【今すぐ役立つ行動心理学】サイトの売上に繋がる手法28選!

eyecatch_230913_2

マーケティングでは、顧客心理を読み解くことが戦略策定のもっとも大切なポイントの一つです。
その顧客心理を読み解く一つの方法として「心理学」が応用され、人間の「性質」や「本質」をもとにしたマーケティング戦略が考えられてきました。

ただ、この心理学がWEBマーケティングにおいて活用されることはまれでした。
そこで、今回はWEBマーケティングに役立つ行動心理学の手法を8つに厳選してピックアップ。
それらが実際に活用されている企業サイトを集めて重要エッセンスを抽出しました。

そしてさらに勉強したい方に向けて、もう20個の行動心理学の効果と実用方法をまとめました。
ウェブサイト上で行動心理学がどのように使われているのか、実例を参考にしながら、ぜひ自社サイトやブログにも導入してみて「ついクリックしてしまう」サイトを目指していきましょう!

Webサイトの改善策を”自動”で提案!売上向上に繋げるサービス『Dejam』


目次

「あなた」に呼びかける
カクテルパーティー効果

自分に関係ある情報には、無意識に注意、関心が向く現象

人が行き交う町中では、たくさんの車が行き交う音、歩行者の会話、工事中の建設現場などたくさんの音が溢れていますが、そんな中でも自分の名前が呼ばれたことには気づくことができたという経験はないでしょうか。

これは脳が情報処理の効率化のために、「注意を向けた情報のみ選択」して処理し、その他の情報はシャットアウトしてしまうために起きる現象です。
つまり人は自分が呼ばれていると思った時、たとえ周囲がざわついていてもつい反応してしまうのです。

ユーザーを細かく切り分ける

例)COCO塾(左) 英会話教室ベルリッツ(右)

20140702_03

WEBサイトに訪れたユーザーに振り向いてもらうためには、サイトにユーザーが求めるコンテンツあるということを示さなければなりません。そこで現在提供しているサービスに関して、具体的に「誰向けであるか」を分かりやすくし、それらが一目で分かるようにナビゲーションページを作成します。

例えば上図のビジネス英会話学校であれば、初心者や上級者で分けるだけではなく、プレゼンテーション、電話対応、ネゴシエーションなど、さらに細かく分類しています。

こうすることで、ユーザーは「あ、このページは自分が対象になっているんだな」と受け取り、よりクリックをしてくれやすくなります。

(左)齢訴求(右)イベント訴求

20140702_04 20140702_05

(左)の例では具体的に年齢で訴求し、(右)では親をもつすべての人に対して訴求しています。
このように具体的なユーザを想定した広告文を作成することによってもカクテルパーティー効果を作り出すことができます。

【チェック項目】
□ ユーザを細かく切り分ける
□ ターゲットを明確にした広告文を使用する


「お返し」として購入してもらう
返報の法則

人は何かを受け取ったとき、くれた人に何らかのお返しをしたくなる心理的効果

「レストランで親切な対応をしてくれた」、「迷ったときに道を教えてくれた」など、誰かに助けてもらったとき、人は誰でもお礼をしたくなるものです。
逆に、お礼ができないとどこかもやもやとした感覚になってしまいます。

これが「返報の法則」と呼ばれるもので、人は相手から何かを受け取ったならば、そのお礼としてお返しをせずにはいられないような性質があります。

価値のある情報をメルマガや冊子で配布する

例)メルラボ 株式会社ラクス

20140702_07

上図はメルラボというメールマーケティングのコンサルティングを行う企業が運営するサイトです。
このサイトの特徴は、企業のノウハウを積極的に配信している事です。メールでの販促促進に徹底的にこだわり、その技術を記事という形で配信しています。
また、さらに具体的にメールマーケティングを取り入れたい顧客向けに、ガイドブックの無料提供も行っています。

このサイトの本来の目的は「見込み顧客を獲得すること」ですが、その目的到達のために顧客に惜しみなく情報を提供しています。このギブをし続ける姿勢が、サイトを多用する利用者に「いつももらってばかりで悪いな・・・」とお返しをする気持ちを起こさせ、後々に商材購入などのアクションを引き出します。

