Webマーケティングについて勉強したいが、よく分からない用語が多すぎる…。広告代理店で勤務するなかで、そういったお話をよく耳にします。
これから業務でWebマーケティングに携わる方や、今後のために勉強しておきたい方に向けて、最低限押さえておくべき専門用語を例を交えてわかりやすく解説いたします。
これらの用語をチェックしておけば、良いスタートが切れるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
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1.SEM
SEMとは「Search Engine Marketing」の略語で、リスティング広告やSEOなどの検索エンジン上でのマーケティングの総称です。
よくSEM=リスティング広告と誤解されがちなので注意しましょう。
1-1.SEO
SEOとはSearch Engine Optimization(サーチエンジン最適化)の略称で、検索エンジンの検索結果に上位表示するために、サイト内の情報や構造をユーザにとって利用しやすいように最適化する施策です。
参考:SEMとSEOの違いを理解し、成果につながる施策を打ちだすためのポイント
検索エンジン
検索エンジンとは、GoogleやYahoo!に代表される、Web上にあるウェブページ、ウェブサイト、画像ファイル、ニュースなどの情報を検索キーワードによって調べることができるプログラムのことです。
Yahoo!JAPANもGoogleの検索エンジンを使用しており、日本ではGoogleの検索エンジンに最適化することがSEOとほぼ同義になっています。
オーガニック検索(自然検索)
オーガニック検索(自然検索)とは、検索エンジン上に表示される検索結果の、広告以外の部分を指す言葉です。
ここでの掲載順は、それぞれの検索エンジンのアルゴリズムにより決定されます。
TD(Title & Description)
TDとは「Title & Description」の略語で、検索結果のタイトルと説明文のことです。TDの工夫はSEOの一部で、クリック率の改善につながります。
文字数の制限などに違いはありますが、広告も同じくタイトルと説明文で表示されており、同じくTDと呼ばれています。
1-2.リスティング広告
リスティング広告とは、検索結果の上部や下部に表示される、検索エンジン上のクリック課金型の広告のことで、PPC(pay per click)広告とも呼ばれています。
GoogleやYahoo!に広告を出稿することで、リスティング広告を掲載することができます。
メリットとして、自然検索で上位に表示することが難しいキーワードでも、広告枠を利用してユーザの目につきやすいところに表示できることや、見込顧客に対しての広告表示が可能なのでコンバージョン率が高まること、クリック課金であるため無駄な費用が発生しにくいことが挙げられます。
現在日本でシェアを握っている検索エンジンは、GoogleとYahoo!です。リスティング広告を出すと言ったら、この2社に広告を出す、またはそのどちらかに出すということを意味します。
参考:初心者でもわかるリスティング広告とは?費用から運用のやり方まで徹底解説!
参考:リスティング初心者必見!絶対知っておきたいリスティングメリット・デメリット
リーチ、フリークエンシー
リーチとは、インターネット広告がユーザー全体の何割に表示されたかの割合を測る指標です。
その広告に接触したユーザーの総数(人数)を表します。
一人のユーザに何回表示されようが、1回でカウントされます。
フリークエンシーは、インターネット広告が1人のユーザに何回表示されたかという回数を測る指標です。
また同じ広告が何度も表示されないようにする制限のことをフリークエンシーキャップといいます。興味を持っていないユーザーにしつこく広告配信することは無駄撃ちになるため、フリークエンシーキャップで回数をコントロールすることが重要です。
インプレッション、インプレッション保証型広告
インプレッション(impression)とは、広告が実際に掲載されることです。Impやimpsと略されす。また、インプレッション(掲載された)の回数はインプレッション数といいます。
インプレッション保証型広告とは、インプレッションが発生する(広告が掲載され)ことを重要視する広告の出し方です。クリックされることによって費用が発生するリスティング広告(後述)などと異なり、掲載されることで費用が発生します。
おもに認知度を高めたり、ブランディングを目的とする際に用いられます。
Google広告(旧Google Adwords)
Google広告は、Googleが展開するオンライン広告サービスです。
リスティング広告やディスプレイ広告、動画広告(Youtubeなど)の出稿が可能になります。
