即日・急ぎで事業資金を調達できる方法!必要書類・注意点と合わせて紹介

事業を行っていると、急にまとまった資金が必要になる場面があります。手元に自由になる資金があればいいですが、そうはいかないことが多いと思います。

資金調達は、金融機関から融資を受ける方法が安全でコストも安くすみますが、スピード融資に対応してもらうことはかなり厳しいです。

そのようなときに知っておくと便利なのが、早急に資金を調達できる方法です。

ここでは、最短で即日資金調達可能な方法から1か月程かかる方法まで、さまざまな資金調達方法をご紹介していきます。

目次


猶予期間別の利用可能サービス一覧

資金調達できるまでのスピードを、「即日」「1週間以内」「1週間~1か月」に分けて表にまとめました。

資金調達方法資金調達スピードおすすめの企業
ビジネスローン(ノンバンク)即日~2日以内・金利が高くてもできるだけ確実に資金調達したい
・担保に利用可能な資産(売掛債権・不動産など)を持っていない
2社間ファクタリング即日~3日以内・即日資金が必要だが借入はしたくない
・ファクタリングに利用できる売掛債権を持っている
不動産担保ローン1週間以内・1週間以内に資金が必要で担保になる不動産を持っている
・必要な融資額が大きい
手形割引1週間以内資金調達期限が1週間以内で利用可能な手形を持っている企業
信用保証付き融資1週間~1か月・創業したてで金融機関との取引経験が短い
・将来的にプロパー融資を利用したい
プロパー融資1週間~1か月・特定の金融機関と長い間取引が続いている
・審査に落ちた場合、信用保証付き融資に切り替えることができる
3社間ファクタリング1週間~1か月資金確保までに比較的余裕がある
ファクタリングを利用したいが手数料を低く抑えたい
売掛債権担保融資1週間~1か月・担保可能な売掛債権を持っている
・売掛先に知られることなく資金調達したい

ではそれぞれの資金調達方法について、サービスの内容やメリット・デメリット、おすすめな企業、必要書類、注意点についてご紹介していきます。


事業資金を即日調達可能なサービス

事業資金を即日調達できるサービスには次のふたつの方法があります。

  • ビジネスローン(ノンバンク)
  • 2社間ファクタリング

なお、これらの方法は、あくまでも「最短」即日調達が可能ということであり、必ずしも即日に資金を手にできると保障されるものではありません。

実際に即日調達するには書類の準備などが必要になるため、どうしても即日資金が必要な場合は両方のサービスを同時に検討すると確実性が増します。

ビジネスローン(ノンバンク)

ノンバンクのビジネスローンは、銀行などの金融機関以外の業者から受ける融資のことをいいます。具体的には、信販会社、消費者金融、ファクタリング会社、事業者金融会社、リース会社などからの融資です。

これらの業者は預金業務を行っておらず、主に金融機関から借り入れた資金を事業者に金利を上乗せして融資することで、差額の利息を取り分としています。

ビジネスローン(ノンバンク)のメリット

ビジネスローン(ノンバンク)のメリットには主に次の6つが挙げられます。

  1. 申し込みから審査、可決までがスピーディ
  2. 赤字決算や税金未納でも融資可能
  3. 担保や保証人が不要なことが多い
  4. 会社の将来性を判断して融資を決めてくれる
  5. 経営についてのアドバイスがもらえる
  6. 金融機関よりも融通が利きやすい

銀行などのローンと比べて、必要書類が少なかったり審査基準のハードルが低かったりするため、審査や融資可決までがスピーディにすすみます。

また、赤字決算や税金未納の状態でも、経営に将来性があれば融資してもらうことも可能です。

担保や保証人が不要なケースも多いので、準備する手間が省ける点もメリットです。

ビジネスローン(ノンバンク)のデメリット

一方で、ビジネスローン(ノンバンク)には以下のようなデメリットがあります。

  • 高額融資には向いていない
  • 返済総額が高額になりやすい
  • 悪質業者も存在する

ノンバンクのビジネスローンは、一般的に高額融資には対応していないため、金額によっては希望金額に満たない可能性があります。

また、金利は銀行などの金融機関に比べて高く設定されているため、借入総額は高額になりがちです。

さらに、ノンバンク業者の中には悪質な業者も存在するため、安全性が不透明な点もデメリットになります。

こんな企業におすすめ

ノンバンクのビジネスローンは、次のような企業におすすめです。

  • 金利が高くてもできるだけ確実に資金調達したい
  • 担保に利用可能な資産(売掛債権・不動産など)を持っていない

どうしても資金が必要な場合、たとえ金利が高くても調達しなければならないときもありますよね。

また、担保があればより条件のよい融資を受けられることがありますが、持っていない場合は担保不要のノンバンクのビジネスローンが利用しやすいです。

ビジネスローン(ノンバンク)の必要書類・注意事項

ノンバンクのビジネスローンの申し込みには以下の書類が必要です。

  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証など)
  • 確定申告書(直近2年分)
  • 事業計画書 など

