外部メディアに記事を寄稿する際の企画・書き方の手順や注意点

記事の寄稿を通じて、外部メディアに掲載できれば、自社の専門性や特徴を広くアピールできます。また、工夫次第でサービスのPRにつなげることもできます。

この記事では、当社広報が外部メディアに寄稿してきた実績と当社運営メディア「LISKUL」での寄稿受け入れ実績の両面から、 寄稿における企画や書き方の手順や注意点をまとめてみました。少しでも参考になれば幸いです。

執筆者

長谷川 智史(はせがわ さとし)@so_hasegawa
SO Technologies株式会社 執行役員CMO  全社広報・マーケティング統括ならびに、オウンドメディア「LISKUL」の運営責任者。対象となる顧客が限定的なBtoBSaaSにおいて、外部メディア・自社メディアを活用したグロースマーケティングを通じて、着任後1年で4000件以上のリード獲得を実現。自社のマーケティングで得られた知見を生かして、対外向けにBtoBSリード獲得支援のサービスやコンサルティングも提供している。(執筆記事一覧

目次


専門性が高いBtoBサービスの認知獲得における寄稿のメリット

寄稿の手順の説明の前に、あらためて寄稿のメリットを確認しておきましょう。

(当社事例)アプローチしたい見込み客が多いメディアに継続的に記事露出

まず、当社広報活動の事例(実績)を紹介します。直近1年で複数の専門メディアに積極的な寄稿を通じて露出を確保できています。

SO Technologiesの寄稿実績(一部のみ抜粋)
【ECzine】85%以上のECサイトで平均売上が1.5倍成長したGoogleショッピング広告推奨の最適化とは
【ECのミカタ】アフターコロナに向けて今、小売業は何をすべき? 最大の課題は「実店舗とECの両立」
【DXマガジン】地方の広告代理店が抱える課題とDXを進める3つのポイント(前編)
【MARKETIMES】ネット広告導入に悩む広告代理店向け「広告運用代行会社」の3つの選び方
【CommercePick】Googleショッピング広告で「商品単位の広告改善」はやるべき?広告経由売上2倍を目指せる可能性も!

対象となる顧客が限定的(ニッチ)なサービスが専門性の高いメディアに露出すると広報的価値が大きい

当社では、非常に限定的(ニッチ)な顧客に対してサービスを提供しています。

例を挙げると、

などです。

このように、 アプローチしたい見込み客が限定的な場合には、特に寄稿は有効だと感じています。

特定業界特化したメディアに掲載することで、見込み客に効率的・効果的に認知してもらえるためです。

掲載のための原稿執筆には工数はかかりますが、広告のように掲載料はかかりません。

そのため当社SO Technologiesでは、広報の戦略的重要施策として、メディアへの寄稿に取り組んでいます。

SEOやコンバージョン獲得視点でのメリットも大きい

寄稿は広報的なメリットのみならず、直接的なコンバージョン獲得視点でもメリットがあります

寄稿記事経由で直接問い合わせが得られたり、被リンクやサイテーションといったSEO対策において効果があると言われている指標にもポジティブな影響があります。

SEOを意識した寄稿については、別の記事でも触れていますので参考にしてください。

参考:SEO対策|検索上位表示の方法は「寄稿」への発想転換 | LISKUL


寄稿の企画時に必ずやってほしい4つの準備

寄稿をするにあたり、まずは企画が必要となります。ここでは、寄稿の企画時に必ずやって欲しい4つの準備について説明します。

準備がしっかりできている企画であれば、メディアに寄稿を受け入れてもらえる可能性もグッと上がります。企画に手間を惜しまず、しっかり準備することが成功のカギとなります。

1.寄稿先のメディアの想いや大切にしている読者を徹底的に理解する

メディアがどんな読者に向けて、どんな想いで運営されているかの理解は、全ての前提となる最も大事な準備です。

この理解がズレていると、寄稿が受け入れてもらえなかったり、寄稿記事が掲載できても、あまり読んでもらえない記事になってしまいます。

例として、当サイトLISKULであれば、「日本のすみずみまでWebマーケティングの力を」をコンセプトに、日本全国の中小・ベンチャー企業や、その支援をしている広告代理店やツールベンダー・制作会社の方向けに、実践的で役に立つ現場起点の情報を提供することを大切にしています。

このコンセプトに関連性が低く、あまり読者の役に立たない自社PRありきの寄稿であれば「寄稿お断り」となります。

メディアのコンセプトや想いは「about」や「このメディアについて」などから、確認できることが多いので、必ず確認して徹底的に理解するようにしましょう。

2.サービス提供を通じて得られた独自の「一次情報」を必ず準備する

サービス提供を通じて得られた独自「一次情報」とは、いわゆる記事の「ネタ・素材」になります。 この「一次情報」こそ、メディアが寄稿に期待する価値の1つです。

なぜなら、独自のネタ(一次情報)がない記事であれば、ネット検索で得られた二次情報などをもとに誰でも執筆できるため、メディアからすれば、わざわざ第三者に寄稿してもらう価値がありません。

