LINE公式アカウントは個人利用可!個人こそ導入すべき理由や運用のコツを紹介

LINE公式アカウントは企業・店舗用のLINEアカウントのことで、友だち追加してくれたユーザーに対してメッセージやお得な情報を発信することができるツールです。

LINE公式アカウントは法人に限ったサービスではなく、個人の方でも利用可能です。LINE公式アカウントは無料で集客に特化した機能を活用できるため、個人事業主こそ運用を始めるべきツールです。

本記事では、LINE公式アカウントを利用するメリット・デメリット、基本的な機能を解説した上で、開設方法や運用のコツについて解説します。

この記事を読むことで個人事業主の方がLINE公式アカウントを利用すべきか判断できるようになり、アカウントの開設から運用まで行えるようになります。


LINE公式アカウントは個人利用が可能

LINE公式アカウントはビジネス用のアカウントになりますが、法人専用のツールではないため、個人の方でも利用ができます。

LINE公式アカウントの開設は必ずしも事業を行っている必要はなく、個人事業主以外の個人利用としても可能です。

ガイドライン上で開設が規制されている業種(アダルト・アフィリエイトなど)でなければ、誰でも簡単に開設できます。

フリープランが用意されているため、無料で開設できるので、実際に運用してみて効果を実感してみるのが良いでしょう。


LINE公式アカウントを個人利用するメリット

LINE公式アカウントを個人が利用することには、以下のようなメリットがあります。

  • フリープランがあるので固定費をかけずに運用できる
  • 利用者数が多いので集客しやすい
  • メルマガよりも開封率が高い
  • リピーターを獲得しやすい
  • メッセージの自動返信やステップ配信で「配信にかかる手間」を抑えられる

フリープランがあるので固定費をかけずに運用できる

LINE公式アカウントはアカウントの開設から運用まで、無料からでも利用できます。

無料で利用する場合はメッセージ配信上限がありますが、それ以外の機能に制限はなく、アカウント運用のスモールスタートが可能です。

例えば、友だち追加してくれたユーザーに対してクーポンを発行したり、情報発信を継続的に行うことで、顧客に対して認知段階から購買行動を促すための顧客育成などを行うことができます。

無料のフリープランと有料のライト・スタンダードプランがありますが、フリープランはお試し期間などもなくランニングコストがかからないため、固定費をかけずに運用することも可能です。

参考:LINE公式アカウントを複数アカウント開設する方法と、3つのメリット・デメリット│LISKUL

利用者数が多いので集客しやすい

LINEは利用者数が多く、日々の生活に根付いているツールなので、他のSNSと比べても集客の難易度が低いです。

LINEは日本で標準のコミュニケーションツールとなっており、月間ユーザー数は9300万人にも上ります。

利用しているユーザー数が多いことから公式アカウントを友だち登録(フォロー機能)してもらいやすく、他のSNSに比べて集客の難易度が低いです。

年齢層は10〜30代の若年層が中心になりますが、中年層や高齢層の30〜60代以上の方にも利用されており、幅広い年齢層のユーザーとコミュニケーションを取ることができます。

利用者が多いLINEで集客するためには、LINE専用の集客ツール活用が重要になります。

集客ツールではクーポン配信やステップ配信が可能なため、LINEから売上を伸ばすことが可能になります。

メルマガよりも開封率が高い

LINEはメルマガと比べて開封率が高く、ユーザーにメッセージやキャンペーン情報を伝えやすいです。

メルマガの平均開封率が20%程度あるのに対し、LINE公式アカウントでは平均開封率が約60%だと言われており、約3倍もの差が生じます。

参考:メルマガの開封率はどれくらいが平均?開封率を上げる方法も解説|マーケティングオートメーション List Finder(リストファインダー)