また、ノンバンクのビジネスローンを受ける際には以下の点に注意してください。

  • 返済計画をたてる
  • 審査が甘いというわけではない

銀行などの金融機関に比べて金利が高いことが多いため、返済負担が大きくなります。そのため、きちんとした返済計画をたて、計画通りに返済をしていくことが大切です。

また、「ノンバンクは審査が緩い」というイメージを持っている方もいると思いますが、決して緩いわけではありません。銀行などとは審査基準が異なっていますが、審査は独自のノウハウをもとに適正に行われます。

2社間ファクタリング

ファクタリングとは、手持ちの未回収の売掛債権をファクタリング業者に買い取ってもらい、早期に現金化できる方法です。

手数料を支払うことになりますが、担保や保証人も不要で、仮に赤字経営であっても審査対象は売掛先会社なので審査に通る可能性があります。

以下の記事でおすすめのファクタリング会社を紹介していますので、会社選びの際は参考にしてください。

参考:【2022年最新】ファクタリング会社厳選27社を比較!種類、選ぶポイントも解説

2社間ファクタリングのメリット

2社間ファクタリングには以下のメリットがあります。

  • 最短即日で資金調達が可能
  • 売掛先会社への通知が不要

2社間ファクタリングは、審査に通れば最短即日で資金が振り込まれます。

また、売掛先会社にはファクタリングを利用したことが知られませんので、経営状態について勘繰られる心配がありません。

今お持ちの請求書でいくら資金調達が可能かどうか知る方法として、無料診断サービスがあります。今すぐ金額を把握したいという方にオススメです。

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2社間ファクタリングのデメリット

一方、2社間ファクタリングには以下のようなデメリットがあります。

  • 手数料が高い
  • 3社間より審査は厳しめ
  • 銀行系のファクタリング会社は3社間がメイン

2社間ファクタリングの手数料相場が10%~30%程度であるのに対し、3社間ファクタリングでは1%~10%程度です。

2社間は売掛先会社が参加しないため資料のみの審査となることや、売掛金が入金されてもファクタリング会社に支払わずに持ち逃げしてしまうリスクを考慮してのことです。

これは審査が厳しめになることの理由でもあります。

また、大手や銀行系のファクタリング会社では3社間がメインで2社間に対応していないところがあります。

こんな企業におすすめ

2社間ファクタリングは、次のような企業におすすめです。

  • 即日資金が必要だが借入はしたくない
  • ファクタリングに利用できる売掛債権を持っている

即日資金を手にしたいけれど借入はしたくない、または借入できない状況にある企業や、ファクタリングに利用できる売掛債権を持っている企業であれば、2社間ファクタリングの利用が効果的です。

ファクタリング(2社間)の必要書類・注意事項

2社間ファクタリングを利用する際には、一般的に以下の書類が必要です。

  • 本人確認書類
  • 登記簿謄本
  • 印鑑証明書(ファクタリング会社によっては2~3通必要)
  • 決算書
  • 銀行口座の通帳
  • 売掛先会社との基本契約書
  • 売掛債権の存在を証明する納品書や請求書 など

また、注意点として、売掛先との契約書に「債権譲渡を禁止する条項が記載されていないか」を確認してください。もし禁止されている場合は2社間ファクタリングを利用することはできません。


