プロに聞く!ジオターゲティング広告の成功のカギ・最適な媒体の選び方

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ジオターゲティング広告とは、ユーザーの位置情報を基にして特定のターゲットへ広告配信をしたり、来店分析に活用することができる手法です。
特に有店舗ビジネスなど、位置情報の活用がより重要なケースでおすすめのメニューです。

今回は、日本最大規模の広告在庫を誇るジオターゲティング広告の「ASE Ad」を提供している、株式会社フリークアウトの竹内様に、ジオターゲティング広告とはどのようなものかといった基本的なことから、効果的な活用方法、どのようなユーザーが活用すべきかまで詳しく伺いました。


ジオターゲティング広告はオフラインでの実行動の情報を基にしたターゲティングができるのが強み

FO竹内様

プロフィール
竹内 優太 氏
株式会社フリークアウト 営業本部 1局 Account Executive

株式会社フリークアウト入社後、自社プロダクトを活用した売上創出の体制構築を全国の企業に対しコンサルティング。
数十社のデジタルマーケティング事業の新規立ち上げ・拡大を推進。
年間売上高成長率1,200%超の広告代理店パートナーを創出。
社内新規営業における営業管理体制の構築にも従事。

――まずはジオターゲティング広告とはどのようなものか教えていただけますでしょうか。

竹内氏:ジオターゲティング広告とは、ユーザーの位置情報を基にした広告配信の手法になります。
例えば指定した店舗に来訪したユーザーや、指定したエリアに居住するユーザーに配信するといったことが可能です。

特徴的なのは、Web上での回遊行動ではなく、オフラインでの実行動の情報を基にしたターゲティングであるということです。

また、ディスプレイ広告やSNS広告などの他手法でもエリアを指定した配信は可能ですが、より細かく高精度に指定することができます。

特定の店舗に来訪したユーザーさんに対して配信したい場合など、位置情報を基にしたターゲティングが必要・有用な場合に適した手法です。

――実際にジオターゲティング広告を活用されるケースにはどのようなものがありますでしょうか?

竹内氏:弊社の「ASE Ad」の話にはなりますが、大きく分けて2パターンあります。

1つ目は、既に他の広告メニューを試されているなかで、更なる売り上げの拡大や効果の改善を求めて、セカンドチョイスとしてお使いいただくケースです。

2つ目は、ローカルエリアの広告代理店様や、紙媒体などのデジタルではないところからスタートしている代理店様で、地場に根差したデジタル施策が実施できていない場合に、ファーストチョイスとしてご活用いただくケースです。

後者の場合、デジタル施策を進めようとしてWeb広告のエリア配信をしてみたが、配信ボリュームが確保できず、ASE Adをご活用いただくことが多いです。

編集部注|「ASE Ad」とは?
ASE Ad」とは、のべ4,000万以上のユーザーの位置情報を活用可能な位置情報ターゲティング広告です。

また国内最大級の広告在庫を保有しており、エリア配信を実施しても十分な配信ボリュームを確保することができます。

他にも、円指定に加えてポリゴン指定による詳細な位置情報の指定が可能なので、高精度のターゲティングが実現できます。

以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。
参考:ジオターゲティング広告とは?定義・事例から主要11社の比較まで|LISKUL


ジオターゲティング広告は商圏が定まっているビジネスで特に有効。予算の大小は問わない。

――ジオターゲティング広告を活用すべきケースにはどのようなものがありますでしょうか?

竹内氏:やはり実店舗を持っている、商圏が定まっているビジネスと最も相性が良いですね。店舗の周辺にいるユーザーや、店舗への来訪履歴を基に細かくターゲティングをすることができます。

またWeb上のデータではまかなえないユーザーの行動を、オフラインデータを活用してカバーできる点がジオターゲティング広告の強みなので、そこを活かしていただくのもおすすめです。
具体的には、指定した学校や塾に通っている生徒さんに向けて広告を配信するとか、指定したオフィスに勤務している方にBtoBビジネスの広告を配信する、といった使い方が挙げられます。

――ご予算が少ない場合でも有効な施策となり得るのでしょうか?

竹内氏:ご予算の大小に関わらずご活用していただいていますね。契約形態にもよりますが、ご予算が少ないケースだと、月額10万円やそれ以下のケースも多くございます。

細かいエリア指定が可能であり、本当に配信したいユーザーに絞って配信ができるので、ご予算が少ない場合にこそおすすめしたいメニューです。

――有店舗ビジネスなどエリア配信が有効な場合には、まず最初に実施すべき広告メニューとなるのでしょうか?

竹内氏:そうですね。特におすすめなのは、セール・イベントや新装開店など、認知が必要なタイミングでご活用いただくことです。

逆に、既に認知が十分されていてユーザーが自然検索をしてくれていて、かつご予算が少額の場合は、リスティング広告がマストの施策になると思います。


媒体を選ぶ際には位置情報の取得方法に要注目

――さまざまなジオターゲティング広告の媒体が存在するなかで、自社に合った媒体を選定するにはどうすれば良いでしょうか?

