M&Aアドバイザリー会社の選び方とは?おすすめ会社5選を徹底比較!

M&Aを検討されている企業の方には「M&A仲介会社と何が違うの?」「M&Aアドバイザリー会社って、そもそも何?」とお悩みの方も多いことでしょう。

M&Aの仲介会社もM&Aアドバイザリー会社も、M&Aの専門家で、候補先の選定から契約の成立まで総合的にサポートしてくれるM&Aコンサル会社と呼ばれる存在ですが、その違いをご存知ない方も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、M&Aアドバイザリー会社の役割や選び方のポイントを解説するほか、代表的な会社を5比較・紹介していきます。
参考:5分でわかる「M&A」とは?意味・手法の種類・メリットを徹底解説

なお、重要度を客観化するために既存のM&Aアドバイザリー会社を紹介したサイト5個を調査し、出現頻度をスコアリングしました。出現頻度の高い順に掲載しているので、この記事を読めば効率よく良質なオンライン決済サービスを探すことができます。
※出現頻度が同数の場合は、アルファベット順に掲載しています。日本語名については、ローマ字表記で判断しています。


M&Aアドバイザリー会社とは

M&Aアドバイザリー会社と仲介会社の大きな違いは、契約体系です。

M&Aアドバイザリー会社は、売り手についたのであれば売り手、買い手についたのであれば買い手の立場から、より良い条件でM&Aが成立するように勧めてくれます。報酬は契約を結んだ相手からのみ受け取り、「アドバイザリー型」と呼ばれることがあります。

M&Aの仲介会社は、買い手・売り手の間に入り、中立な立場で、M&Aが円滑に成約するよう進めてくれます。基本的に買い手・売り手の双方から報酬を得ることが多く、「仲介型」と呼ばれます。

アドバイザリー会社にサポートを依頼するメリットは、利益の最大化を目指してくれることです。例えば、売り手として、アドバイザリーを依頼した場合、買い手と交渉をはじめる前に、自社の事業の強みを最大化し、より高く会社を売却できるように備えてくれることもあります。

一方で、依頼側の希望に出来る限り沿う形で進めていくため、交渉の長期化やM&Aが成立しない恐れがあります。

なお、M&Aアドバイザリー会社として、「アドバイザリー型」に特化している会社もありますが、「アドバイザリー型」に加え、「仲介型」にも対応している会社も多く、M&Aアドバイザリーというサービスも含めてM&A仲介会社と表現することも多くあります。「アドバイザリー型」・「仲介型」のどちらが自社に必要なのか、予め検討しておくとよいでしょう。

参考:【超重要!】失敗しないM&A会社の選び方|会社売却.com
   M&Aのキャリアパスとは?仲介とアドバイザリーの違いと転職方法|HIKARI Tax Corporation
   M&Aコンサル会社のランキングTOP20【徹底比較】|M&A総合研究所


M&Aアドバイザリー会社を検討するときの3つのポイント

M&Aアドバイザリー会社への報酬は決して安くはありません。また、M&Aを成功させるためにも、アドバイザリー会社は慎重に選びたいものです。選定する際には、以下の3つのポイントを確認しておきましょう。

ポイント1. 見積もりやサービス内容が適切なものか確認する

M&Aアドバイザリー会社の報酬体系は、各社さまざまです。業務委託契約締結など、業務を依頼する際に払う着手金が必要な会社もあれば、無料の場合もあります。また、M&Aが成立したタイミングで、成功報酬が発生することが殆どですが、その途中の段階で中間報酬を求める会社も存在します。

報酬体系をホームページで公開しておらず、都度問合せの会社もあるほか、自社の価値を算定するための「株価算定」がオプションサービスであったり、プランに含まれていたりとサービスの提供範囲も各社異なる場合もあります。

また「アドバイザリー型」以外にも、「仲介型」のサービスも提供している会社もあるので注意しておきましょう。必ず見積りをとって、詳細を確認することをおすすめします。また適正価格かどうか判断するために、何社かの見積りを比較するのもよいでしょう。

