
ビジネスのグローバル化が進む中、英語のリスキリングは企業の競争力を高め、従業員のキャリアアップを支援する重要な施策となっています。
とはいえ、「企業主導で実施すべきか迷っている」「そもそも本当に必要なのか判断できない」といった疑問点を持って導入を悩んでいる企業は少なくありません。
英語はもはや一部の職種だけのスキルではなく、企業にとっては市場開拓につながり、従業員にとってはキャリアの選択肢につながる重要な武器となっています。
特に企業主体で実施する場合は現状と目的をすり合わせたうえで、効果が出るまでを綿密に計画することが大切です。
本記事では、重要視される理由やリスキリングを成功させるためのポイント、6つの実施ステップ、よくある失敗とその対策について解説します。
英語のリスキリング実施を検討している企業はぜひご一読ください。
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英語のリスキリングが重要視される理由
英語のリスキリングは、市場価値を高め、より多くの成長機会を生み出すために欠かせません。
ビジネスのグローバル化が進む中、英語ができることは単なる「強み」ではなく、「競争力を持つための必須条件」になりつつあるからです。
具体的には、企業にとっては市場開拓につながり、従業員にとってはキャリアの選択肢につながります。
企業から見た理由
企業が英語のリスキリングを重視する理由は、新たな市場を開拓できるからです。
海外との取引機会を増やし、組織のグローバル化を進めることで、成長の可能性を広げることができます。
具体的なメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 海外展開の加速に対応するため、グローバル市場での取引機会を拡大
- 多様な人材を受け入れ、国際的な視点を持つ組織づくりを進め競争力を向上
- 最新の技術やトレンドをいち早く取り入れ、市場でのイノベーション力を強化
- 海外市場でのブランド価値を高め、グローバルな信頼を獲得
株式会社QQEnglishが実施した英語研修の導入に関する実態調査(対象:企業の研修担当者1,016名)では、英語の学びなおしを実施している企業の86.5%が「業績向上や人材確保などの効果を実感」しているというデータもあります。
参考:【企業研修担当者400人に社内の英語教育実態を調査】86.5%が英語教育により業績アップや人材確保などの効果を実感│QQEnglish
従業員から見た理由
従業員にとって英語のリスキリングを重要視する理由は、市場価値を向上させ、キャリアの選択肢を広げるためです。
英語を習得することで、業務の幅を広げて昇進のチャンスを獲得したり、最新の業界情報をスムーズに収集して専門性を向上したりできるようになります。
具体的には以下のようなメリットがあります。
- 国際的なキャリアの選択肢を広げ、グローバル市場での市場価値を向上
- 昇進や転職の機会を増やし、グローバルなビジネス環境での競争力を強化
- 海外の最新情報にアクセスし、業界内での専門性と市場価値を向上
- 異文化理解を深め、国際的な人脈を構築し、グローバル市場での活躍機会を向上
企業主導で英語をリスキリングするときのポイント
英語のリスキリングを成功させるには、実施する前に「本当に効果が出るのか」をしっかり確認することが大切です。
時間や費用をかけても、適切な人材に適切な学習機会を提供できなければ、十分な成果を得られません。
事前の準備が不十分なまま進めると、受講者が途中で挫折したり、実務で活かせない知識だけが増えたりする恐れがあります。
企業がリスキリングに投資する以上、「学習したことが実際の仕事で使えるのか」「必要な人に適切な学びの場を提供できているか」をしっかり見極めることが重要です。
1.目的と現状を整理し、現実的な目標を立てて実施する
英語のリスキリングを成功させるには、実施の目的を明確にし、従業員のスキルレベルに合った目標を設定することが重要です。
企業主導のもとで英語力を身につけてもらうためには、「誰が、何の目的で、どこからどのレベルまでの成長を目指すのか」を明確にする必要があります。
目的と学習者のスキルに大きなギャップがあると、学習がうまく進まず、途中で挫折する可能性が高まります。