サンプルの配布

例)nohana 毎月一冊フォトブックを無料で配布するサービス

20140702_08

サンプルの配布も「お返し」の気持ちを引き出します。
このサービスでは毎月一冊に限り、無料でフォトブックをもらうことができます。
このフォトブックに満足したユーザは2回目以降の有料の購入を検討したり、サービスをまわりの人に広めたりと、今後の売り上げに繋がるような行動をおこしてくれやすくなります。

相談センターの設置

例)株式会社LOCONDO 靴のインターネット販売

20140702_09

商品購入の決断は商品の質や安さによってすべてが決まるのではなく、どんなに気持ちよく買い物ができたのか、「接客」も重要な要素になります。
株式会社LOCONDOでは「コンシェルジュ」という相談センターを設定し、より安心なショッピングをサポートしてくれます。ここで良い対応を受けたユーザーは「お返し」として商品の購入もしてくれやすくなると言えます。

【チェック項目】
□ 価値のある情報をメルマガや冊子で配布する
□ 商品のサンプルをプレゼントとして送る
□ 相談センターを設置する


顧客単価をあげる
テンション・リダクション効果

購入を決断した直後、人は心理的に無防備な状態になり、おすすめされた商品やサービスをつい一緒に買ってしまうような心理効果

最初はそんなつもりはなかったのに、ついついレジの横にあるお菓子やスイーツを買ってしまった経験がある人は多いのではないでしょうか。
行動心理学ではこのことを「テンション・リダクション」と呼びます。
人は、「商品購入」などの緊張する出来事が済んでしまうと、心理的に無防備な状況になります。この無防備なタイミングで商品を勧められてしまうと、買うつもりのなかったものをつい買ってしまう傾向があります。

サンクスメールで関連おすすめ商品を紹介

20140702_11

上の画像は、楽天で注文を済ませた後に送られてくるサンクスメールです。
注目すべきは一番下段の広告バナーです。

購入を決断し終わった直後に広告を表示することによって、「どうせならこれも一緒に買っちゃおうかな・・・」と思ってもらうことを狙っています。
このとき、顧客が買った商品と関連するものや、安価で気軽に買える商品を紹介するとより高い効果をあげる事ができます。

レコメンド機能の追加

例)Amazon

20140702_12

もはや言わずと知れた機能となっていますが、アマゾンを代表とするようなおすすめ商品を自動的に選定し、表示させる機能がレコメンド機能です。
この効果は実際にアマゾンを使って商品を購入した事がある人ならば、誰しもが感じたことがあるのではないでしょうか。
難点としては導入の難しさがあります。しかし、利用できたなら顧客の気持ちをがっちりとつかんだサイトに近づくでしょう。

【チェック項目】
□ サンキューメールにおすすめ商品の紹介をする
□ リコメンド機能を使って、関連商品を進める


「雰囲気」で顧客の安心感を高める
バンドワゴン効果

多数に人気のあるもの、支持されているものに心が引かれてしまう効果

行列ができる話題のラーメン屋に行ったとき、他のラーメン屋と味を比べて、実はそれほど変わらないのだけれども「なんとなくおいしく感じた」というような感覚を持った経験はないでしょうか。
これは、周囲につられて自分の満足度もあがる現象で、「バンドワゴン効果」と呼ばれています。

人は自分で決断を下すときに、周囲の評判や流行によって安心や満足感を得たりすることがあります。

販売数、サービス提供者数を記載する
口コミのコメントを記載する

例)楽天ショッピング

20140702_14

上左図では「200,000個完売!」と売上数を具体的に表示し、さらにゼロを多く使うことによって人気感を演出しています。
また、右図のように口コミを多数見える所に配置する事によって、いかに周囲の人が製品に満足しているかを強調しています。

このように周囲が「認めている」という実績を示すことによって、顧客は自分も信じて大丈夫だという安心感を抱き、商品の購入を検討してくれやすくなります。

もちろん、「やらせ」や嘘っぽい雰囲気にしてしまうと逆効果になりますが、商品が人気であることを上手に伝える事によって、顧客の安心感と購入への意志を高めることができます。

