Yahoo! JAPANはYahoo!ディスプレイアドネットワーク(以下、YDN)にて、ユーザーの行動履歴に基づいた商品群を掲示できる「動的ディスプレイ広告(Dynamic Ads for Display)」を2019年2月に発表しました。
動的ディスプレイ広告と従来の静的なバナー広告との大きな違いは、配信されるクリエイティブがユーザー情報に応じて最適化されることです。静的な広告から動的な広告に切り替えることは、ユーザーの広告体験にどのような影響をもたらすのでしょうか。
同広告のメリットや利用方法について、ヤフー株式会社マーケティングソリューションズ統括本部 プロダクション本部 ダイナミック広告 プロダクトオーナー矢吹泰教さんが語ります。動的ディスプレイ広告が持つ可能性も併せて教えていただきました。
目次
YDN「動的ディスプレイ広告」、Yahoo! JAPANより満を持して登場
ヤフー株式会社マーケティングソリューションズ統括本部 プロダクション本部
ダイナミック広告 プロダクトオーナー 矢吹泰教さん
「動的ディスプレイ広告」は、Webサイトを訪れたインターネットユーザーの行動履歴を基に、各ユーザーの興味や関心に合わせた内容の広告を動的に生成、配信する広告掲載方式です。PC・スマートフォンのYahoo! JAPANのトップページ、Yahoo!ニュース、Yahoo! JAPANアプリなど、YDNの主要掲載面に掲載されます。
YDNはこれまで静的なバナー広告がメインで利用されていましたが、一つのバナーで一つの商品を訴求する方式では、扱える情報量に限界がありました。今後「動的ディスプレイ広告」を使うことで、クライアント様はより多くの商品の情報を効率的に訴求することができます。
加えて、ユーザーの行動履歴を基にした商品をレコメンドする広告手法は高い効果をもたらすことが明らかになっています。通常のサイトリターゲティングと比較した場合、コンバージョン、コンバージョン単価ともに非常に良い成果を得られています。
動的ディスプレイ広告のサービスそのものは、すでに先行しているものが多くあります。本領域において、Yahoo! JAPANは後発と言えるかもしれません。しかしこのタイミングでリリースするからこそ、顕在化したマーケットニーズに的確に応えられると確信しています。
業種や企業規模を問わず、全てのクライアント様に広告ソリューションを提供することを目指してYDNは歩んできました。ワンストップでデジタルプロモーションを体感していただくために、動的ディスプレイ広告は外せないピースです。
一方で、動的ディスプレイ広告は、EC・旅行・不動産・人材といった特定の業種や大規模クライアント様の利用は活発であるものの、それ以外の業種やSMBのクライアント様ではまだ活用しきれていない状況だと思います。Webマーケティングの運用効率化に興味のある企業様には、ぜひ積極的に動的ディスプレイ広告の導入を検討していただきたいですね。
メリットは
(1)運用効率(2)レコメンド配信(3)視認性
動的ディスプレイ広告を利用するメリットについて、3点に絞って説明します。
第一に、広告運用の効率が上がります。動的ディスプレイ広告は、極めてシンプルな手法で複数商品の広告入稿ができます。従来であれば商材・サービスごとにバナーを用意し、それぞれ個別で入稿し運用をする必要がありました。しかしながら、動的ディスプレイ広告では、フィードを用意していただくだけで、あとは自動的にサイトの閲覧履歴に応じた最適なバナーが生成され、広告が配信されます。よってタイムラグも軽減され、最適なタイミングに最適な商品の広告を掲載することが可能となりました。
次に挙げられるのが、レコメンド配信による関連商品の表示です。ユーザーが過去に閲覧した商品を表示するだけではなく、その商品から親和性が高いと判断される他商品を配信できるため、購買意欲を高める新しい商品との出会いを提供することができます。
最後に、動的ディスプレイ広告の視認性について触れます。動的ディスプレイ広告は、掲載面にマッチする最適な広告デザインが選ばれ、さらにインタラクションが伴う形で広告が表現されます。よって、ユーザーに自然に気づいてもらいやすいという優位性があります。さらにユーザーの興味関心に沿った内容を表示できるため、結果としてクリック率やコンバージョン率が従来よりも高まります。メインコンテンツと共存し、視認性も高く、興味関心が高い情報をお届けできるため、ユーザーに自然に訴求ができる特徴があります。
