コンテンツマーケティングの相談をされたときの広告会社の対応方法

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日々LISKULを運営している我々のもとには、コンテンツマーケティングについて以下のようなご質問がよく届きます。

担当の得意先から「コンテンツマーケティングの提案をしてほしい」と相談された。
自社にコンテンツマーケティングを支援する部門もなく、ネットで調べても、業者の宣伝や概念的な話ばかりでよくわからない。
素人にもわかりやすく、やるべきなのかどうか説明できるようにしたい。

結論から申し上げると、コンテンツマーケティングで成果を挙げるには、それ相応の費用と期間を要するため、それを許容できるだけの覚悟が必要です。
もし先方の責任者にその覚悟がまだ無いようであれば、提案はしない方が良いでしょう。

本記事では、コンテンツマーケティングをやるべきかどうかの判断基準とその理由について解説します。
これからコンテンツマーケティングをやってみたいとお考えの方に、実施の判断を下す前に読んでいただきたい内容になっております。

執筆者

sakamaki酒巻 塁(さかまき るい)@sakamakirui0131
SO Technologies株式会社 LISKUL五代目編集長
広告運用者⇒広告レポートツール『ATOM』カスタマーサクセス⇒LISKUL編集部。 「日本のすみずみまでWebマーケティングの力を」モットーに日々活動しています。(執筆記事一覧


「最低でも累計1,000万円の投資と6ヶ月以上全く成果が出ない期間を許容できない」ならコンテンツマーケティングは提案すべきではない

本記事では前提として、コンテンツマーケティング=「記事コンテンツメディア」を作りたいという意味であると解釈して話を進めます。

SNSを中心とした施策を実施したいのであれば、InstagramやTikTokをやりたいと言われるはずだからです。

さて、そんなコンテンツマーケティングを外注を活用して実施する場合、最低でも累計1,000万円の投資と、成果が出るまで6か月以上掛かると考えたほうが良いでしょう。

先方の責任者にその覚悟を問い、その覚悟がないようであれば提案はしないほうが良いでしょう。

本章ではその3つの理由をご説明します。

理由1.コンテンツマーケティングに”無料”で集客できることを期待してしまっている

コンテンツマーケティングをやりたいという言葉には、SEOやSNSを活用して無料で集客したいという思いが隠されているのではないでしょうか。

費用を掛けて集客する広告と比較して、上位表示されること自体は無料のSEOが、費用的に魅力に映るのは分かります。

「お金を掛けずに集客したい」というのは誰しもが思うことでしょう。

しかしそんな旨い話があるはずもなく、実際には記事を制作・運用する高額な費用や、Googleに評価されて上位表示されるまでの長い期間が必要になります。

それが許容できないのであれば、お金を支払えば短期的な成果が見込める広告に費用を次ぎこんだほうが良いでしょう。

理由2.SEOで成果を挙げるには100記事以上の公開が目安

SEO記事を中心に進める場合、成果が出る目安は、一定以上の品質の記事が100本公開されたあたりからです。

一般な外注の相場で考えると、「初期費用+4記事 × 30万円/月」くらいは掛かってきます。

これは、100記事公開するには、「約2年間・1,000万円」ほど掛かる計算になります。
人員を増員して毎月8記事公開で、ようやく約1年間です。

また公開した記事が検索エンジンに評価されるまでに、大体3~6か月程度掛かります。
始めたての半年間は、上位表示もされずPVもなかなか増えない苦しい期間が続きます。

自社のドメインが強ければもう少し期間は短縮できますが、いずれにせよリスティング広告のように公開してすぐに最上位表示されるというのはほぼありません。

ですので、成果が出てないからといってすぐに諦めることなく、我慢して続けられるだけの覚悟が必要になります。

理由3.1,000万円以上の投資は責任者の決裁であることがほとんど

前章でお伝えしたように、コンテンツマーケティングで成果を収めるには、1,000万円以上の投資が必要になります。

これだけの高額の投資となると、ほとんどの場合で責任者の決裁となるはずです。

その責任者に、成果を挙げるには費用・期間が掛かることを認識しているか、またそれに耐えられるだけの覚悟があるのかを確認するようにしましょう。

もし認識が違っているのであれば、コンテンツマーケティングではなく広告の提案をした方が良いでしょう。

また現場主導で進めるコンテンツマーケティングは成功確率が低いです。

なかなか成果が出ないなかで、本当にこのやり方でいいのか、やめた方が良いんじゃないかと思ってしまい、記事執筆のモチベーションが落ちがちです。
まずは記事の数が必要なのに、予定のスケジュールをずるずると遅延してしまい、最悪の場合プロジェクトが頓挫してしまうこともあります。

そうしたことがないように、責任感の方が主導して進めていく必要があります。
その点での覚悟があるかも確認するようにしましょう。


ネット広告を通じて検証済の「集客における勝ちパターン」がなければ、コンテンツマーケティングでは勝ち目が薄い

コンテンツマーケティングで成果を収めるには、同じ検索結果に対する施策であるリスティング広告を中心とした、ネット広告を通じて「集客の勝ちパターン」を検証しておく必要があります。

SEOもSNSも結果がわかるまでのリードタイムが長いため、仮説検証には向かない

コンテンツマーケティングではSEOやSNSでの集客に取り組むことになりますが、どちらも施策を実施してから結果が出るまでのリードタイムが長いため、仮説検証には向きません。

取り組んでいるキーワードが正しいのか、遷移先のランディングページの情報は正しいのかといった検証を日々していく必要がありますが、SEOやSNSではその検証をするのは難しいです。

広告での仮説検証を通じて確立された勝ちパターンを、コンテンツマーケティングでも展開する

そこでオススメなのが、ネット広告を通じて仮説検証をして、集客の勝ちパターンを見つけて、それをコンテンツマーケティングに展開するという方法です。

どのキーワード経由で集客すれば売上につながるかを検証する

リスティング広告で結果が出たキーワードで、SEO(自然検索)でも上位表示させることができれば、売上につながりやすいユーザーを検索結果から多く集めることができます。

SEOでどのキーワードに対して記事を執筆するのかは、重要かつ難しい問題です。それを考えるための貴重な情報を広告から得ることができます。

どんな企画(だれに何を伝えるか)で集客すると売上につながるかを検証する

記事(コンテンツ)を制作するにあたって、だれに・何を伝えるのかをしっかりと考える必要があります。

せっかく記事を公開したのに、伝えたいユーザーに全然届かなかった、あるいは伝えたいことが伝わらなかったでは意味がありません。

そこで、記事LPを作成して、ネット広告で誘導して検証するという方法があります。

複数の記事LPをABテストして、反応の良かった企画はそのままコンテンツマーケティングに流用することができます。

このように、ネット広告を活用して、誰に・何を・どのようなキーワードでアプローチすればいいのかの検証をして、勝ちパターンを作ることができれば、コンテンツマーケティングでの勝率も大きく上がるでしょう。


まとめ

クライアントからコンテンツマーケティングをやってみたい、提案して欲しいと相談されたら、「最低でも累計1,000万円の投資と6ヶ月以上全く成果が出ない期間を許容」できるかを、先方の責任者に確認すべきです。

その覚悟がまだないようであれば、コンテンツマーケティングの提案はせずに、短期的な成果が見込めるネット広告を実施したほうが良いでしょう。

また、いきなりコンテンツマーケティングを実施するのではなく、ネット広告で集客の勝ちパターンを確立してから実施したほうが良いです。

本記事が皆様のお役に立てば幸いです。

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