イベント・展示会でのARビジネス活用事例6選!イベントを成功に導いたAR企画まとめ

近年、イベントや展示会の会場で、ARを活用した企画を多く見かけるようになりました。実際に、ARでコンテンツが飛び出してくるような体験やARスタンプラリーを体験した方もいらっしゃるのではないでしょうか。イベントを成功させるには、実はARはとても役に立つのです。

イベントの成功を判断する基準として、「来場者数」のほかに、来場者の「ユーザー体験」があります。優れた顧客体験をした来場者は、次のイベントにも再来訪してくれる可能性が高くなるため、重要な基準なのです。

その指標として「イベント滞在時間」・「イベント回遊率」を見る必要があります。ARはそれらを向上させる効果があります。ARは話題性があるだけでなく、実質的にビジネスに効果的なのです。

そこで今回は「自社の展示会にARを使ってみたい」「お客様へのイベントにAR企画を提案したい」というときに、参考になるAR事例を集めました。ARは高度な技術で時間的にも金額的にもコストが掛かりがちと思われていますが、実はローコストで企画できます。興味のある方は、ぜひ参考にしてください。


イベントや展示会のAR企画によくある誤解とは?

誤解1.ARは「面白い飛び道具としか活用できず、効果が見込めない」

ARというとポケモンGOをはじめとして、エンタメやゲーム業界での活用イメージが強いでしょう。

AR企画はインパクトがあるだけに、「面白いだけ」と誤解されがちなのですが、来場者が「面白い!」「すごい!」と思うことで質の高いユーザー体験を提供できるのです。

質の高いユーザー経験をした来場者はイベント・展示会の会場内の回遊率や滞在時間が向上します。

またSNSへの拡散行動につながり、プロモーション効果が見込めます。

誤解2.ARは「時間・金銭のコストが高く、予算が潤沢にないと実施できない」

一見、ARをビジネスに使用するには大規模な予算が必要に思えます。

しかし汎用的なARサービスを利用することで、ARアプリを0から開発するのではなく、時間的にも金額的にも工数を抑えることができます。


ARを活用した6つの事例

事例1.「BMW」エンジン模型を360°どこからでも確認可能~内部構造まで確認できるAR模型企画~

自動車メーカー「BMW」のショールームでのAR企画。
引用:Augmented Reality at Brussels BMM Flagship store│IntoTheMinds

ショールームに展示されたエンジンの前にタブレットを設置し、タブレットを通してエンジンを見るとエンジンの内部構造を見ることができるAR企画です。

さらに、タブレットは移動型のスタンドになっているため、360°さまざまな視点でエンジンの内部構造を見ることができます。

エンジンのように複雑な部品の場合には、単純に外見や言葉だけで説明することは難しいため、3Dを利用してエンジンの動きを見せることで、より深く理解させることができます。

参考:AR(拡張現実)の実践的活用法!ARで平凡なPRを変化させた秀逸なキャンペーン5選 | movieTIMES ムービータイムス

事例2.CGキャラクターがイメージしにくいセキュリティ商品を説明~展示会でのAR動画企画~

CEATEC JAPAN2011 TREND MICRO社展示ブースでのAR企画。
引用:AR(拡張現実)活用事例 展示会│Masaru Yamashiro

上記の動画では、ブース内に設置してある展示模型にiPadをかざすとCGキャラクターが出現し、アニメーション形式で商品イメージを説明しています。

TREND MICRO社はセキュリティに関する商品・サービスを提供しており、口頭や写真での説明が難しい部分があります。

そこで、来場者の商材イメージを高め、理解してもらうためARを活用しました。また、ARを活用するというコンテンツ自体にも注目が集まり、集客効果に一役買いました。

参考:AR活用事例 一覧(AR拡張現実の実用例) | 株式会社 山城デザイン×AR

事例3.ARでのスタンプラリー参加者は60%以上!~ドラゴンボールランでのARスタンプラリー企画~

「ドラゴンボールラン」イベントAR企画東京、名古屋で開催された「ドラゴンボールラン」イベントでのAR企画。

さまざまな修行を乗り越えながら、コース上にちらばるドラゴンボールを見つけよう!というコンセプトのもと、7個のドラゴンボールARマーカーが用意されており、専用のアプリを起動しかざすと、スマートフォン上にスタンプが貯まる仕組みです。