事業資金を1週間以内に調達可能なサービス

事業資金を1週間以内に調達可能なサービスには次のふたつがあります。

  • 不動産担保ローン
  • 手形割引

ただし、どちらの方法も利用するためには「不動産や手形を持っている」という前提条件があり、融資限度額はそれらの価値相当金額までとなります。

そのため、必要金額に足りない場合は、すでにご紹介した即日調達可能なサービスと組み合わせて利用すると良いでしょう。

不動産担保ローン

不動産担保ローンとは、土地や建物といった不動産を担保にして融資を受けられるローンのことをいい、一般的に低金利で高額融資が可能です。

融資を受ける本人名義の不動産に限定しているところもありますが、両親や配偶者といった家族名義の不動産や法人名義の不動産を担保対象としているところもあります。

不動産担保ローンのメリット

不動産担保ローンには、次のようなメリットがあります。

  • 高額融資が可能
  • 長期借り入れがしやすい
  • 金利が安い

不動産担保ローンでは、差し出す担保の価値に応じた金額が融資限度額になるので、高額な融資を受けることが可能です。

また、「不動産」という担保があるため、信用度が増しビジネスローンなどと比較して低金利で借入することもできます。

さらに、30年といった長期借入も可能なので、借入期間が長ければ月々の返済額も抑えることができます。しかし、長期借入は支払い利息が多くなることにはご注意ください。

不動産担保ローンのデメリット

不動産担保ローンには、以下のようなデメリットがあります。

  • 融資まで数日~1週間程度かかる
  • 手数料がかかる
  • 返済できない場合不動産を失う可能性がある

不動産担保ローンは、担保となる不動産の価値を評価する時間がかかるため、即日融資といったスピード融資ができません。

また、担保登録する際に事務手数料や不動産鑑定費用といった手数料がかかるため、少額借入をした場合、ビジネスローンなどと同じくらいの支払額になってしまうこともあります。

また、最も気を付けなければならないのは、借入金を返済できない場合、担保にした不動産を売却して返済することになるため、不動産を失ってしまう可能性があることです。

こんな企業におすすめ

不動産担保ローンは、次のような企業におすすめです。

  • 1週間以内に資金が必要で担保になる不動産を持っている
  • 必要な融資額が大きい

資金を調達するまでに1週間程度の余裕があり、なおかつ担保として差し出せる不動産を持っている企業におすすめです。

また、不動産の評価額によっては高額な借入にも対応してもらえるため、希望融資額が大きい企業に効果的です。

不動産担保ローンの必要書類・注意事項

不動産担保ローンを申し込む際には、以下の書類が必要です。

  • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
  • 登記簿謄本
  • 決算書(直近2期分)
  • 納税証明書
  • 不動産登記簿謄本
  • 固定資産課税台帳 など

不動産担保ローンを利用する際は、きちんとした返済計画表を作成することが大切です。

デメリットでも解説しましたが、もし返済できない場合は担保不動産を売却しなくてはなりません。返済不能に陥らないように融資額は必要最小限にとどめ、計画的に返済をするようにしましょう。

手形割引

手形割引とは、所有している手形を満期日までの利息や手数料を差し引いた金額で、第三者に譲渡することをいいます。

手形は通常、資金化できるまでに早くて1か月、長いときで6か月ほどかかることもあります。振出人(手形を発行した人)からすると現金をもっていなくても商品やサービスを購入することができますが、受取人は満期日まで資金を受け取ることができません。

そこで、手形割引業者に満期日前に譲渡することで、期日を待たずに資金を得られるようになるのです。

手形割引のメリット

手形割引には以下のようなメリットがあります。

  • 満期日よりも早く資金化できる
  • 融資を受けるよりも審査に通りやすい
  • 融資より割引手数料が安い
  • 悪徳業者にあたる可能性が低い

手形の満期日まで待たずに、1週間ほどで資金化することができます。また、融資を受けるよりも割引手数料が安いので、コストを抑えることができます。

手形の審査は、受取人ももちろん対象になりますが、それよりも振出人の信用力が慎重に審査されます。とはいえ、振出人は大企業であることが多いので、審査に通りやすい傾向があります。

また、手形割引は「銀行法」や「貸金業法」で規制され、取り扱えるのは貸金業の登録をしている業者のみです。そのため、悪質な業者の被害に遭う可能性が低くなっています。

手形割引のデメリット

手形割引には次のようなデメリットがあります。

  • 手形の買戻し義務がある
  • 手形割引料を支払わなければならない

仮に振出人が手形の支払いができなくなってしまうと、手形を買い戻さなければならなくなります。手形の金額によっては、資金繰りがピンチに陥ってしまう可能性もあります。

また、手形を割り引いてもらう際には、割引料を差し引いた金額が手元に入るので、満額は受け取れないことになります。

こんな企業におすすめ

手形割引がおすすめなのは次のような企業です。

  • 資金調達期限が1週間以内で利用可能な手形を持っている企業

1週間以内に資金が得られれば間に合うといった状況にあり、なおかつ割引手形が利用できる手形を持っている企業におすすめの方法です。

手形割引の必要書類・注意事項

手形割引を利用する際には以下の書類が必要です。

  • 本人確認書類
  • 割引きたい手形
  • 登記簿謄本
  • 印鑑証明
  • 預金通帳 など

注意点として、手形割引を申し込んでも、銀行などの金融機関から断られてしまうことがあります。原因はいくつか考えられますが、たとえば振出人の与信が悪化した、手形の個別銘柄の割引枠がなくなった、といったことがあります。