たくさんの人の写真を載せる

例)株式会社クラウドワークス

20140702_16

サイトにたくさんの写真が利用されているだけで人は「あ、このサイトはたくさんの人が集まっている、良いサイトなんだな」と思う傾向があります。
これはセミナーの実際の写真などでも応用可能で、たくさんの人が受講している写真を載せられるだけで、講義の質が高いのだなと、安心感を高めることができます。

【チェック項目】
□  販売数、サービス提供者数を記載する
□  口コミのコメントを記載する
□  サイト上で、多くの人が写っている写真を使用する


「秘密」でクリックに導く
カリギュラ効果

禁止されるほどやってみたくなる、見てみたくなる心理的効果

昔話の「つるの恩返し」。「決して中を見てはいけません」と言われつつも、結局は中を覘いてしまったという話をご存知だと思います。
これは情報を得ることが「禁止」されているために逆に気になってしまう「カリギュラ効果」と呼ばれるものです。
これは有名コメディアンの「おすなよ・・・おすなよ・・・!」も同じ原理かもしれませんね。

「会員限定」の情報を提供する

例)一休.com 国内旅行・ホテル予約サイト

20140702_18

上記のサイトでは、ホテルや旅館のお得情報の一部をファンに限定して公開しています。この隠された情報によって、一般利用者は「この情報はどれくらいお得なんだろう‥」「どうせこのサイト使いそうだし、登録しちゃって覗いてみようかな」というような気持ちをかき立てます。

このような「秘密」をうまく演出する事によって、顧客の知りたがる心を揺さぶってみましょう。

【チェック項目】
□「会員限定」の情報を提供する


安心感を高める
ハロー効果

ある特徴によって、他の評価まで変わってしまう心理現象のこと

人は他者を評価するときに、その人が所属する組織がどこなのか、またはどの大学の出身であるのか、などを無意識に重視してしまいがちになります。
たとえその人が本当に優秀でなかったとしても、有名な組織に属しているだけでその人自体も立派な人間だと考えてしまう傾向があり、これをハロー効果と呼びます。

知名度の高い取引先・パートナー企業のロゴを掲載させてもらう

例)株式会社ビービット ウェブ解析ツール販売会社

20140702_20

一般消費者における中小企業の知名度は、低いことが一般的です。
そのようなホームページに消費者が来訪しても、「知らない企業だし、不安だな」と思ってしまうことは残念ですが仕方のないことでしょう。

この対策として有効なのが、知名度の高いパートナーや提携先企業を目立つ所に配置することです。
これだけで、名の知れた会社と繋がりがあるのだと消費者は安心し、信頼を高めることができます。(参考:ホームページ作成で最初に考えるべき3つのポイントと作成方法の選び方

一般的に関心の高いキーワードを含めて広告文を作成する

また、名の知れた企業との繋がりがまったくない場合、「大手」や「グローバル」といったワードを使った訴求によって同様の効果を期待できます。
例えば「大手クライアントを支えるプロフェッショナルファーム」や「グローバル拡大を続けるマーケティングカンパニー」など、一般的に関心の高いキーワードを含める事で信頼性を高めることも可能です。

【チェック項目】
□ 知名度の高い取引先・パートナー企業のロゴを掲載させてもらう
□ 一般的に関心の高いキーワードを含めて広告文を作成する


リピート率を高める
ザイオンス効果

接触回数が増えるにつれて親近感や好意があがってゆく現象

最初は話すことすら緊張していた同期でも、毎日顔を合わせて仕事をしてゆく中で徐々に打ち解けて、いつしか気兼ねなく頼み事をし合えるような間柄になってゆきます。
これは接触回数が多いほど相手に受け入れてもらう確率が高まってゆくからであり、このことをザイオンス効果と呼びます。

ステップメール手法

お客様から資料請求の申し込みが入ったとき「資料請求、ありがとうございました」だけで終わらせない、段階的にメールを送る手法をとることによってお客様との接触回数を増やします。
———————————————-
ステップ1:まずはお礼を述べる
「昨日は資料請求ありがとうございました」