さらにARマーカーにかざしたときに、オリジナルフォトフレームが表示され、キャラクターと一緒に写真撮影ができるようにもなっていました。

東京のイベントに参加した数千人のうち、ARスタンプラリーの参加者は60%以上、更に参加者の50%の人がコンプリート、90%近くが景品引き換えを行う良い結果となりました。

ARでスタンプラリーを実施することで、イベント中に参加者がスタンプ台紙をなくすことがなかったり、スタンプを貯めるだけでなくフォトフレームで写真が取れたりするなどのメリットがあります。最後までイベントに参加してもらうことで、滞在時間を伸ばし、顧客体験を高める試みでした。

参考:イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」

事例4.ARラリー企画付きイベント内容が20,000リツイート~同人イベントのラリー企画~

「砲雷撃戦よーい!!」内のラリーAR企画旧海軍鎮守府があったまち舞鶴をアピールするための同人イベント「砲雷撃戦よーい!!」内の
ラリー企画でのAR企画。

キャラクターにゆかりのあるスポット(赤レンガパークや旧中舞鶴線の北吸トンネルなど5ヶ所)で、スマートフォンをかざすと人気ゲームのキャラクターと一緒に「記念撮影」ができるAR企画です。

申込先着200人というものでしたが即完売し、鎮守府巡りツアーにARラリーをセットで販売することで、単価アップにも貢献しました。当日も大成功に終わることができました。さらに京都新聞に取り上げられた記事は1日で20,000リツイートされました。

参考:イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」

事例5.会場の滞在時間を向上させ、露店の売上向上にも貢献!~活性化イベントのARスタンプラリー企画~

「緑と花のフェスティバル2018」AR企画自然に親しみ緑の恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむことを目的として、松戸市で毎年開催されている「緑と花のフェスティバル2018」でのARスタンプラリー企画。

来場者の滞在時間を伸ばすための施策の1つとしてARが採用された事例です。イベント会場内に設置されているパネルやポスターにAR専用アプリをかざし、合計9個のスタンプを集めると、かわいいミニサボテンがもらえるというAR企画です。スタンプラリー参加者に対し、67%がコンプリートする高い数値となりました。それだけの人がコンプリートするまで滞在したこと表します。

また、パネルやポスターを設置した露店前に人だかりや行列ができ、滞在時間を伸ばしただけではなく、露店の売上向上にも繋がりました。

参考:イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」

事例6.約3000人がAR企画に参加し、ブースの回遊率をあげた~音楽フェスでのARスタンプラリー企画~

「SATANIC CARNIVAL'17」AR企画PIZZA OF DEATH RECORDS主催の屋内ロックフェス「SATANIC CARNIVAL’17」でのARスタンプラリー企画。

会場内に散らばったデザイナー描き下ろしのキャラクターのシルエットを探し出し、AR専用アプリをかざすとスタンプが貯まり、10個すべてのスタンプを集めると景品交換できるAR企画です。スタンプラリーには3000人が参加しました。

音楽フェスのため、メイン企画はアーティストによるライブですが、ARマーカーを出展社ブースに設置することで、ブースに人が集まるきっかけとなりました。

また、会員になるとさらに豪華な景品に応募できる資格が与えられるため、有料会員を増やすこともできました。

参考:イベント・ライブ | 活用方法 | AR(拡張現実)コンテンツが誰でも簡単に作り放題!「COCOAR (ココアル)」


実は簡単に実現!イベント・展示会のAR企画は汎用ARサービスの活用がおすすめ

ARは工数的にも金額的にもコストが掛かると思われがちなのですが、汎用的なARサービスを利用すれば、予算や準備期間が少なくてもAR企画を実施することができます。

0からARアプリを開発すると、開発期間に数ヶ月~半年程度、予算は数百万円~数千万円ほどかかると言われています。

一方で、汎用的なARサービスを利用すると最短1日で登録~設定完了し、数万円~数十万円ほどでARを制作できます。


まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事ではARを使ったイベントの成功事例をご紹介しました。

イベントを成功させるためには、来場者数を伸ばすための集客はもちろん、来場者にイベントや展示会を十分に満喫してもらい、次回開催への再来場につなげていくことが重要です。

イベントや展示会会場の滞在時間や回遊率を伸ばすための1つの手段として、AR企画が有効です。エンタメやゲームでの活用イメージが強く、時間的にも金額的にもコストがかかるイメージのあるARですが、汎用的なARサービスなどを使用することで、実は安価に手軽にAR企画を実施することができます。

「AR企画を実施してみたい」「ちょっと変わった企画を取り入れたい」とお考えの方は、ぜひともこの機会に検討してみてください。

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