ターゲティングで確実に成果を上げるための設定方法を徹底解説

「ターゲティング」はビジネスやマーケティングで、非常によく使う用語です。

ところがターゲティングの重要性は分かっていても、自社の商品やサービスのターゲティングは明確に決められていなかったり、時間をかけて取り組めていないという方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は効率的にターゲティングを定められるように、ターゲティングに成功している企業や商品の事例を紹介し、具体的なターゲティングの考え方までを解説します。

ターゲティングを見直したい、これから考えていきたいという方はぜひ参考にしてみてください。

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※本記事はデータセクション株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。


目次

ターゲティングとは、狙う市場を決めること

ターゲティングとは、さまざまな市場がある中でどの市場を狙うか、狙う市場を決めることを指します。例えば、シーブリーズは10~20代の女子高生の市場を狙うと決めることで、売り上げを大きく飛躍させました。

しかしいきなりターゲットを決めようと思っても、なかなかうまくいきません。マーケティング戦略の流れの中では、ターゲティングは以下のような位置づけになっています。

ターゲティング1

市場分析をして、セグメンテーションで市場を細分化した後に、どの市場を狙うか定めます。どの市場を狙うかターゲティングがしっかりとできれていれば、その後のマーケティングミックスで決めるべき価格やプロモーションもターゲットに合わせて簡単に決まっていきます。

マーケティング戦略ではターゲティングがしっかりとできているか、できていないかが成功の分かれ目になるので、ぜひしっかりと戦略を立ててターゲットを定めてください。

まずは明確なターゲティングで成功している企業の事例を見てみましょう。


明確なターゲティングで成功している事例5選

1.大都市のオフィスワーカーにターゲットを絞った「スターバックス」

スターバックスは大都市という地域性や、給料が高めという経済的地位に着目して、ターゲティングを成功させました。

狙ったターゲット

・大都市に勤務する、比較的給料の高いオフィスワーカー
・具体的には、大都市に務めていて役職のある銀行員やコンサルタント

ターゲットに合わせた戦略

・高価格だけれども、高品質な商品の提供
スターバックスの狙ったターゲット層は、他店よりも価格が高めでも時間がかかっても、プロが入れたコーヒーを飲みながらゆっくり情報収集や考え事をする時間にしたいと考えているという想定。ターゲット設定をもとに価格や商品、店内の色調やデザインも考えていきました。

2.散髪に時間をかけたくない人を狙い、10分1000円戦略で成功した「QBハウス」

理美容室業界では、サービスの質を競争する傾向がありましたが、QBハウスではそもそも散髪にあまり時間もお金もかけたくない層をターゲットにしています。

具体的なターゲットは忙しいビジネスマンになり、駅周辺に店舗を構え10分で散髪ができるといった戦略をとりました。

狙ったターゲット

・散髪に時間をかけたくない、手っ取り早く終わらせてしまいたい人

ターゲットに合わせた戦略

・10分1000円

QBハウスはこの「10分1000円」戦略で、いまではシンガポール、香港、台湾など海外にも拡大し、600以上の店舗を出店するまでに成長しました。

3.手頃で質のいいものがほしいという消費者に支持された「無印良品」

無印良品は、1980年に西友のプライベート・ブランドとしてはじまりました。バブルの時期にあたりますが、高級商品ではなく、比較的手ごろな値段で価値のあるものを買いたい、と考えている人たちに向けた戦略をとっています。

狙ったターゲット

・単に安ければいいという考えではなく、手ごろな値段で質のいいものを探している人

ターゲットに合わせた戦略

・安くて良い品を目指し、「わけあって、安い」をキャッチコピーに。
・すべての商品は、生活の基本となる本当に必要なものを、本当に必要なかたちで開発。

手ごろな値段で質のいいものを探しているターゲットに合わせて、無印良品は無駄な付加価値をつけずに、シンプル、素材を生かした商品を開発し、合理性を追求していきました。

参考:事例で分かるマーケティング戦略|SATORI

4.ターゲティングを見直し、売り上げが8倍になった「シーブリーズ」

シーブリーズは以前、海に行く20~30代の男性をターゲットにして商品を展開していました。しかし、そもそも海に行く人が減っていき、ターゲットとなる対象が減少。そのとき、資生堂は新たに、街にいる女子高生をターゲットに変更して、売り上げが8倍にまで伸びました。