ステップ2:確認メール
「資料は到着しましたか? まだお読みになっていないようでしたらいったん手を休めて資料をご覧下さい」

ステップ3:質問回収メール
「資料はお読みいただけたでしょうか。またその中で何かご不明な点はありませんか?」
———————————————-
このようにメールを段階的に送ることによって、お客様との接触回数を増やします。
その結果、お客様との距離感をつめることが可能になり、結果として購入率をアップさせることができます。

【チェック項目】
□ ステップアップメールを使用する


ついついクリックさせる
ツァイガルニック効果

完成されたものよりも、未完成なものに興味を引かれてしまう心理効果

テレビ番組で多く使われる手法です。
例えば番組冒頭やCM直前などに「この後、まさかの展開に・・・!」のように、あえて未完成の情報をあたえることによって視聴者の興味をかき立てます。
知ってしまえば、なんてことのない情報だったりもしますが、それでもつい見てしまう人間の本能を利用して、うまくCM中のユーザーの離脱を防ごうとしています。

「ノウハウ」「売れている理由」などをあえて隠す

例)亀山堂 カメヤマ酵母

20140702_23

上図のページでは「やせている人の秘密」をあえて隠すことによってユーザの興味を引き立てて、絶対にやせられる秘訣がその先に待っているように思わせています。
そしてこの情報の未完成さがユーザをさらに先のページへと誘導しようとします。

この次のページでユーザーが求める情報がきちんと載っていることが成果を上げる肝にはなりますが、未完成さが集客ための手法としては大きな効果を発揮します。

やりすぎない「未完成」の演出でユーザのクリックを導きだしましょう。

【チェック項目】
□ 「ノウハウ」「売れている理由」などをあえて隠す


もっと学びたい人のための
行動心理学20個の効果!

以上、8つの厳選した行動心理学の効果を紹介してきましたが、ウェブに活かすことができる効果はまだまだあります。

以下に、さらに20個の効果とその簡単な活用方法を紹介致します。ご確認いただき、ぜひ行動心理学マスターになってください。

シャルパンティエ効果

同じ重さのものは、大きいものの方が軽く感じられる現象

ある場所の敷地面積を東京ドームで表現する事がありますが、これを聞いて視聴者はなんとなく「そんなに広いのか」と感じてしまいます。
これを広告文に応用して、「業界シェア率3位!」というよりも、「当社の商品5人に1人が使用中!」などと、同じ数でも表現を変えるだけで顧客は数が多いように感じることがあります。

(参考)【designaholic】広告コピーにひそむ心理学

吊り橋効果

危険や苦難をともにする事で、連帯感や恋愛感情が生まれる現象

この現象は必ずしも「ともに」する必要はなく、危険や苦難を伝えることでもこの効果は発揮されます。
例えば、ある商品の開発がいかに苦難の連続であったか、をウェブ上で上手に伝えることができれば、顧客に共感を抱いてもらいやすくなります。
(参考)【WEB顧客心理】吊橋効果

フォールス・コンセンサス

自分の言動や意見、行動は普通で、みんなが自分と同じ考えや意見を持ち、同じ行動をとると思うこと

例えば、本を購入した後にその本のレビューを気にしたりします。
これは自分と同じ行動と評価をしている人を捜して、安心感を高めようとしている行為です。つまり、商品に関するレビューをサイト上に掲載することが重要になります。

(参考)【人と仕事研究所】お客さまの背中をそっと押す「フォールス・コンセンサス」

スリーパー効果

最初は疑っていたものが、時間がたつにつれて信じられるようになる効果

例えば占いの場合、「大吉」と言われて最初はまったく信じていなかったのに、時間がたつにつれて占いの結果だけが心に残った、という経験はないでしょうか。

これをウェブサイトに応用すると、サイトに訪問した事を思い出させるような施策が効果的です。「思えばあのサイト、良かったな」と思ってもらうために、広告を数日ごとに分けて配信して、何度か思い出してもらうきっかけを与えることが大切になります。