断られてしまった場合、他の資金入手方法を考えなくてはなりません。


事業資金を1週間〜1か月かけて調達可能なサービス

事業資金を1週間から1か月かけて調達できるサービスには以下のものがあります。

  • 信用保証付き融資
  • プロパー融資
  • 3社間ファクタリング
  • 売掛債権担保融資

ではそれぞれの資金獲得方法について確認していきましょう。

信用保証付き融資

金融機関とあまり取引のない中小企業が融資を受けようとする際に、「信用保証協会」の保証を付けるよう求められることがあります。

このように信用保証協会の保証が付いた融資を「信用保障付き融資」といい、仮に借主が返済できなくなった場合に、信用保証協会が代わりに金融機関に立て替え払いをしてくれます。

その代わり、借主は所定の信用保証料を支払います。

信用保証付き融資のメリット

信用保証付き融資には以下のメリットがあります。

  • 取引のない金融機関からも融資を受けられる
  • 低金利で長期借り入れが可能
  • 返済できないときは信用保証協会が代位弁済してくれる
  • 原則的に連帯保証人は法人代表者のみ
  • 担保が必要ない

信用保証協会の保証が付けられるため、取引のない金融機関からも融資が受けられ、金利は低く長期借り入れも可能です。

また、連帯保証人は法人代表者のみのことが多く、担保が不要です。

信用保証付き融資のデメリット

信用保証付き融資には以下のデメリットがあります。

  • 信用保証料を支払わなくてはならない
  • 融資まで日数がかかる

信用保証協会からの保証を付けるには、信用保証料を支払わなければなりません。

また、融資実行まで日数がかかるので、早急に資金を準備する必要があるときには不向きです。

こんな企業におすすめ

信用保証付き融資は、以下のような企業におすすめです。

  • 創業したてで金融機関との取引経験が短い
  • 将来的にプロパー融資を利用したい

創業したての時期は金融機関との取引が短いため、融資を受けることが難しいことが多いです。

しかし、信用保証付き融資を利用して借入実績を積むことで、将来的にプロパー融資を受けられる可能性があります。

信用保証付き融資の必要書類・注意事項

信用保証付き融資を申し込む際には、以下の書類が必要です。

  • 信用保証委託申込書
  • 企業概要
  • 信用保証依頼書
  • 信用保証委託契約書
  • 個人情報の取扱いに関する同意書
  • 決算書
  • 登記簿謄本
  • 印鑑証明書 など

なお、注意点として以下の点に気を付けてください。

仮に融資の返済が滞り信用保証協会に代位弁済をしてもらっても、借入自体がなくなったわけではありません。信用保証協会から、代位弁済した金額の一括返済を求められることがあります(分割弁済も可)。

