近々、引っ越しや事務所移転があるが、回線の引っ越しをどのように進めたら良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
予期せぬコストの発生や、引っ越し後にしばらくネットが使えなくなるといったトラブルを避けるためには、回線に関する正確な知識を持ち、事前に適切な準備を行うことが大切です。
そこで本記事では、光回線の引っ越しでおさえておくべきポイントや、手順、注意点などの情報を一挙に解説します。個人向けの内容と法人向けの内容に分けてご説明していきます。
光回線の引っ越しでお悩みの方は、ぜひご一読ください。
目次
【個人向け】光回線の引っ越しでおさえておくべきポイント3つ
初めに、光回線の引っ越しでおさえておくべきポイントを3つ紹介します。
これらのポイントをおさえることで、余計な手数料を避け、お得なキャンペーンを活用しつつ、引っ越し先でも快適なインターネット生活を送ることができます。
法人向けの情報は以下をご確認ください
1.引っ越し先で同じ光回線使えるとは限らない
光回線の提供エリアはプロバイダによって異なり、全国どこでも同じサービスが受けられるわけではありません。
引っ越し先の住所をプロバイダに確認し、利用可能なサービスをリストアップしましょう。もし利用できない場合は、新たなプロバイダ選びが必要になります。
2.撤去や開通工事の費用が発生する場合がある
光回線を移設する際、撤去や新規開通の工事が必要になることがあります。
これらの工事には費用が発生する場合が多く、プロバイダや契約内容によっては1~5万円程度の出費が予想されます。
移設や新規開通の費用については、早めにプロバイダに確認し、予算計画に組み込むことが大切です。
3.乗り換えるとキャンペーンが利用できる
新しい光回線プロバイダに乗り換える際は、キャンペーンを最大限に活用しましょう。
多くのプロバイダは、新規加入者向けにキャッシュバックや初月無料などのキャンペーンを実施しています。
これらのキャンペーンを活用することで、初期費用を大幅に節約することが可能です。
ただし、長期契約の条件があったり、既存契約の解約料金のほうが高くついたりする場合もあるため、キャンペーン内容をよく確認し、自分の利用状況に合っているか検討が必要です。
【個人向け】光回線の引っ越し(移転)の手順5ステップ
次に、光回線を引っ越しするための手順を5つのステップに分けてご紹介します。
引っ越し先でネットが使えないということが起きないように、手順を意識しましょう。
1.まずは引っ越し先のネット環境を確認する
引っ越しの計画を立てる際、最初に行うべきは引っ越し先でのインターネット環境の確認です。
この段階で重要なのは、引っ越し先で現在契約している光回線プロバイダが提供しているサービスが利用可能かどうか、または他のプロバイダへの変更が必要かどうかを確認することです。
不動産会社や建物の管理会社に直接問い合わせることで、利用可能な光回線サービスやプロバイダを確認しましょう。
もし光回線の利用が難しい場合は、モバイルWi-Fiなどの代替手段を検討する必要があります。
2.乗り換えか解約を選ぶ
引っ越し先のネット環境が確認できたら、次は現在の光回線契約を継続するか、新しいプロバイダに乗り換えるかを決めましょう。
不満がないなら継続、不満があるまたは少しでもお得に利用したいなら乗り換えをおすすめします。
今のネット環境に不満がないなら継続がおすすめ
ネット回線の速度や、安定性、料金に不満がないのであれば、既存のプロバイダとの契約を継続するのが最もスムーズな選択肢です。
場合によってはネットの開通工事をする必要がありますが、新たなプロバイダと契約する場合の手続きや、既存プロバイダの解約などの手間がかかりません。既存のプロバイダへの引っ越しの連絡を行うことで、新しい住所でのサービスが開始できます。
契約解除に伴う手数料も発生しないため、無駄な出費を抑えることができます。
少しでもお得に利用したいなら乗り換えがおすすめ
新規加入や乗り換えキャンペーンなどを利用することで、継続するよりもお得に利用できる可能性があります。
新規加入の場合には、次の章でも説明する回線工事が発生する場合もありますが、キャンペーンによっては、工事費を差し引いてもお得になることが多いため、少しでもお得に利用したい方は、他プロバイダのキャンペーン情報をチェックしましょう。
この時重要なのが、既存の契約の解約料金を確認することです。