(参考)【Psychologyドットコム】スリーパー効果についての心理学講座

プラシーボ効果

潜在意識や思い込みによって、本来現れないはずの効果が現れること

「特効薬」として渡した錠剤が実はビタミン剤にもかかわらず、思い込みによって病気が快方に向かったという有名な心理効果です。
ウェブでは「劇的に」、「即時に」、「信じられないほど」、などの表現を使って、ユーザーに夢を与えることによって効果が現れます。ただし、提供している商品やサービスに見合った表現に留めるよう、注意しましょう。

(参考)【WEB顧客心理】プラシーボ効果

初頭効果

人や物に対するイメージ形成は、初期に得た情報をもとにおこなわれる現象

数年間付き合った友人でも、最初に受けた印象が残り続けるということは良くあることです。これは人の第一印象を覆すことは非常に難しいということを意味しています。
つまりウェブサイトでも、ファーストビューの構成が非常に重要になります。サイト上でユーザーに抱いてもらいたい印象を考えた上で、1ページ目に載せる情報を構成する必要があります。

(参考)【あやとり】初頭効果と親近効果

親近効果

最後に提示された情報が強く記憶に残ったり、判断の直前に出された情報に強く影響される心理現象

「終わりよければすべてよし」の気持ちに近く、最後に受けた印象によって全体の印象が変わってくることを指します。
ウェブサイトでは、最後に「とどめ」の目玉情報をとっておくことでユーザーの行動を後押ししたり、サンクスメールで手抜きをせずに最後まで丁寧に接客をすることなどがあげられます。

(参考)【もう少し楽しく生きてみませんか】初頭効果と親近効果の違いと使い分け。どちらが重要?

ストループ効果

同時に目に入る情報が干渉しあって理解しづらくなること

「赤」という文字を「青」のペンで書いて、それを読んでみて下さい。
やってみると非常に読みづらいことが分かると思います。これは文字と色の情報が「ちぐはぐ」なために頭の中が錯綜してしまって起こる現象です。
このようなちぐはぐな情報は、ウェブサイトでも同様にユーザーを混乱させます。例えば「インタラクティブが売りの特別講座」の紹介写真がどう見てもインタラクティブでないとユーザーは違和感を抱きます。
サイト内のどのコンテンツも、整合性のある情報を提供するようにしなければなりません。

(参考)【ハカセのブログ】ウェブ心理学を学ぶ10 ストループ効果

クレショフ効果

写真や映画に勝手に意味を作り上げる現象

戦争の画像とパーティーの画像の後に男性のアップの画像をそれぞれ挿入してみたとき、同じ男性の写真でも受け取る印象がまったく異なってきます。
つまり、同じ画像でも直前に挿入される画像によって印象がまったく異なってきます。
ウェブサイトの印象も、訪れたページの順序によって大きく変わってきます。
ユーザーにどのような順序でサイトを訪れてもらえば良い印象を与えられるかを考え、サイト設計をする必要があります。

(参考)【人と仕事研究所】クレショフ効果

ベビーフェイス効果

幼児性のある顔は「かわいい」と印象づけられ、優しくて暖かみのある人だと思われる現象

丸い顔立ちでかつ目が大きい人は、優しそうな印象を与えやすい傾向があるようです。
ウェブサイトでも応用して、「幼児性」があるとまでいなくとも、従業員の笑顔や穏やかな表情によって、組織全体も暖かみのある会社であるという印象を与えやすくなります。

(参考)【hitotsuue.net】ベビーフェイス効果

宣伝効果

自分や他者に目標を宣言する事で、達成率が上がる心理現象

自分の目標を回りに宣言したら、そのプレッシャーからか、目標達成のモチベーションがさらに高まったような経験はないでしょうか。
この効果を使ってユーザーのモチベーションもあげることができます。
例えば「30日続けたら10キロやせる」といううたい文句の商品を購入した顧客に対して、数日ごとに目標達成の進捗を確認するメールを送ります。
これによって、ユーザーは自分の「宣言」を思い出し、より継続的に商品を利用してもらいやすくなります。