メルマガはビジネスで利用されることが多いものの、個人的な連絡手段としては使用頻度が低いツールです。

一方LINEは、日本人の個人的な連絡手段として確立されており、メッセージが通知されることに抵抗を抱きづらく、メルマガと比べて開封率が高いです。

実際にLINE公式アカウントでメッセージ配信を行った企業では、メルマガとLINE公式アカウントのメッセージの開封率を比べたところ、メルマガが数%の開封率に対し、LINE公式アカウントでは20〜30%と10倍以上の差が出た事例もあります。

参考::開封率はメルマガの約10倍!美と健康のセレクトショップのLINE公式アカウント活用方法とは|LINE for Business

リピーターを獲得しやすい

LINE公式アカウントは割引や商品購入に使えるクーポンの発行ができるため、これを活用すれば多くのリピーターの獲得率を高めることが可能です。

LINE公式アカウントでは、実店舗やECサイトなど、オンライン・オフラインの両方で使えるクーポンを発行できます。基本的にはどの業種でも活用できます。

クーポン機能を利用することで、既存顧客のリピートやLTVの向上が期待できます。また、クーポンは自動で送信することもできるため、集客からセールスまでの自動化もできます。

参考:LINE公式アカウントのクーポン配信手順と集客効果を高める活用術|LISKUL

メッセージの自動返信やステップ配信で「配信にかかる手間」を抑えられる

LINE公式アカウントではメッセージの配信方法が多様にあるので、LINEチャットの活用にかかるご自身の工数を短縮できるのがメリットです。

LINE公式アカウントでは「一斉送信」「応答メッセージ」「ステップ配信」などの利用が可能で、これらを活用することでメッセージの対応を効率化・自動化することができます。

特に個人事業主の方は実行する業務・タスクが幅広いので、ユーザー対応が後手に回ってしまうことも多いです。そんな個人事業主の方こそ、LINE公式アカウントを使って業務効率を改善すべきです。


LINE公式アカウントを個人利用する場合の主な機能

LINE公式アカウントの主な機能は以下の通りです。

           

機能特徴
メッセージ配信LINE公式アカウントで友だちになっているユーザーにメッセージを送信する機能3
ステップ配信友だちになっているユーザーに任意のタイミングであらかじめ準備しておいたメッセージを自動で配信する機能
応答メッセージ友だちになっているユーザーからメッセージを送付された際、含まれるキーワードに合わせて自動で返信する機能
あいさつメッセージユーザーがLINE公式アカウントの友だち追加した際にメッセージを自動配信する機能
リッチメニュートークメニューの画面下にクーポンやショップカードへのリンクを常設できる機能
チャット友だちになっているユーザーとチャットができる機能
クーポンキャッシュバックや無料クーポンなどの5種類のクーポンから1種類選んで配信する機能
ショップカードLINE公式アカウントに登録している方のみ利用できるオンライン型のポイントカード
データ管理・分析ユーザーの属性ごとに絞り込みを行ったり、クリック率やメッセージの閲覧状況を分析する機能

LINE公式アカウントは応答メッセージが優秀なツールでもあります。

例えば、LINE公式アカウントに登録したユーザーが「クーポン券が欲しい」とメッセージを送付した場合に、あらかじめ返信する内容を決めておけば自動でクーポン配信を行うこともできます。

具体的な使い方については、以下の記事で画像を用いた利用方法などを解説していますので参考にしてください。

参考:【2021年版】LINE公式アカウント管理画面キャプチャー付ガイド|LISKUL
※2021年版ですが、使い方に変更はありません。


LINE公式アカウントの3つの料金プラン

LINE公式アカウントの料金プランは無料・有料プラン合わせて3つあります。

項目/プランフリープランライトプランスタンダードプラン
月額固定費(税別)0円5,000円15,000円
メッセージ通数1,000通15,000通45,000通
追加メッセージ料金不可5円〜3円

上記の料金プランは2023年の5月末までになります。

6月以降は以下の料金体系に変更となります。

項目/プランコミュニケーションプランライトプランスタンダードプラン
月額固定費(税別)0円5,000円15,000円
メッセージ通数200通5,000通30,000通
追加メッセージ料金不可不可〜3円

