Facebook広告とは、日本国内で2,600万人ものアクティブユーザーを持つFacebookに配信ができるSNS広告で、費用対効果が抜群に高いと人気の広告媒体です。
またFacebookだけでなくInstagramのユーザーにも配信することができます。
届けたいユーザーのみに広告を表示でき、低予算で簡単に広告が出稿できるなど、多くのメリットがあります。
この記事では、Facebook広告を始めてみたいビジネス担当者に向けて、Facebook広告の基礎知識から、メリット・デメリット、成功事例、そして具体的な広告内容まで、網羅してお伝えしていきます。
◎Facebook広告を表示できる掲載先は、Facebook・Instagram・メッセンジャー・提携アプリ
◎動画+テキストやストーリーなど多彩な広告種類から選べる
◎顧客の属性による詳細なターゲティングの他、顧客データと紐づけたアプローチなども可能
◎11個の目的別に最適な広告キャンペーンを作成できる
◎Facebook広告が表示されるかはオークション形式で決まる
◎課金方式はCPMとCPCがメインで、自分で予算を決めて運用ができる
どのサイトよりもイメージしやすい画像や平易な文章を用いて、初心者でも誰でも理解できるように解説します。ぜひ最後までお読みください。
目次
- Facebook広告とは?
- Facebook広告の媒体種類別の広告が表示される箇所
- Facebook広告で選べる多彩な広告形式
- Facebook広告では3つのターゲティングが可能
- 11の目的ごとに広告キャンペーンを作成できる
- 表示されるFacebook広告はオークションで決まる
- Facebook広告の費用は表示ごと・クリックごとの2種類ある
- Facebook広告の予算の目安
- Facebook広告のメリット7つ
- Facebook広告のデメリット2つ
- Facebook広告の成功事例
- Facebook広告に向いているビジネス・向いていないビジネス
- Facebook広告の始め方を5ステップで解説
- Facebook広告を成功させる3つのポイント
- Facebook広告の運用時に参考にすべきリンクまとめ
- まとめ
Facebook広告とは?
Facebook広告とは、主に、Facebookのフィード面(友達の投稿が表示されるタイムライン)上に配信されるSNS広告プラットフォームのことをいいます。さらに、2012年に写真共有サービス「Instagram(インスタグラム)」を買収してからは、Instagramにも広告配信が可能となりパワーアップしました。
Facebook広告とは、主に以下4カ所の掲載先に配置される広告をいいます。
広告の掲載先 | 国内利用者数 | 概要 |
---|---|---|
Facebook フェイスブック | 2,600万人 (2019年7月時点) | 友達や家族と写真・動画・近況などをシェアするソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS) |
Instagram インスタグラム | 3,300万人 (2019年6月時点) | 写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービス |
Messenger メッセンジャー | – | Facebookユーザー同士がリアルタイムにメッセージのやり取りを行えるアプリ |
Audience Network オーディエンスネットワーク | – | Facebookと提携しているスマホアプリやスマホサイトにも広告を掲載できる。 例:ニュースアプリ「Gunosy」、飲食店まとめサイト「食べログ」など |
月あたりのアクティブユーザー数は、Facebookが2,600万人(2019年7月時点)、Instagramが3,300万人(2019年6月時点)となっており、広告配信によりリーチできる対象がかなり大きいことが分かります。
さらに精度が高いターゲティング(細かい属性に合わせた広告配信)が可能なのが特徴で、届けたい対象者にピンポイントで効果的に広告を配信できる仕組みが人気です。ターゲティングについては、のちほど「Facebook広告では3つのターゲティングが可能」の章でさらに詳しく解説します。
Facebook広告の媒体種類別の広告が表示される箇所
Facebook広告が表示されるFacebook、Instagram、Messenger、Audience Networkの4つの掲載媒体について、実際どこに広告が表示されるのかを、媒体ごとに解説していきます。
【1】Facebook(フェイスブック)の広告表示箇所
Facebookでは、主に以下の箇所に広告を表示することができます。
