オンラインコミュニティとは、共通の目的や利益を求めてオンライン上で交流するための場・つながり(コミュニティ)のことです。
インターネット、特にSNSの発展や、新型コロナウイルスの影響でオフラインでの交流が難しくなったこともあり、オンラインコミュニティがより活用されるようになっています。
オンラインコミュニティのメリットがあるのはコミュニティに参加するユーザーだけではありません。
「もっとユーザーと交流し、ユーザーの抱えているニーズや課題をヒアリングしたい」
「ファンを増やして商品の魅力を伝えていきたい」
そうお悩みのプロダクトマネージャーやマーケティング担当の方々は、オンラインコミュニティを通じて上記を解消できるのでぜひトライしてみてください。
今回は、オンラインコミュニティを検討している企業の方々に向けて、オンラインコミュニティとは何か、どんな種類があるのか、始めるにはどうすればいいのかをおすすめのプラットフォームを紹介しながら解説します。
この記事を読めば、オンラインコミュニティについて理解できるだけでなく、実際に始めるために何をすれば良いのかが分かります。
目次
オンラインコミュニティとは
オンラインコミュニティとは、文字通りオンライン上で形成されるコミュニティを指します。共通の趣味や目的を持った人たちがオンライン上に集まることでコミュニティが形成されます。
オンラインサロンのように、登録した会員のみが参加できるクローズドなものから、コミュニティ外のメンバーでもやり取りが見られるオープンなものまであります。
コミュニティを活用したマーケティング手法については下記でも詳しく解説しています。
参考:コミュニティマーケティングとは?手法や成功のポイントを分かりやすく解説
オンラインコミュニティでは同じ興味を持つ人が集まり、交流したり限定的な情報を受け取ったりします。コロナ禍でWeb上の活動が活発になったことも影響し、運営を始める企業も増えています。
2017年の総務省の調査によると、日本の20代~70代の約8割が、何かしらの形でオンラインコミュニティに参加しているとされています。
オンラインコミュニティの種類
種類 | 運営主体 | 運営目的 | 代表例 |
---|---|---|---|
企業コミュニティ | 企業 | 自社商品の販促や活用促進 | カゴメ『&KAGOME』 |
オンラインサロン | 個人 | ファンの醸成。学びの場の提供。収入アップ | 西野亮廣エンタメ研究所 |
ナレッジ共有コミュニティ | 企業 | スキルアップや課題解決のための情報交換 | Yahoo!知恵袋 |
ファンコミュニティ | 企業・ファン(個人) | 共通の仲間との交流。情報交換 | スターバックスファンコミュニティー『スタバホリック』 |
趣味コミュニティ | 個人 | 共通の仲間との交流。情報交換 | Facebookグループ |
地域コミュニティ | 個人 | 特定の地域に住む人たちの交流、互助 | マチマチ(ご近所SNS) |
オンラインコミュニティは、上記の通り大きく6つに分類されます。それぞれ運営の主体や目的が異なっています。
企業コミュニティ
自社商品の販売促進やマーケティング、ユーザーの商品利用の促進といった目的で企業が運営するものを、企業コミュニティといいます。
他にも顧客ロイヤリティの向上を目的としたり、登録者限定の情報やクーポンなどを配布することで固定客の獲得につなげたりと、企業によって様々な目的で企業コミュニティは運営されています。
企業コミュニティの代表例は、カゴメ株式会社が運営する『&KAGOME』です。
カゴメ商品を活用した料理レシピを投稿する場を設けたり、人気投票を行ったりと、カゴメのファンを醸成する仕組みがたくさん設けられています。
元々カゴメでは、上位2.5%のヘビーユーザーが全体の購入の30%を占めていたため、こうしたファンのことをもっと深く知り、能動的につながれる場を作るためにオンラインコミュニティを立ち上げたとのことです。
参考:『&KAGOME』|カゴメ
参考:カゴメが築く「ファンを夢中にさせる」戦略 わずか2.5%のユーザーに注目したワケ|ITmedia ビジネスオンライン
オンラインサロン
