SEOとSEMってよく聞く言葉だけど、それぞれの言葉の意味や違いを理解できていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しばしば「ネット施策はSEMとSEOが大切」というような意見が見受けられますが、これはSEMをリスティング広告のことだけを指す言葉だと勘違いしてしまっている悪い例です。
SEMとSEO、リスティング広告の意味をそれぞれ理解することで、目的に応じたプロモーションを行うことができ、効果的に売上を伸ばすことが出来ます。
今回の記事では、SEOとSEMの違いから、効果的に広告を打つコツまで、初めての方でも分かるように図表を使ってご説明します!この機会に言葉だけでなく、役立つ知識も身に付けてしまいましょう!
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目次
◆SEMとはSEOやリスティング広告を含む上位概念
SEMとはリスティング広告やSEOなど検索エンジン上マーケティングの総称であり、
SEM=リスティング広告というわけではありません。
次の章「◆SEOとリスティング広告の違い」の図をご参照ください。
- SEMとはサーチエンジンマーケティグの略称で、リスティング広告やSEOを含むサーチエンジン上のマーケティングのこと。
- リスティング広告とはPPC広告とも呼ばれる、サーチエンジン上のクリック課金型の広告のこと。
- SEOとはサーチエンジン最適化の略称で、サーチエンジンの検索結果を上位表示するために、サイト内の情報や構造をユーザにとって利用しやすいように最適化する施策です。
※正確にはGoogle等判断で検索順位は上下しますが、サーチエンジンの特性上「ユーザにとって有益であること」がサイトの評価(順位)につながるため、サイトをユーザにとって有益な内容とすることで順位が上がります。
◆SEOとリスティング広告の違い
SEOもリスティング広告も同じサーチエンジン上の施策ですが、まったく異なった特徴をもつ施策です。主な違いに関しては下記の比較表をご覧ください。
リスティング広告 | SEO |
クリック率が低い | クリック率が高い |
有料 | 無料 |
外部要因の影響を受けやすい | 外部要因の影響を受けづらい |
コントロール性が高い | コントロール性が低い |
【補足】
- クリック率について:クリック率自体はページ上部へ行くほど上がり、これはリスティング広告もSEOも同じです。しかしユーザーは基本的に広告を無視しようとする習性があるため、SEOの対象範囲である検索結果のほうがリスティング広告よりも表示位置は下にありますが、クリック率はSEOの方が高い傾向にあります。
- 費用について:リスティングは広告なので出稿費用がかかり有料となりますが、クリック課金なのでクリックされなければ費用はかかりません。またSEOは広告ではなく、サイト内の構造やコンテンツに磨きをかける施策なので基本的に無料ですが、時間や人的リソースの投下が必要となるため、必ずしもSEOの方が費用対効果が優れているということはありません。
- 外部要因の影響について:リスティング広告はオークション制で表示位置が変わるため、あなたが入札しているキーワードを競合がいくらで入札するかで表示順位が変わります。入札価格は容易に変更可能なので、競争の激しい人気のキーワードでは運用力が必要となります。一方SEOを行ってもすぐに検索順位に反映されるわけではないため、リスティング広告のような細かい運用が必要となるような事は基本的にありません。(人気のキーワードで上位表示されているような人気のサイトは、常に細かな改善を繰り返しているサイトも少なくありません)
- コントロール性について:リスティング広告の最大の武器はコントロール性にあります。具体的には、予算・キーワード・入札額・リンク先等の要素をいつでも変更できるので、外部要因や各々の事業計画に素早く対応することが可能です。また、狙っているキーワードの検索結果上位を大手企業が独占しているような状況でも、リスティング広告ならば表示順位が入札額に基づいて決定されるので、入札額を上げることでページ上部に表示することも可能です。
一方SEOは、上記外部要因にも記載したとおりサイト構造やコンテンツの改善が必要となるため、社としての制約などから施策自体を容易に行えなかったり、頑張ってもなかなか上位サイトを抜けないというような状況も考えられます。またサイトの評価はYahoo!やGoogle等の媒体によって定められるため、媒体が評価基準を変更するごとにサイトの評価が変動してしまい、これを防ぐことは困難です。
◆SEOとリスティング広告を使い分ける
「SEOとリスティング広告、どちらが重要か?」と聞かれれば「時間と予算が許す限りどちらも行うべき」と言わざるをえません。
ただし、「短期的or長期的な成果を出すために強化すべきはどちらか?」という質問であれば、個人的には「短期的成果を求めるならリスティング広告、長期的な成果を求めるならSEO」をお勧めするでしょう。
・短期的成果を求めるならコントロール性の高いリスティング広告
コンテンツを強化することで表示順位が変動するSEOに対して、リスティングは入札額で表示順位が上がるので、狙った検索キーワードに対して狙った順位で広告を表示することができ、SEOよりもクイックな効果が期待できます。
またSEO対策が万全の大手企業サイトが、狙っている検索キーワードの表示結果上位にあるときなどにも、広告を上位表示することが可能です。
しかし人気の高いワードは多くの企業が入札するため、1クリックあたりの広告費が高くなり、上位表示が難しくなってしまうこともあります。その際にもキーワードを「自社商品名_購入」などのニッチかつ安いワードのみに絞り、無駄なクリック(購入に至らないクリック)を極力避けて広告を出稿することで、限られた予算を有効活用することができます。
・長期的な成果を求めるなら、時間はかかるが無料かつクリック率の高いSEO
SEOは広告ではないので基本的に無料ですが、施行に手間と時間が必要です。しかしクリック率がリスティングと比べてはるかに高いため、検索結果の順位が上がってしまえば安定して大きな成果が見込めます。
リスティング広告の平均クリック率が3.17%であるのに対し、SEOの検索順位1位の平均クリック率は28.5%という調査結果もあります。
リスティング広告の平均クリック率の参考:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]
SEOの平均クリック率の参考:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid – SISTRIX
このようなクリック差があるため、順位を上げてしまえば絶大な効果を誇るSEOですが、もちろん放っておけばいつかは抜かれてしまうので定期的に改善して行く必要があることも事実です。
まとめ
SEMはリスティング広告やSEOを含むサーチエンジン上のマーケティングです。
SEOとリスティング広告にはコントロール性やクリック率といった違いがあり、短期的に結果を出すにはリスティング広告、長期目線で大きな効果を求めるならSEOをお勧めいたします。
それぞれの違いを活かし、ネット上で最大限の成果を生み出しましょう!
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