①ニュースフィード(PC・モバイル両方)
ニュースフィード(タイムライン)とは、Facebookユーザーがログインした最初の画面で、友達やフォロワーの投稿が表示される画面のことです。
コンピュータの場合は「デスクトップニュースフィード」と呼ばれる3カラムの真ん中の部分、スマホの場合は全画面に表示される「モバイルニュースフィード」に表示されます。
パソコン表示
スマホ表示
②右側広告枠(PCのみ)
パソコンからFacebookにアクセスした場合の、右側の広告枠に表示されます。スマホアプリやスマホサイトからアクセスする場合には表示されません。
③ストーリーズ(モバイルアプリのみ)
Facebookストーリーズとは、アップしてから24時間後に内容が消去される投稿のことで、写真や短い動画をつなげて投稿できる機能をいいます。このFacebookストーリーズの場所に、フルスクリーンの縦型広告を出稿できます。
没入感のあるフルスクリーン画面に動画を配信することで、商品やサービスの魅力や使い方などを伝えることができます。
④Marketplace(PC・モバイル両方)
Facebook Marketplace(マーケットプレイス)とは、企業やお店が無料でFacebookに商品を出品できる仕組みです。2020年12月現在、まだ日本での正式サービスは始まっていませんが、今後の日本にも上陸されるのではないかと期待されています。
パソコンからMarketplaceのホームページにアクセスしたユーザー、またはFacebookアプリでMarketplaceを閲覧しているユーザーに表示されます。
【2】Instagram(インスタグラム)の広告表示箇所
Instagramでは、主に以下の箇所に広告を表示することができます。
①ニュースフィード
ニュースフィード(モバイルフィード)とは、Instagramアプリを起動した時に表示される投稿一覧画面(タイムライン)のことです。フォローしている投稿と投稿の間に広告を表示できるので、ユーザーに違和感なく受け入れてもらいやすい広告です。
スマホ表示
②ストーリーズ
Instagramストーリーズ(ストーリー機能)とは、24時間で自動的に消える投稿のことをいい、動画や写真を配信できる機能です。ユーザーが複数のストーリーズを見るためにスワイプで切り替える時に、広告を表示できます。
スマホ表示
【3】Messenger(メッセンジャー)の広告表示箇所
Messengerは、Facebookユーザー同士がリアルタイムにメッセージのやり取りを行えるアプリです。
Messenger受信箱の広告は、受信箱のスレッドとスレッドの間に表示され、Messengerストーリーズの広告は受信箱のストーリーズとストーリーズの間に表示されます。
スマホ表示
【4】Audience Network(オーディエンスネットワーク)の広告表示箇所
Audience Network は Facebookが提携しているサイトやアプリに配信される広告枠です。
配信される先には、以下のようなメディアがあります。
Facebook広告で選べる多彩な広告形式
Facebook広告はさまざまな形式で出稿できる点が魅力です。広告イメージを交えて解説していきます。
①画像(写真・イラスト)
Facebook広告でもっとも多く見かける広告が、写真やイラストなどで作成した画像と文章を組み合わせた投稿型の広告です。
ニュースフィードに表示される友人たちの投稿の間に広告を配置でき、内容が自然に入ってきやすい点が魅力です。また、画像素材なら比較的簡単に用意できるのもメリットのひとつです。
②動画
動画形式の広告は、動きや音声があるため注意を惹きやすく、写真よりも多い情報量を詰め込むことができるため、商品やサービスの特徴や使い方をイメージさせやすいのが特徴です。ブランドの認知度向上を目的とした広告にも向いています。
③カルーセル
カルーセルとは、複数の画像などをスライド表示できる手法のことです。
カルーセル広告を選ぶと、複数のサービスや商品をまとめて伝えることができます。ひとつの広告で最大10の画像または動画を表示可能です。
④スライドショー
スライドショーは、複数画像を効果を入れてつなぎ合わせることで、動画のように動きや音、テキストを使って物語を伝えることができる広告です。動画を用意するのは難しいけれど動きを付けて注意を惹きたい場合におすすめです。
⑤コレクション
コレクション広告は、メインの動画または画像の下に、商品やサービス画像など4つの小さい画像をレイアウトできる広告形式です。ユーザーに新しい商品やサービスを見てもらいたい場合に向いています。
Facebook広告では3つのターゲティングが可能