オンラインサロンは、主に個人や著名人が主催している、WebやSNSを基盤とした会員制コミュニティです。
クローズドな場で、共通の話題に対して意見を交換したり主催者が配信するコンテンツを閲覧したりします。
オンラインサロンでは参加者に月額使用料を支払ってもらうケースが一般的です。趣味に限らず経営や営業など、ビジネスにおける思考方法やノウハウを学ぶ場としても活用されています。
オンラインサロンの代表例としては、西野亮廣さんの『西野亮廣エンタメ研究所』が有名です。2020年9月時点で会員数が7万人を突破するなど、単なる個人のファンクラブの域を超え、オンラインサロンの名を世間に広めることに成功しています。
ナレッジ共有コミュニティ
ナレッジ共有コミュニティは、参加者の質問を参加者が回答することで、ナレッジを共有し合うコミュニティのことです。
代表例としては、Yahoo!知恵袋やWikipediaも該当します。
コミュニティ内のやり取りはオープンにされていることが特徴で、コミュニティ外の人たちにも広くナレッジが共有されています。ユーザーの課題解決だけでなく、オープンで目に留まりやすいことから、認知の拡大にも貢献しています。
ファンコミュニティ
ファンコミュニティは、特定のブランドや人物が好きな人(ファン)が集まったコミュニティです。
ファン同士が集まって非公式に運営されるケースと、企業自身がファンとの交流を目的として運営されるケースの両方があります。
後者は企業コミュニティでもあるといえます。
ファンが運営するファンコミュニティの代表例は、スターバックスコーヒーのファンコミュニティである『スタバホリック』です。
元々ファンの多いスターバックスコーヒーですが、スターバックスの魅力を語り合う場として1万人近くが参加する大規模なコミュニティになっています。
趣味コミュニティ
趣味コミュニティは、共通の趣味を持った人たちがFacebookなどのSNSを通じてつながるコミュニティです。
運営の主体は個人がメインです。ファン同士で集まるコミュニティという点ではファンコミュニティの要素も持ち合わせています。
Facebookのグループ機能が趣味コミュニティでよく活用されているプラットフォームです。様々な趣味のコミュニティが規模の大小問わず存在しています。
地域コミュニティ
地域コミュニティは、特定の地域の人たちがつながりあうコミュニティのことです。
元来はオフラインでの交流がメインでしたが、新型コロナウイルスの影響もありオンラインでの交流も増えています。
例えば『マチマチ』というご近所SNSでは、エリアごとにクチコミや話題が多く話されており、減りつつあるオフラインでの地域交流を代替する役割を果たしています。
参考:ご近所SNSマチマチ
オンラインコミュニティのメリット
オンラインコミュニティのメリットを、企業(運営)側と参加者側の両面から解説します。
企業側のメリット
オンラインコミュニティにおける企業側のメリットは、以下の3つです。
- ユーザーの生の声を聞くことでニーズや不満を把握できる
- ユーザーのロイヤリティを高めることでファン化できる
- サポートコストが削減できる
ユーザーの生の声を聞くことでニーズや不満を把握できる
オンラインコミュニティを通じて、ユーザーのニーズや不満などの生の声を聞くことができます。
オフラインで1人ずつアンケートを取ると時間やコストがかかりますが、オンラインコミュニティではユーザーが主体的に意見を発信してくれるので、ユーザーへのヒアリングがしやすくなります。
例えば新商品のモニターを募集したり、「○○という製品は使いやすいですか?」といった質問をしたりもできます。熱量の高いファンが集まるオンラインコミュニティなら、有益な意見を多く得られます。
それらのユーザーの声を基に、商品開発へ反映することもできるでしょう。
ユーザーのロイヤリティを高めることでファン化できる
オンラインコミュニティで企業と顧客が密にコミュニケーションを取ることで、顧客ロイヤリティの向上につながります。その結果、顧客をファン化することができるのです。
顧客ロイヤリティは商品やブランドに対する信頼や愛着のことであり、顧客と長期的な信頼関係を保つために欠かせません。またオンラインコミュニティでは、興味度の低い会員が熱量の高い会員から影響を受けて熱量が上がるケースも多いです。