(参考)【街頭ティッシュ考察】ティッシュ配布のコストと宣伝効果

マジカルナンバー7

人間の認識は7つまでは容易で、それ以上になると難しくなる
7という数字は不思議と一種の境界線として使われる事が多く、円周率を覚えているのは7までの人が多かったり、親の七光りや七転び八起きなどの慣用句でも7がひとつの区切りとして使われています。
これをウェブで応用すると、メインとなるメニューを7つにまとめることがあげられます。
それによって「なんとなくすっきりしたサイト」と感じてもらえるかもしれません。

(参考)【もう少し楽しく生きてみませんか?】マジカルナンバー7±2とは?効果の具体例、使い方

噴水効果

入り口に魅力的なコンテンツを配置する事によって、多数の顧客を呼び集めること

デパートが噴水を入り口に設置して集客を行った事からこのように呼ばれています。
ウェブの場合の「噴水」はサイトのトップページになります。
どんなに魅力的なコンテンツを配置しても、ぱっと見の印象が悪ければユーザーは離脱してしまいます。
初頭効果とも重なりますが、ユーザーを引き止めるためにはページの第一印象をよくする必要があります。

(参考)【新米アントレプレナーの学び小屋】百貨店と噴水効果&シャワー効果

リフレーミング

同じ数字であっても人によって受け取り方が違うこと

半分水が入っている水を「半分も残っている」と考えるのか「半分しか残っていない」と考えるのかはその人の性格、もしくは文脈によって異なってきます。
この効果では、例えば1000円をいかに安く捉えさせるのか、その文脈を考えることが重要になります。
極端に言えば「1万円が90%オフで1000円!」と言われれば誰もがお得だと感じそうですし、人によっては「CDたったの一枚分!」と言うだけでお得感を伝えられるかもしれません。
まずは自分のターゲットが何を指標にしそうなのを考えてみましょう。

(参考)【DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー】「弱みは強み」

松竹梅の法則

3つの異なる価格の商品があると、真ん中の価格の商品を選びやすくなる効果

例えば10,000円と5000円と1000円の商品を並べると、10000円は高すぎるけれども1000円は逆に安すぎると感じて、真ん中の5000円の商品を選びやすくなる傾向があります。
これをウェブに落とし込むと、商品の価格を3つ設定する事があげられます。そしてもっとも売りたい商品を真ん中の値段に設定する事によって、買ってもらう可能性を高めます。

(参考)【ビジネス思考への転換】上位商品を出す本当の意味とは:極端の回避性(松竹梅の法則)

バーナム効果

自分にとって肯定的な情報や意見を信じてしまう現象

血液型や星座占いなど、普段は信じていない人でも良い結果だと信じてしまうことが良くあります。
これはキャッチコピーに応用可能で、例えば英語を勉強している人に対して「長年英会話に悩んで来た方、今回それがついに解決されます」などと言われれば、若干は疑いながらもどこか信じてみたくなってしまいます。
妥当性がなくても、人は悩みの解決のためなら飛びついてしまうことがあるのです。

(参考)【ビジネス思考への転換】バーナム効果:誰でも占い師になれる理由とは

罰への欲求

あまりにも物事がうまく進むとかえって心配になって、良くないことや失敗を望んでしまうこと

「うまく行き過ぎていて不安」という気持ちは誰でも抱いたことがあると思います。
例えばダイエット商品の効果が高い事はすばらしいことですが、あまりにも順調すぎてもユーザーが不安になることがあります。
贅沢な悩みですが、少しの障害を与えた方がユーザーのモチベーションを維持できるということもあります。

(参考)【お土産屋さんブログ】簡単にできた。人の欲求からアイデアを考えるマーケティング手法

コンコルド効果

損失に繋がるとわかっていても、なかなか投資をやめられないこと
この効果は、超音速のコンコルドの製造を、開発前から赤字になることが分かっていたにもかかわらず、中止できなかったことが由来になっています。
これをウェブで考えると、時間的な投資はかなり必要になるけれども、それ以外のリターンが得られるとユーザーに感じてもらうことが必要です。
例えば、デザインは悪いけれども内容が充実していたり、探しているものがすぐに見つかったりなど、損失を補えるだけの強みを持つ必要があります。
(参考)【世界はココロで出来ている】買い物が止まらないのはなぜか――コンコルド効果