Facebook広告には、①地域・年齢・性別などで細分化する「コアオーディエンス」の他、カスタムオーディエンスと類似オーディエンスというターゲティング方法があります。
3つのターゲティングを使い分けることで、届けたいターゲット層により近いユーザーに絞った広告配信が可能となります。
種類 | 概要 |
---|---|
コアオーディエンス | 顧客の属性によってターゲットを絞り込むアプローチ 基本属性(地域・年齢・性別など)の他、学歴・職歴・興味・関心・デバイス・アプリ利用状況などの行動でターゲティングが可能 |
カスタムオーディエンス | 自社の顧客データとユーザーデータをマッチングさせるアプローチ 自社保有の顧客データやアプリデータ(メールアドレス、電話番号など)とFacebookのユーザーデータをマッチングさせ、広告を表示できる。 |
類似オーディエンス | 自社に似ているものに興味を持っているユーザーにアプローチ 既存顧客やウェブサイト訪問者などに特性や行動が似ているユーザーに広告を配信できる。 |
それぞれのオーディエンスについて、さらに詳しく解説します。
①コアオーディエンス
コアオーディエンスとは、顧客の属性によってターゲットを絞り込むターゲティング方法です。性別・年齢・地域の他に、詳細ターゲットを設定するとかなり細かいターゲティングが可能です。
例えば、東京タワーの周辺40km以内に住んでいる女性で、年齢は40歳〜55歳、世帯収入が上位10%以上で、子供がいて、エクサイズに興味があり、モバイル機器からアクセスしている人、などかなり細かい設定が可能です。
項目 | 絞り込める内容 |
---|---|
性別 | 男性・女性・すべて |
年齢 | 「13歳」から「65歳以上」まで範囲選択可能 例:40歳〜55歳 |
地域 | 具体的な住所やスポットを中心として、17〜80km以内にある市区町村を選択可能 例:新宿駅を起点として半径40km以内にある市区町村 |
詳細ターゲット |
|
②カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスは、自社が持っている顧客リソースとFacebookユーザーデータをマッチングさせて、該当のユーザーのみに広告を配信できる広告です。例えば、自社の公式サイトや商品販売サイトにアクセスしたことがあるユーザーのみに広告を表示させることなどが可能です。
活用できる自社リソースは以下の4つです。
項目 | 詳細 |
---|---|
ウェブサイト | 自社運営サイトにアクセスしたことがあるユーザー |
カスタマーリスト | 自社が持っている顧客リストのメールアドレス、電話番号など |
アプリアクティビティ | 自社のアプリやゲームを起動した人や、アイテムの購入など特定のアクションを実行した人にFacebook広告を配信 |
オフラインアクティビティ | 店頭や電話、その他のオフラインのチャネルで何らかのやりとりをしたユーザー |
自社の顧客データを活用するため、通常の広告と比べて、より精度の高い広告配信を行えます。
カスタムオーディエンス広告の活用方法をもっと詳しく知りたい方は、リスクル記事「Facebook広告の効果を大幅に改善するカスタムオーディエンス広告活用法!」もぜひご覧ください。
③類似オーディエンス
類似オーディエンスとは、自社顧客に似ている属性のユーザーにアプローチするFacebook広告です。
具体的には、カスタムオーディエンスなどソースとなる条件を指定し、そのユーザー層に似ていると判断されたユーザーをFacebookがピックアップして、広告を配信できます。もっとも似ている層1%〜10%の間で配信するオーディエンスサイズを指定できます。
例えば、Facebookページを持っている企業なら、自社のFacebookページに「いいね」した層をソースとして指定し、そのユーザー層に似ているFacebookユーザーにのみ広告を配信できます。
11の目的ごとに広告キャンペーンを作成できる
ここまで読んで、「Facebook広告って種類も配置場所も豊富すぎて、広告を出すのが難しそう」と感じた方もいるかもしれません。しかし、目的に合わせて広告キャンペーン作成を行えば、簡単に広告を出すことができます。
Facebook広告マネージャから「広告を作成」を押すと、以下の11つの目的に応じた広告作成が可能です。あとは、必要事項を埋めていくだけでFacebook広告が完成します。
目的に応じて、Facebook広告の最適な表示位置や見せ方は異なります。Facebook広告の目的キャンペーンを利用することで、効果が高い広告を自動的に作成できます。
表示されるFacebook広告はオークションで決まる
Facebook広告には広告オークションという仕組みがあり、その都度、ユーザーにもっとも最適な広告がオークション形式で決まり、選ばれた広告がユーザーに表示されます。
