生産性を最大化できるグループウェアとは?会社別おすすめツール7つ比較

グループウェアは業務上必要な情報を共有するのに役立ちます。現在では数多くのグループウェアサービスがありますが、単に費用やシェアにとらわれずに、各サービスの特徴をとらえて、自社に合ったサービスを見つけ出すことができているでしょうか?

今回は大手から無料で使えるサービスまで、7つのサービスをご紹介します。グループウェアを選ぶ上でのポイントを解説し、サービスごとの機能やコストの比較をし、メリット・デメリットをご説明していきます。

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目次

グループウェアとは社内のタスクやスケジュール、情報共有に特化したソフトウェアのこと

グループウェアは、業務をおこなう上で必要なタスクやスケジュールなどの情報を社内で共有するのに役立つソフトウェアです。こちらを利用すると社内コミュニケーションの円滑化に役立ちます。

企業や団体において業務をおこなう上で、必要になってくる作業が情報共有です。たとえば、ミーティングを開こうと思うと、参加者のスケジュールを確認し、空いている会議室を押さえ、プロジェクター等必要な物品を貸出申請し、参加者に日程・場所・ミーティングの目的を伝える必要があります。このような細々とした、しかし業務に欠かせない作業を助けてくれるのがグループウェアです。

グループウェアを使用する2つのメリット

メリット1.コミュニケーションの活性化

グループウェアには複数のメンバーで使用できるチャット機能や、プロジェクトメンバーで意見交換ができる掲示板機能などのコミュニケーションツールが備わっています。これまで会議室に集まって口頭で話し合っていたやりとりも、グループウェア上でおこなえば、身構えることなく発言できたり、経験者の話をベースに建設的なやりとりをしたりすることができます。

やりとりは文字で残るので、議事録の作成も不要です。また、マルチデバイス対応のグループウェアの使用で社外での業務の多い社員とも時差なくやりとりできる点は大きなメリットでしょう。

メリット2.作業の効率化

グループウェアを使用することでスケジュール・備品・プロジェクトに関する情報共有やタスク管理といった作業がスムーズになります。報告書等の作成機能があるグループウェアもあるので、日々の業務を効率よくおこなうことができ、残業を減らすなど、これまで時間をかけたくてもかけられなかった作業に集中できるでしょう。

しかし、実際にグループウェアを選ぼうとすると、数多くのサービスがあり迷ってしまうケースも多々あります。ツールに盛り込まれている機能が多数あるので、業務上不満を感じている点は何かを明確にしておくのが大切です。また、今あるツールで引き続き使いたいものは何かを確認しておくと、ベストなツールを選ぶことができ、不要なコストをかけずに済みます。

参考:組織的な業務効率化 4つの成功事例


グループウェアを選ぶための4つの基準

1.オンプレミス型か?クラウド型か?

グループウェアを選ぶ上でまず決めておきたいのが、オンプレミス型のサービスか、クラウド型のサービスかという点です。

社内のサーバーを利用するオンプレミス型

自社サーバーにソフトを置くタイプのサービスです。社内の設備を使用するので、情報漏洩のリスクが低く、金融系の企業や自治体に好まれます。

メリット
・情報漏洩のリスクが低い
・カスタマイズしやすいので既存のツールとリンクさせやすい

デメリット
・サーバーを購入する初期費用や、月々の維持費用がかかる
・導入時の設定にはシステムの知識が求められ、保守・管理のため、運用中も工数が必要なため人件費がかかる
・システムの構築に時間がかかる

サービス提供会社のサーバーを利用するクラウド型

インターネット上のサーバーを利用します。自社でサーバーを用意する必要がない分、コストを低く抑えることが可能です。

メリット
・登録完了後、すぐにサービスを利用可能
・メンテナンスやバージョンアップはサービス側がおこなうため利用者の負担が少なくて済む
・自社でサーバーを用意する必要がないのでコストがあまりかからない

デメリット
・セキュリティ対策は施されているものの情報漏洩のリスクが高い
・カスタマイズがしづらく、自由度が比較的低い

情報を置く場所、そしてシステム担当者の知識量やリソースに応じて2タイプから選んでみてください。

2.どのような機能を求めているか

グループウェアの機能は多岐に渡ります。スケジュールやファイルの共有といった一般的な機能から、タイムカード、グローバル対応といった独自の機能があることも。現在どのような場面で不便を感じており、どういった機能があれば解消できるだろうかと具体的にイメージして、必要な機能を洗い出してみてください。

3.使用する会社の規模はどれくらいか

少数での使用でしたらサービスを選びませんが、大規模企業で使用したいとなると、これまでの導入・運用実績が気になるものです。サービスを利用する人数が実際どれくらいになるのかという点を念頭に置いて選びましょう。