マッチングリスク意識

商品を買ったけれども、それの効果が出なかったら、自分に合わなかったらどうしようと不安に思う意識

誰でも商品を購入する時は不安になるものですが、直接手に取って試せないウェブ上の商品はより不安が高まります。
そうした消費者に対しては、お試しサンプルを配布してみたり、サイト上にたくさんのお客様からの声を掲載する事によって、自分に合わないんじゃないか、という不安を取り除く必要があります。

(参考)【個人事業/中小企業ホームページ作成】マッチングリスク意識 不安を取り除く

エピソード記憶

自分の経験と共に記憶されることによって、つよく記憶に残り続けること

クイーンの曲を聴けばワールドカップを思い出したり、みかんのにおいをかぐと祖母の家を思い出したりするなど、連想されて頭の中にしまわれている記憶のことです。
キャッチコピーで誰もが経験してきたようなものを想起せられれば、商品のイメージを持ってもらうことができます。
例えばキットカットはその商品名と「受験」を結びつける事によって、イメージの定着化に成功しています。自分の商品ならば、どのようなイメージを想起させる事ができるか、考えてみましょう。

(参考)【AURA Marketing Laboratory】エピソード記憶


行動心理学に関するよくあるご質問

WEBマーケティングに役立つ行動心理学のQ&Aをまとめています。

Q. 行動心理学を活用して顧客の購買意欲を高める方法は何ですか?

A. 顧客に「今買わないと損をする」という感情を引き出すために、期間限定のキャンペーンや返金保証を提供することが効果的です。

Q. 行動心理学を活用した広告の効果的な方法は?

A. 感情に訴える広告やストーリー性を持たせたビジュアルを使用することで、消費者の注意を引きつけやすくなります。

Q. 行動心理学を活用することでブランド認知を向上させる方法は?

A. 繰り返しの露出と消費者の価値観に訴えかけるストーリーが効果的です。特に単純接触効果により、接触回数が増えることで好感度が高まることがあります。

Q. 行動心理学に基づいた顧客の行動パターンを理解するためにはどうすればよいですか?

A. データを基に顧客の行動パターンを分析し、特に反復的な行動や習慣に注目することで、行動心理学を活用しやすくなります。

Q. 行動心理学を活用してスタッフのコミュニケーション能力を向上させる方法は?

A. スタッフが顧客の無意識の行動パターンを理解することで、適切な対応が可能になり、より良い顧客体験を提供できます。

Q. 行動心理学を用いた商品設計のポイントは何ですか?

A. 消費者の無意識のニーズに応えるために、使いやすさや直感的な操作ができるデザインが重要です。

Q. 行動心理学を活用して顧客満足度を向上させる方法は?

A. サービス提供時に顧客の予想を超える経験を提供することで、心理的満足度が高まりやすくなります。


まとめ

いかがでしたでしょうか。紹介したものすべてを取り入れることは大変ですが、まずは一つだけでも導入してみて、効果を見てみると良いのではなかと思います。
そしてまだまだこれら以外にもたくさんの心理学がウェブサイトには使われています。気になる方は、下記もぜひご参考ください。

(参考)【Find Job !スタートアップ】
【保存用】Webからの売上を増やすために使える行動心理学、30法則まとめ
(参考)お客をつかむ ウェブ心理学 川島康平

Webサイトの改善策を”自動”で提案!売上向上に繋げるサービス『Dejam』(PR)

「Dejam」は、WebサイトなどのCVR率を向上させるため、改善策を自動で提案してくれるサービスです。

50,000件以上のWebサービスのデザインデータベースをもとに提案してくれるので、アイデアに困ることなくCVRを改善できます。

また競合が実施した施策を自動で収集し、まとめて検索できる機能があるため競合分析も可能です。

今回は「Dejam」のサービス資料をご用意したので、ぜひダウンロードしてみてください。

個人情報の取り扱いについては、利用規約同意事項
プライバシーポリシーをご覧ください