これは「ユーザーに有益な広告を提供したい」というFacebookの思いが具現化されたものです。つまり、より質が高く、ユーザーのためになる広告が優先的に表示されるということです。
具体的にどうやって表示される広告が決まるかというと、①入札価格、②推定アクション数、③広告品質の3つの要素によって決まります。
料金を決める要素 | 詳細 |
---|---|
入札価格 | 広告主がその広告に設定した入札価格のことです。単に入札価格がもっとも高い広告が表示されるのではなく、次の「推定アクション率」と掛け合わせて評価されます。 |
推定アクション数 | 広告を見たユーザーが、広告の目標となっているアクションを起こす割合のこと。アクションとは、リンクのクリック数、資料ダウンロードなどのコンバージョン数をいいます。実際に多くのアクションを起こしている広告が、ユーザーにとって優良な広告と判断され、広告が表示されやすくなります。 |
広告品質 | 広告の品質が高いか低いかの指標です。広告が非表示にされたり、煽るような表現が含まれていたりすると、広告の価値が下がります。 |
この3つの要素から広告の関連度が計算され、関連度が高い広告が優先して表示されます。
特定ユーザーと広告の関連性が高ければ、入札価格の高い広告よりも、価格の低い広告が表示されることもあります。つまり、費用をかけずにFacebook広告を運用するためには、最適な配信ターゲットを選び、反応しやすい広告クリエイティブを作成することが大切です。
Facebook広告の費用は表示ごと・クリックごとの2種類ある
Facebook広告の費用は、基本的には表示されるごとに料金が発生する「インプレッション課金(CPM:Cost Per Mille)」が採用されており、広告が1,000回表示されると◯円という課金方式です。
ただし、一部のキャンペーンでは、広告がクリックされたときのみ料金が発生する「クリック課金(CPC:Cost Per Click)」も選択できます。
課金方式 | 詳細 |
---|---|
インプレッション課金(CPM) | 広告が表示されるごとに料金が発生する課金方式
|
クリック課金(CPC) | 広告がクリックされたときのみ料金が発生する課金方式
|
Facebook広告のそれぞれのキャンペーンで選べる課金方式(CPM/CPC)をまとめた表がこちらです。
※ThruPlayとは、動画が15秒以上再生した場合に料金が発生する課金方式です。15秒以内の動画は、動画完了で課金対象となります。
CPM(インプレッション課金)とCPC(クリック課金)が選べるキャンペーンでは、どちらかを選ぶかによって広告費が変動するため、あらかじめ広告戦略を立てておくことが必要です。
また、同じキャンペーン内でも、ブランディングが目的ならCPM、コンバージョンが目的なCPCを選ぶなど、達成したい目標によって課金方式を選びましょう。
Facebook広告の予算の目安
Facebook広告の予算は、ビジネスの規模や時期によって、自由に管理画面で設定できます。自由といってもいくらぐらい予算を組めばいいのか、解説していきます。
Facebook広告は自分で予算をコントロールできる
Facebook広告は、表示回数やクリックされた回数に応じて料金が蓄積されていき、上限予算に達した時点で終了となります。
例えば、CPC(クリック単価)が500円の場合、10回クリックされたら5,000円、100回クリックされたら50,000円が請求金額となります。ただし、3万円を上限予算に設定していた場合は、予算を使い切った時点でそれ以上の広告出稿ができなくなります。つまり、想定していた予算以上の広告費がかかってしまうことなく、コストコントロールできます。
月間予算から逆算して一日の予算金額を設定し、その中でどのような結果が出るかをA/Bテストなどで検証しながら改善していくのが理想的な運用方法です。
Facebook広告の予算は最低月間3万円からが目安
Facebook広告の予算は、会社や目的によってかなり差が生まれるため、一概にいくらということはできません。Facebook広告と親和性が高いビジネスの場合は、多額の広告費を投じている企業もあるでしょう。
初めてFacebook広告を始める際の最低予算と考えた時には、目安として月間3万円〜10万円程度は確保すべきでしょう。月間3万円予算なら、一日1,000円程度の予算を確保できます。月間3万円からテスト的に出稿をスタートし、広告効果を検証して最適化を行いながら、広告効果を最大化していきましょう。
また、Facebook広告出稿の予算以外に、動画やバナー制作などのデザイン制作費、費用対効果を最大化するためのマーケティング費用などが別途かかります。代理店に運用を外注する場合は、月間10万円〜程度が最低予算となるでしょう。