LINE公式アカウントの開設方法

LINE公式アカウントの開設手順は以下の通りです。

LINE公式アカウントを開設する際には「個人利用のLINE」、もしくは「メールアドレス」が必要となります。

LINE公式アカウントの詳しい開設方法については以下の記事を参考にしてください。

参考:LINE公式アカウントの作り方|開設の設定と運用方法|LINE for Business


LINE公式アカウントを個人利用する際の運用のコツ

LINE公式アカウントを個人利用する際の運用のコツは以下の通りです。

  • アカウントの認知を増やす
  • 「友だちになるメリット」を提示する
  • 個別チャットをするためにユーザーのアクションを促すメッセージを送付する
  • ブロック率を減らすためのコミュニケーションを行う
  • 絞り込み機能で配信対象者を絞り込む

アカウントの認知を増やす

LINE公式アカウントを開設した際、アカウントの存在を知ってもらうことが先決です。

LINE公式アカウントを活用するためには、まず友だち数を増やす必要があります。そもそも公式アカウントを利用していることがユーザーに伝わってないと友だち数は増やせません。

認知を増やすには以下の方法があります。

  • 実店舗なら店頭POPを設置、ECサイトなどオンライン上では目立つ場所にバナーを設置
  • LINE公式アカウントの登録を促す声かけをする
  • LINE公式アカウントのQRコードを掲載したチラシを配る

実店舗でもオンラインでも顧客の目につくところにLINE公式アカウントのPOPやバナーを配置することで認知を促すことができます。

「友だちになるメリット」を提示する

LINE公式アカウントを活用するためにはまず友だちを増やすことが重要になります。

友だちを増やすためにはアカウントを認知してもらい、「友だちになるメリット」を提示することで友だち数を増やしていくことができます。

  • LINE公式アカウントに登録することで本日の会計ですぐに使えるクーポン券を配布
  • 友だち限定のセール情報・クーポンを配布する
  • 友だちになってくれた人限定でオリジナル商品や商品引換券などの特典を用意する
  • 友だち限定のボーナスポイントを付与する

友だちを増やす施策については以下の記事でも詳しく解説しておりますので参考にしてください。

参考: LINE公式アカウントの友だち数を増やすのに効果的な9つの方法|LISKUL
   LINE公式アカウントのステップ配信|設定手順と成功事例に共通する3つのコツ|LISKUL
   LINE公式アカウントのリッチメニューの設定方法とデザインのコツ3選|LISKUL

ブロック率を減らすためのコミュニケーションを行う

LINE公式アカウントはブロックされてしまうとメッセージなどを配信しても届かないため、ブロック率を減らすためのコミュニケーションが大切です。

ブロックされる原因としては、以下が挙げられます。

  • 今後そのお店・サービスを利用しないと考えている
  • 興味のない内容が送られてくる
  • メッセージ配信が多すぎる

これらの原因は運用担当者側で調整できます。

ただ、ユーザーにブロックされる原因に合わせた対処を取らなければブロック率を下げることはできないので、分析機能を活用してブロック原因の調査を行っておきましょう。

絞り込み機能で配信対象者を絞り込む

「自分に関係がない配信が多い」ことが原因でブロック率が高くなっている場合は絞り込み機能を活用しましょう。

LINE公式アカウントにはセグメント配信という機能があり、年齢や属性、地域や年代などを絞り込んで該当する友だちのみにメッセージやクーポン券を配信できます。

セグメント配信機能を利用すれば「20代向け商品のクーポンを40代に配布する」といった一部のユーザーに適していないメッセージやクーポンを配信することがなくなるため、結果的にブロック率を下げることができます。

詳しい使い方については以下の記事を参考にしてください。

参考:LINE公式アカウントでセグメント配信をする方法と鉄板テクニック3選|LISKUL

あいさつメッセージで事前に配信内容を告知する

あらかじめあいさつメッセージで配信内容を告知することでブロック率を下げられる可能性があります。

LINE公式アカウントがブロックされる原因に「配信量が多すぎる」がありますが、あいさつメッセージで「メッセージ頻度・配信内容の案内・通知オフの提案」を配信することで事前に配信量や内容の確認ができます。