顧客ロイヤリティがアップすることの大きなメリットは、顧客単価が向上することです。
関連する別の商品を同時購入したり(クロスセル)、より上位版の商品を購入する(アップセル)ことで、1回あたりの購入金額が上がります。
またロイヤリティが高い=商品への愛着がある状態で、他社に乗り換える必要がないので、購入頻度(リピート率)も必然的に高くなります。
これらの結果として、顧客単価が上昇します。先述のカゴメの事例のように、顧客ロイヤリティの向上は大きな意味をもっています。
参考:顧客ロイヤリティとは何か?高めるための具体的な方法や事例も紹介
サポートコストが削減できる
カスタマーサポートのコスト削減も、オンラインコミュニティの活用で期待できます。ナレッジ共有コミュニティにおいて期待できます。
例えばGoogleが運営するGoogle検索コミュニティでは、日々Google検索に関する様々な質問が投稿され、ユーザーが回答をしてくれています。
膨大なユーザー数を抱えるGoogleが、これらに全て自分たちで対応するのはコスト面からも難しいです。
オンラインコミュニティ上でユーザー同士で課題を解決しあってくれることが、サポートコストの削減につながっています。
参加者側のメリット
オンラインコミュニティに参加するユーザーには、以下のメリットがあります。
- 興味のある分野についてより有益な情報が得られる
- 同じ価値観を持つ仲間に出会える
興味のある分野についてより有益な情報が得られる
興味のある分野やサービスについて、Web上にない有益な情報が得られます。
例えば先述の『&KAGOME』ではカゴメ製品を使ったアレンジレシピが投稿されていますが、特定の商品を使ったアレンジレシピが集まっている場所というのはなかなかありません。Web上で見つけやすいのはその企業自身が紹介するレシピくらいでしょう。
そうした見つけにくい有益な情報が得られることは、ユーザーにとって大きなメリットです。
同じ価値観を持つ仲間に出会える
同じ価値観を持つ仲間に出会えることも、参加者にとって大きなメリットです。
単なる情報交換の場にとどまらず、共通の価値観を持った人同士がつながる場としての役割が、オンラインコミュニティには期待されています。
先の総務省の情報通信白書においても、オフラインのコミュニティが減少する中で、それを補完する役割としてオンラインコミュニティが活用されていることが示されています。
企業のオンラインコミュニティ成功事例4選
企業のオンラインコミュニティ活用の成功事例として、以下の4社をご紹介します。
- ポッカサッポロフード
- ベースフード
- 清水食品
- シャープ
1.ファン同士の交流の場を作ったポッカサッポロフード
大手飲料・食品メーカーのポッカサッポロフードは、自社商品「じっくりコトコト」のファン専用オンラインコミュニティを作り成果を上げました。
コミュニティ内では、会員が商品の食べ方を写真付きで投稿するなど自由に発信できます。そして他の投稿に拍手で反応するとコミュニティポイントが付与して、一定数貯まるとAmazonギフト券や抽選で当たるキャンペーンを開催するなど盛り上げる工夫も欠かしません。
参加費用は無料で、ファン同士の交流を自由に行えます。コミュニティ内では、商品のファンを集めて生の声を集めることで商材の改善や新商品の開発に活かしています。
参考:じっくりコトコト ファンコミュニティ|Beach – ビーチ
2.ファン同士の交流から新商品アイデアを生み出したベースフード
一食で必要な栄養素を全て摂れるパンやパスタなど、完全栄養の主食を開発・販売しているベースフード株式会社はユーザーコミュニティ「BASE FOOD Labo」の運用を始めました
使っているプラットフォームはcommmuneです。新商品の希望やオリジナル商品の提案を受け付けるだけでなく、社員とユーザーとの交流、新商品を試食してくれるユーザーの募集などを行っています。
コミュニティ内で直接ユーザーの声が聞けるため、スピーディに新たな商品開発・改良に反映できています。。
3.ファンサイトでモニターを募集している清水食品