Facebook広告のメリット7つ
Facebook広告のメリットは以下です。
②アクティブユーザー数が多い
③基礎知識がなくても気軽に簡単に始められる
④認知・検討・購入ステップで最適な広告を出稿できる
⑤選べる広告の種類が多い
⑥A/Bテストで広告効果を検証しながら運用できる
⑦低予算で始められる
➜【結論】知識がなくても低予算で費用対効果の高い広告が出せる
それぞれ詳しく説明します。
①ターゲットを細かく絞り込んだ広告配信が可能
「Facebook広告では3つのターゲティングが可能」で解説した通り、Facebook広告ではかなり細かいターゲット設定が可能です。
例えば「イオンモール幕張新都心店の周辺10km以内に住んでいる女性で、年齢は40歳〜55歳、世帯収入が上位10%以上で、子供がいて、エクサイズに興味があり、モバイル機器からアクセスしている人」など、条件を満たすターゲットにピンポイントに広告を表示できます。
細かな配信設定ができるため、真に届けたいユーザにのみ広告を表示させることができるのが大きなメリットとなります。
②アクティブユーザー数が多い
Facebook広告が配信される媒体のアクティブユーザー数が多いのも大きなメリットです。アクティブユーザー数とは、利用頻度が高いユーザー数のことです。登録のみしていて全くアクセスしていない休眠状態のユーザーを除いた数を指すため、現在その媒体を実際に利用しているユーザー数を把握できます。
月あたりのアクティブユーザー数は、Facebookが2,600万人(2019年7月時点)、Instagramが3,300万人(2019年6月時点)と、かなり大きなシェアを持っている媒体だからこそ、細かいセグメントを指定しても多くのターゲット層に広告を届けることが可能です。
③基礎知識がなくても気軽に簡単に始められる
Facebook広告には「自動広告」機能があり、Facebookのアカウントさえ持っていれば、誰でも気軽に簡単に始められます。
Facebook広告トップページの「広告を作成」から「自動広告」を選び、いくつかの簡単な設問に答えていくだけで、Facebookが最適な広告を提案してくれます。さらに運用しながらのA/Bテストも可能なので、初心者でもテストの結果を検証しながら効果が出やすい広告を見つけることができます。
④認知・検討・購入ステップで最適な広告を出稿できる
「11の目的ごとに広告キャンペーンを作成できる」で解説した通り、11の目的に応じた広告キャンペーンが用意されており、認知・検討・購入のステップごとに最適な広告を出すことが可能です。
広く認知してもらうことが目的なのか、購入(コンバージョン)が目的なのか、目的ごとに広告アプローチは違ってきます。Facebook広告マネージャーを利用すれば、それほど広告についての知識がなくても、用意された雛形を利用して効果の見込める広告を出稿できます。
⑤広告の表示箇所や形式が充実している
「Facebook広告の媒体別の広告表示箇所」「Facebook広告で選べる多彩な広告形式」の章で解説した通り、Facebookでは広告表示箇所や広告形式(フォーマット)が多く用意されており、目的に合った広告表示箇所と広告形式の組み合わせから最適なものを選べます。
例えば、新しいオンラインツールを認知させたい場合はストーリー広告で使い方を撮影した動画を見せる、商品の販売が目的ならコレクション広告で複数の商品画像を見せるなど、その都度、表示箇所や形式を選んで出稿できるのが魅力です。
⑥A/Bテストで広告効果を検証しながら運用できる
Facebook広告では、広告作成時にA/Bテスト作成機能を選ぶことができ、広告効果を検証しながら運用できます。
A/Bテストとは、2つの広告パターンを用意してどちらがより良い成果を出せるか検証することをいいます。例えばバナー広告の場合、人物を使ったバナー画像と風景メインのバナー画像を2種類用意し、どちらがより効果を出せたか比較します。
広告代理店経由で広告を出す場合など一般的なケースでは、あらかじめクリエイティブを1つに絞り込んで広告を出稿します。しかしFacebook広告なら、A/Bテストを簡単に行うことができ、さらに1日運用した結果を見てクリエイティブを差し替えるなど、低予算で柔軟に対応できるメリットがあります。
⑦低予算で始められる
Facebook広告は、CPM(インプレッション課金)またはCPC(クリック課金)の料金形態を採用しているため、最低数百円からの低予算で手軽に始めることができます。
1日1,000円・月間3万円の予算でも、かなりピンポイントに絞り込んだターゲット層にのみ配信できるため、費用対効果が高い広告を作成できます。