狙ったターゲット

・街にいる女子高生

ターゲットに合わせた戦略

・海に行ったときに使うという訴求ではなく、日常で使うという訴求に変更

シーブリーズのように、既存の商品でもターゲティングを見直して売り上げが大きく変わる場合があります。

参考:実例から学ぶマーケティング概論(第3回)|PRESIDENT Online

5.電動歯ブラシのイメージを覆して女性をターゲットにした、パナソニック「ポケットドルツ」

パナソニックのポケットドルツは、女性向けの電動歯ブラシです。それまでの電動歯ブラシは高齢者の男性向けでした。ポケットドルツは電動歯ブラシの本体が大きく音もうるさいというイメージを覆し、女性向けが職場で使える商品にしたことが成功要因でした。

狙ったターゲット

・20、30代の職場で歯磨きをする女性

ターゲットに合わせた戦略

・こまめな充電の必要ない、静かな電動歯ブラシ
・商品は小さく、見た目はグロス風に見えるなど、女性らしさを強調

参考:ヒットの裏にはターゲティングがあった!マーケティングの成功事例|U-NOTE


ターゲティングを考えるときに有効なSTP分析

それでは早速、ターゲティングを考えていきましょう。ターゲティングを考えていくときはSTP分析が有効です。

STP分析とは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの略称で、ターゲット設定や自社のポジショニングを考えるときに役立つフレームワークです。

ターゲティング2

STP分析をおこなうと、漠然と全員の人を対象に商品やサービスを売るのではなく、特定のニーズを持つ人々にターゲットを定められます。結果、他社よりも優位に商品やサービスを販売できるので、それぞれどんな風に考えていくのか、具体的に見ていきましょう。

①市場にどんなニーズがあるのか把握するセグメンテーション

セグメンテーションでは、同質のニーズや特性をもつ人々を集団にして考え、市場をいくつかに分けて細分化します。

シーブリーズの場合は、海に入った後に使いたいという男性のニーズや、街にいるティーンエージャーが汗をかいた後に使いたいというニーズなどがありました。

このように、まずは同じようなニーズ・特性を持つ人を集団として考えて、まとめてみます。

同質のニーズや特性をつかむための指標

同じようなニーズをもった人たちまとめるのに、よく以下のような指標が使われます。
・地理(住まい、文化、行動範囲)
・人口(年齢、性別、職業)
・行動(新規顧客、リピーター、購買への関心)
・心理(価値観、趣味、ライフスタイル)

市場のニーズを捉えるポイント

市場にどのようなニーズがあるのか、憶測ではなく根拠のある調査情報をもとに進めるのが効果的です。消費者の日常の行動やニーズを調べるのに効果的な調査方法の1つに、ソーシャルメディア分析があります。

ソーシャルメディア分析であれば、自社商品や関連するジャンル全般の消費者像をうまく捉えられます。そのため、セグメンテーションでの心理や行動指標をうまくまとめられ、思いもよらないようなニーズやユーザー像の発見につながる場合もあります。

例:子供やスポーツ選手が飲むイメージの強いブランド「栄養ドリンクA」に関するソーシャルメディア上の投稿を分析。すると、「妊婦」が「元気な子供を産むおまじない」として飲んでいるという、意外なユーザーやニーズを知れた。

まずは上記の指標やソーシャルメディア分析を活用して、同じようなニーズを持った人たちをまとめてみてください。

②どの市場を狙うべきか決める「ターゲティング」

市場にどのようなニーズがあるのか把握したら、次は市場の中でどこを狙うべきか決めます。これがターゲティングです。

セグメンテーションとの違い

ターゲティングとセグメンテーションでは何が違うの?と思われるかもしれませんが、セグメンテーションは同じニーズをもつ人たちで市場を細分化することを指します。ターゲティングはどの市場を狙うか、狙う市場そのものを絞ります。

考えるべきポイント

・市場の規模はどうか、市場そのものに成長性があるか
・自社の強みを活かせるか
・競合他社の状況はどうか
・参入障壁は高いか低いか

注意点

・営業活動やマーケティングで到達できるターゲットを選ぶ
そもそも狙ったターゲットに対して、営業活動やマーケティングでアプローチできるのかチェックしましょう。特にオンライン施策のターゲットを決める場合は、オンライン施策で到達できるターゲットか確認します。

ターゲットを絞れたら、最後にターゲティングで狙いたい人を具現化してみましょう。ターゲット像をできるだけ具体的に決めておくことでマーケティングに成功した事例があります。逆に具現化できない場合は、まだターゲットを絞り切れていない可能性があります。