缶詰などの製造販売を行う清水食品は、monipla(モニプラ)というプラットフォームでファンサイトを運営しています。参加費は無料で、主な目的はファンを対象としたモニターの募集です。
moniplaはもともと日本最大級の商品レビューサイトで、他にも美容やキッチンカテゴリで多くの企業がモニターを募集しています。
清水食品の場合は、サバカレーやミネストローネといった自社商品の缶詰をメインとして、ファンにモニターを呼び掛けています。さらにレビューの投稿方法を「Instagramハッシュタグ」と指定することでSNSへの投稿を誘導しており、SNSでの拡散も狙っているのでしょう。
企業側の募集に対して、参加者であるファンも「美味しそう」「興味があり食べてみたい。丁寧にレビューします」など熱量の高い反応を示しています。
4.自社家電の公式コミュニティを発足したシャープ
シャープはプラットフォーム「commmune」を使い、自社製品「ヘルシオホットクック」の公式オンラインコミュニティ「ホットクック部」を立ち上げています。主な活用方法はファンの発信の場で、ユーザーが考案したレシピや活用術がメインです。
コミュニティ内はレシピとお悩み相談&トークの2つがあり、ファン同士が交流することもできます。
シャープのオンラインコミュニティで成果が出ているのは、ユーザーが生み出すコンテンツです。熱量の高いユーザーが投稿するレシピなどのコンテンツがライト―ユーザーに影響することで、エンゲージメントを高めることに繋がっています。
上記のように会員同士が刺激して盛り上がっていく点も、企業がオンラインコミュニティで得られる成果の1つです。
オンラインコミュニティの始め方
オンラインコミュニティを始める際は以下の手順で進めましょう。
- サロンの目的やコンセプトを決める
- 運営方法を決める
- 参加費用を決める
- 利用規約・運営ルールを定める
- インターネット上で発信して集客する
ステップ1.サロンの目的やコンセプトを決める
オンラインコミュニティを立ち上げる前に、まずはコンセプトと決めます。「もっと顧客の声を聞きたい」「ファン同士の交流の場を作りたい」など、企業によって課題があるはずです。
コンセプトのないオンラインコミュニティは長続きしません。「なぜオンラインコミュニティが必要なのか?」を社内で明らかにして、課題を解決できるコンセプトを打ち立てます。
ステップ2.運営方法を決める
オンラインコミュニティの運営は、自前で運営するか、プラットフォームを利用するかの2択です。
サポートや集客の手間を抑えたいなら、プラットフォームがおすすめです。コーディングなどの知識がなくても手軽に始められますが、手数料が発生します。
コストを抑えたい、自社に必要な機能を揃えたいと考えるなら自社サイトを自前で立ち上げたほうがいいでしょう。開発や運営に技術や手間が必要ですが、利用料はかからず柔軟に運営できます。
ステップ3.参加費用を決める
参加者から参加費用(会費)を徴収するか、無料で提供するかを決めます。
一般的にオンラインサロンは有料の会員制で、その他のコミュニティでは無料でオープンにすることが多いです。
有料にすると入会のハードルが上がりますが、その分熱量の高いユーザーが集まります。
参加費用は企業が自由に決められますが、1,000円~10,000円程度が相場です。
ステップ4.利用規約・運営ルールを定める
オンラインコミュニティを運営するにあたり、利用規約や運営ルールは必須です。
利用規約では、オンラインコミュニティの内容(運営目的)や著作権についてなどを明記します。「コミュニティ内で知り得た情報を外部に漏らさない」といった守秘義務も周知が必要です。
ある程度メンバーが集まってきたら、コミュニティ内でのルールを決めて周知しましょう。誹謗中傷しない、内部コンテンツの流出や転用NG、情報商材などの勧誘NGなど、みんなが快適に利用できるルールを策定します。
運営ルールについては、運営中に必要と判断したものは随時増やしていきます。
「コミュニティ ガイドライン」などで検索するといくつか出てきますので、是非参考にしてみてください。
参考:株式会社 明治 / meiji Twitter コミュニティ・ガイドライン|株式会社 明治