また、Google広告はGoogleの提携先サイトにも広告の出稿が可能です。
参考:10年運用実績のある専門家が教える!Google広告主要プロダクト16選
Yahoo!広告(Yahoo!プロモーション広告)
Yahoo!広告は、Yahoo!が展開するオンライン広告サービスです。
Google広告と同様に、リスティング広告やディスプレイ広告、動画広告などの出稿が可能になります。
また、Yahoo!広告はYahoo!の提携先サイトにも広告の出稿が可能です。
参考:今更聞けないYahoo!リスティングの基礎知識│全手順を徹底網羅
ビッグキーワード・スモールキーワード
ビッグキーワードとは、その言葉の持っている意味の範囲が広い検索語句のことを指します。
スモールキーワードは、反対にその言葉が持っている意味が限定的で、狭い検索語句のことを指しています。
ビッグキーワード、スモールキーワードはお互いに長所と短所を持っています。
ビッグキーワードは、検索の広い範囲をカバーできるため、多くの人に見てもらうことが可能です。しかし、ピンポイントでの訴求とはならないため、コンバージョンへは比較的つながりにくいです。
逆にスモールキーワードは、ビッグキーワードに比べて狭い範囲の人の目にしか入らないが、その人の要求にピンポイントで答えることができるため、コンバージョン率は高くなります。
▼ビッグキーワード、スモールキーワードの例
例えばリスティング広告の代理店の広告を出稿する場合、「リスティング広告」がビッグキーワード、「リスティング広告 代理店 おすすめ」などがスモールキーワードに該当します。
前者はリスティング広告に関連することすべてが対象になりますが、後者はリスティング広告のおすすめ代理店を探していると考えられるため、コンバージョンする可能性が高くなります。
1-3.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とはWebサイトの広告枠に掲載されるバナー広告や動画広告のことです。媒体により掲載できるサイトは異なり、広告の形式や使用もさまざまです。
過去にWebサイトに来訪したことのあるユーザーへ再来訪を促すリターゲティング広告や、まだ認知していない潜在層向けに配信する広告もあります。
参考:ディスプレイ広告の始め方とリスティング広告との違いを徹底解説!
Googleディスプレイネットワーク(GDN)
Googleディスプレイネットワークとは、Googleが提供するディスプレイ広告です。GDNと略されます。
Googleと提携するWebサイトやGmail、YouTubeの画面などに掲載が可能です。
Yahoo!広告 – ディスプレイ広告(運用型)
Yahoo!広告のディスプレイ広告(運用型)とは、Yahoo!が提供する運用型のディスプレイ広告です。
Yahoo!広告のディスプレイ広告は、純広告の予約型と運用型に分かれます。
かつてはYahoo!ディスプレイネットワーク(YDN)という名称で提供されていましたが、2021年7月よりYahoo!ディスプレイ広告(YDA)という名称でリニューアルされました。
リマーケティング・サイトリターゲティング
リマーケティング・サイトリターゲティングとは、一度自社サイトに訪れたことのあるユーザに限定して、再来訪を促す広告を配信する手法です。
Google広告ではリマーケティング、Yahoo!広告ではサイトリターゲティングと呼ばれています。
RTB
RTBとはReal-Time Biddingの略で、リアルタイム入札と訳されます。
リアルタイム入札とは、オンライン広告の入札の仕組みで、広告の掲載機会が発生するたびに自動的に広告枠の競争入札(オークション)を行い、配信する広告を決定する方式のことです。
リアルタイム入札では、広告主はあらかじめ、ターゲットとなるユーザ属性、広告の掲載基準、掲載面や入札価格などを設定しておき、掲載機会が発生するたびに自動的な入札が行われ、最も高い額で入札した広告が配信されます。
入札はミリ秒の単位で、リアルタイムに行われます。リアルタイム入札を導入することによって、広告枠を1インプレッション単位で売買することが可能になります。
広告枠の売り手にとっては複数の広告主に対して広告枠を競売にかけることができます。
広告枠の買い手となる広告主側には、狙ったターゲットや条件ごとに適切な価格で入札・表示できる、といったメリットがあります。
2.ランディングページ
ランディングページ(LP)
ランディングページ(LP)とは、リスティング広告や、自然検索から流入するユーザを受け止める、ウェブサイトを含むウェブページ全般を指す言葉です。
一般的には、コンバージョンを目的とした、商品説明のための、1枚の縦に長いページを指すことが多いです。
参考:ランディングページ(LP)とは?10分でわかるLPの目的・メリット・作り方
参考:【完全保存版】必見!成果を上げるランディングページの作り方
