10分で分かるリスティング広告の基本用語と仕組み【永久保存版】

会社でリスティング広告を始めることになったものの、難解な単語や専門用語が多くて意味がわからない、という方も多いのではないでしょうか。

本記事では、リスティング広告を始めたばかりの方に、基本的な用語とリスティング広告の仕組みを簡単かつ網羅的にお知らせします。

リスティング広告の運用のプロが、この用語を押さえておけば大丈夫、というものを解説していますので、ぜひご活用ください!


リスティング広告の流れと仕組み

リスティング広告 用語1

▼流れ
①広告を出したいキーワードと、その入札価格を登録
②ユーザー(=消費者)が検索したキーワードと登録したキーワードが一致
③自動的に入札
④オークション
⑤オークションで上位になった時、広告が表示
⑥ユーザーが広告をクリックして自社のWebページへ
⑦ユーザーが望ましいアクション(申込/購入など)を起こしてくれたら獲得です!


特に重要な、広告が表示されてから登場する基本用語を図解

上記の流れの中で出てくる「クリック率」「獲得単価」が、CTR、CPA…など、暗号のようなたくさんの用語の正体です。

実は、そんなに難しいことを言っているわけではありません。特に重要な「広告の表示~獲得」について、さらに詳しく見てみましょう。簡単に理解できますね。

▼広告の表示から獲得まで

リスティング用語2


初心者でも押さえておきたいリスティング広告の用語

上記の流れで登場した用語から、そのほか、リスティング広告に関係する用語についても解説していきます。

リスティング広告(listing)

そもそも「リスティング」という言葉の由来は、広告がリストのようにずらっと並ぶから「リスティング」なのですね。今更ですが、こう理解すると、リスティングという言葉にもなじみが湧くのではないでしょうか。

キーワード(keyword、KW)

「このキーワードが検索された時に自分の会社の広告を出したい!」という時の、「このキーワード」にあたるものです。たくさん検索される「ビッグワード」と呼ばれるものや、少ししか検索されない「スモールワード」があります。ビッグワードは「化粧品」のように、より一般的なワード、スモールワードは、「ニキビ跡 治す 方法」などです。

入札単価(上限クリック単価)・オークション

「登録したキーワードが1回クリックされた時に、何円まで払えますよ」という上限の価格です。この入札価格で、同じキーワードを登録している競合と、オークションで戦うことになります。

例えば、あるキーワードに対して、
自分の会社は1クリック100円
B社は110円
C社は90円

という入札単価を設定していたとすると、広告の出る順番は上から、B社、自社、C社となります。オークションで上位になれば広告が表示されますが、順位が低すぎると表示されない!ということになります。

また、ユーザーがどれかの広告をクリックした場合に、それぞれが払うことになる費用は、以下のようになります。
B社:101円
自社:100円
C社:90円

これは、入札価格が「上限」クリック単価であるためです。※実際には品質スコア(後述)というものも関係してくるので、さらに少し違ってきますが、大まかにはこのような仕組みです。

参考:有料広告を始める前に知っておきたい クリック単価の事実と相場とは!?

予算

自社でリスティング広告を出すのに、どのくらいの費用をかけられるかの上限です。基本的には、かかる予算以上のコストはかからないようにできます。

参考:リスティング広告の予算・目標CPA・獲得件数の設定方法

アカウント/キャンペーン/広告グループ

キーワードをどのようにまとめるか、のグループわけです。以下のような関係になっています。

広告グループ図

広告グループ:同じグループのキーワードのまとまり。
キャンペーン:さらに広告グループを大まかにまとめたもの。予算の配分をする。
アカウント:キャンペーンをすべて管理する単位。予算を設定する。

アカウントは自分の会社用に一つあるのが普通ですね。

広告文(広告、タイトル&ディスクリプション、TD)