カゴメSNS公式アカウント コミュニティガイドライン|KAGOME
ステップ5.インターネット上で発信して集客する
ある程度オンラインコミュニティの準備が進んだら、インターネット上で発信して集客していきます。
SNSの公式アカウントや自社HPサイト、メルマガといった各媒体で告知していきましょう。
SNSを使う場合は、ハッシュタグキャンペーンを定期的に行う、公式アカウントでハッシュタグつき投稿を積極的にRTするなどをしてみましょう。
オンラインコミュニティ運営のプラットフォームの選び方
プラットフォームを使ってオンラインコミュニティを運営する際には、以下のポイントを軸に選んでいきましょう。
- 料金
- 会員数
- 利用者層
- 機能
料金
Facebookグループなど無料で利用できるものもありますが、プラットフォームを利用する場合は基本的には有料です。
月額の定額制のものや、オンラインコミュニティ経由の売上の一部を比率で支払うものまでさまざまあります。
まだ市場が新しく料金の制度や相場も安定していないため、しっかりと吟味する必要があります。
会員数
会員数が多くいるかも重要な要素です。
オンラインコミュニティは人が多くいて交流が活発化してこそなので、そもそもそのプラットフォームに十分な会員数がいるかは重要な判断基準です。
そういう意味では、大手の人気プラットフォームを選んだ方が無難でしょう。
利用者層
プラットフォームの利用者層と、コミュニティに集めたい人たちが合っているかは事前に確認が必要です。
社会人や学生向けといった年齢だったり、あるいは主婦向けに限定しているプラットフォームも存在します。
利用者層と自社の意向に齟齬が無いように注意しましょう。
機能
自社に必要な機能が用意されているかも重要な選定基準です。
プラットフォームによって、顧客管理機能やメール配信、アンケート機能などオプションも様々です。
他にも動画配信ができたり、セミナーが開催できたりするプラットフォームもあります。
あるいはコミュニティを運営・改善していくうえで重要な、分析機能や管理機能が充実しているかも大事です。
自社のオンラインコミュニティに必要な機能が搭載されているかを必ず確認しましょう。
オンラインコミュニティ運営におすすめのプラットフォーム4選
前章の内容をふまえまして、オンラインコミュニティを運営できるおすすめのプラットフォームをご紹介します。
- commmune(コミューン)
- CAMPFIRE(キャンプファイア)
- coorum(コーラム)
- Facebookグループ
commmune(コミューン)
commmune(コミューン)は、顧客コミュニティをノーコードで構築できるプラットフォームです。
分析・コミュニケーション・サポートが1つになっており、手厚いサポートが欲しい企業に向いています。
主な利用ケース
企業コミュニティ
機能
ナレッジベース/トレーニング機能やイベント開催、Q&Aやメールといった機能を搭載しているので、会員とスムーズにコミュニケーションを取れる点が特徴です。
他にもノーコードで実施可能な分析機能や外部サービスとのAPI連携機能もあります。
料金
ライトプラン
プロフェッショナルプラン
エリートプラン
※要問合せ
commmuneについては下記記事で詳細に解説していますので、あわせてご覧ください。
commmune(コミューン)とは?特徴・機能・使い方・事例まとめ
CAMPFIRE(キャンプファイア)コミュニティ
CAMPFIRE(キャンプファイア)コミュニティは、オンラインサロン・ファンクラブ運営向けのプラットフォームです。
アーティストや起業家など、多数の著名人が利用しています。
主な利用ケース
オンラインサロン・ファンコミュニティ
機能
参加費を払って参加してくれたメンバーに、イベントへの招待など参加特典を付与できるのがCAMPFIREコミュニティでできることです。
また「Pay Activity」と呼ばれる有料記事の投稿機能を活用することで、コンテンツの販売も可能です。
料金
利用料・掲載費用・無料
手数料:10%
coorum(コーラム)