ランディングページ最適化(LPO)
ランディングページ最適化(LPO)とは、より高いコンバージョン率を目指し、ランディングページを改善していくことです。流入経路の一致やCTAの改善、ファーストビューの改善、エントリーフォームの最適化などが挙げられます。
参考:【完全マニュアル】ランディングページの効果UP|基本6つと+α23個のポイント
参考:ランディングページ最適化(LPO)事例で学ぶ問い合わせ数10倍の手法
CTA
CTAとは「Call To Action」の略であり、日本語の意味は「行動喚起」です。
Webサイト上でユーザにとってもらいたい行動を促すもので、主にボタンやリンクなどの形で表示されます。
CTAと一言で言っても、目的別に様々な種類が存在しており、CTAはCVRを大きく左右するLP制作・LPOにおける重要要素です。
例)
・商品購入CTA:商品写真や価格と共に、目立つ大きなボタンが配置されていることが多い
・見積もりCTA:住所などのフォームが露出されており、すぐに行動できるようになっている物が多い
流入経路
流入経路とは、ユーザがランディングページに流入した経路のことです。
主な流入経路としてリスティング広告や、自然検索、他ページからのリンク、URLの直接入力が考えられます。流入経路とランディングページのミスマッチは、離脱率を高める原因となります。
3.アクセス解析
アクセス解析
アクセス解析とは、自社のWebサイトを訪問した人が、「どこから訪れたか」(流入経路)や、「サイト内での行動履歴」、各ページの「ページビュー数」や「ユニークユーザー数」などを解析することです。
これらを解析することにより、離脱率の高いページなどを割り出すことなどが可能であり、コンバージョンを下げる原因となっているページの改善に役立つなどのメリットがあります。
Google Analytics
Google AnalyticsとはGoogleが提供しているアクセス解析ツールです。月間アクセス1,000万ページビューまで無料。Web広告の費用対効果の計測ができます。
参考:見るべきページは5つだけ!Googleアナリティクスの基本の使い方とは
参考:読むだけで初期設定をクリア!Googleアナリティクス設定のポイント
直帰率、離脱率
>直帰率とは、サイトに訪れたユーザが何もせずすぐにページから離脱してしまう割合のことです。
ここでいう何もしないとは、リンクをクリックしないということです。
ページの下部までスクロールし、熟読しても、リンクをクリックしなければ、直帰ということになります。
離脱率とは、サイトに訪れたユーザがコンバージョンに達せずにページから離脱した割合のことです。
最後に閲覧されたページを離脱ページといいます。
頻出Webマーケティングの用語集に関するよくあるご質問
頻出Webマーケティングの用語集に役立つQ&Aをまとめています。
Q.リスティング広告とディスプレイ広告の違いは何ですか?
A.リスティング広告は検索結果に基づくテキスト広告で、ユーザーの検索意図に応じたターゲティングが可能です。一方、ディスプレイ広告はバナーや動画形式で、Webサイトやアプリ上に表示され、視覚的に訴求します。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
参考:ディスプレイ広告の始め方とリスティング広告との違いを徹底解説!
Q.ビッグキーワードとスモールキーワードの違いは何ですか?
A.ビッグキーワードは検索範囲が広く、多くのユーザーにリーチできますが、コンバージョン率が低い傾向にあります。スモールキーワードは特定のニーズに対してピンポイントで訴求でき、コンバージョン率が高くなります。
Q.Googleディスプレイネットワーク(GDN)とは何ですか?
A.GDNとは、Googleの提携先WebサイトやYouTubeなどにディスプレイ広告を掲載できるネットワークです。視覚的な広告で広範なターゲット層にリーチできます。
Q.直帰率と離脱率の違いは何ですか?
A.直帰率は、ユーザーが最初に訪れたページから他のページに移動せずに離脱する割合です。離脱率は、サイトの任意のページからコンバージョンに至らずにサイトを離れた割合を指します。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
Q.リアルタイム入札(RTB)とは何ですか?
A.RTBは、広告枠の掲載機会が発生するたびにリアルタイムで自動入札を行い、最も高い価格を提示した広告が表示される方式です。1インプレッションごとに広告を最適化できるメリットがあります。
まとめ
今回ご紹介した内容は基本中の基本です。
数が多いようにも感じるでしょうが、日々の仕事、会話の中に頻繁に登場する用語のほんの一部です。
最低限これらの用語だけを覚えるだけでも、コミュニケーションが円滑になると思いますので、ぜひとも参考にしてみてください。