4.コストをどれくらいかけられるか

前述の通り、オンプレミス型/クラウド型では初期・運用コストに差が出ます。1ユーザーあたりで費用が決まっているサービスから、定額で利用するサービスもあるので、利用者数を当てはめて比較検討してみてください。

最近では無料で使用できる便利なサービスも多数出てきました。しかし、利用できる人数に制限があったり、機能が限定的な場合があるので、利用する前にしっかりと調べておきましょう。


サービス比較結果

今回ご紹介するサービスはこちらの7つです。

無料GRIDYiQube

グループウェア1

有料Office 365G Suite(旧 Google Apps for Work)サイボウズ Office 10サイボウズ ガルーンdesknet’s NEO

グループウェア2

各サービスで共通して使用できる機能

スケジュール共有・管理、共有設備の予約・管理、ファイル・ドキュメントの共有、取引先・顧客リストの共有、タスク管理、管理権限機能、サービス提供会社のセキュリティ対策

差がつく機能・項目

無料サービス
グループウェア3

有料サービス
グループウェア4

表にまとめると分かるように、それぞれのサービスによって特徴に差があります。以下でこちらサービスの特徴についてそれぞれご紹介します。


1.GRIDY(無料)

グループウェア5
無料グループウェア「GRIDY グループウェア」|ブルーテック株式会社

ブルーテック株式会社が提供するクラウド型のグループウェアで、中小規模の企業におすすめのツールとなっています。初期費用は無料で、月額の利用料は無料です。(機能制限あり)

メリット

・無料で使用できる機能が多数あり、容量制限がない
・レポート提出・スケジュールと連動した議事録作成機能・備品管理等、細やかな機能も搭載されている

デメリット

・モバイルで使用する場合は有料版の登録が必要
・グローバル対応していない

こんな会社におすすめ

・無料でグループウェアを使いたい
・容量の大きなデータを社内で共有したい

こんな会社にはおすすめできません

・PC以外のデバイスや、社外のメンバーとグループウェアを使用したい


2.i Qube(無料)

グループウェア6
無料クラウド型グループウェアiQube|株式会社ガイアックス

ガイアックス社が提供するクラウド型のグループウェアで、小規模の企業におすすめのツールです。初期費用は無料で、月額の利用料は10ユーザーまで無料、11名以上の場合は400円・500円の2プランから選択可能となっています。

メリット

・10人未満ならば無料で充実した機能を使用できる
・社内wiki・議事録・営業報告向けのレポート作成機能といった日常業務をサポートする機能がある
・無料ツールだがIP制限をかけられる

デメリット

・ストレージの容量が少ない
・利用者が11人以上になると有料になる

こんな会社におすすめ

・小規模のチームにおいて無料でグループウェアを使いたい
・IP制限をかけて情報をやりとりしたい

こんな会社にはおすすめできません

・プロジェクトメンバーが多い
・容量の大きなデータを共有したい


3.Office 365

グループウェア7
一般法人向け Office 365 とは|日本マイクロソフト株式会社

マイクロソフト社が提供するクラウド型のグループウェアで、大規模から中小規模まで幅広い企業におすすめのツールとなっています。初期費用は無料で、月額の利用料はプランに応じて1ユーザーあたり540~1,360円です。

メリット

・常に最新版のOffice製品を使用できる
・ストレージの容量が多い
・ビデオ管理や検索機能など、さまざまな形態のデータの取り扱いがしやすい

デメリット

・アップデートが頻繁で、回避できない

こんな会社におすすめ

・ドキュメント作成にOffice製品を使用したい
・共有するデータの容量が多い
・海外の事業所と共通のグループウェアを使って情報共有したい
・24時間サポートを受けたい

こんな会社にはおすすめできません

・費用を最低限に抑えたい
・オンプレミス型の製品を使用したい


4.G Suite

グループウェア8
G Suite|Google

Google社が提供するクラウド型のグループウェアで、大規模から中小規模まで幅広い企業におすすめのツールです。初期費用は無料で、月額の利用料は1ユーザーあたり500円・1,200円の2プランがあります。

メリット

・Web上で資料を作成できるツールが整っている
・Google+・Chrome・Googleマイビジネス等のGoogleサービスと連携ができる
・2016年9月に発表された新しいグループウェアで、Google Appsと比べて検索精度・カレンダー機能・ファイル共有において機能が向上している

