リアルな店舗とECサイトの1番の違いは「お客様の顔」が見えるかどうか。リアル店舗の接客のようなコミュニケーションをWebで再現するために、これまでに多くの手法が開発されてきました。
その代表格がGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールです。ところが「定量的なデータの収集のソリューションは増えても、本当の顧客が見えているWebマーケターはわずか」と株式会社ビービットでデジタル行動観察ツール「Usergram(ユーザグラム)」の責任者を務める三宅史生さんは話します。
今回は長年ユーザー視点でのWebコンサルティング事業を行ってきた株式会社ビービットが進める「デジタル行動観察」が、どのようにWebマーケティングを変えていくかを伺いました。
目次
※本記事は株式会社ビービット提供によるスポンサード・コンテンツです。
※本内容は、2017年4月時点のものです。
ほとんどのWebマーケターは、自社サイトの“本当の顧客”が見えて いない
三宅史生(みやけ・ふみお)株式会社ビービット ソフトウェア事業部 責任者。東京大学工学部卒業後、2006年より株式会社ビービットでユーザビリティコンサルタントとして企業サイトの戦略策定、ユーザビリティ評価、サイトリニューアル、ログ解析に従事。クライアント企業は人材、金融、飲料、電機、SNS、ECなど多岐にわたる。過去のコンサルティング経験を基に「企業がツールを正しく活用して常に成果を上げ続けるため方法論」を構築し、人材、金融、飲料、電機、ECなど多岐にわたる企業への実績を残す。2013年より現職、現在はソフトウェアサービスの責任者を務める。
多くのツールがある中、「ほとんどのWebマーケターは、本当の顧客を見えていない」とはどういうことなのでしょうか?
三宅さん:ほとんどのWebサイトでは顧客のことを知るために、アクセス解析ツールを使っています。ところがアクセス解析ツールでは、特定のユーザーのデータだけを抽出はできないため、自分たちにとって重要なお客様がどのページどれだけ見たのか?などを調べることはできません。
さまざまな状況のユーザーがまざったデータを見て、なんとなくわかったつもりになってしまう場合も少なくありません。アクセス解析ツールだけでは「どのページにどれくらいの人数が来たか?」などのサイトの状況はわかっても、「結局どんな人が、どうしてこの行動をとったのか?」などのように深くユーザー像を捉えることはできないのです。
Web上の顧客のことを知るためには、何をすればいいのでしょうか?
三宅さん:大量のデータをまとめてみるのではなく、「一人ひとりのユーザーがWeb上でどういう行動をしているのか?」のリアルなデータの把握が重要だと考えています。これが「デジタル行動観察」の考え方です。
Usergramは具体的にどのように使えるツールなのでしょうか?
三宅さん:デジタル行動観察ツール「Usergram」は自社に登録されている会員情報のデータべースとブラウザのCookieを紐づけることで、スマホやPCなどの複数のデバイスにまたがるユーザーの行動ログを最長2年間にわたって調べられるツールです。
またCVの種類やタイミング、経路、または顧客IDなどで絞って、特定の条件に当てはまる複数名の顧客の行動を一覧で見ることも可能です。実際にデジタル行動観察ツール「Usergram」で調べると、ほとんどの企業様が「思っていた顧客像や行動と違っていた」と話されます。
どのような企業様でUsergramは活用されているのでしょうか?
三宅さん:会員データを利用するため、特にECサイトのように会員登録をするサービスや英会話、自動車メーカー、保険のようなカタログ請求をするサービスなどでもご活用いただいています。
Googleアナリティクスのようなアクセス解析ツールやマーケティングオートメーションツールでは、このように特定のお客様のデータだけを抜き出そうとすると、設定が複雑になり、データを見るのにも非常に手間がかかってしまいます。そのため、それらのツールと同時にUsergramを活用いただいている企業様も多数いらっしゃいます。
参考:マーケティングオートメーション15種比較!利用のメリットと失敗しない選び方とは?
そもそも、なぜ「デジタル行動観察」ができるツールを開発しようと考えられたのでしょうか?