あらかじめ「メッセージ頻度・配信内容の案内・通知オフの提案」を行うことで「通知が多ければブロック」から「通知が多ければ通知オフ」へと認識をすり替えることができ、ブロック率の低下につながります。

参考:【2021年版】LINE公式アカウント管理画面キャプチャー付ガイド|LISKUL
※2021年版ですが、使い方に変更はありません。


LINE公式アカウントを個人利用する際の注意点

LINE公式アカウントを個人利用する場合、以下の3点に注意しましょう。

  • 友だち追加をしてもらわないと配信できない
  • 自社アカウントにメッセージを送信した人しか個別チャットができない
  • アカウントが停止されると顧客情報が全て消える

友だち追加をしてもらえないと配信できない

LINE公式アカウントは友だち追加をしてもらわなければ個別でチャットできないだけでなく、あいさつメッセージを送付することもできません。

あいさつメッセージとは友だち追加をしてくれたユーザーに自動で配信されるメッセージです。

ユーザーのアクションを誘導するようなあいさつメッセージを送付すればスタンプやメッセージ、ブロック率の減少を促せる重要なアプローチですが、友だち登録をしてもらえなければ利用できません。

自社アカウントにメッセージを送信した人しか個別チャットができない

LINE公式アカウントは、ご自身のアカウントにメッセージやスタンプを送信していないユーザーとは個別チャットができません。

友だち登録時のあいさつメッセージを送信することはできますが、スタンプやメッセージを送付してもらえない限り個人的なチャットができません。

友だち登録を促すだけでは、LINE公式アカウントのメイン機能である「チャット」を使えないということです。

友だち登録を促すだけでなく、ユーザー側からスタンプやメッセージを送信してもらう工夫をする必要があります。

例えばあいさつメッセージの送信時に「メッセージ、もしくはスタンプを送信で本日利用分から使えるクーポンを配布しています」などのメリットを提示することでメッセージやスタンプを促すことができます。

参考:LINE公式アカウントのメッセージ配信の方法と集客効果を高める2つのポイント|LISKUL

アカウントが停止されると顧客情報が全て消える

LINE公式アカウントはアカウントが停止されると復活させることはできず、顧客情報が全て消えてしまいます。

アカウントが停止される原因の多くは「規約違反」ですが、メッセージの内容や配信した内容がユーザーから不適切だと感じられ、通報された場合もアカウント停止の可能性があります。

アカウントが停止されてしまうと復活することができないだけでなく、友だちリストを閲覧することができなくなります。

利用規約ガイドラインをよく確認して、アカウントが停止されないよう運営しましょう。


まとめ

この記事では、LINE公式アカウントの個人利用のメリットやデメリット、アカウントの開設方法や運用のコツについて解説しました。

LINE公式アカウントは法人だけでなく個人事業主や事業をしていない個人でもアカウントの開設・運用が可能です。

個人がLINE公式アカウントを利用するメリットとして、以下の5つが挙げられます

  • フリープランがあるので固定費をかけずに運用できる
  • 利用者数が多いので集客しやすい
  • メルマガよりも開封率が高い
  • リピーターを獲得しやすい
  • メッセージの自動返信やステップ配信で「配信にかかる手間」を抑えられる

LINE公式アカウントの料金プランは3つに分かれており、フリープランも用意されています。

フリープランでは無料でLINE公式アカウントの機能を利用できます。フリープランでも大きく機能に差があるわけではないので、まずはフリープランから活用してみてください。

LINE公式アカウントを運用するコツとして意識すべきなのは以下の5つです。個人でLINE公式アカウントを運用するのであれば、企業以上に以下のポイントを意識しましょう。

  • アカウントの認知を増やす
  • 「友だちになるメリット」を提示する
  • 個別チャットをするためにユーザーのアクションを促すメッセージを送付する
  • ブロック率を減らすためのコミュニケーションを行う
  • セグメント配信機能で配信対象者を絞り込む