長期契約を前提としている場合には、解約時に費用が発生する可能性があるので、既存のプロバイダに問い合わせましょう。
3.工事の有無を確認する
プロバイダが決定したら、次に必要な工事の有無とその詳細を確認します。
新規設置や既存回線の移設には、一般に工事が必要になることがあります。
この工事には費用がかかり、1~5万円程度が一般的な範囲です。
工事費用はプロバイダや契約の内容、引っ越し先の地域によって異なるため、早めに正確な見積もりを取得しましょう。
また、工事日程にはプロバイダや工事業者のスケジュールに依存する部分があり、できれば引っ越しの1ヶ月以上前には手配を始めることが望ましいです。
4.プロバイダへ引っ越し(移転)を申し出る
全ての準備が整ったら、具体的な引っ越し(移転)の手続きをプロバイダに申し出ます。
この際、契約しているプロバイダの連絡先は、契約書や請求書で確認できます。
プロバイダによってはオンラインで引っ越し手続きが完了する場合もありますが、電話での手続きが必要な場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
また、この時点で回線撤去や新規設置の工事日程の確定、必要に応じてセット契約の変更手続きも行います。
5.工事完了後に設定を行う
最後に、引っ越しと工事が完了したら、実際にインターネットの設定を行います。
ほとんどの場合、ルーターを通じてWi-Fiネットワークの設定を行うことになります。
ルーターの背面に記載されている情報をもとに、接続したいデバイスでネットワークの設定を行い、PINを入力して接続します。
設定に問題がある場合は、プロバイダのカスタマーサポートに連絡し、適切なサポートを受けましょう。
【法人向け】光回線の引っ越しでおさえておくべきポイント6つ
法人が光回線を引っ越す場合のポイントをまとめています。
法人の場合、オフィスの移転に伴う光回線の引っ越しは、個人のものと大きく異なります。
参考:事務所の移転で知っておくべき流れ、手続き、やること一覧を一挙解説│LISKUL
オフィス移転チェックリスト!移転前後ですべきことの一覧を無料配布|LISKUL
1.住所変更だけではサービスを利用できない
個人と異なり、法人では単なる住所変更ではすぐにサービスが利用可能になるわけではありません。
新しいオフィスでの開通工事が必要となる場合が多く、サービスの利用開始までには時間がかかることが一般的です。
移転直後からの利用に備えるため、移転予定日の少なくとも3~4ヶ月前には開通工事の依頼と予約を行いましょう。
開通工事の期間はプロバイダや施工会社のスケジュール、工事の複雑さによって異なりますが、申し込みから工事完了までに3〜4カ月を見込むことが一般的です。
2.複数拠点を同時に調整する
法人の引っ越しでは、複数のオフィスや拠点が関与する可能性があります。
これら全ての場所でネットワーク設定や調整が必要になるため、事前の計画立案と調整が不可欠です。
3.セキュリティ基準を遵守する
法人は、データ保護とセキュリティに関して個人ユーザーよりも厳格な基準を満たす必要があります。
これは引っ越しの際に特に注意を要するポイントで、セキュリティポリシーや保護措置の確認が重要です。
以下はセキュリティ基準を考える上でのポイントの一例です。
- ネットワークのアクセス制御とユーザー認証の強化
- データの暗号化と安全なデータ転送方法の採用
- セキュリティソフトウェアの最新化と定期的なセキュリティパッチの適用
- セキュリティインシデント対応計画の確立と定期的なリスク評価
4.業務中断を最小限に抑える
引っ越しによるインターネットの中断は、業務に大きな影響を及ぼす可能性があるため、事業継続計画に基づく対策を講じることが必要です。
対策の例としては以下のようなものが挙げられます。
- 移転前に一時的な代替ネットワークソリューション(モバイルWi-Fiなど)を準備する
- 重要業務のスケジュールを調整し、移転日周辺の業務負荷を軽減する
- 従業員への事前通知を行う
- 移転期間中の業務フローを明確化する
5.契約条件を再確認する
法人契約では、解約時に発生する可能性のある高額な解約料や長期契約の条件を念頭に置いて引っ越し計画を立てる必要があります。
これらの条件は、引っ越しの費用と時間の計画に直接影響を与えます。
別のプロバイダとの契約を検討する際は、現在の契約条件と解約料を確認し、コスト効率を考慮する必要があります。
6.特別な設定を適用する