coorum(コーラム)は、コミュニティを中心としたカスタマーサクセスプラットフォームです。
既存顧客の分析から施策実行までをワンストップで実行可能な、カスタマーサクセス向けのツールです。
主な利用ケース
企業コミュニティ・ナレッジ共有コミュニティ
機能
既存顧客向けのナレッジサイトをノーコードで構築することができます。
またユーザーイベントや勉強会の開催、マニュアルの共有など、カスタマーサクセスに有益な機能が多く搭載されています。
料金
ライトプラン
スタンダードプラン
プレミアムプラン
※要問合せ
Facebookグループ
Facebookグループは、大小さまざまなファンコミュニティや趣味コミュニティがある世界最大級のプラットフォームです。
個人間での利用だけでなく、企業のコミュニティ運営の場としても活用されています。
有名なのが、キャンプ用品で知られるスノーピークのファンコミュニティ『Snow Peak コミュニティ』です。
主な利用ケース
ファンコミュニティ・趣味コミュニティ
機能
投稿機能、イベント告知・集客
料金
無料
オンラインコミュニティを成功させるポイント
オンラインコミュニティを成功させるために、以下の3つのポイントを意識しましょう。
- 最初は参加人数にこだわりすぎない
- コンテンツやサービスを絶えず提供する
- 参加者同士が交流できる仕組みを作る
最初は参加人数にこだわりすぎない
最初は参加人数にこだわる必要はありません。
コミュニティにおいて人数が多いことは大事ですが、それ以上に熱量を持って活動してくれているファンがどれだけいるかが重要です。
彼らとのコミュニケーションを重視し、普段どういう風にサービスを利用しているのか、どんなところが好きなのか・不満を持っているのかなどの意見を交わし、コミュニティマーケティングに活かしていきましょう。
そうして熱量を持ったファンの人たちから、徐々に周囲にその熱が波及していきます。
最初は熱量の高い少人数でスタートして、徐々に盛り上げていく流れが理想です。
コンテンツやサービスを絶えず提供する
会員同士が活発に交流していても、主催者側は定期的にコンテンツやサービスを提供しましょう。
退会率を減らすためにも、コミュニティ内を常に盛り上げる工夫が必要です。
例えば先にご紹介したポッカサッポロフードの「じっくりコトコト」では、定期的に製品のプレゼントキャンペーンを実施しており、コミュニティに新規参加したり継続参加したくなるコンテンツを常に提供しています。
主催者側からコンテンツやサービス提供をすることも重要です。
参加者同士が交流できる仕組みを作る
ユーザーが自由に発言できる雰囲気や場を作り、参加者同士が交流できる環境を作りましょう。
コミュニティ利用者は特に「人とつながりたい」と思っているため、コミュニティ内だけの価値がある交流づくりを意識します。
具体的にはオンライン・オフラインイベントを開催する、ユーザー投稿機能とコメント機能を設けるなど様々考えられます。
ユーザー同士が交流しやすい仕組みを作っていきましょう。
オンラインコミュニティのよくあるトラブルと回避策
オンラインコミュニティでよくあるトラブルとしては、以下が挙げられます。
- コミュニティ内で会員同士がケンカしてしまう
- 会員同士で金銭トラブルが発生してしまう
- 会員同士でセクハラ問題が発生するも相談場所がない
- 「広告や説明内容と違う」と悪評を立てられてしまう
昨今ではオンラインコミュニティによるトラブルが報道されるケースも多く、不安を抱く企業も少なくありません。安心安全な運営を実現するために、あらかじめ回避策も講じておきましょう。
コミュニティ内で会員同士がケンカしてしまう
コミュニティ内で会員同士がケンカしトラブルに発展するということは、人と人とのコミュニケーションなのでどうしても起こり得ます。
会員が自由に投稿できる運営方法では、特に会員同士のケンカが起こりやすいです。コミュニティ内で意見が衝突したり攻撃的な投稿をしあったりすると、コミュニティ全体が盛り下がってしまいます。
さらにケンカした結果メンタルを病んでしまった、就労ができなくなったと大事に発展すれば、主催者側は損害賠償を請求されるかもしれません。そうならないためには、事前に免責事項において有事の際の対応について明記して周知しておきましょう。