寄稿するからには、事前に「ネタ」となりうる一次情報を社内から集めておきましょう。

特に、顧客と接点のある部門(営業やCS)は「ネタ」の宝庫です。30分ブレストするだけでも、ネタとなる一次情報が次々と集まることでしょう。

記事の素材となる「一次情報」の例

  • 独自のデータ・事例(成功/失敗/発見)
  • サービス提供者(執筆者)の体験談・経験談
  • 現場や顧客の声
  • オリジナルの画像や写真
  • 独自の方法論
  • 発見した法則性
  • (独自の)アンケート
  • インタビュー

3.個別記事単位のコンセプトを事前に明確にする

素材となる「一次情報」を踏まえ、 寄稿する記事が「誰に向けて」「何を伝え」「どう役に立つのか(どんな印象を持ってほしいのか)」というコンセプトも事前準備の段階で明確にしておきます。

記事のコンセプトが明確であれば、メディアの編集チームとの認識齟齬も起こりにくく、執筆後の手戻りなど原稿修正の手間も大きく削減できます。

特にそのメディアに初めて寄稿する場合には、「コンセプトは後で決めるので、とにかく寄稿させてください」という態度だと、メディア側は不安が大きく、寄稿の受け入れをためらってしまいます。

以下は、LISKULで寄稿を受け入れる際、事前に言語化をお願いしているコンセプト項目になります。参考にしてみてください。

LISKULで寄稿時に言語化をお願いしている項目>

  • 「誰に向けて書くのか」対象となる想定読者と置かれている状況
    • 誰の?
    • どんな状況?
  • 「何を伝えたいのか?」メインメッセージ・ゴール・アクションに導くための(独自の)主張
  • 「どう役に立つのか?」記事を読んだあと導きたいゴール・アクション・持って欲しい印象

4.その領域の専門家としての知見に裏打ちされた「ポジション」を明確にする

メディア側が寄稿に期待するもう1つの要素は、 執筆者の「専門性」に基づく、独自ポジションを取った見解や主張です。

独自の一次情報をもとにした記事のコンセプトにおける「何を伝えたいのか?」を再度見直し、誰でも(専門家で無くとも)言えるような、当たり障りないことになっていないかチェックしてみましょう。言っても言わなくても同じような主張では、寄稿の価値はありません。

例えば、「寄稿でどんなことを書くべきかは、ケース・バイ・ケースです」では、誰でも言えてしまう、当たり障りのない、何のポジションも取っていない主張です。

そこで本記事では、

「寄稿で書くべきことは、(そのメディアの)読者にとって有益になる、サービス提供で得た一次情報をもとにした、専門性に裏打ちされている独自の主張です。」

と、明確に「ポジションを取って」います。

もちろん「一次情報のない寄稿もアリではないか」とか「別に独自の主張をしなくてもアリではないか」という意見の人もいるでしょう。

しかし、本記事で筆者は、「それらの意見は、専門家である自分自身の価値観とは異なる」という立ち位置を明確にして(反論されることも覚悟で)主張しているのです。この覚悟がメディアが寄稿を受け入れる理由の1つになります。


寄稿から得られるメリットを最大化する4つの工夫

せっかく労力をかけて記事を執筆し寄稿するからには、得られるメリットを最大化したいものです。

ここでは、寄稿のメリットを最大化するための4つの工夫を紹介します。

【工夫1】想定読者が置かれている状況から「3語のキーワード」に落とし込む

一般にメディアに寄稿した記事は、公開直後は新着記事として露出が増えますが、時間が経つにつれ、露出がなくなっていきます。

しかし、寄稿した記事が検索エンジンで上位表示されれば、継続的な流入が確保できます。

検索からの流入を得るためには、予めどのキーワードで上位表示を目指すのか、を明確にすることが重要です。

おすすめは、想定読者が置かれている状況から「3語のキーワード」に落とし込むことです。個別記事のコンセプトで設定した「想定読者が置かれている状況」にある人が、もし検索するとすれば、検索窓にどんなキーワードを打ち込むかを考えます。

キーワードを3語に縛ることで、検索意図のブレ幅を減らし、より的確なニーズを捉えます。キーワードが1語や2語だと、複数の検索意図が含まれている事が多く、上位表示するためには、記事内で一定の網羅性を担保する必要性があるなど、難易度が高くなることが多く、寄稿にはあまり向きません。