また、信用保証協会の保証が付いたからといって、必ずしも金融機関から融資を受けられるというわけではありません。

プロパー融資

プロパー融資とは、前項でご紹介した信用保証協会の保証を付けずに、金融機関から直接融資を受けることをいいます。

プロパー融資は信用保証協会の保証がないため、仮に借主が返済できなくなった場合、金融機関は貸し倒れリスクを負うことになります。

そのリスクを考慮しても直接融資をしてくれるということは、銀行から信頼を得ている企業であることの証といえます。

その分審査が厳しいため、融資実行までに時間がかかることが多いです。

プロパー融資のメリット

プロパー融資には次のようなメリットがあります。

  • 保証料がかからない
  • 低金利で借入できる
  • 融資額の上限が決まっていない
  • 企業の信用力が向上する

信用保証協会の保証を付けないため保証料がかかりません。また、融資額の上限は金融機関の裁量により決まるため上限が定められておらず、低金利での借り入れが可能です。

また、「プロパー融資を受けられる企業」ということで、企業の信用力が上がり、今後融資を受ける際にも有利になります。

プロパー融資のデメリット

プロパー融資には、以下のようなデメリットがあります。

  • 審査が非常に厳しい
  • 審査に時間がかかる
  • 返済期間は短いことが多い

プロパー融資は金融機関サイドのリスクも大きいため、審査が非常に厳しく、なおかつ時間がかかります。

また、借入期間が長期にわたると企業の経営状態が悪化する可能性もあることから、共倒れリスクを回避するために、返済期間は短くなる傾向があります。

こんな企業におすすめ

プロパー融資は、次のような企業におすすめです。

  • 特定の金融機関と長い間取引が続いている
  • 審査に落ちた場合、信用保証付き融資に切り替えることができる

プロパー融資は、特定の金融機関と長期間取引が続いている企業が利用できる方法です。

また、審査に落ちた場合、信用保証協会の保証に切り替えることができると選択肢が広がります。

プロパー融資の必要書類・注意点

プロパー融資の申し込みには以下の書類が必要です。

  • 登記簿
  • 資金使途関係資料
  • 決算書(3年分以上)
  • 試算表
  • 事業計画書
  • 損益計算書(3年以上)
  • 見積貸借対照表(3年以上)
  • 借入申込書
  • 資金繰り表
  • 取引先金融機関一覧表 など

また、場合によっては以下の書類も必要になります。

  • 担保物件一覧表
  • 資産状況一覧表
  • 仕入れ先一覧表
  • 販売先一覧表 など

プロパー融資は、特定の金融機関との取引が長く続いているほど有利とはいえ、長期間の取引があっても、必ずしもプロパー融資をしてくれるというわけではありません。

また、金融機関からの「信用力」を得ることが重要なので、プロパー融資を受けたい金融機関に取引を集中させ経営の継続性や安定性をアピールしたり、いざというときのために担保や保証人を用意しておいたりするなどの対策も必要です。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、「利用会社(自社)」「ファクタリング会社」に「売掛先会社」が加わった、3社間による債権譲渡取引のことをいいます。

ファクタリングの審査の段階で、売掛先会社にファクタリングの承諾を得る必要があり、審査後は3社間でファクタリング契約を結びます。

その後、利用会社にファクタリング会社から買い取り代金が振り込まれ、支払期日までに売掛先会社がファクタリング会社へ売掛金を支払うという流れです。

3社間ファクタリングのメリット

3社間ファクタリングには次のようなメリットがあります。

  • ファクタリング手数料が2社間より安い
  • 審査が通りやすい
  • 売掛金は売掛先会社がファクタリング会社に支払うので手間がかからない
  • 大手や銀行系が行っているので安心して利用できる

3社間ファクタリングは売掛先会社の承諾を得るため、ファクタリング会社の回収不能リスクが小さくなることから、2社間に比べて手数料が安く審査に通りやすくなります。

また、売掛金は売掛先会社が直接ファクタリング会社に支払うので手間がかかりません。

さらに、3社間ファクタリングのサービスを提供しているのは大手や銀行系なので、安心して利用することができます。

3社間ファクタリングのデメリット

3社間ファクタリングには、次のようなデメリットがあります。

  • 売掛先会社の承諾を得なくてはならない
  • 資金化までに時間がかかる

3社間ファクタリングは、2社間とは異なり売掛先会社も参加し承諾を得るという工程が必要なので、資金化されるまでに時間がかかってしまいます。

また、承諾を得る際に売掛先会社から「この会社は経営状況が悪化しているのかもしれない」と勘繰られ、今後の取引に影響が出てしまう可能性があります。

こんな企業におすすめ

3社間ファクタリングは、次のような企業におすすめです。

  • 資金確保までに比較的余裕がある
  • ファクタリングを利用したいが手数料を低く抑えたい

3社間は資金化されるまで1~2週間程度かかることが多いので、資金を得るまでに時間的な余裕があることが条件になります。

また、手元に入る資金をなるべく多くするために、手数料を安く抑えたい企業にもおすすめです。

3社間ファクタリングの必要書類・注意点

3社間ファクタリングの利用に必要な書類は以下のとおりです。

  • 登記簿謄本
  • 印鑑証明書
  • 売買契約書または基本契約書等
  • 決算書
  • 試算表
  • 銀行口座の通帳
  • 売掛債権の存在を証明する納品書や請求書 など