例えば、「会員同士のやりとりで生じたトラブル等については、主催者側は一切保証しません」などと明記します。主催者側がトラブルに介入しない旨を、入会時に意思表示しておきます。
事前の利用規約や運営ルールの整備が重要になります。
会員同士で金銭トラブルが発生してしまう
オンラインサロンなどの密なコミュニケーションができるコミュニティでは、会員同士で金銭トラブルが発生する可能性もあります。
主催者側は、金銭トラブルを防ぐためにお金の貸し借りを禁止したり、主催者側は関与しないことを利用規約でしっかり伝えたりして対策します。会員同士でお金の貸し借りをしたり、「絶対儲かる」と出資を求めてトラブルに発展したりした事例も少なくありません。
また金銭トラブルは、主催者側と会員側で起こることもあります。オンラインコミュニティによっては、「年単位で利用料を払っていて、途中解約希望でも返金されない」「入会後数か月は退会できず、無駄に利用料を払い続ける」といったトラブル事例が報告されるケースが増えています。
主催者側は、退会や退会時の決済(月単位や日割りするかどうか)のルールも決めておき、退会時にトラブルにならないよう対策しておきましょう。
オンラインコミュニティの中には情報商材や「絶対稼げる」と勧誘する団体など、悪質なコミュニティがあることも事実です。お金をだまし取られた事例は巷でも多く、「オンラインコミュニティ=怪しい」というイメージを植え付けています。
上記のマイナスイメージで入会をためらう人も多いものです。会費を徴収する場合、主催者側はお金のルールについて特に細かくルールを決める必要があります。
会員同士でセクハラ問題が発生するも相談場所がない
セクハラなど会員が相談しにくい問題に対応するためには、コミュニティ内に相談フォームを設置するなど相談場所の提供が必要です。さらに匿名で相談できる仕様にすると、より会員は相談しやすくなるでしょう。
オンラインコミュニティ内では、会員同士の交流の中でしつこくデートに誘うといったセクハラ問題もあります。クローズドな場だけにセクハラ問題が顕在化しにくく、被害を受けた会員は泣き寝入りするか逃げるように退会するかの2択しかありません。
「広告や説明内容と違う」と悪評を立てられてしまう
入会後に「イメージと違う」と感じた会員は、SNSなどで不満を発信する人も少なくありません。マイナスイメージが広がらないよう、主催者側はまず正しく宣伝内容を伝える必要があります。
例えば、年に数回しか行わないプレゼント企画などを前面に押し出すと、「入会=商品を無料でもらえる」と勘違いするユーザーも現れます。「ファン同士の交流」や「毎月1回モニターの募集」など、確実に行っているイベントの概要を告知するといった対応が必要です。
オンラインコミュニティは事前に内容を確認できず、入会した後に「広告と違った」「説明内容と違った」と不満を抱く会員もいます。このトラブルは、クローズドなオンラインコミュニティならではでしょう。
まとめ
オンラインコミュニティとは、共通の目的でオンライン上で交流するためのコミュニティのことです。
オンラインコミュニティは、大きく6つに分類することができます。
- 企業コミュニティ
- オンラインサロン
- ナレッジ共有コミュニティ
- ファンコミュニティ
- 趣味コミュニティ
- 地域コミュニティ
企業にとっては、ユーザーからニーズや不満点をダイレクトに聞ける点や、顧客ロイヤリティを高めて顧客単価の向上や利益率の改善につなげられる点、カスタマーサポートのコスト削減といった多くのメリットがあります。
オンラインコミュニティを運営する際は、自身でサイトを用意するか、プラットフォームを活用するかの2択になります。
コミュニティサイトを自前で用意するのは、技術的にも難しいケースが多いと思いますので、その場合はプラットフォームを活用すると良いでしょう。
ぜひ本記事でご紹介したプラットフォームを選択肢に入れていただければと思います。
またオンラインコミュニティは立ち上げて終わりではなく、その後の運営が肝となります。
ご紹介したトラブルにも注意しながら、より交流が活発になる仕組みづくりを心がけてください。