検索クエリとは?キーワードとの違いから活用方法まで徹底解説

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検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンで検索をした際に入力した検索語句のことです。

リスティング広告におけるキーワードは、広告出稿者がどの検索クエリに出稿するかを指定するためのもので、検索クエリはユーザーが使用した語句です。

今回は検索クエリとは何か、そのチェック方法、またそれをどう活用すればいいのかをご紹介します。

目次


検索クエリとはなんなのか?

「クエリ」って日本語にはなかなかなさそうな母音の並びですよね。日本語ではないので当然ですが。英語で「問い合わせる/照会する/質問する」などの意味がある単語だそうです。
では「検索クエリ」とはなんなのかという話ですが、「ユーザーが実際に検索したワード」のことをいいます。

「それってキーワードのことじゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、リスティング広告での「キーワード」というのは、あくまでも「管理画面上に登録されている語句」のことをいいます。

たとえば、あなたがリスティングで「野菜ジュース」というたった1つの語句だけを、部分一致で登録していたとしましょう。そこへとあるユーザーが「おいしい野菜ジュース」と検索したところ、あなたの野菜ジュースの広告が表示されました。

この場合の「おいしい野菜ジュース」が検索クエリで、「野菜ジュース」がキーワードということになります。


検索クエリ=ユーザーニーズそのもの

もし「野菜ジュースって苦くてまずいほうが健康にいいことしてる感が出て逆にいいよね!逆に!」というニーズが世の中で高まってきたとすると、「野菜ジュース 苦い」「まずい野菜ジュース」というような検索クエリが増えてくることでしょう。

もしも、あなたが検索クエリを見ずにいた場合、ユーザーが求めているのは「苦くてまずい野菜ジュースなのだ」ということに気付かないまま、「こんなにもがんばっておいしさを伝えているのにどうして売れないのだろう?」と悩み続けることになるかもしれません。そういった細かなニーズを把握するためにもクエリの確認は必要といえるでしょう。


検索クエリを活用してみる

この「検索クエリ」をリスティング運用において役立てる方法が、大きく分けて2つあります。

1.  除外キーワード設定による無駄なクリックの削減

2.  検索クエリからのキーワード追加

上記2点について今回はご説明します。

1.除外キーワード設定による無駄なクリックの削減

ほんとうは怖い部分一致

先ほどの例のように、「おいしい野菜ジュース」という語句をキーワード登録していなくても、部分一致の「野菜ジュース」というキーワードで広告が表示されることが多々あります。部分一致での登録は、変化し続けるユーザーのニーズを拾っていくためにはとても役に立つのですが、使い方には十分な注意が必要です。

実際のアカウントを例に見てみましょう。

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こちらのキャプチャは「リスティングの代理店を探しているユーザー」をターゲットとして、リスティング広告を運用しているアカウントの検索クエリの表示画面です。
※検索クエリの確認方法はのちほどご説明します。

「リスティング広告」「リスティング」「web 作成」などの検索から流入してきたユーザーが多いことがわかりますよね。概ね、ターゲットとはそう遠くないクエリからの流入なので、さほど問題はないように見えますが、さらに見ていくと、こんなクエリからの流入もありました。

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「八木かなえ ウェイト リフティング」

そう、オリンピックにも出場されている女性重量挙げ選手です。
「リスティング」という部分一致キーワードを登録しているがゆえに、このような検索クエリに対して広告が表示され、さらに11回のクリックも発生しています。つまりお金が発生しています。決して八木さんに非はありませんが、完全に無駄なクリック、無駄なコストと言わざるを得ません。通常、八木かなえさんに興味があって検索している人は、突如リスティング広告の運用を代理店に頼もうとは思わないものです。

キーワード除外設定の手順

限られた予算を効果的に使うために、このような無駄なコストは少しでもカットしていきたいですよね。そのための手順が以下の通りです。
「八木かなえ ウェイト リフティング」という検索クエリを、そのまま完全一致の除外ワードとして登録するのもいいですが’(このアカウントではすでに除外設定されています)、その場合、これとまったく同じ検索クエリに対してしか効果がありません。サッカーだろうと重量挙げだろうと、「リフティング」を含むクエリ全般に対する広告表示をできれば遠慮したいので、今回は「リフティング」を除外したいと思います。

1.検索クエリ一覧をチェック

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2.「検索クエリーを表示」を押し、全クエリを見る場合は「すべてを表示」を選択。

特定のキーワードのクエリだけ見たい場合は見たいキーワードにチェックを入れて、「特定のキーワードを表示」を選択。

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3.除外したいキーワードにチェックを入れて、「対象外キーワードとして追加」

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4.除外するキーワードのマッチタイプ、登録したいキャンペーン・グループ(任意)を選択し、「追加」

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検索クエリからのキーワード追加

異なるマッチタイプのキーワード追加で効率化

章の初めに書いたように、「野菜ジュース 苦い」という検索クエリに対して、「野菜ジュース」(部分一致)というキーワードでも広告を出すことは可能です。
ただし、本当に「野菜ジュース 苦い」という検索クエリが増加してきたのが確認できるのであれば、それは「野菜ジュース」(部分一致)で表示させるよりも「野菜ジュース 苦い」というキーワードをあらためて登録したほうが効率よく表示させることができます。

「そのクエリとぴったり一致したときにしか広告は出さない!」という覚悟の表れ(※イメージ)でもある完全一致のキーワードは、「その周辺のワードでも出せたらいいなあ」というふわふわしたモチベーション(※イメージ)で登録される部分一致のキーワードよりも、たいていの場合、必要となるクリック単価が安く済むのです。

コンバージョンにつながった検索クエリの追加

リスティングを始めるときには、どんなニーズで、どんな気持ちで、どんなワードで検索してくる人に対して広告を出したらいいだろうかと、頭と心で何時間も何日も考えるものですが、それでもいざ運用を始めてみると「そんなワードからコンバージョンするなんて!」と周囲に悟られないように黙々と驚くことがよくあります。

そんなときにはそのクエリをそのままキーワードとして登録してやるといいでしょう。そもそものインプレッション自体が少ない場合には登録しても表示されない可能性もありますが、コンバージョンが数件つくような検索クエリが見つかったら、その都度追加していくことが肝要です。リスティングってそういう地道なものです。

検索クエリからのキーワード追加の手順

除外設定の手順とほぼ同じです。
3.で追加したいキーワードをチェックして、「対象外キーワードを追加」ではなく「キーワードとして追加」を選択するだけです。

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なお、今回はYahoo!スポンサードサーチの管理画面でご説明しましたが、Googleでも考え方は同様です。手順についてはこちらの記事に詳しく記載されていますので、ご覧ください。

★リスティング広告の効果を劇的に改善するキーワード作成方法


まとめ

クエリのこまめな確認がいかに大切かおわかりいただけたでしょうか?リスティングにおいてクエリをチェックするのは基本中の基本。運用を本業としている人間であればもはや怠慢とみなされるレベルです。ただ、それだけ改善の効果も見込める、重要なデータということですので、有効に活用していきましょう。

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