【工夫2】検索結果から類似のベンチマーク記事を設定し、異なる(上回る)価値を提供する

「3語のキーワード」に落とし込むことができたら、実際にそのキーワードで検索してみます。

目的は、類似のベンチマークの記事を設定し、その記事と異なる、もしくは上回る価値を提供することです。そうすることで、寄稿した記事が狙ったキーワードで上位表示され、継続的なトラフィックを得られる可能性が増します。記事の執筆前に、どういう異なる(上回る)価値を提供するのか、しっかり言語化しておきましょう。

また、ベンチマーク記事が、記事内容の参考になったり、ヒントになることもあるでしょう。

【工夫3】「site:寄稿先ドメイン名」検索でネタのカブりを防ぐ

「site:寄稿先ドメイン名 キーワード」で検索すると、寄稿先のドメイン内に限定した検索結果が表示されます。

例えば、当サイトLISKULに「寄稿 記事 企画」を意識した記事を書く場合には、Googleの検索窓に「site:liskul.com 寄稿 記事 企画」と打ち込みます。

 Site:LISKUL.com

もし、この検索結果に、これから書きたい記事と類似の内容記事が出てくるようであれば、他のテーマに変えた方が良いかもしれません。なぜなら、 すでに類似の記事があると、検索にはそちらがヒットしてしまい、寄稿した記事がヒットしない可能性があるためです。(内容で大きく上回れる自信があれば、あえてぶつけにいっても構いません。)

また、3語のうちの1語や2語を入れた検索結果も確認し、寄稿先のメディアに、類似のどんな記事があるのかを把握しておくことも執筆のヒントになります。

【工夫4】読者にとってメリットのある文脈でサービスや事例の紹介を入れる

せっかく寄稿するからには、自社サービスのPRにつながる紹介や事例を入れたいものです。

しかし、寄稿であるかぎり、先に来るべきは読者のメリットです。したがって、 読者にとってメリットのある文脈がある場合のみ、サービスや事例の紹介を入れるようにします。

とはいえ、現実的には逆で、サービスや事例の紹介を入れるために、読者にとってメリットのある文脈を作れないか知恵を絞ることになります。寄稿側としては、サービスや事例の紹介を入れられるかは寄稿から得られる価値は大きく変わるため、できる限り入れるべきです。

もし、「PRエリアを区切ってあれば、PRしてもOK」などのレギュレーションがメディアにある場合には、ありがたくPRをいれましょう。

ちなみに、当サイトLISKULでは、寄稿においても記事最下部のまとめの下であれば、PR表記の上、自由にPRしてOKです。


寄稿記事を執筆・掲載する上での注意点・補足

最後に、寄稿記事を執筆、掲載する上での注意点や補足を列挙しておきます。もし、 メディア側のルールを許容できない場合には、そのメディアへの寄稿自体を見送るべきです。公開後に気づいても後の祭りですので、しっかり事前に確認をとっておくようにしましょう。

  • メディアのトンマナやレギュレーション・文字数目安などを確認する
  • 禁止事項、特に画像も含めた転載や二次利用・使用権など権利関係は事前に確認しておく
  • 事後の修正や掲載中止は原則できないものと理解する(サービスの機能や価格改定があっても、公開日時点の情報として残ることが大半)
  • Googleの推奨は寄稿(≒広告でない)であっても「nofollow属性」の付与。メディア側のポリシー要確認
  • ステマ疑惑を持たれないための配慮(ディスクレーマー記載や寄稿表記など)
  • 掲載実績の自社サイトへの掲載(メディアにとって被リンクになるのでSEO的に嬉しい)
  • 公開記事のSNSでの告知と盛り上げ・SNSサーチによるウォッチ&シェア

まとめ:寄稿は予算の小さいニッチなサービスにとって特に有効なPR手段

本記事では、寄稿企画時の準備や注意点について説明してきました。

寄稿を通じて、アプローチしたい見込み客との接点を獲得し、自社サービスの認知や理解につなげることができます。特に、広告予算が小さい場合や対象顧客が限定的なサービスにとっては、有効なPR手段です。ぜひ取り組んでみてください。

(PR)当サイト「LISKUL」でもゲスト寄稿を募集しています(本数限定)

当サイトLISKULでは、「日本のすみずみまでWebマーケティングの力を」をコンセプトに、日本全国の中小・ベンチャー企業や、その支援をしている広告代理店やツールベンダー・制作会社の方向けに、実践的で役に立つ現場起点の情報を提供しています。

本記事でも触れた「メディアの読者にとって有益になる、サービス提供で得た一次情報をもとにした、専門性に裏打ちされている独自の主張」についての寄稿を募集していきます。

まずは、本格募集の前のテストモニターとして、寄稿に積極的な企業から記事を募集していきます。テスト段階で不慣れなため、段取りなどうまく行かないこともあるかもしれませんが、許容いただける方は、以下のフォームより「LISKUL寄稿希望」の旨沿えて、お問い合わせください。

お問い合わせ|SO Technologies株式会社

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