ここまでのメリットをまとめると、Facebook広告は、広告の知識がなくても低予算で費用対効果の高い広告が出せる魅力的な媒体だということができるでしょう。
Facebook広告のデメリット2つ
ここからは逆に、Facebook広告のデメリットについても言及します。
Facebook広告には、致命的なデメリットはありませんが、先にデメリットを知っておくことで、自分のビジネスにFacebook広告が合っているかどうか判断できるでしょう。
①Facebookユーザーにしか届かない
当たり前のことですが、Facebook広告は基本的にはFacebookの画面に表示されるものなので、Facebookを利用しているユーザーにしか届きません。「Facebookは使っていない」という方の目に触れることはありません。
Google広告などと比べると配信できるターゲットは限定されるといえるでしょう。また、40代以降が利用者の過半数を超えるFacebookのユーザー層を見ると、若年層がターゲットのビジネスにはFacebook広告よりLINE広告やTwitter広告の方が向いているかもしれません。
➜【2020年最新】LINE広告(旧:LINE Ads Platform)スタートガイド!費用や効果、CPA相場や設定方法と詳細資料
②Facebook広告の仕様変更が多い
もうひとつのデメリットは、Facebook広告は仕様変更が多く、その都度仕様に合わせた広告出稿が必要になることです。
広告運用を代理店に任せている場合は対応してもらえますが、自社内で運用する場合はその都度公式ヘルプなどを確認しながら運用する必要があります。
ただし、Facebook広告の大きなメリットを前にするとデメリットは微々たるものであり、メリットはゆうにデメリットを超えるといえるのではないでしょうか。
Facebook広告の成功事例
ここでは、Facebook広告を活用して大きな成果を出した成功事例を3つ紹介します。Facebook広告を始めるかどうか悩んでいる方は、自社ビジネスにどう活用できるか想像しながら成功事例を読んでみてください。
①動画広告経由の売上が45%増加した健康食品ブランド
健康食品ブランドの「京都やまちや」では、オンライン経由の売上をアップさせる目標をかかげて、FacebookとInstagramの両方で「モバイルファースト動画広告」を行いました。すると、過去のキャンペーンと比較して、動画広告を見たユーザーのセールスコンバージョンが45%も増加しました。
モバイル端末に特化して丁寧にデザインした動画広告を、25歳〜60歳までの幅広い人たちに配信することで、売上アップだけでなくブランドの知名度アップにもつながった成功事例です。
参考:Facebook for Business「モバイル向けFacebook動画広告でオンラインでの売上が増加」
②コンバージョン率が倍増した幼児向け教材サイト
幼児向け英語教材「ディズニー英語システム」を提供しているワールド・ファミリー株式会社は、新規顧客を獲得するために、動画と文章を組み合わせたFacebook広告を出稿しました。
届いた豪華な教材を開封する楽しげな動画を見せることで、ワクワク感を届ける広告クリエイティブとなっています。類似オーディエンスを利用して商品に興味を示す可能性の高いユーザーへの広告配信を行ったところ、ウェブサイトのコンバージョンは2.4倍、訪問増加率は19%と高い成果を上げました。
参考:Facebook for Business「Facebook動画・写真広告でウェブサイトでのコンバージョン増加」
③チャットボットでセミナー集客を伸ばした開業支援企業
独立・開業支援事業を手掛けている株式会社アントレは、開業支援セミナーの参加者を獲得するためにFacebook広告の「Messenger誘導広告」を活用しました。
Messenger誘導広告とは、広告をクリックしたユーザーとメッセンジャーでやりとりできる仕組みのFacebook広告です。さらにチャットボットを組み合わせることで、セミナーの日時や参加の意思を引き出し、最終的にセミナー申し込みを促しました。
リード獲得単価が70%削減、コンバージョン率2.3倍向上、フォーム完了率が60%向上など、大きな成果につながりました。
参考:Facebook for Business「Messengerボットの活用でリード転換を促進」
Facebook広告に向いているビジネス・向いていないビジネス
ここまでの内容をお読みいただいた方には、Facebook広告のメリットが十分伝わっているのではないでしょうか。
しかし、Facebook広告はどんなビジネスにも向いているわけではなく、中には向いていないビジネスも存在します。