三宅さん:もともとビービットでは、コンサルティングサービスも提供しており、コンサルティングを実施する際、直接エンドユーザー様にお会いして行動データを調べていました。例えば住宅ローンを運営する企業のWebサイトの改善をする場合は、「実際に住宅ローンを検討している方」を探し、アポを取り、どんなデバイスでどうやって情報を探すのか?をやってもらい、私たちがその様子を見ているといった具合です。 こういった取り組みからきちんと行動観察をすれば、成果があがるのはわかっていました。
これにはまず対象となるエンドユーザー様を探すことから始めるため、きちんと取り組めば少なくとも1カ月はかかります。以前のWebマーケティングでは、年に1回の大規模なサイトリニューアルを行うといった案件が多かったため、これだけの時間をかけられました。
ところが現在のWebマーケティングの主流は、さまざまな施策を複数行い、短期間PDCAを回していくというもの。そうすると顧客が実際にどういう行動をしているのか?の思考や効果検証ができないままに、とにかく施策を打つ…という状況になりがちです。
そこでこの状況の打破と、質を落とさずに手軽に行動観察を行いたいという企業様のニーズにこたえるために開発されたのが、デジタル行動観察ツール「Usergram」です。
デジタル行動観察ツール「Usergram」は、その行動をしているのが誰なのか?に注目する
Usergramを使うことで、Webマーケティングはどう変わるのでしょうか?
三宅さん:私たちが特に重要だと思っているのは、「その行動をしているのが誰なのか」を知ることです。
これまでのアクセス解析ツールだけでは、結局その行動をしている人が誰なのか?まではわかりませんでした。しかし企業としてもっとも大切にしたい顧客層の行動がわかれば、 Webマーケティングでどういう施策を打つか?の発想がまったく変わります。
予想と実際のお客様の行動がまったく違う事例を教えてください。
三宅さん:ある中古のブランド品を扱うECサイトでは、高価な商品の売買を最も多く行うヘビーユーザーのお客様が使いやすいECサイトへのリニューアルを考えていました。
もともとヘビーユーザー層は複数のブランドをじっくりと見てから ほしい商品を決めていると考えていました。そのため、リニューアル案も検索性の高いサイトデザインを検討していました。ところが実際にその条件に当てはまるお客様の行動を抜き出してみると、結果は予想とまったく異なりました。
ヘビーユーザー層の多くは高級住宅街に住む4、50代の女性で、毎日ECサイトへのアクセスはするものの、特定ページを数分ほど しか見ていなかったのです。彼らの行動は、夕方の新着商品のお知らせメールを5分以内に見て、自分の好きなブランドがあれば即決で購入、なければ離脱というもの。つまりヘビーユーザー層はすでに自分の好きなブランドは調べつくしているため、今日新しくでた商品だけを知りたいというのがニーズだったようです。
この結果を踏まえて、リニューアルなどの施策を全部白紙に戻すことになりました。このように対象となるお客様が実際にどういう行動をしているか?を知ること、このファクトが施策を考える根本になります。
ご紹介いただいた事例は非常にわかりやすいのですが、どのサイトでもお客様は同じような行動をとっているのでしょうか。
三宅さん:まったく同じ行動をとっているわけではありませんが、ユーザーの行動には多くの場合で文脈があります。人の属性ではなく似た行動の文脈で絞り込みやきっかけとなる行動など、少し俯瞰してみるのが大切です。
例えばあるランディングページを見てから会員登録したユーザーを調べる場合、まずはUsergramでその条件で検索します。そして20~30名ほどの詳細な行動データを見ていくと、特徴的な行動がだいたい出てきます。Usergramではその特徴的な行動で絞り込み、どのくらいのユーザーが行動しているのか定量的に検証することも可能です。
Usergramのデジタル行動観察は、Webマーケティングの生産性を根本的に変えられる
UsergramでWebマーケティングの現場をどんな風に変えていきたいかを教えてください。
三宅さん:顧客の行動というファクトがわかると、そのデータをもとにWebマーケティングの施策を打てるようになります。現在は新しい施策が出るとまず試してみる、という企業様でもファクトをもとにすると、施策の成功確率が2割くらいから、4割、5割と上がっていく。最初からすべて正解を目指すのではなく、ファクトをもとに成功確率を上げていってほしいですね。
自社が大切にしたいお客様に合った施策だけを打てば、不要な施策に割く時間もなくなり、Webマーケターの生産性は上がっていきます。UsergramでWebマーケティングの成果をあげ、よりWebマーケティングを楽しめるようになってほしいと思います。
デジタル行動観察ツール「Usergram」とは
ウェブサイトの一人ひとりの顧客行動を可視化し、Webマーケティングの施策の精度を高める、デジタル行動観察ツールです。
※本記事は株式会社ビービット提供によるスポンサード・コンテンツです。