デメリット

・これまで資料作成にOffice製品を使用していた場合、ツールの使い勝手が異なる

こんな会社におすすめ

・Gmail・GoogleカレンダーなどのGoogle機能を使用したい
・海外の事業所と共通のグループウェアを使って情報共有したい
・24時間サポートを受けたい

こんな会社にはおすすめできません

・オンプレミス型の製品を使用したい


5.サイボウズ Office10

グループウェア9
グループウェア サイボウズ Office 10|サイボウズ株式会社

サイボウズ社が提供するグループウェアで、クラウド型かオンプレミス型を選択できるのが特徴。大規模から中小規模まで幅広い企業におすすめのツールです。

費用はクラウド型とオンプレミス型のどちらを選択したかによって異なります。初期費用はクラウド型が無料、オンプレミス型はユーザー数に応じて変動するのが特徴です(10ユーザー 63,800円~)。

月額利用料はクラウド型が1ユーザーあたり500円・800円の2プラン、オンプレミス型は、1年目は初期費用にサービスライセンス料が含まれ、2年目以降はユーザー数・契約期間によって変動します。

メリット

・日本国内のグループウェアシェア10年連続No.1。実績が多く、企業からの要望に数多く応えているので、日本企業に合った機能が使える
・クラウド型では、フォーマットを使った議事録や報告書の作成・プロジェクト管理・デスクトップ上で情報を確認できるガジェットが使用できる

デメリット

・ストレージの容量が少ない
・グローバル対応していない

こんな会社におすすめ

・実績のあるグループウェアを使用したい
・日本企業での仕事の進め方にマッチするサービスを利用したい
・中小企業

こんな会社にはおすすめできません

・データのやりとりが頻回で、容量が多い
・海外の事業所と共通のグループウェアを使って情報共有したい
 


6.サイボウズ ガルーン

グループウェア10
大企業向けグループウェア サイボウズ ガルーン|サイボウズ株式会社

サイボウズ社が提供するグループウェアで、クラウド型かオンプレミス型かを選択可能。大企業におすすめのツールです。費用はクラウド型とオンプレミス型のどちらを選択したかによって異なります。初期費用はクラウド型が無料、オンプレミス型はユーザー数に応じて変動するのが特徴です(50ユーザー 600,000円~)。

月額利用料はクラウド型が300ユーザーまで845円、301~1,000ユーザーは800円、オンプレミス型は、1年目は初期費用にサービスライセンス料が含まれ、2年目以降はユーザー数・契約期間によって変動します。

メリット

・実績が多く、企業からの要望に数多く応えているので、日本企業に合った機能が搭載されている
・Notesから基本機能を移行できる
・社内ポータルを作成でき、情報を統合することで効率的に業務をおこなえる

デメリット

・ストレージの容量が少ない
・カスタマイズするためにはシステムの知識が必要

こんな会社におすすめ

・日本企業での仕事の進め方にマッチするサービスを利用したい
・海外の事業所と共通のグループウェアを使って情報共有したい
・中~大企業

こんな会社にはおすすめできません

・データのやりとりが頻回で、容量が多い


7.desknet’s NEO

グループウェア11
グループウェア desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ 公式サイト)|株式会社ネオジャパン

ネオジャパン社が提供するグループウェアで、クラウド型かオンプレミス型を選択可能。大規模から中小規模まで幅広い企業におすすめのツールです。費用はクラウド型とオンプレミス型のどちらを選択したかによって異なります。

初期費用はクラウド型が無料、オンプレミス型はユーザー数に応じて変動するのが特徴です(5ユーザー 39,800円~)。月額利用料はクラウド型が1ユーザーあたり400円、オンプレミス型は、1年目は初期費用にサービスライセンス料が含まれ、2年目以降はユーザー数によって変動します。

メリット

・価格がリーズナブル
・グループウェア顧客満足度調査で2年連続No.1
・プロジェクト管理や来訪者管理など、現場にうれしい機能がある

デメリット

・ストレージの容量が少ない
・メールを利用する場合は別途費用がかかる

こんな会社におすすめ

・グループウェアの使用費用を安く抑えたい
・使い勝手のいいサービスを利用したい

こんな会社にはおすすめできません

・データのやりとりが頻回で、容量が多い
・メールやドキュメント作成機能をグループウェアに求めている


まとめ

グループウェアの選び方のポイントから、各サービスの比較までご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?漠然と「グループウェアを導入してみたい…。」と検討し始めると、数多くのサービスを前にただただ迷ってしまいますが、情報の置き場所、システム担当者の知識量・リソース、コスト、そしてどのような機能を求めるかという点を整理すると最適なサービスが見えてくると思います。

頻繁に使うことになるサービスなので、製品の比較検討をしたら、無料体験やデモンストレーションの動画等で使用感を確かめて、具体的にイメージしてみてくださいね。

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