Facebook広告が向いているビジネス | Facebook広告が向いていないビジネス |
---|---|
|
|
Facebook広告が向いているビジネス
細かくターゲット層を指定して配信できるFacebook広告は、基本的にはあらゆる業種に向いている広告媒体といえます。自社のビジネスに興味を持ってくれそうなターゲットに、ピンポイントに広告を表示できるからです。
Facebook広告が向いているビジネスの特徴をあえて挙げるとすると、価格が高すぎないこと、そしてターゲットが狭すぎないことです。
Facebook広告が向いていないビジネス
反対に、Facebook広告が向いていないビジネスには、以下の3つの特徴があります。
①高額な商品やサービス
高額な商品やサービスを売りたい目的でのFacebook広告出稿は、効果が出にくいといわれています。
なぜならば、Facebookユーザーは友達とコミュニケーションを取るためにFacebookを利用しており、問題解決のためにログインしているわけではないからです。高額な商品やサービスを売りたい場合は、Googleキーワード広告のように「肌荒れ 治し方」など悩みの解決方法を探しているユーザーに広告を出した方が販売につながりやすいでしょう。
高額のものをFacebook広告で宣伝したい場合は、お試しやワンコインなどのハードルの低いオファーを選び、顧客との関係性を構築していくのがおすすめです。
②ターゲットがニッチすぎる
「この職業でこの年齢の人にしか売れない」というようなターゲットが狭すぎる商品・サービスは、広告を配信できる母体自体が極端に少なくなるため効果が出にくいといえます。
このような場合、想定しているターゲットより幅をを広げて配信を行い、効果に応じて狭めていくのが良いでしょう。
Facebook広告の始め方を5ステップで解説
Facebookページを持ってさえいれば、Facebook広告を始めるのは意外と簡単です。Facebook広告をスタートさせるための基本の5ステップを解説します。
なお、Facebookページのいいね!数を増やすための広告出稿手順については、「Facebook広告の出稿手順を初心者にもわかりやすく解説!【事例付き】」のページをご覧ください。
①目的に合うキャンペーンを作成
まずはFacebookのメニューから「広告マネージャ」を選択します。
広告マネージャ画面が表示されたら、「キャンペーン」タブにある「広告を作成」をクリックしましょう。
どんなキャンペーンを作成したいか目的を聞かれるので、該当の目的を選択します。ここでは例として「コンバージョン」を選択します。
②広告セットを作成
選んだキャンペーンや内容によって、必要な入力項目が変わります。ここでは、ウェブサイトでの登録完了をキャンペーン目的に選んだ場合を解説します。
広告セット名、コンバージョンイベントの場所、ピクセル、コンバージョンイベント、予算と掲載期間、ターゲット、配置、最適化と配信の内容を入力します。
③新規広告を作成
広告に表示する内容やクリエイティブを設定します。画像または動画、カルーセル(複数の画像または動画をスクロールする広告)、コレクション(商品アイテムを表示する広告)などが選べます。
Facebook広告側が用意したストック写真の中には、無料で使える画像も数多くあるので、ぜひ活用しましょう。
入力した内容は右側の「広告プレビュー」で確認できますので、どう表示されるか確かめながら広告を作り上げましょう。
④支払い方法を設定
広告の設定が終わっても、支払い方法の設定が済んでいない場合は「公開する」ボタンを押せません。一度、設定に戻って支払い方法を設定しましょう。なお、ここまで入力した内容は自動保存されているので安心です。
広告マネージャの左側にある歯車マークを押して、広告アカウント設定画面に遷移します。
左側のクレジットカードのマークをクリックし、支払い設定画面を表示します。
支払い方法の「アカウントの決済」をクリックして、任意の支払い方法を設定しましょう。選べる支払い方法は、クレジットカードやクレジット機能付きデビットカード(American Express、Discover、Mastercard、Visa)、PayPal、オンライン銀行振込です。
⑤審査をクリア後、広告配信スタート
広告が実際に配信されるためには、Facebookが定めた広告ポリシーに合致しているか審査され、その審査にクリアする必要があります。審査結果は通常であれば24時間以内に決まり、登録メールアドレスにその内容が届きます。
審査に通過すれば、晴れて広告配信が開始となります。
Facebook広告を成功させる3つのポイント
Facebook広告で成果を出すための3つのポイントを解説します。
①Facebook広告の目的を明確にする