たとえば、「海外との商談を任せられるレベル」を目標にしても、受講者の現状が「基礎的な英会話も難しい」場合、短期間では達成が難しく、モチベーションの低下につながるでしょう。
事前のレベルチェックを行い、各従業員に合った目標のもとでカリキュラムを提供することで、リスキリングの実効性を確かなものにできます。
2.目的達成に向けた十分な予算を、補助金・助成金を活用しながら確保する
継続的なプログラムを運用するのは負担が大きいので、必要な資金を確保するために、補助金・助成金の活用は重要です。
英語のリスキリングは短期間で成果が出るものではなく、長期的に学習を続けることで初めてスキルが身につきます。そのため、長期的に学習を続けられるだけの資金を確保することが不可欠です。
また、コストを抑えるために質を落とした研修を選ぶと、十分な成果が得られず、投資が無駄になってしまう可能性もあります。
具体的には、下記のような補助金や助成金を活用できるか確認しましょう。
参考:【一覧表付き】リスキリング補助金とは?各制度の対象から活用時の注意点まで解説!│LISKUL
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
従業員のスキルアップやキャリア形成を支援するための制度です。
企業や個人どちらも対象となり、英語を含むリスキリング講座の受講費用が助成されます。
▽助成内容
- 受講費用の50%を助成(上限40万円)※講座修了時
- 転職後1年間勤務を継続すると、さらに20%を助成(上限16万円)
参考:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業│経済産業省
人材開発支援助成金
企業が従業員に対して教育訓練を実施する際に、経費や賃金の一部を助成する制度です。
特に、「事業展開等リスキリング支援コース」では、英語を含む新たな分野のスキル習得をサポートしています。
▽助成内容(中小企業の場合)
- 経費の75%を助成
- 賃金助成額は1人あたり1時間960円
3.従業員が継続的に学習できるよう、モチベーション管理を行う
リスキリングを成功させるには、従業員が継続して学習できるようにモチベーションを管理することが重要です。
学習意欲が低下すると、途中で離脱する社員が増え、リスキリングの効果が十分に発揮されなくなる可能性があります。特に英語の習得は長期的な取り組みが必要なため、途中で挫折しない環境を整えることが不可欠です。
学習成果を評価する仕組みを導入する
- インセンティブ制度(昇給・報酬・資格取得支援など)
- 社内表彰制度(優秀な学習者を表彰し、学習意欲を高める)
進捗を可視化し、定期的にフィードバックを行う
- 学習管理ツールを活用し、個々の進捗を見える化
- 定期的なチェックインミーティングを実施し、課題を共有
4.従業員が業務と両立しながら、無理なく学習できる環境を整える
企業は、従業員がスキマ時間を活用して無理なく学習を続けられる環境を、オンラインツールを利用するなどして整えることが求められます。
忙しいビジネスパーソンにとって、英語学習の効果を最大化するには、仕事と両立しながら継続できる仕組みが不可欠です。
特に英語学習では、インプット(読む・聞く)とアウトプット(話す・書く)を繰り返すサイクルを維持することが重要です。実際に、江戸川大学の研究で「インプットとアウトプットを行き来するサイクルをつくる」と、英語学習の定着が促進されることが分かっています。
参考:インプットからアウトプットへ―コミュニケーション能力育成に向けた大学基礎教養英語教育の試み│江戸川大学
つまり、短時間でも毎日継続することが英語習得の鍵であり、そのためのサポート環境を企業が整えることが欠かせません。
オンラインツールを活用しながら、業務と学習を両立できる仕組みをつくることで、従業員の負担を減らしつつ、効果的なリスキリングを実現できます。
英語のリスキリングを効果的に実施する6ステップ
英語のリスキリングを成功させるには、計画的に学習を進めることが重要です。
適切な目標設定や進捗管理を行いながら、従業員が学び続けられる環境を整えることで、より高い効果を得られます。
ここでは、英語リスキリングを効果的に進めるための6つのステップを紹介します。
ステップ1.具体的で実現可能な目的を設定する
英語リスキリングの目的を明確にし、達成可能な範囲で設定することが成功の第一歩です。