M&Aは契約を成立させた後も、事業運営や新しい組織体制を構築していくプロセスが重要になってきます。成約後のフォローやサポートが必要な場合は、PMI(統合)コンサルティングのサービスも行っているか確認しましょう。 予想外の出費が発生しないように、オプション費用を含めた検討をしっかりしておくことが大切です。

参考: M&Aコンサル / アドバイザリー / 仲介会社一覧 | 60社を徹底比較|起業LOG

ポイント2. 自社の規模に合っているのか見極める 

規模が小さい案件を専門的に扱う会社と大企業や上場企業の案件を中心に手掛ける会社では、M&Aアドバイザリーに必要とされる能力や、保有するネットワークに違いがでてきます。自社の規模に合う案件を取り扱っているか、各社のホームページを必ずチェックしておきましょう。

また、国内案件のみを取り扱う会社も多いので、海外案件をお考えの方は注意しておきたいポイントです。

M&Aを進めていく際には、法律や会計、税務など、専門知識が必要となる場合もあります。サポートをスムーズに受けられるように公認会計士等の有資格者が社内にいるか、弁護士事務所や会計事務所等と提携しているかどうかの確認もしておきましょう。

相手が見つからなければM&Aは成立しないため、情報収集力も重要です。金融機関と連携の有無は、どのくらいの外部ネットワークを持っているのかを知るための参考になり得ます。M&Aマッチングサイトを運営している会社もあるので、どのような案件を持っているのか事前に覗いてみるのもよいでしょう。

参考: M&Aコンサル会社の12社を比較解説【特徴別解説】|七宝会計事務所

ポイント3. 実績数や得意分野の把握など、 安心して任せられるか確認する

十分な実績がある会社かどうかも、M&Aの成否に関わる大切なポイントです。各社のホームページで、実績数や成約率が公開されていることが多いので、気になる会社があれば確認しておきましょう。ほかにも、実績案件例を見ることで、各社の得意な業界も知ることができるので、併せて確認しておきましょう。

またM&Aアドバイザリー会社は、候補先の選定から契約の成立まで長期にわたってサポートをしてくれる分、担当者との相性も重要なポイントになり得ます。本当に信頼できる担当者なのかは、実際に面談してみないと分からないものです。大抵の会社が、無料相談窓口を設けているので、依頼先を決めてしまう前に足を運んでみることをおすすめします。依頼候補先の会社のオフィスや支店が自社から無理なく訪問できる範囲にあるかどうかもチェックしておきましょう。