Facebook広告を成功させるうえで、明確な目的設定がとても重要です。なぜならば、広告の目的によって、作成する広告クリエイティブ(バナーなど)や最適な入札方法、ターゲットの設定方法も変わってくるからです。
例えばブランドを多くの人に認知させたいのか、商品販売などコンバージョンを獲得したいのかによってアプローチはかなり変わります。
Facebook広告の目的を明確にできれば、キャンペーンの目的に最適なアプローチの仕方をFacebook広告が提案してくれます。入力画面のヘルプに従って広告を作成すれば、効果の高い広告を出稿できます。
②ターゲティングと広告クリエイティブを改善し続ける
Facebook広告は一度出して終わりではなく、さまざまなパターンを試しながら継続して改善し続けることで効果を最大化できます。
複数の広告を用意して、どのターゲットに配信した広告が効果が高いのか、どの画像を使った広告が効果がでやすいのかを検証していくと、もっとも効果が出やすい広告がおのずと見えてきます。
例えば、以前自社でこのサイト「Liskul」のFacebook広告を出した際の事例です。
「LISKUL」と書かれた画像を、パソコンを使用している画像に差し替えただけで、CTR(クリック率)が3.5倍もアップしました。
このように効果検証して広告の内容を改善し続けることで、費用対効果を最大化できるようになります。
③カスタムオーディエンス広告を活用する
カスタムオーディエンス広告を上手く使いこなすことで、Facebook広告の効果を大幅に改善できます。
カスタムオーディエンス広告とは、自社が持つ顧客データとマッチングさせてFacebook広告を配信できる仕組みです。例えば、企業が保有しているメールアドレスとマッチングさせることで、自社のニュースレターに登録しているユーザーにFacebook広告を表示させることができます。
既に自社の商品やサービスに関心を持っているユーザーに広告を配信できるため、高い効果が期待できます。
カスタムオーディエンス広告の活用方法については、「Facebook広告の効果を大幅に改善するカスタムオーディエンス広告活用法!」の記事をぜひご覧ください。
Facebook広告の運用時に参考にすべきリンクまとめ
最後に、Facebook広告に関してLISKULで解説しているページのリンク先をまとめて紹介します。Facebook広告を運用する際にぜひご活用ください。
◆Facebook広告の出稿手順を初心者にもわかりやすく解説!【事例付き】
◆Facebook広告の効果を大幅に改善するカスタムオーディエンス広告活用法!
◆【検証結果あり!】Facebookリード獲得広告のメリット・デメリット
◆Facebookページ活用法┃広告との違いと投稿のコツ10選
◆ダウンロード(Facebook類似施策のポイントと事例)
まとめ
この記事では、Facebook広告に関する基本情報から、精度の高いターゲティングについてやメリット・デメリット、成功事例、そしてFacebook広告の始め方と成功させるための情報までお伝えしてきました。
メリットのところでもお伝えした通り、Facebook広告は狙っているターゲットを絞り込んで、目的ごとに効果的に広告を配信できる広告媒体です。さらに、インプレッション単価またはクリック単価なので、膨大な広告費もかからずに広告をスタートできます。
低予算でも始められるので、「Facebook広告を始めるか悩んでいる」という方も、予算上限を低めに設定して、まずはお試しで何日間か出稿してみてはいかがでしょうか。
CVRがアップしたのに工数削減!国内シェアNo.1※広告運用自動化ツール「Shirofune」(PR)
※出典:国内リスティング広告自動入札ツール導入件数|デジタルインファクト調査
Shirofuneは「熟練の職人の技を再現する」をコンセプトに、広告運用のエキスパートがアルゴリズムを直接設計・開発した広告運用自動化ツールです。
名だたる企業やWeb広告代理店が導入しており、CVRを最大化しながらもオペレーション工数を大幅に削減したり、インハウス化を実現してきました。
- 日本で唯一のYahoo!広告のAPI認定パートナー(2021年6月時点)
- 各媒体を横断で予算管理/自動入札最適化(Google、Yahoo!、Facebook、Twitter、Instagramなど)
- レポート作成/分析の自動化、運用改善の提案/実行も可能。
- 導入企業例:リクルート、ヤマトロジスティクス、オプト、電通ダイレクト、楽天など。
そんなShriohufuneを今なら3ヵ月無料で利用できるので、自社の広告運用がどれほど変わるか、試してみてもいいでしょう。
詳細資料は下記のフォームから無料でダウンロードできるので、ぜひご覧ください。