参考:ペルソナマーケティングが5分で理解できる!【日本企業の厳選事例6選】

③ターゲット市場の中で自社の立ち位置を明確にする「ポジショニング」

市場の中でどこを狙うかが決まったら、次は自社の強みや独自性を探り、ターゲット市場の中での自社の立ち位置を明確にします。

ポジショニングを決めるときは、2つの軸を使って、ターゲット市場の中での自社の立ち位置を明確にしていきましょう。例えば、酒類の量販チェーンのカクヤスでは、以下のようなポジショニングをとっています。1本から買えてかつ、配達もすることで、お酒が足りなくなったらすぐに配達してくれる、というポジショニングに成功しました。

ターゲティング3

参考:ポジショニングを変えるだけで売上8倍?! 事例で学ぶポジショニングの活用手順

またソーシャルメディア分析から、自社商品や他社商品が消費者からどのように思われているのかを、調べられます。例えば、機能、デザイン、金額などの軸のうち、商品がどの軸について多く語られているのか?消費者視点では何を商品の特長といえるのか?などを明確にできます。 

例:4種類の飲料製品について消費者の話題の軸をソーシャルメディアから分析。すると、それぞれの飲料製品が、味や価格、また健康面などで語られていると分かり、商品ごとでの強みを把握できた。

このようなソーシャルメディアの投稿を分析し、STP分析に活用する方法は以下の資料にまとめています。試してみたい方は参考にしてみてください。

参考:ソーシャルメディア分析の詳しいやり方が分かる資料をダウンロード(無料)

ポジショニングの注意点

・相関性の高い軸は選択しない
例えば金額と高級感という軸を選ぶと、金額が高くなればなるほど高級感もあるのは当たり前です。相関性の高くない軸を選ぶのがポイントです。


まとめ:ターゲットが定まったら、「どうやって」狙ったターゲットにアプローチするのか考える

ターゲティングを決めた後は「どうやって」狙ったターゲットに働きかけるかを決めていきます。

そのときはマーケティングミックスを活用しましょう。主に以下の項目を考えていくことで、狙ったターゲットに効率的にアプローチできます。

4つの項目の整合性がとれているか?を確認しながら、考えていきましょう。
・製品(Product):商品・サービス開発やブランディング
・価格(Price):価格・支払方法など
・プロモーション(Promotion):広告宣伝活動
・流通(Place):チャネル

マーケティングミックスについては、以下の記事に詳しくまとめているので参考にしてみてください。
参考:事例で解説!マーケティングミックス(4P)とは

ターゲティングなどのSTP分析に役立つ資料を無料配布中(広告)

STP分析における市場ニーズの把握やポジショニングチェックには、ソーシャルメディア分析が役立ちます。またペルソナマーケティング、プロモーションの効果測定などの様々なシーンでも、コストをかけずに手軽に調べられるので、試してみてください。

それぞれを調べる詳細な方法は、「ソーシャルメディア分析レポート作成レシピブック」にまとめて公開してあります。無料配布中なので、まずは手軽にトライしてみましょう!

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※本記事はデータセクション株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。


ターゲティングに関するよくあるご質問

ターゲティングに役立つQ&Aをまとめています。

Q.ターゲティングを行う際に、どの程度ターゲットを絞り込むべきですか?

A.ターゲットを絞り込みすぎると市場規模が小さくなりすぎる可能性があり、広げすぎると効果的な施策が打ちにくくなります。適切なバランスが重要です。

Q.ターゲティングとポジショニングの関係は?

A.ターゲティングは、狙う市場や顧客層を決定するプロセスであり、ポジショニングはその市場の中で自社がどのような立ち位置を取るかを決めるプロセスです。これらを行うことで、競合と差別化されたブランドイメージを確立できます。

参考:ポジショニングとは?差別化を図り競争優位を獲得する方法

Q.ターゲティングとセグメンテーションとの違いは何ですか?

A.セグメンテーションは市場を細分化し、同じようなニーズや特性を持つ顧客グループを見つけ出すプロセスです。一方、ターゲティングは、そのセグメントの中から、どのグループを狙うかを選択するプロセスです。

参考:セグメンテーションとは?ターゲティング・ポジショニングとの違いや活用法・分類法を解説

Q.ターゲットに効率的にアプローチする方法はありますか?

A.製品、価格、プロモーション、流通の整合性を確認したマーケティングミックスを活用することでターゲットに効率的にアプローチできます。

Q.ターゲット市場が変化した場合、どのように対応すべきですか?

A.市場の変化に合わせてターゲティングを柔軟に見直し、新しいニーズに応じた商品やサービスを提供することが必要です。

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