VPN接続や専用回線の設定など、法人には特殊なネットワーク設定が求められることがあります。
これらの設定は、業務の特性やセキュリティ要件に合わせて慎重に行われるべきです。
法人特有の設定として、具体的には以下のようなものが挙げられます。
- VPNの設定
- 内部ネットワークのセグメント化とファイアウォール設定
- セキュアなリモートアクセスの設定
- ネットワーク監視と脆弱性管理のためのツール導入
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【法人向け】光回線の引っ越し(移転)の手順7ステップ
法人が光回線の引っ越しを行う際の流れを7ステップにまとめています。
1.引っ越し先のネットワーク環境と要件の確認
新しい拠点で必要な通信速度、セキュリティ要件、複数拠点間の接続要件などを事前に詳細に計画します。
これは、個人の利用に比べて業務上の要件が複雑であるため重要です。
2.現行契約の詳細と条件の再確認
現在の契約内容を見直し、解約料金やサービスの継続可否などを確認します。
法人契約は個人契約に比べて解約条件が厳格であることが多いため、特に注意が必要です。
3.プロバイダ選定と移転に関する交渉
引っ越し先の要件に基づいて最適なプロバイダを選定し、移転条件やコストについて交渉します。
企業規模に応じた契約が可能で、個人利用とは異なる交渉の余地があります。
ただし、引っ越し先の地域が現プロバイダのサービス提供エリア外である場合、現状のプロバイダを利用できません。
この場合は、新しいプロバイダを選定し、必要なサービスと要件を満たすことができるかどうかを慎重に検討する必要があります。
4.開通工事のスケジューリングと準備
移転日に合わせて開通工事の日程を調整し、準備を行います。
法人の場合、業務への影響を最小限にするため、工事のタイミングとスピードが重要です。
5.プロバイダとの移転手続きの完了
プロバイダに対して正式な移転手続きを行い、新しい住所やサービス内容を更新します。
法人では、契約内容やセキュリティポリシーに関する詳細な調整が必要になります。
以下は手続きの一般的な流れです。
- 新しい住所と移転日をプロバイダに通知する
- 新しい拠点のサービス内容(通信速度、データプランなど)を決定する
- 移転に伴う契約内容の変更や新規契約を確認し、書面で受け取る
- 開通工事の日程を確定する
6.移転先でのネットワーク設定とテスト
移転先でネットワークが正常に機能するかを確認し、必要な設定の調整とテストを行います。
企業活動にとって必要不可欠な安定した接続を保証するため、このステップは特に重要です。
7.旧拠点のネットワーク撤去手続き
旧拠点の光回線の撤去を行い、関連する契約や機器の返却・処分を行います。
個人の引っ越しとは異なり、法人では多くの場合、複数の機器や契約の撤去と管理が伴います。
退去日までに完了できるようスケジュールを立てておきましょう。
光回線の引っ越しを行う際の注意点
最後に、光回線の引っ越しを行う際に注意すべきポイントを2つご紹介します。
1.原状回復を求められる場合がある
引っ越し時には不動産会社との契約内容を確認することが重要です。
基本的には、賃貸物件を退去する際には原状回復が求められます。
これには、光回線の設備に関しても同様の原則が適用されることがあります。
つまり、退去時には光ケーブルの撤去や、壁に設置された光回線の端子(ONU)の取り外しなど、元の状態に戻す必要がある場合があります。
この作業には専門の業者を必要とするため、作業費用が発生します。
そのため、引っ越しの計画を立てる際には、早めに不動産会社や管理会社に確認し、必要な手続きや費用を把握しておくことが大切です。
2.レンタル機器は返却する場合がある
次に、光回線の契約に伴い、ルーターやモデムなどの機器をプロバイダからレンタルしている場合、これらの機器の取り扱いにも注意が必要です。
契約を継続する場合、多くの場合は引っ越し先でも同じ機器を引き続き使用できます。
しかし、プロバイダを変更する場合には、これらのレンタル機器を返却する必要が生じます。
プロバイダが指定する方法で返却手続きを行いましょう。
遅延や未返却の場合には追加の費用が発生することもあるため、引っ越しの際にはプロバイダの指示に従って、返却期限内に手続きを完了させましょう。
光回線に関するよくあるご質問
光回線に関するよくあるご質問をQ&A方式でまとめました。
Q.そもそも光回線とは何ですか?