目的が曖昧なまま進めると、学習内容や対象者が適切でなくなり、成果が得られない可能性があります。
どの業務で英語を必要とするのか、誰が対象になるのか、どのレベルを目指すのかを整理することで、効果的なリスキリング計画を立てることができます。
以下の画像にまとめた視点をもとに、具体的な目的を設定しましょう。
ステップ2.従業員の英語力を診断し、現状を正確に把握する
リスキリングの効果を最大化するためには、従業員の英語レベルを事前に診断することが必要です。
現状を把握しないまま学習を進めると、適切なカリキュラムを組めず、習熟度のばらつきが大きくなり、十分な成果が得られない可能性があります。
そのため、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの強みと弱みを把握し、業務で求められる英語スキルとのギャップを明確にすることが重要です。
以下の診断方法を活用することで、従業員の英語レベルを正しく把握し、適切な学習プランを立てることができます。
英語スキル診断の方法
- TOEIC:ビジネス英語の総合的な理解力を測定
- Versant:スピーキング力を重点的に評価
- Duolingo English Test:短時間で多面的な英語力をチェック可能
- 自己評価アンケート:実務における英語の使用経験や得意・苦手を把握
ステップ3.目的に合わせて対象者を選定し、達成可能な目標を設定する
目的に応じた適切な対象者を選び、現実的な目標を設定することで、リスキリングの効果を最大化できます。
対象や目標をひとくくりにすると、必要な人に適した学習ができず、英語力の向上が十分に進まない可能性があります。そのため、業務で英語が必要な従業員を特定し、レベルごとに適切な学習目標を設定することが重要です。
対象者の英語スキルを分類する
まずは、下記のように対象者の英語スキルを大まかに3段階に分類します。
この表を参考に、自社の従業員がどのレベルに該当するのかを判断しましょう。
SMARTの法則に基づいてレベルごとに目標を設定する
次に、対象者のレベルごとの目標を「SMARTの法則」に基づいて設定します。
SMARTの法則とは、目標を明確にして確実に達成するためのフレームワークで、以下の5つの要素を満たすことが求められます。
- Specific(具体的):何を達成するのかを明確にする
- Measurable(測定可能):成果が数値や行動で確認できるようにする
- Achievable(達成可能):現実的に実現できる目標を設定する
- Relevant(関連性がある):業務や学習の目的と結びついた内容にする
- Time-bound(期限がある):いつまでに達成するのかを決める
この法則に沿って、英語の習熟度ごとに適切な目標を設定します。
ステップ4.目的・目標・現状のスキルレベルに応じて、適切な学習教材を選ぶ
学習者の目標や目的に応じて、最適な教材を活用することで、効率的な学習につながります。
一律の教材を使用すると、学習者ごとの習熟度に合わず、学習効率が低下する可能性があります。そのため、オンラインツールなどの学習教材を活用し、個別最適化された学習環境を整えることが重要です。
学習教材を選ぶときは、「目的」「目標」「現状のスキルレベル」の3つを考慮することが大切です。
たとえば、株式会社リクルートが提供する「スタディサプリENGLISH」では、レベル別の教材が充実しています。最短3分のレッスンから始められるため、忙しい人でもスキマ時間を活用して効率的に英語学習を進められます。
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このように、学習者の目的やスキルレベルに合った教材を選ぶことで、より実践的な英語力を効率よく身につけることができます。 次のステップでは、学習の進捗を可視化し、評価を行う方法について解説します。
ステップ5.進捗を見える化し、評価に基づいて学習内容を調整する
計画的に進捗を管理し、定期的に評価を行うことで、学習効果を高めることができます。
学習の進捗が見えないと、受講者のモチベーションが低下し、途中で挫折する可能性が高まります。そのため、学習状況をモニタリングし、定期的にフィードバックを行うことで、目標達成に向けた適切なサポートを提供することが重要です。