参考:中小企業向けのM&A仲介会社15選!会社の選び方も解説|M&A総合研究所
   M&Aサービス~戦略立案~|日本M&Aセンター


<比較表>M&Aアドバイザリー会社おすすめ5社

M&Aアドバイザリー会社
本記事で紹介している5社の違いがひと目でわかる一覧表をご用意しました。短時間でサービスの比較をしていただけます。

M&Aアドバイザリー会社の比較表はこちら


日本M&Aセンター/株式会社日本M&Aセンター

  • 成約実績累計5,000件超、年間成約支援数 770 件
  • 中小企業M&A支援28年目
  • 士業専門家によるサポートチーム
着手金の有無あり
中間報酬の有無なし
月間報酬の有無なし
報酬体系レーマン方式 〜5%(譲渡企業の場合):5億円以下 5%、5億円超~10億円以下 4%、10億円超~50億円以下 3%、50億円超~100億円以下 2%、100億円以上 1%
オプションサービス事業継承診断、成長戦略コンサルティング、株価算定、PMI
契約期間契約内容によって異なるが、買収監査で問題がなければ、成約まで1か月程度
実績数or成約率5,000件以上
実績案件例(譲渡企業ー譲受け企業)株式会社ABTー中央自動車工業株式会社、宮田油業株式会社ー大成石油株式会社、株式会社平松薬局ールナ調剤株式会社ほか
情報セキュリティ関する対策JIS Q 27001:2014(ISO/IEC 27001:2013)認証
サービス対応範囲事前コンサルティング、戦略立案、マッチング、アフターサービス
対応地域全国
取り扱い案件の業種調剤薬局、IT、不動産・建設・ビルメン、食品、物流、医療・介護、製造、卸・小売、サービスなど
海外案件の取り扱いの可否
取り扱い案件の規模(1000万円未満まで等)中小企業、小規模企業、上場企業
金融機関や弁護士事務所等の連携の有無全国地方銀行の9割、信用金庫の8割、会計事務所903ヵ所
平均成約期間
成約後のフォローの有無あり
個人(もしくはオーナー)での利用可否
国内拠点東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、広島、沖縄


M&Aキャピタルパートナーズ株式会社/M&Aキャピタルパートナーズ株式会社

  • 着手金無料、基本合意にいたるまで無料で支援
  • 約1万6千社の顧客基盤/li>
  • 中小企業への事業継承提案力
着手金の有無無料
中間報酬の有無<spanM&Aの相手先の企業と基本合意が締結された際に、最終的な成功報酬額の10%
月間報酬の有無無料
報酬体系レーマン方式※株式譲渡対価のみに一定の料率を乗ずる
オプションサービス
契約期間
実績数or成約率2019年9月期連結596件
実績案件例(譲渡企業ー譲受け企業)株式会社ウィズリンクホールディングスー株式会社吉野家ホールディングス、株式会社エッジイノベーションー株式会社日本産業推進機構、株式会社サンテクトーセレンディップ・コンサルティング株式会社ほか
情報セキュリティ関する対策
サービス対応範囲M&A初期検討、企業価値査定、相手先との合意形成支援(企業の調査・選定・面談調整)、買収監査(デューデリジェンス)の支援、譲渡完了支援
対応地域全国
取り扱い案件の業種医療、福祉、建設業、製造業、運輸業、郵便業、卸売業、小売業、金融業、保険業、不動産業、物品賃貸業、情報通信業
海外案件の取り扱いの可否可(実績あり)
取り扱い案件の規模(1000万円未満まで等)
金融機関や弁護士事務所等の連携の有無あり
平均成約期間早くて半年、通常8か月程度
成約後のフォローの有無
個人(もしくはオーナー)での利用可否
国内拠点東京


山田コンサルティンググループ/山田コンサルティンググループ株式会社

  • 多様な業界出身担当によりあらゆる業種への対応が可能
  • 海外拠点6ヶ所と信頼できる海外ネットワークによる日本・海外一体となった課題解決力
  • 公認会計士の一部門からスタート
着手金の有無
中間報酬の有無
月間報酬の有無
報酬体系報酬体系は都度問合せ(依頼内容の対応領域、企業規模、案件の難易度などを勘案してアドバイザリー契約を締結するため)
オプションサービス
契約期間
実績数or成約率1,200件以上
実績案件例TOB:有限会社アマセクリエート – オーデリック株式会社(上場)、株式会社ツカダ興産 – ミヤコ株式会社(上場)、株式会社HOP – 株式会社フジコー(上場)など
情報セキュリティ関する対策
サービス対応範囲M&Aの事前準備、M&Aプロセス、M&Aの事後対応まで
対応地域全国
取り扱い案件の業種
海外案件の取り扱いの可否
取り扱い案件の規模(1000万円未満まで等)1億未満から1000億以上の企業まで(中小企業から上場・大企業)
金融機関や弁護士事務所等の連携の有無あり(都市銀行、地方銀行、証券会社などと強固な信頼関係を構築しているほか、弁護士事務所、会計事務所など多くのプロフェッショナルとの協働・連携あり)
平均成約期間3か月~6か月程度が一般的
成約後のフォローの有無あり(クロージング後の統合支援、シナジーの創造までを見据えた事業計画の策定を含めて、一気通貫でサポート)
個人(もしくはオーナー)での利用可否
国内拠点東京、名古屋、大阪