A.光回線とは、光ファイバーを使用してデータを高速で伝送する通信方法です。この光ファイバーは、非常に細いガラスやプラスチックの繊維でできており、光の形でデータを送受信します。
Q.光回線とWi-Fiの違いは何ですか?
A.光回線は光ファイバーを使用した通信回線のことです。Wi-Fiは、電波を利用して無線で通信を行うための技術のことで、通信回線ではありません。
Q.光回線の速度はどのぐらいですか?
A.多くの場合、下り100Mbpsから1Gbpsの範囲で提供されています。中には10 Gbpsまでの速度を提供しているところもあります。詳しくは提供元にお問い合わせください。
Q.光回線の工事はどのように行われますか?
A.光回線の工事の流れとして、まず初めに工事を行う場所の状況を事前確認します。場所に問題がなければ、公衆通信網から建物内部に光ファイバーケーブルを引き込む作業を行います。このときに外壁を通すための穴を開けることがあります。次に、室内で必要な場所に光ファイバーを配線し、光回線用モデムやルーターなどの機器を設置して接続を行います。最後にインターネット接続が可能かテストを行い、問題がないことを確認します。
Q.光回線を選ぶ際のポイントは何ですか?
A.光回線を選ぶ際は、回線の速度やキャッシュバック・キャンペーンの有無、対応しているエリア、サポート体制の有無などに着目しましょう。
まとめ
光回線の引っ越しは、個人と法人で異なるアプローチが必要です。
個人の場合、引っ越し時の光回線移行は、提供エリアの確認から始まり、乗り換えか継続かの選択、必要な工事の確認、そしてプロバイダへの正式な引っ越し申し出という手順で進めます。
法人の場合、引っ越しに伴うネットワークの再構築やセキュリティ基準の遵守、業務中断を最小限に抑えるための対策が重要です。
また、現行契約の詳細と条件の再確認では、特に解約料金やサービスの継続可否に注目し、提供エリア外でのプロバイダ利用不可の可能性も考慮する必要があります。
そして、引っ越しに伴う原状回復の義務やレンタル機器の返却といった注意点も押さえておく必要があります。
これらの手順を事前に理解し、引っ越しを進めることで、ネット環境のトラブルを最小限に抑えることができます。
特に、引っ越し先での利用可能なサービスの確認、撤去や開通工事に関わる費用の把握、そしてキャンペーン情報の収集は、余計な手数料を避け、お得にサービスを利用する上で非常に重要です。
また、原状回復の要求やレンタル機器の返却は、契約の細部に記載されていることが多いため、契約内容の再確認を怠らないようにしましょう。
これらの手順と注意点を踏まえ、引っ越し先での新たな生活をスムーズに、そして快適にスタートさせることができるでしょう。
そして引っ越しの際には、本記事で紹介した情報が一助となれば幸いです。
最大10Gbps/2Gbps※の高速通信。法人向け光回線「NUROアクセス」【PR】
事務所移転時には、インターネットネット回線を新たに開通させなければなりません。快適な仕事環境を提供するために、インターネットネット回線を乗り換えする場合は慎重になりましょう。
オフィスのネット回線には、高速かつ安定した光回線を採用していることと、リモートワーク環境でも安全に社外からアクセスできるプロバイダを選ぶと良いでしょう。
たとえば、NURO 光の法人向けネット回線「NUROアクセス」では、下り最大10Gbps/2Gbpsの高速通信を可能にし、固定IPアドレス1つが標準で提供されるためVPN接続が可能です。
NUROアクセスの詳細は以下よりご確認ください。
※ 「10Gbps」「2Gbps」という通信速度はNURO Bizネットワークからお客様ご利用場所に設置する回線終端装置へ提供する技術規格上の最大速度です。お客様が使用する個々の端末機器までの通信速度を示すものではありません。インターネットご利用時の実効速度は、お客様のご利用環境(端末機器の仕様等)や回線の混雑状況などにより、低下する場合があります。
※本記事はソニービズネットワークス株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。