これらのメリットが掛け合わさるため、動的ディスプレイ広告を用いることは、高い広告効果につながると確信しています。
シンプルな操作性で業務効率化、トラブル時のケアも充実
動的ディスプレイ広告の導入ステップは極めてシンプルです。
商材を掲載しているWebサイトにリターゲティングタグを埋め込み、フィードをアップロードしていただきます。いずれもサンプルテンプレートがありますので、それを参考にすれば問題なくステップを進められるでしょう。ただしフィードの作成などは、少し技術が必要となるため、代理店様などと協力されるのも良いと思います。
データフィードの作成については、エラーチェックモードを活用することで、エラーの事前確認が可能です。それでも問題が解決できなければ、お電話でカスタマーサポートまでお問い合わせください。本広告はどなたでも利用しやすいようサポート体制を整えています(※)。
※YTMでのタグ設定方法は有償サポートでの対応となります。また、お問い合わせ内容によってはサポート対象外となる可能性があります。
実際にどのような広告イメージになるのかは、こちらのシミュレーターからご確認いただけます。
Yahoo! JAPANページの全体最適を考えて設計された広告だから、より優れたユーザー体験を届けられる
Yahoo! JAPANでは、コンテンツページ全体のユーザーエクスペリエンスに考慮したうえで、どのような広告掲載が適切か検討しています。ユーザーファーストの視点に立ち、コンテンツ設計と広告設計のバランスを社内各部門の担当者がしっかりと話し合って掲載される広告は、いわゆる「貼るだけ」のバナー広告とは少し違います。
また、先日「広告品質のダイヤモンドの取り組み」として発表いたしましたが、Yahoo! JAPANでは広告品質の向上に積極的に取り組んでいます。動的広告は大量の商品を配信するため広告審査の難易度は高くなりますが、静止画と同様に徹底した広告審査をしています。クライアント様から見れば厳しいと感じられる点かもしれませんが、インターネットユーザーにとって安全かつ適切な広告を閲覧していただくことは、巡り巡ってクライアント様の利益にもつながるはずです。
このように、Yahoo! JAPAN全体が目指す安全なインターネット体験を基に、ユーザーエクスペリエンスを意識した広告を出稿できることが、YDNの大きな強みであるといえます。
まだ見ぬ商品を今すぐ届けられるように―動的ディスプレイ広告の展望
現在のリリース内容に加え、今後はさらに「広告運用の効率化」、「商品データのリアルタイム更新」、「レコメンドの強化」を進める予定です。
「広告運用の効率化」として、バルクシートを使った入稿のサポート、データの可視化とレポーティング機能の強化を進めます。
「商品データのリアルタイム更新」では、価格や在庫有無などの商品在庫情報を即座に反映できる機能を提供します。これにより、フレッシュな情報をタイムリーに届けることが可能になります。
最後に「レコメンドの強化」です。現在は、クライアント様のサイトに訪問済みユーザーに対してのみ広告を配信できますが、未訪問ユーザーに対してもレコメンド配信ができるプロスペクティング配信をご提供する予定です。
動的ディスプレイ広告は、単なる広告ではなく、いわばショーウィンドウのような広告です。クライアント様の商品やサービスを、動的ディスプレイ広告という棚に“陳列”し、レコメンドエンジンによる“接客”を通して、ユーザーの皆様にアピールできます。従来の広告と違った形でユーザーは広告を体験し、より興味のある商品と出会えるようになるでしょう。クライアント様には「広告を出稿する」のではなく「店舗を出店する」感覚で動的ディスプレイ広告をご利用いただき、Yahoo! JAPANのページを彩るショーウィンドウをご活用いただければ幸いです。
ライター 宿木雪樹
撮影 安井信介
動的ディスプレイ広告をプロの知見で運用、成果改善!(PR)
今回の記事で、動的ディスプレイ広告は2019年2月にリリースされましたが、すでに幅広い業界でCV数やコストの面で高いパフォーマンスを発揮していることがわかりました。
Yahoo! JAPANページ全体で最適化がはかられたことで、ユーザーにとってより自然に商品・サービスと出会うことができます。しかし、まだ始まって間もないプロダクトでもあり、運用に自信のない方も少なくないでしょう。
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