STRIKE/株式会社ストライク

  • インターネットを活用した最先端のマッチングシステム「SMART」を運営
  • 公認会計士が主体となって設立
  • 提携する金融機関や会計事務所、M&Aブティック等広範な情報ネットワーク
着手金の有無あり
中間報酬の有無なし
月間報酬の有無
報酬体系M&Aの規模や資産額などにより異なる
オプションサービス
契約期間
実績数or成約率実績数の記載はないが、成約実績一覧がある
実績案件例㈱ NAS研究所会長(譲渡企業)-㈱セツロテック(関連会社)ー中山商事㈱(買収企業)、株式会社三和ライト工業所(譲渡企業)、エスオーユーホールディングス株式会社(買収企業)ほか
情報セキュリティ関する対策
サービス対応範囲企業評価の算出から情報収集、条件交渉、デューディリジェンス、譲渡契約に至るまで
対応地域全国
取り扱い案件の業種調剤薬局、IT、不動産・建設・ビルメン、食品、物流、医療・介護、製造、卸・小売など
海外案件の取り扱いの可否
取り扱い案件の規模(1000万円未満まで等)1億円未満~100億円以上まで規定なし
金融機関や弁護士事務所等の連携の有無あり(全国の地域金融機関や会計事務所、法律事務所、投資会社、M&Aブティックなど)
平均成約期間
成約後のフォローの有無
個人(もしくはオーナー)での利用可否
国内拠点東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、高松、福岡


インテグループ/インテグループ株式会社

  • 着手金・中間報酬・月額報酬なし
  • 提案型手法でM&A戦略の立案から具体的な案件創出までをサポート/li>
  • 仲介型手法による顧客双方の理解でM&A案件をクロージングまでまとめあげる
着手金の有無なし
中間報酬の有無なし
月間報酬の有無なし
報酬体系報酬体系は都度問合せ(依頼内容の対応領域、企業規模、案件の難易度などを勘案してアドバイザリー契約を締結するため)
オプションサービス
契約期間
実績数or成約率
実績案件例ネット通販の運営会社(売上:約4億円)を新規事業の獲得を目指す企業へ譲渡、調剤薬局(売上:約3.5億円)を資本力のある同業上場企業に譲渡、ホームページ制作会社(売上:約2億円)を事業領域の拡大を目指す近隣業種の企業に譲渡ほか
情報セキュリティ関する対策秘密保持契約書を締結
サービス対応範囲初期のご相談から、売却見込額の査定、スキームの提案、必要資料の準備、買い手候補の選定、買い手候補への提案、買い手候補との面談、条件交渉、基本合意、最終契約に至るまでワンストップで支援するサービス
対応地域全国(首都圏が多い)
取り扱い案件の業種多様な業種に対応
海外案件の取り扱いの可否否(売り手企業)
取り扱い案件の規模(1000万円未満まで等)■売り手企業:売り上げ規模が1億円前後から150億円くらいまでが多い(あくまで目安)
■買い手企業:売上規模には特に偏りはなく、売上1億円未満の会社から、各業種で日本を代表するリーディング企業まで様々
金融機関や弁護士事務所等の連携の有無
平均成約期間通常3ヶ月から6ヶ月程度
成約後のフォローの有無
個人(もしくはオーナー)での利用可否
国内拠点東京、大阪


まとめ

本記事では、M&Aアドバイザリーの選び方とおすすめする会社5つを紹介しました。

選ぶポイントは、

  • 見積もりやサービス内容が適切か
  • 自社の規模に合っているか
  • 実績数や得意分野から安心して任せられるか

の3つの軸を目安にすると良いでしょう。

本記事の情報を参考に、自社にフィットするM&Aアドバイザリー会社を見つけてください。