- 学習状況をモニタリングできる仕組みを導入する
- 定期的なフィードバックを実施する
- 業務と学習のバランスを考慮しながら、進捗に応じて学習内容を調整する
ステップ6.継続的なフォローアップを行う
学習を一度で終わらせず、継続的なフォローアップを行うことで、英語スキルの定着を促進できます。
語学は、継続的に使用しなければ忘れてしまうため、リスキリング導入後も、目標達成に向けたサポートが必要です。
特に、業務の中で英語を実践できる環境を整えたり、モチベーションを維持できる仕組みを導入することが重要になります。
- 社内表彰制度やインセンティブなど、モチベーションを維持するための仕組みを導入する
- 成功事例を共有し、学習意欲を継続させる
企業主導の英語リスキリングでよくある失敗と対策
英語リスキリングを導入した企業の中には、「思ったほど効果が出ない」「継続しない」「業務に活かせない」 などの課題に直面するケースが少なくありません。
これらの失敗は、事前の計画不足や運用方法のミスマッチが原因となっていることが多く、適切な対策を講じることで避けることができます。
本章では、企業が英語リスキリングを実施する際によくある失敗と、その対策について解説します。
1.習得スピードを考慮していない
英語の習得には一定の時間がかかるため、短期間で高いレベルを求めすぎると、学習の途中で挫折する可能性が高くなります。 逆に、学習の成果が可視化される前にプログラムを終了してしまうケースもあるので、目標期限の設定には注意が必要です。
英語スキル習得にかかる一般的な時間の目安として、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)を基にした学習時間の基準があります。
以下のように、各スキルごとに一定の学習時間が必要とされているのでご参照ください。
- リスニング:基礎レベルで約200時間、中級で約300~400時間
- スピーキング:日常会話レベルで約400~600時間、ビジネスレベルで約800~1,000時間
- リーディング:業務での読解レベルで約300~500時間、専門書が読めるレベルで600時間以上
- ライティング:簡単なメール作成で200~300時間、ビジネス文書作成で600時間以上
2.業務負担を考慮していない
業務と両立できる学習設計を行わなければ、学習が継続しにくくなります。
仕事が忙しい中で学習のために長時間を確保することは難しく、負担が大きすぎると途中で離脱する従業員が増えてしまいます。特に、業務時間外に重い課題を設定すると、疲労やストレスが重なり、学習の優先度が下がる可能性があります。
学習と業務を両立しやすい環境を用意することで、無理なく継続できる仕組みを作りましょう。
3.社員のレベルに合わせたカリキュラムが用意できていない
全社員に同じカリキュラムを適用すると、習熟度や業務ニーズに合わず、学習効果が低下します。
初心者に難しすぎる内容を提供すると理解が追いつかず挫折しやすくなり、上級者にとっては基礎的な内容が物足りなくなるため、モチベーションの低下を招く恐れがあります。
4.効果に対して撤退ラインを用意していない
学習の効果を測定しないまま継続すると、十分な成果が得られないままコストだけがかかるリスクがあります。
リスキリングは長期的な取り組みですが、成果がなかなか見えない場合は学習方法や実施そのものを見直すことが必要です。
- TOEIC対策研修を導入したが、半年経ってもスコアが50点未満の向上にとどまっている
- 英語会議での発言を目標にしたが、3か月経っても誰も発言できない状態
- 1年間のプログラムで、過半数の受講者が途中離脱している
- 一定の英語スキルを昇進要件としたが、1年後に達成者が全体の2割以下
まとめ
英語リスキリングは、企業の競争力向上や従業員のキャリアアップに貢献する重要な施策です。 しかし、適切な設計と運用がなければ、学習が続かず、十分な成果が得られないまま終わってしまうこともあります。
本記事では、英語リスキリングを効果的に進めるためのステップと、よくある失敗とその対策について解説しました。
企業主導で英語のリスキリングを実施する際に本記事が一助となれば幸いです。
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