竹内氏:その媒体でしかできないことと、自社が求めていることが合致しているならその媒体を選ぶべきです。

例えば弊社ASEの場合、精緻なエリア指定と国内最大級のユーザーへのリーチを両立していることが強みになります。
細かくエリア指定を行いつつ、一定の配信ボリュームを求めている方にはおすすめです。

どういったユーザーに配信したいのかを考えて、そのためにどういったターゲティングをすれば良いかを考えてから媒体を選定すると良いでしょう。

――その他に重要視すべきことはありますでしょうか?

竹内氏:各媒体の位置情報の取得方法には注目したほうが良いでしょう。

位置情報の取得方法には、大きく「GPS・Wi-FI・Beacon・通信基地局」の4つがあります。

竹内氏:このなかで最も広告配信に適しているのがGPSです。高精度かつ、スマホのGPSを活用するので多くのデータ量を取得することができます。

種類方法特徴
GPS人工衛星により位置情報を特定高精度かつデータ量が多い。広告配信に適している。
Wi-FiWi-Fiに接続されると位置情報を特定高精度だがWi-Fiに接続されるハードルがあり、データ量は少ない。
BeaconBluetoothなどを介してBeacon端末に接続されると位置情報を特定高精度だがBeacon端末に接続されるハードルがあり、データ量は少ない。
通信基地局スマホの通信基地局によって位置情報を特定取得データ量は多いが、精度は低い。広域的な人流解析に適する。

Wi-FiやBeaconも精度は高いのですが、ユーザーが来訪時にWi-Fi・Beaconと接続する必要があり、取得できるデータ量は少ないです。
実際に店舗に来訪した際に、わざわざ現地のWi-Fiにつなげる人は少ないですよね。

自社アプリを活用して細かく来訪者を分析したい、という場合にはWi-FiやBeaconは有用だと思います。

上記を参考にしていただきながら、自社の目的に合わせて、最適な媒体を選定してください。


活用のコツは訴求を検証し他媒体に応用すること

――ジオターゲティング広告で成果を挙げるための活用のコツはありますでしょうか?

竹内氏:Web広告の特徴である、細かいセグメント分けが可能な点や、配信内容を即座に差し替えられるという点を活かしていただくのが良いかと思います。

例えば、店舗からの半径距離が1km・3km・5kmの3つにユーザーを分類し、それぞれに複数のクリエイティブを配信してテストします。

それらの広告のクリック率や来店率を計測することで、どの商圏距離まで広告配信すべきなのか、またどういったクリエイティブが良いのかを検証することができます。

――細かいエリア指定が可能なジオターゲティング広告ならではですね。

竹内氏:また、差し替え対応が難しい紙媒体(チラシなど)を実施する前に、上記の検証をしておくことで、より効果の高い訴求をすることが可能になります。

テレビCMなどの高額な施策を実施する前に効果検証して、より効果の高いクリエイティブを見つけていただくというのも有効な活用方法です。


成功のカギは効果改善のPDCAサイクルを回すこと

――多くの企業様をご支援されてきたと思いますが、成功・失敗を分けるポイントがあれば教えていただけますでしょうか。

竹内氏:ご認識しておいていただきたいのは、商圏に広告を配信したからといって必ずしも成功するというわけではないということです。

重要なのは、先述のセグメントやクリエイティブを色々と検証し効果改善をしていくことです。

デジタル施策においてエリア情報を活用できるというのは大きな武器になりますので、その武器を上手く活用していただければと思います。

また紙媒体を活用されているならジオターゲティング広告は好相性なので、リプレイスというよりも併用して相乗効果で効果を高めていただくのが良いかと思います。

――本日はお時間いただきありがとうございました!


さいごに

今回は株式会社フリークアウトの竹内様に、ジオターゲティング広告について詳しくお伺いしました。

ジオターゲティング広告を活用すべきケースとして、実店舗があり商圏が定まっているビジネスが挙げられます。

またチラシなどの紙媒体を実施している場合も、併用することで双方の機能を補完することが可能です。

このように、エリアを指定した配信が必要な場合には有用な武器となるジオターゲティング広告ですが、ただ配信すれば良いというものではありません。

他のWeb広告と同様に、効果検証のPDCAサイクルを回して効果改善を図ることが必要です。
またその検証結果を他媒体に応用することで、広告施策全体の効果を何倍にも高めることができます。

以下の記事も参考にしていただきながら、自社に合った媒体を選定し、施策を成功に導いていただければと思います。
参考:ジオターゲティング広告とは?定義・事例から主要11社の比較まで|LISKUL
   ジオターゲティング広告とエリア配信の違い、適切な選び方|LISKUL

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