売掛先会社にファクタリングの承諾を得る時間を短くするために、あらかじめ「ファクタリングを利用する」旨を知らせておくと手続きがスムーズにすすむことがあります。

今また、後の取引に悪影響が出ないように、売掛先会社と信頼関係を築いておくことも大切です。

売掛債権担保融資

売掛債権担保融資(ABL)とは、不動産の代わりに企業が保有している商品の在庫や売掛債権を担保として融資を受ける方法です。

ファクタリングと同様に売掛債権を利用する資金調達方法ですが、ファクタリングが債券譲渡契約であるのに対し、売掛債権担保融資は「融資」です。

また、支払期日までに売掛先会社が支払い不能に陥った場合は、利用会社が支払わなければならない点もファクタリングと異なります。

売掛債権担保融資のメリット

売掛債権担保融資には以下のようなメリットがあります。

  • 不動産を持っていなくても利用できる
  • 売掛先会社に知られずに資金が得られる

売掛債権担保融資は、不動産を持っていなくても商品の在庫や売掛債権があれば利用することができます。

また、原則として売掛先会社の承諾や譲渡通知が不要なため、売掛先に知られることなく資金調達が可能です(ただし、「譲渡担保登記」の必要あり)。

売掛債権担保融資のデメリット

売掛債権担保融資には次のようなデメリットがあります。

  • 売掛先会社に通知されることがある
  • 貸し倒れリスクがある

売掛債権担保融資は、一般的に売掛先会社に通知されることなく利用できますが、「譲渡担保登記」をしなかった場合や、利用する業者によって通知してしまうことがあります。その場合、今後の取引に影響が出る可能性があります。

また、売掛先が支払い前に倒産してしまった場合、利用会社がその分を返済していかなくてはならない点に注意が必要です。

こんな企業におすすめ

売掛債権担保融資は、次のような企業におすすめです。

  • 担保可能な売掛債権を持っている
  • 売掛先に知られることなく資金調達したい

担保として利用できる売掛債権を持っていることが条件になります。また、売掛先会社に知られずに手続きをすすめたい企業にもおすすめです。

売掛債権担保融資の必要書類・注意点

売掛債権担保融資の手続きには以下の書類が必要です。

  • 予約申込書・個人情報取扱同意書
  • 登記簿謄本
  • 本人確認書類(代表者の運転免許証やパスポート等)
  • 決算書
  • 資金繰り表、事業計画書
  • 売掛債権を確認するための契約書や請求書 など

売掛債権担保融資の注意点として、売掛先会社との契約の中で「売掛債権譲渡禁止特約」がある場合は、売掛債権を譲渡することはできません。

また、売掛債権の評価によって融資限度額が異なる点にも注意してください。


安心な業者と悪徳業者の見分け方

銀行などの金融機関をはじめ、事業資金の調達を依頼できる企業には優良企業ももちろんありますが、中にはヤミ金など悪質な業者も紛れ込んでいます。

悪質業者とかかわらないように、見分け方のコツをご紹介していきます。

日本貸金業協会のサイトを利用する

日本貸金業協会「貸金業相談・紛争解決センター」の公式サイトでは、悪質業者の検索をすることができます。

入力項目は、業者名、電話番号、住所、FAX番号で、いずれかの項目のみでも検索可能です。

利用している業者がヤミ金に該当しないかどうか確認したいときは、ぜひ活用してみましょう。

参考:【日本貸金業協会「貸金業相談・紛争解決センター」】
   ファクタリングとは?仕組みや種類、注意点をわかりやすく解説

金融庁のサイトを利用する

金融庁の公式サイトでは、「登録貸金業者情報検索入力ページ」が設置されており、登録されている正規の業者かどうかを確認することができます。

入力項目は、登録番号、所在地、商号・名称、代表者名、電話番号で、一部の項目でも検索可能です。

参考:【金融庁「登録貸金業者情報検索入力ページ」】

その他の悪徳業者の見分け方

悪質業者かどうかを見分けるには、そのほかにも判断の指標になるものがあります。

  • 融資条件が記載されておらず、「無条件で融資OK」などとうたっている
  • 「必ず借りられます!」といった誇大広告がされている
  • 金利の表記があいまい

こういった広告の文言や表記方法は悪質業者である可能性が高いです。


まとめ

事業資金の調達方法は調達までの期間に分けてご紹介しました。

とにかくスピード重視の場合は即日から対応可能な「ビジネスローン」「2社間ファクタリング」があります。

1週間以内をめどに資金調達したい場合は「不動産担保ローン」「手形割引」を選択しましょう。

1週間以上余裕がある場合は「信用保証付き融資」「プロパー融資」「3社間ファクタリング」「売掛債権担保融資」などが選択肢として挙げられます。

それぞれ特徴が異なるので、自社のご状況に合わせて選択しましょう。

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