをあげる
    

ユーザ心理の分析

商品一覧をみて、粉だと何種類かあるのか…脂肪燃焼もしたいし、記録アップも目指したいし、どれがいいのかな…と迷ったタイミングで「VAAM診断」というサイト内バナーを発見する。

診断をしてみると、自分にはどの商品が合っているか分かり、購入のモチベーションが上がる。


診断コンテンツ制作時の5つのポイント

1.バーナム効果を利用する

バーナム効果(バーナムこうか、英: Barnum effect)とは、誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理学の現象。

引用:バーナム効果|ウィキペディア

血液型の性格診断が分かりやすい例です。

「A型の人は、几帳面で神経質」
「B型の人は、自己中心的」
「O型の人は、大雑把」
「AB型の人は、二面性がある」

これをみて、「当たっている!」と思う人は多いと思います。しかし、誰にでも、几帳面な時、大雑把な時、自己中心的なときもありますし、二面性があると感じることもあります。つまり、どれも、誰にでも当てはまるものなのです。

この効果を利用して、診断結果を書けば「当たってる!」とユーザに感じさせることができます。

2.心理学的根拠に基づくようにする

前述の通り、ユーザは自分のことを知りたい、知ってほしいと思っているため、まったくの当てずっぽうでは共感を得られず拡散されないでしょう。心理学的根拠に基づき、ある程度の正確性を保った診断をつくることが大切です。

参考:【永久保存版】サイトの売上を上げる行動心理学28選!

3.結果画面のデザインにこだわる

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引用:神が私を作った時|vonvon

ユーザは、自分自身のことを知ってもらいたい気持ちから診断コンテンツの結果をシェアします。結果画面が見やすくて、おもしろくて、かわいいいデザインであれば、よりシェアしたくなります。

4.ツッコミどころのある結果にする

ユーザの中には、SNSでシェアすることに慣れていない人もいるので、なるべく「自分への言い訳」を与えてあげるようにします。

「神様が私をつくったとき」でも、KY力が入っていたり、記憶力が全く入っていなかったり…ツッコミどころがある結果になっています。

自分自身を知ってほしいからシェアすると書きましたが、ストレートに「私のことを知って!」とシェアするのは勇気がいるものです。「みて!これ超ウケる!」という“体“でシェアできた方がいいのです。

5.設問は5問程度がちょうどいい

いくつか診断コンテンツを探してやってみると分かると思いますが、3問以下と少なくなると回答に信憑性がなくなります。逆に6問以上になると総回答時間が長くなるため、最初の方の問題を忘れたり、そもそも何診断だったか忘れてしまったりするのでスムーズに診断できない印象を受けます。

そのため、設問は5問程度が1番気持ちよく答えられます。

就職・転職用のストレングスファインダーなど、ユーザ側のモチベーション的に「時間がかかってもいいので、詳細で正確な結果が知りたい」という場合には、この限りではありません。


まとめ

診断コンテンツが心理学的側面からも、ユーザに人気です。また、その結果と結びつけて商品をPRすることで受け入れられやすく、CVRアップも期待できます。

診断コンテンツを制作する際には、心理学の技法を応用してユーザに「当たってる!」と感じさせるのが大切です。

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