オークションで上位になった時に、表示される文章です。上の青字部分が「タイトル」、下の黒字部分が「説明文」と呼ばれます。

参考:誰でも簡単に作れるリスティング広告の広告文の作り方

品質スコア

その広告文の質の高さを示します。品質スコアを決めるのは、以下のような要素です。

・過去のクリック率(広告文の魅力度、後述)
・広告文とユーザーの検索のマッチ度(広告の関連性)
・Webページの利便性

品質スコアが高いと、入札単価が低くても、広告を上位に表示させることができます。

参考:品質スコアの改善ガイド|メリットと具体的施策

表示回数(インプレッション、impression、imp)

自分の会社の広告が表示された回数です。例えば、キーワードのところで解説した、「ビッグワード」では、たくさん検索されるので、表示回数が多くなる傾向にあります。

あまりにマイナーなキーワードを登録していると、一ヶ月で表示回数ゼロ、なんてこともあります。逆に、何か世間で話題になっているキーワードは、表示回数が多くなることもあります。どのくらいの表示回数が出ているのかは大まかにチェックするようにしましょう。

平均掲載順位

自分の会社の広告が上から何番目に掲載されたのか、という掲載順位の平均です。オークションの勝ち負けの結果の平均といえますね。こちらが1~3位ならおおよそユーザーに見てもらえていますが、それ以下だとあまり見られていない可能性もあります。

クリック数 (CT)

広告が表示され、実際にクリックされた数のことです。自社のWebページに入った人の数、ともいえますね。クリックされるということは、広告に興味を持った人がそれだけいるということですので、クリック数を増やすことは非常に重要です。

たとえ表示回数が少なくても、クリック数が集められていれば、獲得へ繋がる可能性があります。

クリック率 (CTR、Click Through Ratio)=クリック数÷インプレッション数

広告が表示された回数のうち、どのくらいの確率でクリックされたかを示します。広告文の魅力度、といも言えるでしょう。広告文が興味を引くものである、または、そのキーワードで検索したユーザーの求めているものにあっている、という場合にクリック率が高められます。

クリック数に大きな影響を与えるものですので、広告文の改善をして、クリック率を高められるようにしましょう。

参考:いいことづくめ! リスティング広告でクリック率を上げるための3つのポイント

平均クリック単価(CPC、Cost per click)

広告が1回クリックされた時に、払った費用の平均です。先述のように、オークションによって決まります。ビッグワードの方がオークションでの競合が多いので、平均クリック単価およびコストが大きくなる傾向にあります。

獲得数 (コンバージョン数、CV)

獲得(購入/受注/問い合わせなど)の数です。例えば、広告をクリックして自社のWebページへ来たユーザーが、「商品購入」のボタンを押したら1カウントされます。商品購入後のサンキューページ(「ご購入ありがとうございました!」)と出るもの)が表示された回数でカウントすることが多いですね。

獲得率(コンバージョン率、CVR)=獲得数÷クリック数

クリックされて自社のWebページへ来たユーザーのうち、どのくらいの確率で獲得につながったかを示します。商品の魅力、自社のWebページの魅力/わかりやすさ、とも言えますね。

獲得率は、1%が平均だと言われています。100人がWebページへ来たら、1人が購入(獲得)すればまあいいかな、ということですね。商品の魅力、自社のWebページの魅力/わかりやすさを高めれば、獲得率を高めることができます。

参考:コンバージョン率がアップした【事例4選】|今すぐできるHow to付き

コスト(利用金額、費用)=平均クリック単価×クリック数

広告を出すことにより、かかった費用のことです。1回のクリックにかかる費用×クリック数で計算します。こちらのコストは、設定にもよりますが、最初に設定した予算を超えることはありません。

獲得単価(コンバージョン単価、CPA、Cost Per Acquisition)=コスト÷獲得数

獲得を一件得るのに、かかった費用を示します。原価などと合わせて考えることで、その商品を売って利益がでるのか?を判断する指標になります。こちらを目標においてリスティング広告を運用する会社が多いです。


まとめ

いかがだったでしょうか。最初は難しく感じられる専門用語も、全体の流れを図式的に理解しておくと、すんなり入ってくるのではないでしょうか。

わからなくなったら、基本の図式に戻って確認しましょう。基本用語を理解すれば、リスティング広告も怖くない!ですね。(参考:リスティング運用自動化ツールの一覧 ≫